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めげ猫「タマ」の日記

一寸気になったどうでもいい事を記事に

食品中の放射性セシウム検査のまとめ(2月1週)―千葉・銚子は全数セシウム入り、福島・いわきは全数ND、おかしなスズキの検査結果―

 食品中の放射性物質の検査結果を厚生労働省は発表しています(1)。また、厚労省以外の発表もあります(2)。2月1週中の食品中の放射性セシウムの検査結果が発表になったので(3)、まとめてみました。お買い物のの参考になればいいかなと思います。先週に続き今週もしっかりセシウム汚染食品が見つかっています(4)。
  ①検査数1,426件中11件の基準値超え(全体の1%)
  ②平均は、1キログラム当たり3ベクレル、最大460ベクレル(宮城県産イノシシ)。
  ③基準超の食品が宮城、群馬で見つかっています。
事故から5年近く経っても見つかるセシウム汚染食品

   ※1 牛肉を除く
   ※2 単位については(5)を参照
  図―1 食品中の放射性セシウム検査結果のまとめ(2016年2月1週)

  色分けは以下の通りです。
  マーケットから基準値(6)超えの食品が見つかった県
  出荷制限対象外の地域・品目から基準値超えの食品が見つかった県
  基準値超えの食品が見つかった県

1.千葉・銚子は全数セシウム入り、福島・いわきは全数ND、おかしなスズキの検査結果
 先週の記事で福島県検査した福島産ススギの検査結果は千葉や茨城に比べ低い旨の記事を書きました(4)。詳しく見る為に、共に茨城県に接する福島県いわき市と千葉県銚子市の昨年10月以降の検査結果を比較してみました。
千葉・銚子は全数セシウム入りだが、福島・いわきは全数NDとのスズキの検査結果
※1(1)を集計
 ※2NDは検出限界未満を示す。
 ※3日付は捕獲日
 図-2 スズキの検査結果

 図に示す通り千葉県が検査した銚子市産の5件全てセシウムが見つかっていますが、福島県が検査した22件すべてが検出限界未満(ND)です。はるかに汚染源に銚子のスズキからセシウムが見つかっているのに、銚子に比べればはるかに汚染源に近いいわきでは見つかっていません。銚子と茨城県の検査結果をみると銚子に比べれば汚染源に近い茨城産のセシウム濃度が高くなっています。1キログラム当たりの平均値を見ると
 銚子市産 (千葉県検査)検査数 5 平均2.3ベクレル
 茨城県産 (茨城県検査)検査数60 平均4.3ベクレル
 いわき市産(福島県検査)検査数22 全数で検出限界未満(ND)
です。銚子よりは汚染源に近い茨城県産のセシウム濃度が高くなっているので、千葉県と茨城県の検査結果には整合性があります。でも福島県の検査結果との間には整合性がありません。
 福島産は他より低く出る検査で安全とされます。

2.福島・小野川湖でワカサギの穴釣り始まる、検査結果はありません。
 福島県北塩原村は福島県の北西部に位置し、日本百名山のひとつである磐梯山と桧原湖・五色沼をはじめとする大小300余りの湖沼群を有します(7)。
それなりに汚染されている福島県北塩原村
 ※1(8)の数値データを元に(9)に示す手法で2月1日時点に換算
 ※2 避難区域は(10)による
 図―3 福島県北塩原村

 このうち小野川湖と桧原湖でワカサギの穴釣りが始まったそうです(11)。以下に両湖の位置を示します。
桧原湖に比べ汚染が酷そうな小野川湖
 ※(8)の数値データを元に(9)に示す手法で2月1日時点に換算
 図-4 小野川湖と桧原湖

 図に示す通り、小野川湖に流れ込む河川の周囲の放射線量が桧原湖に比べ高く小野川湖の汚染は桧原湖より酷いと想定されます。両湖とも確り検査して欲しいと思います。以下に北塩原村のワカサギの検査結果を示します。
今シーズンの小野川湖の検査結果が無い北塩原村のワカサギ
 ※1(1)を集計
 ※2NDは検出限界未満を示す。
 ※3日付は捕獲日
 図-5 北塩原村産ワカサギの検査結果

