めげ猫「タマ」の日記

一寸気になったどうでもいい事を記事に

トラブルいっぱい福島原発(12月3週)―サブドレン稼働・現状は悪い方にいっている―

 東京電力福島原発はトラブルが多く、トラブル毎に記事にするは面倒なので、まとめて記事にしています。先週につづき(1)、12月3週(12月13日から19日)もしっかりトラブルが起こっています。
 12月18日に福島第一原発の安全を監視する「特定原子力施設監視・評価検討会」の第38回が開かれました(2)。そこで未解決の問題がいろいろと出てきました。

1.サブドレン稼働・現状は悪い方にいっている
 海側遮水壁は福島第一原子力発電所の1~4号機側の敷地から港湾内に流れている地下水をせき止め、海洋汚染を減らす為に設けらもので、2015年10月26日に完成しました(3)。
海側遮水壁と地下水ドレン
 ※(3)にて作成
 図―1 海側遮水壁の概要

 海側遮水壁に汚染水が流れ込み一杯になってしまったので、11月5日から海側遮水壁内側の汚染水の汲みあげをはじめました(3)。そしたら汚染水の増加量が加速しました。
地下水ドレン汲み上げ開始後に増えた汚染水増加量
 ※(4)を集計
 図-2 福島第一の汚染水増加量

 以下に汲み上げた地下水のトリチウム濃度を示します。
排出基準を大きく超える地下水ドレン汲み上げ水のトリチウム濃度
※(4)~(8)で作成
 図-3 地下水ドレン(海側遮水壁内側)汲みあげ水のトリチウム濃度

 当初の計画では汲み上げた「水」は海に捨てる計画でしたが(3)、A、Bの2系統ではトリチウムの排水基準の1リットル当たり1,500ベクレル(9)の4倍の約1リットル当たり6,000ベクレル程度のトリチウムが見つかっており、海に流す事ができなくなりました。
 以下に要因別の汚染水増加量増加量を示します。
地下水ドレン汲み上げ水で増えた汚染水増加量
 ※1(4)を抜粋加筆
 ※2ウエルポイントはタービン建屋と海岸の中間の井戸から汲み上げた汚染地下水
 図-4 要因別の汚染水増加量増加量

 以下にA,B,Cの3系統の配置を示します。
地下水ドレンの配置
 ※(1)を転載
 図-5 地下水ドレンの井戸と一時保管用のタンク

 これについて38回特定原子力施設監視・評価検討会を主催した原子力規制員会の委員は
 (サブドレン・地下水ドレンを実行して)「現状はむしろ残念かながら悪い方へ行っている。」
と評していました(11)。

 この件では東京電力の見解が二転三転しています。
 12月14日(月)会見(12):(タービン建屋の側で地下水を汲み上げる(3))サブドレンを強化することで、地下水が流れて行く量を減らす。
 12月17日(木)会見(13):トリチウム濃度を下げて対処する。
 12月18日(金)特定原子力施設監視・評価検討会(2);陸側遮水壁で地下水の流れを抑える
 毎回、内容が異なっているので東京電力は明確な対策案を持っていないようです。
 この件については東京電力と安倍出戻り内閣は極めて無責任です。図-3に示すように10月初旬には1リットル当たりで13000ベクレルのトリチウムが見つかっています。この時点で汲み上げて排水するのが困難であることは分かっていたはずです。それなのに前日(12月17日)の廃炉・汚染水対策現地調整会議では、東京電力福島第1原発の1~4号機周辺の井戸から地下水をくみ上げて建屋内への流入を抑える「サブドレン計画」の効果について、1日当たりの流入量が稼働前に比べて約100トン減った報告したしたそうです(14)。
 これは福島の地方紙の「福島民友」の12月18日配信記事の引用ですが、東電のデータをみれば汚染水が増加しているのは明らか(1)なのに平気でこのような配信をしています。さすがに翌日の12月19日は「「汚染水」新たに400トン 第1原発、海側遮水壁完成で増加」との記事を配信しています(15)。
 無責任な安倍出戻り内閣と東京電力、いい加減な報道をする福島のマスコミって感じです。

