めげ猫「タマ」の日記

一寸気になったどうでもいい事を記事に

福島県楢葉町の男性は社会増、未来は原子力ムラ

 福島県楢葉町の12月中の人口動態(1)を見ると
   転入 23人
   転出  7人
で、16人の社会増です。これで避難指示を解除した9月から(2)4ヶ月連続で男性の社会増が続いています。楢葉町に移り住むとしたら、原子力関係の仕事以外の理由はあり得なので、原子力関係者が増えて行きやがては原子力関係者を主体とする「原子力ムラ」になりそうです。
 福島県楢葉町は福島県沿岸部(浜通り)中央よりやや南寄りに位置し、東側は太平洋に面する町で、福島原発事故によってほぼ全町が避難区域になりました(3)。
避難指示解除後も除染が必要な福島県楢葉町
 ※1(4)の数値データで作成
 ※2 避難区域は(5)による。
 ※3 日付は2015年11月時点
 図-1 福島県楢葉町

 図に示す様に原発事故から5年近く経過した今も国が除染が必要とする毎時0.23マイクロシーベルト(6)をほぼ全域で超えています。それでも2015年9月に避難指示が解除されました(2)。それから4ヶ月経ちますが帰還は進んでいないようです。
高齢者でも1割に満たない楢葉町の帰還率
 ※(7)を転載
 図―2 楢葉町の年齢別帰還率
 60歳以上の人口を集計すると2373人(1)ですが、うち帰還したのは1割に満たない270人です。楢葉町には高齢者すら戻りません。
 でも新たに住み着く方が出そうです。以下に楢葉町の転入者数を示します。
避難指示解除に急に増えた楢葉町への男性転入者
 ※(1)より作成
 図-3 楢葉町の転入者数

 避難指示が解除された9月以降に増えています。避難指示が解除されたので、楢葉町民だけでなく誰もが楢葉町内に住むことができます。以下に楢葉町の転入者-転出者を示す社会増減(8)を示します。
避難解除以降、連続して男性の社会増が続く福島県楢葉町
 ※(1)より作成
 図-4 楢葉町の社会増減

 男性について言えば避難指示解除後の9月以降、4ヶ月連続して社会増が続いています。元の住民は戻らないのに、外からは人が入ってきています。どのような理由で楢葉町に転入するのかといえば、「原子力」の為だと思います。
 図ー3に示すように男性が多くなっています。2015年9月以降を集計すると
  男性 59人
  女性 27人
です。男性の緊急作業時の被ばく限度は100ミリシーベルトですが、女性のはこのような規定は無く3か月で5ミリシーベルトとされています(9)。福島第一の廃炉作業などの被ばくリスクを抱える作業では女性は働きにくくなっています。
 楢葉町の北側に位置する浪江、双葉、大熊、富岡の4町は避難区域になっており(6)、人は住でいないそうですが、福島原発事故の後始末に相当する除染等の復興作業や福島第一原発廃炉作業に1万8千人の方が働いているそうです。多くが男性のようです(10)。楢葉町には福島第二原子力発電所(11)、東京電力福島第一原子力発電所の事故により、事故収束の対応拠点となっているJヴィレッジ(12)、原子力研究開発機構 福島研究開発部門 楢葉遠隔技術開発センター(13)等が立地いています。
 一方で原子力(含む事故の後始末)以外の職場は少ないようです。楢葉町役場(職員数110名)(14)、食品スーパー1店舗、飲食店4店舗、コンビニ2カ所、ガソリンスタンド2店舗、仮設郵便局1、診療所2カ所(15)、宿泊施設と日帰り温泉組み合わせた観光施設(16)です。原子力に比べ小規模です。楢葉町や周辺の雇用は「原子力」が圧倒的です。
 楢葉町は町内在住者を広報紙に載せています(17)。母数(楢葉町全町民の人数)に各市町村にある住民基本台帳に届出により記録されている住民の数である住民基本台帳人口を使用しているので(17)、帰還者だけでなく新たに楢葉町に転居された方も含まれています。以下に避難指示解除以降に楢葉町に転入届を出した方が楢葉町に住んでいると仮定して、楢葉町町民(楢葉町に住民票を有する方)のうち楢葉町内に住む方のうち、帰還者と転入者の推計人数をしめします。
新規転入者の割合が増える楢葉町在住楢葉町民
 ※(1)(17)にて作成
 図-5 楢葉町在住楢葉町民中の帰還者と転入者の推計

 今の所は帰還者が多くなっていますが、転入者の割合が増えています。(=^・^=)はそのうち逆転し、原子力関係者や家族が町の人口の過半数を占める「原子力ムラ」になりそうな気がします。そしたら彼らの意にかなった町長や町議会議員が誕生し、原子力政策の重要課題である「核のゴミ」の処分場(18)の受け入れ等もあるかも知れません。

