めげ猫「タマ」の日記

一寸気になったどうでもいい事を記事に

福島第一汚染水(3月3週)―港湾口ムラソイから25,400ベクレルのセシウム―

 福島第一原発汚染水の3月3週(3月15日から21日)の状況を纏めてました。先週に続き(1)、高濃度の放射性物質が見つかっています。
 ①港湾口ムラソイから25,400ベクレルのセシウム
 ②港湾口から見つかり続ける全ベータ
 ③地下水バイパスや山側井戸からは排水基準を超えた放射性物質
 ④海岸付近の井戸から高濃度の放射性物質
 ⑤サブドレンの排水のトリチウムの濃度は過去最高
 ⑥法令限度を超えた汚染水が排水路から海へ


1.港湾口ムラソイから25,400ベクレルのセシウム
  事故から5年以上が経過しました。時間が経ても外洋からは相変わらず放射性物質が見つかっています。
事故から5年経っても放射性物質が見つかる福島第一沖外洋
  ※1 (4)~(8)で作成
  ※2  数値は1リットルまたは1キログラム当たりのベクレル数
  ※3  集計期間内の最大値
  ※4  全ベータはストロンチウム90由来の放射性物質(10)
 図―1 福島第一原発および近傍外洋の放射性物質濃度

 地下貯水槽は一時期、汚染水の保管に利用されていましたが、汚染水漏れををお越し使われなくなりました(8)。ただし、一時は高濃度の汚染水が貯められていたので、周囲に観測井戸を掘り地下水の汚染の有無を観測してます(8)。従前の記事でこの井戸の水がら突然に全ベータが見つかった旨の記事を記載しましたが(10)、今週も
 全ベータが1リットル当たりで340ベクレル
見つかっています。会見(11)を聞いていると「原因不明」のままだそうすです。これでは対策も取れず、拡散するのみと思います。
 構内側溝排水放射線モニタ近傍から3月15日に採取した排水から1リットル当たりで
  セシウム  80ベクレル
  全ベータ 170ベクレル
の放射性物質が見つかっています。しばらく検出限界未満(ND)が続いたので大幅な上昇です。この水は排水路を通じ「海」に流れ込みます。
 そして港湾口で採れたムラソイから
  1キログラム当たり25,400ベクレルのセシウム
が見つかっています(7)。以下に推移を示します。
事故から5年以上経ても下がる気配が無い港湾内ムラソイのセシウム濃度
 ※(12)集計
 図-2 福島第一港湾内・ムラソイのセシウム濃度

 下がる気配がありません。東京電力は福島第一で汚染水対策を実施していると主張していますが(13)、海洋生物(魚)で見る限り効果は疑問です。「港湾への汚染水への影響は完全にブロックされている。」と主張されている方がいますが(14)、お魚は移動します。港湾外にでることもあるはずです。およそ「ブロック」などされていません。

2.港湾口から見つかり続ける全ベータ
 港湾内からはもっと高濃度の汚染水が見つかっています。
外洋に比べ高い濃度の放射性物質が見つかる港湾内
  ※1 (5)で作成
  ※2  数値は1リットル当たりのベクレル数
  ※3  集計期間内の最大値
  ※4  SR90はストロンチウム90を示し、採取日は2015年2月8日 
 図―3 福島第一港湾内の放射性物質濃度

 以下に港湾口の放射性物質濃度を示します。
全ベータなどの放射性物質が見つかり続ける港湾口
  ※1(5)を集計
  ※2 NDは検出限界未満(見つからない事)を示す。
 図-4 港湾口の放射性物質濃度

 東京電力は汚染水対策を実施していると主張していますが(13)、全ベータが見つかり続けています。港湾口は外洋に繋がるところです。汚染水は「ブロック」されず外洋に出ています。

