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めげ猫「タマ」の日記

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食品中の放射性セシウム検査のまとめ(4月3週)―ヒメエゾボラからセシウム、福島県検査は83件全数ND―

 食品中の放射性物質の検査結果を厚生労働省は発表しています(1)。また、厚労省以外の発表もあります(2)。423週中の食品中の放射性セシウムの検査結果が発表になったので(3)、まとめてみました。お買い物のの参考になればいいかなと思います。先週に続き今週もしっかりセシウム入り食品が見つかっています(4)。牛肉を除く検査結果の概要は以下の通りです。
  ①検査数1,062件
  ②平均は、1キログラム当たり3ベクレル、最大76ベクレル(福島県産イワナ)。
 基準超えはありませんが、福島産が「安全」とは言えません。
 ①ヒメエゾボラからセシウム、福島県検査は83件全数ND
 ②3月に南相馬のトマトプラント・出荷開始、以後の南相馬市産のトマトの検査結果は無し
 ③南相馬産クレソンのセシウム濃度が急上昇し53ベクレル
等が理由です。

1.ヒメエゾボラからセシウム、福島県検査は83件全数ND
 福島県漁連の発表によると4月14日に採れたツブガイの一種(7)のヒメエゾボラから1キログラム当たり13.5ベクレルのセシウムが見つかったと発表がありました(8)。福島県の検査結果が気になります。以下に福島産エゾボラのセシウム濃度を示します。
県漁連の検査でセシウムが見つかっても、全数NDのづく島件のヒメエズボラの検査結果
 ※1(1)を集計
 ※2 NDは検出限界未満(セシウムが見つからないと)を示す。
 ※3 福島県漁連を県漁連と略す。
 ※4 日付は採取日
 図-1 福島産ヒメエゾボラのセシウム濃度

 図に示すように福島県漁連の検査ではそれなりにセシウムが見つかっているのですが、福島県の検査は原発事故以降に83件の検査結果がありますが、一度もセシウムが見つかっていません。
 従前の記事で県境を挟んで隣接している福島県いわき市と茨城県北茨城市のキツネメバルの検査結果を見るといわき市の方が低い旨の記事を書きました(4)。新しいデータが加わったので両者の比較を示します。
茨城県北茨城市より低くでる福島県いわき市産キツネメバルの検査結果
 ※1(1)を集計
 ※2 NDは検出限界未満(セシウムが見つからないと)を示す。
 ※3 日付は採取日
 図-2 キツネメバルのセシウム濃度

 図に示し通り、茨城県が検査した北茨城産ではそこそこセシウムが見つかっていますが、福島県が検査したいわき市産のキツネメバルからはセシウムが殆ど見つかっていません。平均を取ると1キログラム当たりで
 福島県が検査したいわき市産  1ベクレル
 茨城県が検査した北茨城市産 13ベクレル
で北茨城市産が大幅に高くなっています。汚染源に近いいわき市産が低くでるなどおかしな事です。
 福島県の検査は福島県漁連や茨城県に比べ低く出る検査です。この検査で福島産は「安全」とされ出荷されます。

2.南相馬のトマト菜園出荷開始、検査結果がありません。
 先月(2016年3月25日)に福島県南相馬市の福島原発事故後に新たに建設された「南相馬トマト菜園」からトマトの出荷が始まりました(9)。住所を見ると(10)、福島第一原発北側20km程の場所にあるので汚染が心配です。検査結果が気になります。そろそろ出荷開始から1ヶ月近くになんるので検査結果を調べてみました。福島県が提供するサイトで(11)、トマト、トマト(施設)および南相馬市で検索したのですが、検査結果が出て来ません。そこで厚生労働省の発表(1)を集計してみました。
今年2月以降の検査結果が無い南相馬市産トマトの検査結果
 ※1(1)を集計
 ※2 NDは検出限界未満(セシウムが見つからないと)を示す。
 ※3 日本分析センターはJCAC(12)と略し、福島県農業総合センターは「農業総合センター」と略す
 ※4 日付は収穫日
 図-3 福島県南相馬市産トマトのセシウム濃度