2.大きな津波が来れば、大量の汚染水が海に流れ出る
 想定される最大の津波に福島第一が襲われた場合には、タービン建屋、廃棄物処理建屋、高温焼却炉建屋、プロセス主建屋などの外壁が壊れるとの報告が東京電力よりありました(16)。こにに貯められている汚染水には総計で980兆ベクレルのセシウムが含まれているそうです(17)。広島原爆で放出されたセシュウム137は(=^・^=)の試算では約183兆ベクレルなので(18)(19)(20)、広島原爆5個分のセシウムが残っています。外壁がこわれるので巨大津波が襲来すれは福島の海に流れだすそうです(11)。

3.メガフロートは福島第一に留め置き
 福島第一原発直後にメガフロートが汚染水の保管場所として使われました(21)。google mapでみるとずっと港湾内に置かれています。
  福島第一港湾内に置いてあるメガフロート
 ※google mapで作成
 図-6 福島第一港湾内にずっと置いてあるメガフロート

 特定原子力施設監視・評価検討会で話題に上がり(11)、処分の目途がたたず今も置かれているそうです。メガフロートにはWHO飲料水ガイドラインのセシウム137で1リットル当たり10ベクレルを僅かに下回る1リットル当たり7ベクレルのセシウムに汚染された汚染水が今も8000トン保管されているそうです(17)。原発事故から4年9ヶ月過ぎてもなにも片付いていない感じです。
 
4.ダクト(地下道)の汚染水量は増加中
 先週の記事でダクト(地下道)から高濃度の汚染水が新たに見つかった旨の記事を書きました(1)。詳細が発表されたので詳細を記載します(22)。高濃度の汚染水が見つかったのは福島第一4号機タービン建屋南側のダクトです。
高濃度の汚染水が見つかったダクト
 ※(22)とgoogle mapで作成
 図-7 高濃度の汚染水が見つかったダクト位置

 以下に放射性物質濃度を示します。
高濃度に上昇したダクトの放射性物質濃度
 ※(22)で作成
 図―8 ダクトの放射性物質濃度

 4桁近い急上昇です。以下に汚染水量を示します。
徐々に増加する汚染水量
 ※(22)で作成
 図ー9 ダクトの汚染水量

 徐々に増えています。どこからか高濃度の汚染水が降り注ぎ濃度を上げたような感じです。ダクトに落ちた汚染水は溜まったままですが、ダクト以外の場所に落ちた汚染水も有ったりして…

5.敷地境界で年1ミリシーベルト超
 2011年12月16日に福島第一は冷温停止状態になったとしてスッテプ2完了が宣言されました(23)。そして12月21日に廃炉に向けた中・長期計画が発表されました(24)。その中に2012 年度内(2013年3月末)には、
 「敷地境界における実効線量を 1mSv/年未満とすることを目指す。」
とあります。その途中経過を東電が報告していました(25)。現状では敷地境界の放射線量は最大で年1.34ミリシーベルトで達成されていません。達成されるのは2016年3月の見込みだそうです。当初は1年3ヶ月で達成する計画が、計画発表時点から4年3ヶ月後に3倍以上に延びてます。廃炉までステップ2完了から30~40年の計画ですが(24)、3倍以上伸びて90年から120年になりそうです。いま生きている人はだれも福島第一の廃炉を見れない気がします。


おまけ.常磐共同火力勿来データ改ざん
 常磐共同火力株式会社は東京電力が49.11%の株を保有する東京電力の関連会社です(26)。主力は福島県いわき市にある勿来火力発電所です(26)(27)。勿来発電所の排出ガスのデータ偽装が発覚しました(28)。2000年以前から続けて行われていたそうです(29)。
東電関連会社の排ガス偽装を伝える福島のローカルTV(FCT)
 ※(29)をキャプチャー
 図-10 データ偽装が2000年以前から続いていたと報じる福島のローカルTV(FCT)

 福島の東電や東電関連施設はトラブルにデータ偽装に忙しいようです。

<余談>
図表が小さいとご不満の方はこちら(ブログ図表)を参照ください。
 トラブル続きの福島原発、無責任な東京電力といい加減な福島のマスコミ、これでは福島の方は心配だと思います。福島県郡山市ではネギの収穫の最盛期を迎えたそうです(30)。福島県郡山市のネギは柔らかくて甘く、風味も良いそうです(31)。福島県は福島産ネギは安全だと主張しています(32)。でも、福島県郡山市のスーパーのチラシには福島産ネギはありません。
他県産はあっても福島産ネギが無い福島県郡山市のスーパーのチラシ
 ※(33)を引用
 図―11 福島産ネギが無い福島県郡山市のスーパーのチラシ

