2014年も福島原発はトラブル続発でした(1)。昨年(2015年)もトラブルが続発したので、福島原発で起こったトラブルのうち、(=^・^=)が勝手に選んだ十大トラブルを纏めてみました。
1.下請けさんの死亡は6人
東京電力の発表を見ると、2015年は6人の下請けさんが死亡するトラブルがありました。
①1月19日に下請けさんが6島第一の空の汚染水タンクの中に転落し、翌日の20日未明に死亡しました。
②1月20日、下請けさんが福島第二の機器を点検中に、機器が動き出し頭を挟まれ死亡しました(6)。
③8月1日 下請けさんが帰宅途中に東電事務所で死亡(原因が発表されていません)(11)。
④8月8日 下請けさんがタンクの蓋に頭を挟まれ、死亡
⑤8月21日、下請けんさんが福島第一構内の1号機タービン建屋大物搬入口付近で、意識を失い、搬送先の病院で死亡を確認
⑥9月9日午後12時45分頃、入退域管理棟2階のトイレで、下請けさんが意識不明の状態で見つかり、救急車で病院に運ばたが死亡
この他に11件ケガ等のトラブルがあり、下請けさんのトラブルは合計で17件です。でも東電社員様のトラブルは発表がないので無かったようです(2)。
汚染水を漏らしても、フォールアウトを起こしても下請けさんの死亡事故は絶対に起こてはならないと思います。福島原発で亡くなれた下請けさんのご冥福をお祈りします。
2.サブドレン稼働、汚染水増加が加速
サブドレンは、原子炉建屋とタービン建屋近傍にある井戸のことです。サブドレンで地下水をくみ上げることにより、原子炉建屋およびタービン建屋へ流入する地下水が大幅に低減することが期待できます(3)。2015年9月3日のサブドレン運用開始から(3)4ヶ月が経過しました。
※(3)転載
図-1 汚染水増加量の2014年(サブドレン稼働前)と2015年(稼働後)の比較
サブドレン稼働前の去年(2014年)より今年の方が多くなっています。
原因は以下の通りです。
海側遮水壁は福島第一原子力発電所の1~4号機側の敷地から港湾内に流れている地下水をせき止め、海洋汚染を減らす為に設けらもので、2015年10月26日に完成しました(3)。
※(3)を転載
図―2 海側遮水壁の概要
海側遮水壁に汚染水が流れ込み一杯になってしまったので、2015年11月5日から海側遮水壁内側の汚染水の汲みあげをはじめました。当初の予定では汲み上げた汚染水は浄化装置を通した後で、海に流すはずでした。以下にくみ上げた汚染水のトリチウム濃度を示します。
※1(4)を転載
※2 A,B,Cは汲み上げ場所の違いであり位置は(4)を参照
図-3 地下水ドレンのトリチウム濃度
概ね1リットル当たり6,000ベクレル程度で推移しています。海側遮水壁内側からくみ上げた汚染水を浄化装置を通し海に廃棄する一連の系を東京電力は地下水ドレンと命名していますが、排水基準は1リットル当たり1,500ベクレルで大きく超えています。東京電力はトリチウムは浄化できないと明言していますので、海に捨てる事ができずタービン建屋に戻しているのが実態です(3)。以下に要因別の汚染水増加量増加量を示します。
※1(5)を転載
※2ウエルポイントはタービン建屋と海岸の中間の井戸から汲み上げた汚染地下水
図-4 要因別の汚染水増加量増加量
以下にタービン建屋と海側サブドレンの水位を示します。
※1(4)転載
※2 色違いは観測場所の違い
図-5 海側サブドレンとタービン建屋水位
タービン建屋の水位は上昇していますが、サブドレンの水位は下がっています。タービン建屋周辺の地下水位がタービン建屋の水位より低くなるとタービン建屋の汚染水が漏れ出でるので、あまり低くすることができません。まだ少し余裕があるようにも見えますが、これはあくまで11本の井戸の観測値です。測定されないところではもっと低い場所があるかも知れません。
結局はなにもできずこのままずるずる行きそうです。