<余談>
  図表が小さいとご不満の方はこちら(ブログ図表)を参照ください。
 福島原発事故からあと1ヶ月で5年になります。2月11日に福島県の地方2紙は中間貯蔵施設が前に進まない事に苛立つ記事を配信してました(19)(20)。
中間貯蔵施設の遅れの苛立ちを報じる福島県の地方紙・福島民報
 ※(21)を2月11日に閲覧
 図―6 中間貯蔵施設の遅れへの苛立ちを1面トップで報じる福島県の地方紙・福島民報

 なんでも、2014年9月に福島県が中間貯蔵施設の建設受け入れを政府に伝え、環境省は地権者との用地交渉に着手したが、建設予定地の地権者は2365人中、1年5カ月が過ぎた1月末で土地売買か地上権設定の契約に至ったのは44人で全体の2%に満たないとの事です(20)。このペースでいけば76年(2365÷22×17(1年5ヶ月)÷12(1年))かかる計算です。福島の復興はなかなか進まないようです。これでは福島の方は不安だと思います。
 福島県鏡石町は毎年、田んぼアート実施しています(22)。米作りにこだわりのある町だと思います。同町辺りは日本有数の米どこるで、阿武隈川流域の肥よくな大地と奥羽山系・阿武隈山系の豊かな清流に恵まれ、米づくりには理想的な環境だそうです(23)。鏡石町の全袋検査数が15万袋を超えました(24)。同町は人 口12,515人なので(25)十分な量だと思います。福島県は福島産米のテレビCMも流しています(26)。でも、福島県鏡石町のスーパーのチラシには福島産米はありません。
他県産はあっても福島産米が無い福島県鏡石町のスーパーのチラシ
※(27)を引用
 図-7 福島産米が無い福島県鏡石町のスーパーのチラシ

 当然の結果です。(=^・^=)も福島県鏡石町の皆様を見習い「フクシマ産」は食べません


―参考にしたサイト様および引用した過去の記事―
(1)福島県の推計人口(平成28年1月1日現在)を掲載しました。 - 福島県ホームページ
(2)避難指示解除に係る町長メッセージ|楢葉町公式ホームページ
(3)楢葉町 - Wikipedia
(4)航空機モニタリングによる空間線量率の測定結果 | 原子力規制委員会中の「福島県及びその近隣県における航空機モニタリング(平成27年9月12日~11月4日測定) 平成28年02月02日 (KMZ, CSV」
(5)区域見直し等について - 福島県ホームページ
(6)国(環境省)が示す毎時0.23マイクロシーベルトの算出根拠|東京都環境局 その他について
(7)めげ猫「タマ」の日記 楢葉町、避難指示解除3ヶ月、高齢者すら戻らない。未来は「原子力ムラ」
(8)社会増減とは - 流通用語 Weblio辞書
(9)放射線業務従事者 - Wikipedia
(10)無人の町の通勤ラッシュ 福島、1万8千人働く:朝日新聞デジタル
(11)福島第二原子力発電所 - Wikipedia
(12)「新生Jヴィレッジ」復興・再整備計画について - 福島県ホームページ
(13)国立研究開発法人日本原子力研究開発機構 福島研究開発部門 楢葉遠隔技術開発センター
(14)平成25年度楢葉町職員の給与・定員管理等について|楢葉町公式ホームページ
(15)5.楢葉町の状況 - 福島県ホームページ
(16)天神岬スポーツ公園ホームページ|楢葉町振興公社
(17)広報ならは|楢葉町公式ホームページ
(18)最終処分場に関するトピックス:朝日新聞デジタル
(19)「3・11」から5年 復興を問う 環境省でいいのか 「政治主導で加速を」 | 県内ニュース | 福島民報
(20)【検証・中間貯蔵施設】地権者「何も進まない」 環境省に募る不信感:福島民友ニュース:福島民友新聞社 みんゆうNet
(21)福島民報を2月11日に閲覧
(22)かがみいし2015田んぼアート|鏡石町公式ホームページ[福島県]
(23)お米 - JAすかがわ岩瀬-実りの大地でみんなが笑顔
(24)ふくしまの恵み安全対策協議会 放射性物質検査情報を2月11日に閲覧
(25)鏡石町公式ホームページ[福島県]
(26)TVCM ふくしまプライド。 「天のつぶ」 篇 | ふくしま 新発売。
(27)イオンスーパーセンター | ネットチラシ中の「鏡石店」

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  1. 2016/02/11(木) 19:41:41|
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