 今年は汚染が心配される小野川湖産ワカサギの検査が実施されてません。もっと心配なことがあります。小野川湖のワカサギの検査頻度は年に1回あるかないかですが1キログラム当たりの値を見ると
 前々回検査(2013年9月) 14ベクレル
 前回検査(2015年2月)  42ベクレル
で3倍に跳ね上がってます。1年前の検査で基準値以下といっても今も基準値以下とは限りません。これまでずっと基準値以下だった本宮市産のフキノトウが、原発事故6年目に突然の基準値超えを起こした事は先週の記事(4)に記した通りです。
 福島産はセシウム汚染が酷い場所を避けた検査で安全とされます。

3.突然に高い値が出た福島産サンショウ
 以下に福島県産サンショウのセシウム濃度推移を示します。
突然に上昇した福島県産サンショウのセシウム濃度
 ※1(1)を集計
 ※2NDは検出限界未満を示す。
 ※3日付は収穫日
 図-6 福島県産サンショウの検査結果

 2014,15年の検査結果を見ると殆どが検出限界未満で見つかっても1キログラム当たりの10ベクレル程度でしたが、突然の上昇です。
 福島産はセシウム濃度が突然に上昇することがあります。

<余談>
図表が小さいとご不満の方はこちら(ブログ図表)を参照ください。
 ・他所より低くでる検査で安全とされる福島産
 ・セシウム汚染が酷い産地を避けた検査で安全とされる福島産
 ・セシウム濃度が上昇する事もある福島産
 これでは福島の方は心配だと思います。
 福島県二本松市のお米の全数全袋検査数が30万袋を超えました(12)。二本松市の人口は56,962人なので(13)、十分な量です。二本松市辺りのお米は「『お天道様』に育まれたやさしい米」だそうです(14)。福島県は福島産米は全数検査されており「安全」だと主張しています(15)。テレビCMも流しています(16)。でも福島県二本松市のスーパーのチラシにはお米を含め福島産がありません。
他県産はあっても福島産が無い福島県二本松市のスーパーのチラシ
 ※(17)を引用
 図―7 福島産が無い福島県二本松市のスーパーのチラシ

 当然の結果です。(=^・^=)も福島県二本松市の皆様も見習い「フクシマ産」は食べません。



―参考にさせていただいたサイト様および引用した過去の記事―
(1)報道発表資料 |厚生労働省
(2)モニタリング検査結果【詳細】 - 福島県ホームページ
(3)食品中の放射性物質の検査結果について(第966報) |報道発表資料|厚生労働省
(4)めげ猫「タマ」の日記 食品中の放射性セシウム検査のまとめ(1月)―福島で新たなセシウム汚染食品見つかる―
(5)めげ猫「タマ」の日記 ベクレルとシーベルト
(6)食品中の放射性物質への対応|厚生労働省
(7)北塩原村 - Wikipedia
(8)航空機モニタリングによる空間線量率の測定結果 | 原子力規制委員会中の「福島県及びその近隣県における航空機モニタリング(平成26年9月1日~11月7日測定) 平成27年02月13日 (CSV)」
(9)めげ猫「タマ」の日記 福島避難区域再編3年目―放射線量はこれからどうなる―
(10)区域見直し等について - 福島県ホームページ
(11)待ってた!穴釣り解禁 北塩原の桧原、小野川湖 | 県内ニュース | 福島民報
(12)ふくしまの恵み安全対策協議会 放射性物質検査情報を1月28日に閲覧
(13)二本松市ウェブサイト トップページ
(14)天日乾燥  福島コシヒカリ - JAみちのく安達-食と農を結ぶJAづくり 福島県二本松市・本宮市・大玉村の農業協同組合
(15)水田畑作課 - 福島県ホームページ
(16)TVCM ふくしまプライド。 「天のつぶ」 篇 | ふくしま 新発売。
(17)店舗・チラシ検索|ベイシア beisia 豊かな暮らしのパートナー
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  1. 2016/02/02(火) 19:46:38|
  2. -
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:1
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コメント

この記事を見ていて、福島の方は、耐えて自分一人で頑張る人が多いのではないかと、ふと思った。
放射能は、血も涙もない。そんなに頑張ったら、放射能の害が現れた頃被害者として逃げる事が出来なくなってしまう。
放射能を喰わせたやつらと、恨みの対象になってしまう可能性を感じた。
東電を政府を恨む前に、福島県民を恨む他県民が出てくるのではないか?
どうか、逃げてくれ、甘えてくれ。故郷を失うのは辛いだろうが、10万年前のご先祖様の気持ちになってほしい。
今は辛いだろうが、5年10年20年後を考えて欲しい。
  1. 2016/02/03(水) 10:45:06 |
  2. URL |
  3. なお #-
  4. [ 編集 ]

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