3.K排水路からの放射性物質流出発覚、そして堰から溢れる。
福島第一原発構内には幾つもの排水路があります。
※(6)を転載
図―6 福島第一原発内の排水路
東京電力は2015年2月24日にK排水路から高濃度の汚染水が海に流れ続けていることを発表しました。1年も前から分かっていたそうです(7)。
※(7)を抜粋
図―7 排水路から高濃度の汚染水が漏れていると1面で報じる福島県の地方紙福島民報
以下に放射性物質濃度の推移を示します。
※(8)を集計
図―8 K排水路の放射性物質濃度
このような高濃度の汚染水が海に流されながら、発表もしてませんでした。この件は福島を相当に怒らせたようです。福島県知事は「極めて遺憾」とコメントしました。福島県議会は「東京電力福島第一原子力発電所の汚染水流出に断固抗議する決議」 を可決しました。
※(7)を転載
図―9 満場一致で可決される「東京電力福島第一原子力発電所の汚染水流出に断固抗議する決議」
福島の地方紙の福島民報は2015年2月25日の社説を
「東京電力がまた、県民を裏切った。福島第一原発2号機原子炉建屋屋上の一部にたまる高濃度の放射性物質を含む雨水が、構内の排水路を通じて港湾外の海に流れ出た。東電は汚染水の海洋流出を昨年4月までに把握、原因を調べていたが公表しなかった。」
もう一つの地方紙の福島民友は2月25日付の社説を
「原因を調査してから結果を公表するつもりだった―。この何度となく聞かされた言い訳がまた繰り返された。」
と書き始めています(7)。
汚染水漏れが発覚した時点ではこの排水路は「外洋」に直接つながっていました。東京電力は途中に揚水機を設置し、図―7に示す港湾内に通じるC排水路に流すようにしました。
ところがK排水路が増水すると、汚染水の一部が揚水の為に設けれた堰から溢れだし外洋に直接流れ出す事態が起こるようになりました。
※(9)を転載
図―10 K排水路の堰から溢れる汚染水
このような事は2015年9月7日までに6回(10)、9月17日から18日にかけて(11)、12月11日と合計8回起きています(12)。
これも福島を怒らせたようです。9月7日に溢れた時は福島のローカル放送のFCTは「一か月のうちで3回です」と怒った口調で報じていました。
図 A1 「一か月のうちで3回です」と報じるFCT
※(10)を転載
図-11 「一か月のうちで3回です」と怒った口調で報じるFCT
4.凍土壁の目途たたず
東京電力と国(資源エネルギー庁)は福島第一原発のタービンや原子炉建屋の回りを氷の壁で取り囲み、汚染水の元となる地下水の流入を抑える「凍土壁」を計画しています。
※(13)を転載
図―12 凍土壁の概要
当初は2015年3月から凍らせる計画をしていました(13)。
※(13)にて作成
図―13 凍土壁工程表
現状がどうなっているかと言えば、一部だけを凍らせてみる試験凍結を実施いたのですが今は中止しています(15)。
原子力規制委員会の特定原子力施設監視・評価検討会で審議されていますが、昨年12月18日に開催された第38回特定原子力施設監視・評価検討会の議論を聞いていると、原子力規制委委員会は凍土壁によって、予期せぬ地下水水位の変動が生じタービン建屋水位より低下する場所ができ、そこからタービン建屋内の汚染水が漏れ出すことを心配しているようです。仕方がない事です。東京電力の汚染水対策は失敗続きです。
最初に失敗したのは地下水バイパスです。地下水バイパスは、原子炉建屋に侵入する前の地下水を事前に汲み上げ汚染水の発生を抑えようとするものです。2014年5月21日に本格運用を開始し(16)、2015年9月のサブドレン運用開始で(3)で実質的に役割をおえましたが、東京電力は地下水バイパスを開始する前に観測孔(A、B、C)付近では6メートル(OP)程度まで地下水位が低下するとの見積もりを出していました(16)。
