めげ猫「タマ」の日記

一寸気になったどうでもいい事を記事に

食品中の放射性セシウム検査のまとめ(4月2週)―茨城県土浦市産シイタケは出荷制限解除、検査データはありません―

 食品中の放射性物質の検査結果を厚生労働省は発表しています(1)。また、厚労省以外の発表もあります(2)。4月2週中の食品中の放射性セシウムの検査結果が発表になったので(3)、まとめてみました。お買い物のの参考になればいいかなと思います。先週に続き今週もしっかりセシウム入り食品が見つかっています(4)。今週は基準超えです。牛肉を除く検査結果の概要は以下の通りです。
  ①検査数1,038件中1件の基準超え
  ②平均は、1キログラム当たり3ベクレル、最大170ベクレル(岩手県産イワナ)。
事故から5年1ヶ月以上経ても見つかるセシウム汚染食品
   ※1 牛肉を除く
   ※2 単位については(5)を参照
  図―1 食品中の放射性セシウム検査結果のまとめ(2016年4月2週)

  色分けは以下の通りです。
  マーケットから基準値(6)超えの食品が見つかった県
  出荷制限対象外の地域・品目から基準値超えの食品が見つかった県
  基準値超えの食品が見つかった県

1.茨城県土浦市産シイタケは出荷制限解除、検査データはありません。
 茨城県土浦市産のハウス栽培の原木シイタケの出荷制限が解除されました(7)。原発事故から5年1ヶ月以上が過ぎ、放射性物質が低減した結果なら大変に嬉しい事ですが、そうでもなさそうです。以下に茨城県土浦市産のハウス栽培の原木シイタケのセシウム濃度を示します。
4年半近く検査されていない茨城県土浦市産原木シイタケ
 ※1(1)を集計
 ※2 日付は検査日
 図-2 茨城県土浦市産原木シイタケ(ハウス栽培)のセシウム濃度

 図に示す通り2011年に検査され基準値超えが見つかってから、検査結果はありません。セシウム濃度が下がって「安全」が確認された訳ではありません。解除の理由は茨城県が作成したマニュアルに沿って試験栽培を実施したら基準値以下との結果が出たためとのことです。土浦市には9つの生産者があるそうです(7)。以下に位置を占めします。
汚染されたところでも栽培されそうな土浦市の原木シイタケ
※1 生産者位置は(7)による
 ※2 放射線量は(8)の数値データを元に(9)に示す手法で4月1日時点に換算
 図-3 茨城県土浦市の原木シイタケ(ハウス栽培)の生産者

 試験栽培は9つのうち1つで実施されましたが、図に示すと通りセシウム汚染が比較的マシ場所です。
 原木シイタケは原木にシイタケの菌を植え成長させるものですが(10)、原木のセシウム濃度が高くなると採れたシイタケのセシウム濃度も高くなります(11)(12)。茨城県のマニュアルでは1キログラム当たり50ベクレル以下の原木を使うように定められていますが、試験栽培に使われた原木は検出限界未満(概ね1キログラム当たり4ベクレル以下)の物が使われました。それでも採れたシイタケからは基準値(6)の半分近い1キログラム当たりで45、35、31ベクレルのセシウムが見つかっています。
 土浦市の原木シイタケは
 ①相対的に放射能汚染がマシな場所の1箇所で試験栽培がおこなわれた。
 ②茨城県が定める規準に比べ大幅に低い(検出限界未満、ND)原木を使って実施された。
 ③それでも採れたシイタケからは基準値の半分近いセシウムが見つかっている。
 ことになります。最良の条件で試験栽培を実施し、そこそこセシウムが見つかっていても「基準値以下」で安全され出荷制限が解除になりました。なんか安全であろうが無かろうが強引に出荷制限が解除された感じです。


2.キツネメバル、福島いわきは2ベクレル、北茨城市は11ベクレル
 福島県いわき市と茨城県北茨城市は県境を挟み隣接しています。
事故から5年1ヶ月以上経っても汚染が広がる福島
 ※1 放射線量は(8)の数値データを元に(9)に示す手法で4月1日時点に換算
 ※2 避難区域は(13)による
 図―4 本記事で取り上げる市町村