 当然の結果です。(=^・^=)も福島県郡山市の皆様も見習い「フクシマ産」は食べません。

―参考にしたサイト様および引用した過去の記事―
(1)めげ猫「タマ」の日記 トラブルいっぱい福島原発(12月2週)―排水路から汚染雨水溢れ出す―
(2)第38回特定原子力施設監視・評価検討会 | 原子力規制委員会
(3)海側遮水壁|東京電力
(4)(2)中の「資料1-2 至近の地下水挙動ならびに陸側遮水壁閉合に関する検討結果【PDF:9MB】」
(5)2015年12月7日サブドレン他浄化施設中継タンク分析結果(~2015年9月30日採取分)(PDF 360KB)
(6)015年12月7日サブドレン他浄化施設中継タンク分析結果(2015年10月1日~11月4日採取分)(PDF 360KB)
(7)2015年12月7日サブドレン他浄化施設中継タンク分析結果(2015年11月5日~12月2日採取分)(PDF 360KB)
(8)福島第一原子力発電所における日々の放射性物質の分析結果|東京電力中の「地下水⇒12月11日および18日」
(9)サンプリングによる監視|東京電力
(10)2013年8月21日(汚染水対策検討WG第3回資料)タービン建屋東側における地下水及び海水中の放射性物質濃度の状況と対策(PDF 10.3MB)
(11)(2)中の「会議映像 YouTube」
(12)【12月14日】東京電力 記者会見 - 2015/12/14 17:30開始 - ニコニコ生放送
(13)【12月17日】東京電力 記者会見 - 2015/12/17 17:30開始 - ニコニコ生放送
(14)建屋内流入量1日100トン減 サブドレン計画効果:福島民友ニュース:福島民友新聞社 みんゆうNet
(15)「汚染水」新たに400トン 第1原発、海側遮水壁完成で増加:福島民友ニュース:福島民友新聞社 みんゆうNet
(16)(2)中の「資料2-2 検討用地震動・津波に関する検討状況【PDF:667KB】」
(17)(2)中の「資料3-2 福島第一原子力発電所構内における主な貯留水・溜まり水の状況(2015.12時点の取り纏め状況)【PDF:3MB】」
(18)めげ猫「タマ」の日記 福島は広島原爆30個分以上?
(19)めげ猫「タマ」の日記 福島第一原発から広島原爆の30倍のウランもえかすが!
(20)めげ猫「タマ」の日記 1gのセシュウム137の放射能
(21)「羽田」目指したメガフロート、原発へ  :日本経済新聞
(22)(2)中の「資料3-3 廃棄物処理建屋間連絡ダクトの溜まり水調査の状況について【PDF:1MB】」
(23)原子力発電所事故収束に向けた道筋(METI/経済産業省)
(24)東京電力福島第一原子力発電所1〜4号機の廃止措置等に向けた中長期ロードマップ|TEPCOニュース|東京電力
(25)(4)中の「資料7 敷地境界における線量評価の現状と年度末に向けた取り組みについて【PDF:2MB】」
(26)常磐共同火力 - Wikipedia
(27)常磐共同火力株式会社
(28)2015年12月16日 勿来発電所の排出ガス量データにおける虚偽報告について,お知らせいたします。
(29)ダイジェスト動画|ゴジてれ Chu!|福島中央テレビ中の「2015年12月18日(金)放送」
(30)「曲がりねぎ」収穫最盛期 郡山の伝統野菜、鍋料理にどうぞ:福島民友ニュース:福島民友新聞社 みんゆうNet
(31)JA郡山市|農産物のご案内
(32)ヨークベニマル/お店ガイド
スポンサーサイト
  1. 2015/12/19(土) 19:53:39|
  2. -
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:0
<<福島第一汚染水(12月3週)―去年より高い港湾内シロザケのセシウム濃度― | ホーム | 勝手に福島十大ニュース>>

コメント

コメントの投稿


管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

トラックバック URL
http://mekenekotama.blog38.fc2.com/tb.php/1658-e7b33c18
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)