※1(16)を転載
※2 小名浜港を基準とした海抜(OP)で示す
図-14 地下水バイパス稼働後の水位予測
ところが地下水バイパス運用後も観測孔の水位が下がることはありませんでした。
※1(16)を転載
※2小名浜港を基準とした海抜(OP)で示す
図―15 地下水バイパス用観測孔の水位
次に失敗したのがトレンチ(地下道)に溜まった汚染水の水抜きです。最初は凍土壁と同じように氷の壁を作り汚染水を抜く計画でしたが上手く凍らず失敗しました。次に氷やドライアイスを足してみましたが凍りませんでした。次に氷の壁の代わりにコンクリートの壁を作って、止水を試みることにしましたがこれも失敗しました(1)
※(1)を転載
図―16 地下道(トレンチ)止水の失敗履歴
結局はセメントをトレンチ全体に流し込み、汚染水を追い出すことになりました(1)。
汚染水の増加量が減るはずのサブドレン運用開始に、汚染水量の増加が逆に酷くなったのは1項に記載の通りです。
東京電力はこれらの失敗をふまえての凍土壁の説明が出来ていないと思います。凍土壁の説明は2014年3月末から始まっており(18)、1年8ヶ月以上も続いています。東電の説明を聞いた限りではおよそ懸念は消えないと思います。
もっとも原子力規制委員会は、凍土壁よりも汚染水を可能な限り浄化して海に流す方がリスクが少ないと考えている気がします。
福島第一原発の汚染水は
タービン建屋⇒「SARRY」⇒「淡水化装置」⇒SR処理水タンク⇒「ALPS」⇒処理水タンク
に送られる手順になっています(4)。ALPSではトリチウムは取れないと明言されているので(19)、トリチウムはそのまま海に流す事になります。トリチウム濃度は当初は1リットル当たり250万ベクレル程あったのですが、時間と共に低下し今は25万ベクレル程度です。
※(20)を集計
図-17 福島第一ダービン建屋汲み上げ汚染水のトリチウム濃度
現状の汚染水増加量を1日500トンとし(21)、うち地下水流入分を200トン(13)、地下ドレン汲み上げ分を残りのを300トンとします。地下水ドレン汲み上げ分は直接に海に流すとすると、濃度は図-3に示すように1リットル当たり6000ベクレルなので、総排出量は1日当たり18億ベクレル(300×1000×6000)、タービン建屋汲み上げ由来の汚染水は500億ベクレル(200×1000×25万)の518億ベクレルです。1年に直すと19兆ベクレルです(518億×365)。福島原発事故前の福島第一原発のトリチウムの年間廃出許容量の年間22兆ベクレルを(22)下回る値です。図―17に示す通りこれからも濃度は下がり続けるので、この値はこれからも低下します。原発事故前の基準をクリアするなら問題ないと考えても不思議はありません。結局は東京電力や国は凍土壁で、原子力規制員会は海洋放出で平行線のままずるずる行きそうです。
最後にトリチウムも大量に環境中に放出すれば影響を及ぼすと(=^・^=)は考えています。どの程度で影響を及ぼすかが、不明な点が多々あります。だとしたら可能な限り環境中への廃棄は抑制すべきと考えています(23)。
以下に福井県各地の10歳未満の子供さん男女別の人数と、トリチウムの放出量の関係を示します。
※(24)を転載
※トリチウム放出量は2002年から11年合計
※性比とは女の子100人対する男の子の人数
図―18 福井県での10歳未満の性比とトリチウム放出量
5.廃炉工程は大幅遅れ
2015年6月12日に福島第一原発の廃炉工程表が見直しになりました(25)。2011年12月に発表された当初の計画(26)と比較してみました。
①敷地境界の追加的な実効線量を1mSv/年未満まで低減
当初計画 2013年3月末
変更後 2016年3月末
②1号機燃料取り出しの開始
当初計画 2017年12月
変更後 2021年3月末
③2号機燃料取り出しの開始
