めげ猫「タマ」の日記

一寸気になったどうでもいい事を記事に

福島第一汚染水(3月1週)―地下貯水槽観測孔から突然の全ベータ―

福島第一原発汚染水の3月1週(3月1日から6日)の状況を纏めてました。先週に続き(1)、高濃度の放射性物質が見つかっています。
 ①地下貯水槽観測孔から突然の全ベータ
 ②港湾口のストロンチウム90濃度が上昇中
 ③地下水バイパスや山側井戸からは排水基準を超えた放射性物質
 ④海岸付近の井戸から過去最高の全ベータ
 ⑤サブドレンのトリチウム排出量は約250億ベクレル

1.地下貯水槽観測孔から突然の全ベータ
 事故から5年近くになりました。時間が経ても外洋からは相変わらず放射性物質が見つかっています。
事故から5年、あっちこちで放射能汚染水が見つかる福島第一
  ※1 (4)~(9)で作成
  ※2  数値は1リットルまたは1キログラム当たりのベクレル数
  ※3  集計期間内の最大値
  ※4  全ベータはストロンチウム90由来の放射性物質(10)
 図―1 福島第一原発近傍外洋の放射性物質濃度

 以下全てが1リットル当たりの記載になりますが、図-1に示す様にT-2地点から1リットル当たり12ベクレルの全ベータが見つかっています。T-2地点より福島第一から遠い南放水口付近では9ベクレルで下がっているので、福島第一からは今も全ベータが漏れ出していること示しています。原発事故から5年が経ちましたがコントロールはされていません。
 地下貯水槽は一時期、汚染水の保管に利用されていましたが、汚染水漏れををお越し使われなくなりました(9)。ただし、一時は高濃度の汚染水が貯められていたので、周囲に観測井戸を掘り地下水の汚染の有無を観測してます(8)。以下に観測孔の一つのA19の全ベータ濃度を示します。
突然に全ベータが見つかった地下貯水槽観測孔
 ※1(8)(11)を集計
 ※2 NDは検出限界未満(セシウムが見つからない事)を示す
 図-2 地下貯水槽周辺の観測孔A19の全ベータ濃度

 突然に上昇し240ベクレルを記録しました。地下貯水槽周囲には19本の観測用の井戸がありますが、3月2日には12本から全ベータが見つかってます(12)。2015年12月、16年1,2月のデータを見るとA17と同様に全てが検出限界未満(ND)でした(11)。どこからか放射性物質が流れていたと思います。地下貯水槽からの汚染水漏れが発覚したのは約3年前の2013年4月ですので(9)、地下貯水槽から漏れたとは考えにくく、他から漏れた物をたまたたま拾ったとも考えられます。過去に汚染水漏れを起こしたフランジ型タンク(13)の寿命は5年と言われています(14)。事故から5年が経過しそろそろ寿命です。タンクの増設が汚染水の増加に追いつかず今後も使い続けるようですが(13)、(=^・^=)は心配です。
 福島第一原発事故直後から5,6号機から汲み上げた汚染水は福島第一構内に「散水」されています。これを「ひまわり散水」と呼んでいるようです。ひまわり散水の放射性物質濃度が発表になりました(6)。図―1に記した通り1リットル当たりで
 全ベータ  2.3ベクレル
 トリチウム 630ベクレル
見つかっています。散水された水は海に流れるか蒸発するかして福島を汚染します。

2.港湾口のストロンチウム90濃度が上昇中
 港湾内からはもっと高濃度の汚染水が見つかっています。
港湾口でも見つかる放射性物質
2.港湾口のストロンチウム90濃度が上昇中
 港湾内からはもっと高濃度の汚染水が見つかっています。
上昇する港湾口のストロンチウム90濃度
 ※(5)を集計
 図-4 港湾口のストロンチウム90濃度

 昨年12月以降は上昇傾向にあります。港湾口は外洋との境目です。外洋に確り流れていきそうです。

3.地下水バイパスや山側井戸からは排水基準を超えた放射性物質
   地下水バイパスは、福島第一原発の汚染水対策として原子炉建屋に侵入する前の地下水を事前に汲み上げ汚染水の発生を抑えようとするものです(17)。海に流す水からは「トリチウム」が見つかっているので、(=^・^=)は立派な汚染水だと思います。東京電力は福島第一原発地下水バイパスの山側に井戸を掘って放射性物質濃度を調べています(18)。また地下水バイパスからくみ上げた汚染水の濃度も井戸毎に調べています(19)。以下に放射性物質濃度を示します。
排水基準を超えた汚染地下水が見つかる地下水バイパスと山側井戸
 ※1 (10)(11)にて作成
 ※2 数値は1リットル当たりのベクレル数
 ※3 集計期間内の最大値
 図―5 地下水バイパスと山側(上流井戸)の放射性物質濃度

地下水バイパスやサブドレンの排水基準は1リットル当たりで
  全ベータ  5ベクレル
  トリチウム 1500ベクレル
ですので(2)、多くの場所で排水基準を超えた放射性物質が見つかっています。
 以下にE-1井戸のトリチウム濃度を示します。
上昇が続くE-1井戸のトリチウム濃度
※(10)を集計
 図―6 E-1井戸のトリチウム濃度