 以下に昨年7月以降のキツネメバルの検査結果を示します。
 北茨城産に比べ低いいわき産キツネメバルの検査結果
 ※1(1)を集計
 ※2 NDは検出限界未満(セシウムが見つからない事)を示す
 図―5 キツネメバルの検査結果

 茨城県が実施した北茨城市産の検査では検査2件中2件でセシウムが見つかっています。一方で、福島県が検査したいわき市産の検査では38件中で全体の7割を超える27件で検出限界未満(ND)です。1キログラム当たりの平均値で検査すると
 北茨城市産(茨城県検査) 11ベクレル
 いわき市産(福島県検査)  2ベクレル
です。海は繋がっているのにおかしな話です。汚染源に近いいわき市産キツネメバルの方が高くなっていなくてはなりません。
 福島県の地方紙の福島民友は福島県15年産米の99.99%は検出限界値未満と報じていました(14)。でも福島県外の検査結果は違います。昨年の秋以降の消費地(福島県外)の福島産米の精密検査結果では、検査2件中1件(半分)でセシウムが見つかっています。
 福島産は他より低く出る検査で安全とされ出荷されます。

3.あぶくま洞の山ブドウは4年半間も検査無し
 福島県田村市は図-4に示す様に福島県中部にある市で避難区域に接しています。同市の東側は今は解除されていますが、福島第一原発事故後のしばらくの間は避難区域に接していました。同市の観光施設としては鍾乳洞のあぶくま洞が知られています(15)。福島原発事故後に大幅に観光客を減らし、回復の兆しがありません(16)。鍾乳洞は全国各地にあり(17)、わざわざ汚染されてる福島にある鍾乳洞に行く理由はありません。
 あぶくま洞の売店で山ブドウを使用したスイーツが売り出されたそうです(18)。検査されてるか心配です。厚生労働省の発表(1)を見たら、田村市が属する福島県の中央部にあたる中通り(19)産の山ブドウの検査は2011年10月を最後に4年半近くも検査結果がありません。それでも福島県は福島産について
「食の安全・安心を確保するため、生産、製造・加工、流通、消費の各段階において、食品中の放射性物質検査を実施しています。 」
と主張しています(20)。
 福島産は検査されていなくても「検査されていて安全」と主張されるようです。


4.3月後半に入り突然にセシウム濃度上昇した福島県いわき市産スズキ
 以下に福島県いわき市産スズキのセシウム濃度を示します。
上昇傾向を示す福島県いわき市産スズキ
 ※1(1)を集計
 ※2 NDは検出限界未満(セシウムが見つからない事)を示す
 図―6 いわき市産スズキの検査結果

 しばらくは殆どが検出限界未満(ND)だったのですが、3月後半から急にセシウムが見つかるようになりました。3月16日以降でみると検査6件中4件で1キログラム当たり20ベクレルを超えるセシウムが見つかっています。
 原発事故から5年1ヶ月以上が経過しましたが、福島産には今もセシウム濃度が上昇する物があります。
 

<余談>
図表が小さいとご不満の方はこちら(ブログ図表)を参照ください。
 ・安全であろうが無かろうが強引に出荷制限が解除されるセシウム汚染食品
 ・他所より低くでる検査で安全とされる福島産
 ・検査していなくても検査されていて安全とされる福島産
 ・セシウム濃度が上昇する事がある福島産
 福島県の地方紙の福島民友は今日の1面で
  「政府や行政に向けられた国民の不信感。(福島)県産品の安全性を発信する(福島)県民の自主的な取り組みを『原発事故の被害を小さく見せようとしている』『政府の安全プロパガンダだ』と曲解する」
と報じていました(21)(22)。
福島のリスクを懸念するは「曲解」と報じる福島民友
 ※(21)を引用
 図―7「『原発事故の被害を小さく見せようとしている』『政府の安全プロパガンダだ』と曲解する」と報じる福島民友