当初計画 2018年3月末
変更後 2021年3月末
④3号機燃料取り出しの開始
当初計画 2014年12月
変更後 2018年3月末
⑤廃棄物対策処理・処分に関する基本的な考え方の取りまとめ
当初計画 2015年3月末
変更後 2018年3月末
概ね3年程度の遅れです。計画策定から3年半で3年
6.汚染水タンクの増設計画は大幅に遅延
福島第一原発のタービン建屋から汲み上げた汚染水は汚染水タンクに貯められています。増える汚染水に併せ延々と汚染水タンクを作り続けなくてはなりません。以下に2015年4月と12月の汚染水タンクの累積の増設の実績を示します。
※1(27)にて作成
※2 2015年4月よりの累積で表示
図-19 福島第一汚染水タンク増設計画と実績
2015年4月時点では2016年3月末までに約25万立方メートルの汚染水タンクを増設する筈でしたが、12月時点では約16万立方メートルに落ち込んでいます。
福島第一原発の汚染水は
タービン建屋⇒「SARRY」⇒「淡水化装置」⇒SR処理水タンク⇒「ALPS」⇒処理水タンク
に送られる手順になっています(4)。
満水率=保管量÷タンク容量
で規定して、処理水の満水率の経過を見てみました。
※(3)を転載
図―20 処理水タンクの満水率
この所、約98%で推移しています。タンクを満タンにすると地震などで生じるスロッシング(容器内の液体が外部からの比較的長周期な振動によって揺動すること。)でタンクから液体が漏れ出すことが知られています。(=^・^=)はこれが限度だと思っています。2項に記載の通り、今の所、汚染水の増加を確実に抑える方策は示されていません。もっと恐ろしいのは2016年4月から9月までの半年間のタンク増設計画が約36,000立方メートルである事です。1日当たりたり200立方メートル(36,000÷183)です。汚染水は1日500立方メートル(21)づつ増えているので、必要量の4割程度しか汚染水タンクの増設計画がありません。このままでは、汚染水は行き場を失い、溢れさすかマシな汚染水から海に流すしかありません。
7.今年も汚染漏れ
2015年のトラブルは汚染水漏れに始まり終った感じがします。最初の汚染水漏れは2014年12月31日から翌日(2015年元旦)にかけて生じた汚染水タンク表面の「にじみ」です。これについて東京電力は結露を主張していますが、気象条件を考えると無理な気がします(28)。今年の汚染水漏れについて整理してみました。なお年は特に断りが無い限り年号は全て2015年です。
(1)タンクから
①2015年1月1日、前日よりタンク表面ににじみが発生・東京電力は結露と説明(28)
②2015年5月1日、タンクの底の近くに「にじみ」が見つかったそうです(29)
※(29)を転載
図―21 タンクから漏れたであろう汚染水
(2)HICから
福島第一原発では汚染水から放射性物質を可能な範囲で取り除く作業が行われています。放射性物質を取り除くと言っても、無くすことはできないので、汚染水内の放射性物質を集め別の容器に集め、容器ごと福島第一内に保管しています。この容器を東京電力はHICと名付けています。2015年4月2日にHICから汚染水は噴出しているのが見つかりました(30)。
※(30)を転載
図―22 汚染水が漏れを起こした容器(HIC)
その後、HICの中の水分が放射線で分解しガスになり汚染水を噴き上げる原理的に避けられない現象との発表があり(31)、2015年は11月19日まで見つかり続けたようです(32)。今年も見つかるでしょう。
(3)ホース・配管
福島第一では汚染水を流す配管・ホースが張り巡らされているよですがそこからも汚染水漏れを起こしています。
①3月6日午前9時頃、配管の保温材から水がにじんでいるが見つかったので、配管保温材を取り外したら、配管貫通部(床面から高さ約20cmの位置)から鉛筆芯1本程度の汚染水漏れが見つかりました(33)。