 昨年末くらいから上昇しています。

5.海岸付近の井戸から過去最高の全ベータ
  海岸付近の井戸からは高濃度に汚染された地下水が見つかっています。
高濃度に汚染された地下水が見つかる福島第一の海岸
 ※1 (5)を集計
 ※2 数値は1リットル当たりのベクレル数
 ※3 集計期間内の最大値
 図―7 海岸付近の井戸の放射性物質濃度

 このうち以降は1リットル当たりの値でNo1-14の全ベータ66,000ベクレルは先週に続き(1)、今週も過去最高(新記録)です。以下に推移を示します。以下に推移を示します。
上昇が続き過去最高を出したNo14井戸の全ベータ濃度
 ※(5)を集計
 図―8 No1-14井戸の全ベータ濃度

 昨年10月位から急に上昇しだし、止まる気配がありません。福島第一の地下水の流速は1日当たり10cmと見られています(20)。1年で36m、5年で180mです。図-7に示す様にタービン建屋から海岸まで100-200m程度です。時期的に原発事故の時に漏れ出した汚染地下水が海岸に到達する頃です。

5.サブドレンのトリチウム排出量は約250億ベクレル
  サブドレンは、原子炉やタービン建屋の直ぐ傍の井戸から汚染地下水を汲み上げ、直接にタービン建屋周囲の水位を下げ汚染水の増加量を抑えるものです(21)。サブドレンの運用は9月3日から始まったので(22)ほぼ6ヶ月が経過しました。 東京電力は排出量と濃度を公表しているので(23)(24)、濃度×排出量で累積のトリチウム累積の排出量を求めてみました。
稼働半年で約250億ベクレルに達したサブドレントリチウム累積排出量
 ※(23)(24)を集計
 図―9 サブドレンの累積排出量

 累積で250億ベクレルになりました。


<余談>
  図表が小さいとご不満の方はこちら(ブログ図表①)とこちら(ブログ図表②)を参照ください。
原発事故から5年経ちましたが、福島第一からの汚染水漏れは止む気配がありません。これでは福島の方は不安だと思います。
 福島はイチゴの栽培が盛んだそうです。いまがイチゴの季節です。福島のイチゴは美味しいそうです(25)。福島県は福島産について「 食の安全・安心を確保するため、生産、製造・加工、流通、消費の各段階において、食品中の放射性物質検査を実施しています。 」と主張してます(26)。でも福島県郡山市のスーパーのチラシには福島産イチゴはありません。
他県産はあっても福島産イチゴが無い福島県郡山市のスーパーのチラシ
 ※(27)を引用
 図―10 福島産イチゴが無い福島県郡山市のスーパーのチラシ

 当然の結果です。(=^・^=)も福島県福島市の皆様も見習い「フクシマ産」は食べません。

―参考にしたサイト様および引用した過去の記事―
(1)めげ猫「タマ」の日記 福島第一汚染水(2月4週)―法令限度を超えた汚染水が排水路から海へ―
(2)サンプリングによる監視|東京電力
(3)報道配布資料|東京電力
(4)(2)中の「1.海水(港湾外近傍)」を3月6日に閲覧
(5)(3)中の「福島第一港湾内、放水口付近、護岸の詳細分析結果」
(6)2016年3月3日 福島第一原子力発電所 構内散水試料分析結果(PDF 7.47KB)
(7)2016年3月3日 福島第一原子力発電所 地下水バイパス排水に関するサンプリング結果 (南放水口付近)(PDF 118KB)
(8)(2)中の「地下貯水槽に関する分析結果」
(9)[PDF]地下貯水槽からの汚染水漏えい 及び 対応状況 ... - 東京電力
(10)めげ猫「タマ」の日記 全ベータはストロンチウム90由来の放射性物質
(11)福島第一原子力発電所周辺の放射性物質の分析結果|アーカイブ|東京電力中の各月の「地下貯水槽に関する分析結果」
(12)2016年3月3日地下貯水槽i~iii周辺観測孔 全ベータ分析結果
(13)めげ猫「タマ」の日記 トラブルいっぱい福島原発(3月1週)―凍土壁工事の下請けさんが43ミリシーベルト被ばく―
(15)タンク耐用年数、根拠なし 第一原発 | 東日本大震災 | 福島民報
(16)ひまわりさんすい(ひまわり散水)―フクシマ用語辞典105― ( 工学 ) - inu*pot*のブログ - Yahoo!ブログ
(17)めげ猫「タマ」の日記 福島第一原発の地下水バイパスについて
(18)(2)中の「H4エリア周辺観測孔」および「H6エリア周辺観測孔」
(19)(3)中の「福島第一 地下水バイパス揚水井 分析結果 」
(20)前代未聞「凍土遮水壁」の成算|日経コンストラクション"前代未聞「凍土遮水壁」の成算|日経コンストラクション
(21)サブドレン・地下水ドレンによる地下水のくみ上げ|東京電力
(22)(コメント)福島第一原子力発電所におけるサブドレン他水処理施設の運用開始について|東京電力
(23)(3)中の「サブドレン・地下水ドレン浄化水分析結果」
(24)集水タンク・一時貯水タンクの運用状況|東京電力
(25)甘酸っぱい幸福感!赤くてかわいい、イチゴ! | ふくしま 新発売。
(26)2016年3月1日(火)発行の鎌倉屋折込チラシ
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  1. 2016/03/06(日) 19:43:41|
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