 でも福島産にリスクがあるのは本文に有る通りです。これを「曲解」と主張されては福島の方は不安だと思います。
 福島県では鶏肉(地鶏)の生産に力を入れています(23)。福島県内産のブランド地鶏を安定的に供給するための施設が福島市の福島県農業総合センター畜産研究所に完成したそうです(24)。福島県川俣町は鶏肉(地鶏)の産地の一つです。今月末にはシャモ祭も開かれます(25)。福島県は福島産「鶏肉」は安全だと主張しています(26)。でも福島県川俣町のスーパーのチラシには福島産鶏肉はありません。
他県産はあっても福島産鶏肉が無い福島県川俣町のスーパーのチラシ
 ※(27)を引用
 図ー8 福島産鶏肉が無い福島県川俣町のスーパーのチラシ

 当然の結果です。(=^・^=)も福島県川俣町の皆さまを見習い「フクシマ産」は食べません。


―参考にさせていただいたサイト様および引用した過去の記事―
(1)報道発表資料 |厚生労働省
(2)モニタリング検査結果【詳細】 - 福島県ホームページ
(3)食品中の放射性物質の検査結果について(第976報) |報道発表資料|厚生労働省
(4)めげ猫「タマ」の日記 食品中の放射性セシウム検査のまとめ(4月1週)―茨城のヒラメからセシウム、福島いわきは18件全数ND―
(5)めげ猫「タマ」の日記 ベクレルとシーベルト
(6)食品中の放射性物質への対応|厚生労働省
(7)原子力災害対策特別措置法第20条第2項の規定に基づく食品の出荷制限の解除 |報道発表資料|厚生労働省
(8)航空機モニタリングによる空間線量率の測定結果 | 原子力規制委員会中の「福島県及びその近隣県における航空機モニタリング(平成27年9月12日~11月4日測定) 平成28年02月02日 (KMZ, CSV)」
(9)めげ猫「タマ」の日記 半減期でしか下がらない福島の放射線
(10)原木しいたけ栽培はじめませんか - 菌興椎茸協同組合
(11)めげ猫「タマ」の日記 8月1週も汚染食品がいっぱい、シイタケ(広島)、チチタケ(栃木)、ウナギ(福島)etc
(12)原木栽培における放射性セシウムの移行の調査結果をまとめました(4月11日現在)::株式会社富士種菌
(13)区域見直し等について - 福島県ホームページ
(14)福島県15年産米、基準値超えゼロ 99.99%検出限界値未満:福島民友ニュース:福島民友新聞社 みんゆうNet
(15)あぶくま洞 - Wikipedia
(16)めげ猫「タマ」の日記 福島・あぶくま洞、観光客が事故前の7割に回復と「毎日」―本当は半分にも届かない―
(17)日本観光鍾乳洞協会
(18)たむらご当地スイーツ入荷しました!! あぶくま洞
(19)中通り - Wikipedia
(20)農林水産物 - ふくしま復興ステーション - 福島県ホームページ
(21)福島民友新聞社 みんゆうNet -福島県のニュース・スポーツ-を4月13日に閲覧
(22)【復興の道標・不信の連鎖】生産者の努力伝える 調査の信頼度が増す:福島民友ニュース:福島民友新聞社 みんゆうNet
(23)ふくしまイレブンエッセイ - 福島県ホームページ
(24)県農業総合センター畜産研究所内に「種鶏改良増殖施設」完成 供給能力、旧分場の1.5倍 | 県内ニュース | 福島民報
(25)第12回川俣シャモまつりin四季の里開催 - 川俣町公式ホームページ
(26)安全が確認された農林水産物(公開用簡易資料) - 福島県ホームページ中の「鶏肉 [PDFファイル/110KB]」
(27)チラシ情報 | スーパーマーケットいちい
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テーマ:どうでもいい報告 - ジャンル:日記

  1. 2016/04/13(水) 19:45:22|
  2. -
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:1
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コメント

茨城産レンコン3.8ベクレル新潟県に流通しています。新潟県ホームページより!新潟はかなり厳しくチェックしているなかでの数字出!他県ではかなりの数字出ているもの流通していると想像しています。
  1. 2016/04/14(木) 00:07:08 |
  2. URL |
  3. ぶぶ #-
  4. [ 編集 ]

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