②3月19日、汚染水を流すホースを間違え、汚染水漏れがおきました(13)。
③5月29日、福島第一でタンクの汚染水をタービン建屋にホースを使って送っていたら、ホースに穴が開いていて、そこから汚染水が漏れているのが見つかりました。もれた汚染水は排水路を通じ港湾内に流れ、港湾内でも場所によっては1リットル当たり290ベクレルの全ベータが見つかりました(34)。汚染水漏れで直接に海洋の汚染が確認された事はこれまでなかったと思います。
④11月5日、タービン建屋内の配管から汚染水漏れ(35)。この影響でタービン建屋からの汚染水汲み出しが止まりました(36)。
※(13)を転載
図―23 汚染水漏れを箇所(赤印)
福島第一には一杯、配管があるようです。
(4)堰、外堰
福島第一の汚染水タンクは「堰」と外側の「外堰」に囲われていますがそこからも汚染水漏れを起こしています(37)。
①3月10日、外堰から汚染水漏れ(37)。
②9月9日、堰2カ所から汚染水漏れ(38)。
③9月11日、堰から汚染水漏れ(38)
④9月14日、堰の3箇所から汚染水漏れ(11)。
⑤9月30日、堰から汚染水漏れ(39)。
※(38)を引用
図―24 9月9日の午前の汚染水漏れの様子
(5)装置から
福島第一原発には汚染水を扱う装置がいくつかあります。そこからも汚染水漏れが起きています。
① 6月20日、淡水化装置(雨水用RO)から汚染水漏れ(40)。
② 7月17日、淡水化装置(RO)から汚染水漏れ(41)。
③ 8月12日、淡水化装置(RO)から汚染水漏れ(42)。
④ 9月29日、SARRY(1段目の装置)から汚染水漏れ(39)。
⑤10月19日、淡水化装置(RO)から汚染水漏れ(43)。
⑥11月 2日、高性能ALPSより汚染水漏れ(35)
⑦11月15日、淡水化装置(RO)から汚染水漏れ(44)。
⑧11月25日、高性能ALPSより汚染水漏れ(33)。
淡水化装置(RO)から汚染水漏れが目立ちます。以下に構造を示します。
※(43)を転載
図-25 10月19日淡水化装置の概略と汚染水漏れ箇所
この装置は汚染水に高い圧力を加えて、汚染水から淡水を絞り出すで汚染水に圧力が加わってます。原理的に汚染水が漏れ易い装置です。
(6)その他
ちょっと分類できない汚染水漏れを記載します。
①2月22日に排水路の一つで放射性物質濃度が急に上昇する現象がおきました(7)。どこからか放射性物質が漏れ、紛れ込んだと思います。
②3月3日に排水路に繋がる側溝の溜り水から1リットル当たり1900ベクレルの高濃度の全ベータが見つかりました(33)(45)。
8.2015年の火事・発煙5件(1件増加)
2014年の火災・発煙は(=^・^=)の集計では4件でしたが(1)、今年は5件です。以下に示します。福島第一原発では3月18日に消火訓練が実施しましたが(46)、その後に火災が連続しておきました。
①3月21日、福島第一原子力発電所5・6号機西側道路脇の両土手が火事になっているのを下請けさんが見つけ、東電自衛消防隊や双葉消防本部が消火活動を行いました(46)。
②3月29日、道路の側溝から煙が出ているのを東電社員様が見つけました。火を消して調べたら、側溝内のケーブルが傷んでました(30)。
③7月20日、福島第一原子力発電所で工事エリア内を移動中のクローラークレーンから出火しました(47)。
④7月28日にピンを電線が通っているホースに差し込んで、中の電線がショートして火事になりました(48)。
⑤11月19日、下請けさんが福島第一でロープを固定する鉄製のピンを高圧ケーブルに誤って接触させたショートを起こし、保護ようの「地絡電流制限抵抗器」より煙が出でました(44)。
※(4)を引用
図―26 火事?で変形したケーブル
9.2015年もフォールアウト?