3.地下水バイパスや山側井戸からは排水基準を超えた放射性物質
 地下水バイパスは、福島第一原発の汚染水対策として原子炉建屋に侵入する前の地下水を事前に汲み上げ汚染水の発生を抑えようとするものです(15)。海に流す水からは「トリチウム」が見つかっているので、(=^・^=)は立派な汚染水だと思います。東京電力は福島第一原発地下水バイパスの山側に井戸を掘って放射性物質濃度を調べています(16)。また地下水バイパスからくみ上げた汚染水の濃度も井戸毎に調べています(17)。以下に放射性物質濃度を示します
排出基準を超えた放射性物質が見つかる地下水バイパスと山側井戸
 ※1 (16)(17)にて作成
 ※2 数値は1リットル当たりのベクレル数
 ※3 集計期間内の最大値
 図―5 地下水バイパスと山側(上流井戸)の放射性物質濃度

地下水バイパスやサブドレンの排水基準は1リットル当たりで
  全ベータ  5ベクレル
  トリチウム 1500ベクレル
ですので(2)、多くの場所で排水基準を超えた放射性物質が見つかっています。
この中で最も気になるのがE-1井戸です。
上昇が続くE-1井戸の全ベータ濃度
※(16)を集計
 図-6 E-1井戸の放射性物質濃度

 全ベータは元々上昇傾向でしたが、今週は突然に跳ね上がり
  1リットル当たり14、000ベクレル
を記録しています。今後が心配です。

4.海岸付近の井戸から高濃度の放射性物質
 海岸付近の井戸からは高濃度に汚染された地下水が見つかっています。
高濃度の汚染地下水が見つかる福島第一の海岸
 ※1 (5)を集計
 ※2 数値は1リットル当たりのベクレル数
 ※3 集計期間内の最大値
 ※4 ストロンチウム90はSR90と略し、採取日は2月2日
 図―7 海岸付近の井戸の放射性物質濃度

 以下にNo0-1井戸のトリチウム濃度を示します。
上昇が続くNo0-1井戸のトリチウム
 ※(5)を集計
 図―8 No0-1井戸のトリチウム濃度

 昨年末から急に上昇しだし、止まる気配がありません。


5.サブドレンの排水のトリチウムの濃度は過去最高
 サブドレンは、原子炉やタービン建屋の直ぐ傍の井戸から汚染地下水を汲み上げ、直接にタービン建屋周囲の水位を下げ汚染水の増加量を抑えるものです(18)。サブドレンの運用は9月3日から始まったので(19)ほぼ6ヶ月以上が経過しました。
 以下にサブドレン排水のトリチウム濃度を示します。
上昇が続き過去最高(新記録)を記録したサブドレン排水のトリチウム濃度
 ※(20)を集計
 図-9 サブドレン排水のトリチウム濃度

 1月中旬から上昇し、東京電力の測定で1リットル当たり960ベクレルを記録しました。過去最高(新記録)です。
 東京電力は排出量も発表しているので(21)、濃度×排出量で累積のトリチウム累積の排出量を求めてみました。
排出ペースを増し、累積で317億ベクレルを超えたサブドレントリチウム排出量
 ※(20)(21)を集計
 図―10 サブドレンの累積排出量
 
 図に示す様に排水のトリチウム濃度の上昇に伴い、排出のペースを上げています。3月1日から20日の20日間で排出したトリチウムは約86億ベクレルで1日4.3億ベクレルのペースです。累積では317億ベクレルを超えました。

6.法令限度を超えた汚染水が排水路から海へ
福島第一原発構内には幾つもの排水路があります。
福島第一原発排水路
 ※(22)で作成
 図―11 福島第一原発内の排水路

 当然ながら福島第一構内は放射性物質で汚染されており、排水路に流れ込みます。全ベータの法令限度は1リットル当たり60ベクレルであることは1項に記載の通りです。このうちK排水路では法令限度を超えた汚染水の流れが確認されています。 
 以下にK排水路の放射性物質濃度を示します。
法令限度を超えた汚染排水が流れ続けるK排水路
 ※(22)(23)を集計
 図―12 K排水路の放射性物質濃度