 福島県南相馬市産のトマトの最新の検査結果(4月19日時点)では1月5日に収穫されたものです。「南相馬トマト菜園」の出荷開始の2ヶ月以上も前です。およそ検査されているとは思えません。
 福島産は必要な検査が実施されていんくても「安全」とされます。
 一寸、気になる事があります。福島県南相馬市産トマトは原発事故直後は図中でJCACと示す日本分析センターが実施していました。この時は1キログラム当たり100ベクレル以上の値が出ています。その後に検査は福島県農林水産部に属する福島県農業総合センター(13)が実施するようになったのですが、そしたら概ね検出限界未満(ND)になりました。1項と合わせて、福島県の検査が福島農業総合センターに移り低く出る検査となったとすれば容易に説明可能です。

3.福島・相馬のクレソンは急上昇
 以下に福島県相馬市のクレソンのセシウム濃度を示します。
急上昇する福島県相馬市産クレソンのセシウム濃度
 ※1(1)を集計
 ※2 NDは検出限界未満(セシウムが見つからないと)を示す。
 ※3 日付は収穫日
 図-4 福島県相馬市産クレソンのセシウム濃度

 検査数は少ないのですが、急上昇です。1キログラム当たりで
  2015年11月16日採取 14ベクレル
  2016年 4月11日採取 52ベクレル
で、4倍以上に上昇しています。
 福島産はセシウム濃度が急に上がることがあります。そして原発事故から5年以上経過した今年も福島の野菜はセシウム入りです。


<余談>
図表が小さいとご不満の方はこちら(ブログ図表)を参照ください。
 ・他所より低くでる検査で安全とされる福島産
 ・必要な検査が実施されていなくても安全とされる福島産
 ・セシウム濃度が上昇する事もある福島産
これでは福島の方は不安だと思います。
 福島県が力をいれている野菜にトマトがあります(13)。福島にはトマト工場があり(14)、福島産トマトは一年中楽しめます(15)。福島のトマトは美味しいそうです(16)。福島県は福島産トマトは「安全」だと主張しています(17)。でも福島県福島市スーパーのチラシには福島産トマトはありません。
熊本産はあっても福島産トマトが無い福島県福島市のスーパーのチラシ
 ※(18)を引用
 図―5 福島産トマトが無い福島県福島市のスーパーのチラシ

 当然の結果です。(=^・^=)も福島県福島市の皆様も見習い「フクシマ産」でなく「熊本産」を食べて応援します。あの世行の心配もしなくていいし(19)。




―参考にさせていただいたサイト様および引用した過去の記事―
(1)報道発表資料 |厚生労働省
(2)モニタリング検査結果【詳細】 - 福島県ホームページ
(3)食品中の放射性物質の検査結果について(第977報) |報道発表資料|厚生労働省
(4)めげ猫「タマ」の日記 食品中の放射性セシウム検査のまとめ(4月2週)―茨城県土浦市産シイタケは出荷制限解除、検査データはありません―
(5)めげ猫「タマ」の日記 ベクレルとシーベルト
(6)食品中の放射性物質への対応|厚生労働省
(7)エゾバイ科 - Wikipedia
(8)福島県における魚介類の試験操業に関するポータルサイトです中の「漁協によるスクリーニング検査結果 」
(9)「あすびとトマト」初出荷 一足先に南相馬、相馬で販売 | 東日本大震災 | 福島民報
(10)南相馬復興アグリ株式会社 | 産業復興・雇用創出支援事業 | 三菱商事復興支援財団
(11)農林水産物モニタリング情報 - ふくしま新発売。
(12)公益財団法人 日本分析センター・Japan Chemical Analysis Center
(13)農林水産部 - 福島県ホームページ
(13)ふくしまイレブンエッセイ - 福島県ホームページ
(14)福島)南相馬にトマト工場 年産660トン、3月出荷へ:朝日新聞デジタル
(15)旬の食材 青果 | 一般社団法人福島市公設地方卸売市場協会
(16)今年もおいしい、トマト!トマト!トマト! | ふくしま 新発売。
(17)安全が確認された農林水産物(公開用簡易資料) - 福島県ホームページ中の「やさい編 [PDFファイル/180KB] 」
(18)イオン福島店
(19)めげ猫「タマ」の日記 福島産食べて応援、あの世行き(2015)―福島産を許容する地域では葬式が10.5%増加―
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  1. 2016/04/19(火) 21:40:41|
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