原子力規制委が航空機モニタリングによる放射線量の測定結果(数値データ)を発表していたので、2014年11月と2013年11月時点の空間放射線量の比較したら、広範な地域で放射線量が増えていました(49)。
※(49)を転載
図―27 福島県の放射線量の増減。
広範囲で上昇が認められます。この間は大規模はフォールアウトが起こったと思います。2015が心配です。
①8月1日午前10時56分頃、モニタリングポスト(MP)2近くのダストモニタが1立方メートル当たり10ベクレル以上の放射性物質を検知し警報があなりました。
②8月7午前7時34分頃、モニタリングポスト(MP)7近くのダストモニタが1立方メートル当たり10ベクレル以上の放射性物質を検知し警報があなりました。
東京電力はフォールアウトでは無いと主張いています(50)。
①連続して起こっている。
②風下のダストモニタが警報を出している。
とこの事があるので2014年もフォールアウトの可能性が高いと思います。
10.福島第一原発の廃炉廃棄物は東京ドーム一杯分
以下に福島第一原発の汚染水総量の推移を示します。
※(51)を集計
図-28 福島第一原発の汚染水量
2015年12月25日時点で86万立方メートルです。以下に固体廃棄物の量を示します。
※(2)を転載
図ー29 増え続ける固体廃棄物
約40万立方メートルです。合計で126万立方メートルです。東京ドームの容量は124万立方メートルなので(52)東京ドーム一杯分の放射性物質汚染ゴミが福島第一に溜まりました。これからも増えると思います。
<余談>
まず長くなって(__)。でもこれが福島原発の2015年の姿だと思います。十大トラブルとのテーマなので、10件に絞りました。福島第一のトラブルはつきません。福島の方は心配だと思います。明日はイチゴの日のその1です(53)。福島は全国有数のイチゴ産地だそうです。福島県では県北、県南、いわき地方を中心にイチゴ栽培が盛んにおこなわれているそうです。福島のイチゴは甘さと酸味のバランスは抜群だそうです(54)。福島のイチゴの収穫は昨年12月位から直ぐに始まっています(55)。でも、福島県いわき市のスーパーへのチラシには福島産イチゴはありません。
※(56)を引用
図―30 福島産イチゴが無い福島県いわき市のスーパーのチラシ
当然の結果です。(=^・^=)も福島県いわき市の皆様も見習い「フクシマ産」は食べません。
―参考にしたサイト様および引用した過去の記事―
(1)
めげ猫「タマ」の日記 勝手に福島原発十大トラブル2014 (2)
めげ猫「タマ」の日記 トラブルいっぱい福島原発(12月1週)―サブドレン4ヶ月、効果は見えず― (3)
めげ猫「タマ」の日記 トラブルいっぱい福島原発(12月4週)―福島第一汚染水対策は綱渡り― (4)
めげ猫「タマ」の日記 トラブルいっぱい福島原発(1月1週)―福島第一にキツネ― (5)
めげ猫「タマ」の日記 トラブルいっぱい福島原発(12月3週)―サブドレン稼働・現状は悪い方にいっている― (6)
めげ猫「タマ」の日記 トラブルいっぱい福島原発―2週連続で下請けさんがケガ― (7)
めげ猫「タマ」の日記 トラブルいっぱい福島原発(2月4週)―高濃度の汚染水漏れは1年間隠します― (8)
報道配布資料|東京電力 中の「福島第一原子力発電所構内排水路のサンプリングデータについて 」
(9)
めげ猫「タマ」の日記 トラブルいっぱい福島原発(8月4週)―下請けさんが死亡、8月3人目― (10)
めげ猫「タマ」の日記 トラブルいっぱい福島原発(9月1週)ー下請けさんが宙吊- (11)
めげ猫「タマ」の日記 トラブルいっぱい福島原発(9月3週)ーサブドレン稼働2週間、汚染水の増加は加速- (12)
めげ猫「タマ」の日記 トラブルいっぱい福島原発(12月2週)―排水路から汚染雨水溢れ出す― (13)
めげ猫「タマ」の日記 トラブルいっぱい福島原発(3月3週)-汚染水処理の目途立たず- (14)