 K排水路の放射性物質濃度は1リットル当たりで
  3月15日
   セシウム137 230ベクレル
   全ベータ    240ベクレル
  3月17日
   セシウム137 130ベクレル
   全ベータ    150ベクレル
で法令限度を超えています。東電の発表(22)を見ると排水路は遮水壁を超えて海に繋がっているので、「海側遮水壁」が完成しても排水路の汚染水はブロックされません。

<余談>
  図表が小さいとご不満の方はこちら(ブログ図表①)とこちら(ブログ図表②)を参照ください。
原発事故から5年経ちましたが、福島第一からの汚染水漏れは止む気配がありません。これでは福島の方は不安だと思います。
 福島県相馬地方の特産品にイチゴがあるそうです(24)。福島県相馬市のイチゴは美味しそうです(25)。相馬市では今、イチゴ園が開園しています(26)。福島県相馬市はイチゴの季節です。福島県は福島産について「食の安全・安心を確保するため、生産、製造・加工、流通、消費の各段階において、食品中の放射性物質検査を実施しています。 」と主張してます(27)。でも、福島県相馬市のスーパーのチラシには福島産イチゴはありません。
他県産はあっても福島産イチゴが無い福島県相馬市のスーパーのチラシ
※(28)を引
 図―13 福島産イチゴが無い福島県相馬市のスーパーのチラシ

 当然の結果です。(=^・^=)も福島県相馬市の皆様も見習い「フクシマ産」は食べません。

―参考にしたサイト様および引用した過去の記事―
(1)めげ猫「タマ」の日記 福島第一汚染水(3月2週)―地下貯水槽観測孔の全ベータは下がらず―
(2)サンプリングによる監視|東京電力
(3)報道配布資料|東京電力
(4)(2)中の「1.海水(港湾外近傍)」を3月6日に閲覧
(5)(3)中の「福島第一港湾内、放水口付近、護岸の詳細分析結果」
(6)(2)中の「地下貯水槽に関する分析結果」
(7)2016年3月17日魚介類の核種分析結果<福島第一原子力発電所港湾内>(PDF 97.6KB)
(8)[PDF]地下貯水槽からの汚染水漏えい 及び 対応状況 ... - 東京電力
(9)めげ猫「タマ」の日記 全ベータはストロンチウム90由来の放射性物質
(10)めげ猫「タマ」の日記 福島第一汚染水(3月1週)―地下貯水槽観測孔から突然の全ベータ―
(11)【2016年3月17日】東京電力 記者会見 - 2016/03/17 17:30開始 - ニコニコ生放送
(12)(3)中の「魚介類の核種分析結果<福島第一原子力発電所港湾内>」
(13)汚染水対策の主な取り組み|東京電力
(14)菅官房長官「影響は完全にブロック」、福島第1原発の汚染水流出 | ロイター
(15)めげ猫「タマ」の日記 福島第一原発の地下水バイパスについて
(16)(2)中の「H4エリア周辺観測孔」
(17)(3)中の「福島第一 地下水バイパス揚水井 分析結果 」
(18)サブドレン・地下水ドレンによる地下水のくみ上げ|東京電力
(19)(コメント)福島第一原子力発電所におけるサブドレン他水処理施設の運用開始について|東京電力
(20)(3)中の「サブドレン・地下水ドレン浄化水分析結果」
(21)集水タンク・一時貯水タンクの運用状況|東京電力
(22)(3)中の「福島第一原子力発電所構内排水路のサンプリングデータについて 」
(23)(3)中の「 福島第一原子力発電所 K排水路排水口放射能分析結果 」
(24)特産品情報 | 地区別くらし情報 そうま地区 | JAふくしま未来
(25)和田観光苺組合 - 相馬/その他 [食べログ]
(26)福島県相馬市 観光のご案内 イチゴ狩り
(27)農林水産物 - ふくしま復興ステーション - 福島県ホームページ
(28)Webチラシ情報 | フレスコキクチ中の「相馬店」
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  1. 2016/03/22(火) 08:43:32|
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