中長期ロードマップ|東京電力 (15)(14)中の「中長期ロードマップの進捗状況⇒2015年12月24日(廃炉・汚染水対策チーム会合 第25回事務局会議)⇒【資料3-1】汚染水対策(14.6MB)」
(16)
第38回特定原子力施設監視・評価検討会 | 原子力規制委員会 (17)
めげ猫「タマ」の日記 トラブルいっぱい福島原発(8月5週)―またも汚染雨水漏れ― (18)(16)中の「参考4:検討会におけるこれまでの審議状況等について【PDF:120KB】」
(19)
汚染水の浄化処理|東京電力 (20)
報道配布資料|東京電力 中の「水処理設備の放射能濃度測定結果 」
(21)(16)中の「資料1-1 陸側遮水壁等の地下水流入抑制対策に関する論点整理【PDF:908KB】」
(22)
福島第一原子力発電所でのトリチウムについて (23)
めげ猫「タマ」の日記 トリチウムは危険・安全? (24)
めげ猫「タマ」の日記 トリチウムの放出量が多いほど男の子が少なくなる福井県 (25)(14)中の「2015年6月12日(廃炉・汚染水対策関係閣僚等会議第2回)」
(26)
東京電力福島第一原子力発電所1〜4号機の廃止措置等に向けた中長期ロードマップ|TEPCOニュース|東京電力 (27)(14)中の「中長期ロードマップの進捗状況中中の2015年4月、6月、8月、12月中の「【資料3-1】汚染水対策」」
(28)
めげ猫「タマ」の日記 トラブルいっぱい福島原発(1月1週)―汚染水タンクに謎の「にじみ」― (29)
めげ猫「タマ」の日記 トラブルいっぱい福島原発―福島第一の労災は倍増で過去最悪― (30)
めげ猫「タマ」の日記 トラブルいっぱい福島原発(4月1週)-2週連続火事- (31)
めげ猫「タマ」の日記 トラブルいっぱい福島原発(5月4週)―汚染水漏れ容器に不良部品― (32)
福島第一原子力発電所の状況について(日報)|東京電力 (33)
めげ猫「タマ」の日記 トラブルいっぱい福島原発(3月1週)―安全総点検してもけが人― (34)
めげ猫「タマ」の日記 トラブルいっぱい福島原発―ホースの穴から汚染水漏れ― (35)
めげ猫「タマ」の日記 トラブルいっぱい福島原発(11月1週)―汚染水漏れ2件― (36)
めげ猫「タマ」の日記 トラブルいっぱい福島原発(11月2週)―汚染水の汲みあげが1週間止まる― (37)
めげ猫「タマ」の日記 トラブルいっぱい福島原発(3月2週)-外側の堰から汚染水漏れ- (38)
めげ猫「タマ」の日記 トラブルいっぱい福島原発(9月2週)―下請けさんの死亡が今年6人目― (39)
めげ猫「タマ」の日記 トラブルいっぱい福島原発(10月1週)ータンク増設計画1日で破綻- (40)
めげ猫「タマ」の日記 トラブルいっぱい福島原発(6月3週)―下請けさんがケガ― (41)
めげ猫「タマ」の日記 トラブルいっぱい福島原発(7月3週)―揚水ポンプが容量オーバー― (42)
めげ猫「タマ」の日記 トラブルいっぱい福島原発(8月3週)―作業中止もトラブル― (43)
めげ猫「タマ」の日記 トラブルいっぱい福島原発(10月4週)―サブドレイン効果がなかなか見えず― (44)
めげ猫「タマ」の日記 トラブルいっぱい福島原発(11月3週)―地下水バイパス止まる― (45)
平成27年3月6日 福島第一原子力発電所の状況について(日報)|東京電力 (46)
めげ猫「タマ」の日記 トラブルいっぱい福島原発(3月4週)-消火訓練したら火事- (47)
めげ猫「タマ」の日記 トラブルいっぱい福島原発(7月4週)―トラブルに福島県怒る!― (48)
めげ猫「タマ」の日記 トラブルいっぱい福島原発(8月1週)―下請けさんは熱中症― (49)
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ヨークベニマル/お店ガイド
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2016/01/04(月) 19:49:38 |
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