食品中の放射性物質の検査結果を厚生労働省は発表しています(1)。また、厚労省以外の発表もあります(2)。4月中の食品中の放射性セシウムの検査結果が発表になったので(3)(4)(5)(6)、まとめてみました。お買い物のの参考になればいいかなと思います。先月に続き今月もしっかりセシウム汚染食品が見つかっています(7)。今週は基準超えです。牛肉を除く検査結果の概要は以下の通りです。
①検査数6,360件中312件の基準超え(全体の0.5%)
②平均は、1キログラム当たり39.4ベクレル、最大30,000ベクレル(福島県産イノシシ)。
原発事故6年目を迎えましたが、未だに岩手、福島でセシウム汚染食品が見つかっています。

※1 牛肉を除く
※2 単位については(8)を参照
図―1 食品中の放射性セシウム検査結果のまとめ(2016年4月)
色分けは以下の通りです。
赤マーケットから基準値(9)超えの食品が見つかった県
橙出荷制限対象外の地域・品目から基準値超えの食品が見つかった県
黄基準値超えの食品が見つかった県
1.千葉のマダラはからセシウム、福島産は76件全数ND
新潟県が検査した千葉産のマダラ2件(9)からセシウムが見つかったと発表がありました。福島産が気になるので、今年3月以降の検査結果をまとめてみました。

※1(1)を集計
※2 日付は収穫日ないし購入日
※3 千葉産の検査は全て新潟県
※4 福島産の検査は全て福島県
※5 NDは検出限界未満を示す
図-2 マダラのセシウム濃度
千葉県産マダラからは2件中1件でセシウムが見つかっていますが、福島県が検査した福島産マダラは76件全てで検出限界未満(ND)でした。汚染源がある福島の方が高くでる筈です。福島県の検査は福島県漁連に比べても低く出る旨は先週の記事に記載の通りです(7)。福島県の検査は他より低く出る検査です。福島産は他所より低くでる検査で安全とされ出荷されます。
2.怪しげな物は検査しない「国立医薬品食品衛生研究所」
国立医薬品食品衛生研究所(こくりついやくひんしょくひんえいせいけんきゅうしょ、National Institute of Health Sciences: NIHS)は日本の厚生労働省の施設等機関の一つで(11)、厚生労働省の発表(1)を見ると、流通品のセシウム検査を実施しています。1項記載のように産地が低く出る検査で「安全」とし出荷してもここの検査で基準超えが見つかれば産地は信用を落とす可能性もあるので、ある種の歯止めになっていました。
検査には精密他に「簡易検査」があります。「簡易検査」では基準超を判定することはできませんが1キログラム当たり50ベクレルを超えたものは、基準超の疑いがあるとされています(12)。簡易検査に対応した検査装置としてCsIによるものがあります(13)。厚生労働省は国立医薬品食品衛生研究所のCsIによる簡易検査で茨城産シイタケから1キログラム当たり93ベクレルのセシウムが見つかったと発表しました(14)。1キログラム当たり50ベクレルを超へているので「基準超」の疑いがあります。精密検査を実施すべきですが、実施されたとの発表は見当たりません(6)。
厚生労働省の発表(1)を見る限り、国の機関で継続的に食品中のセシウム検査を実施いているのは「国立医薬品食品衛生研究所」のみですので、「国」は怪しげな物の検査を避けているようです。これでは「産地」が暴走してもこれを見つける事はできません。
、
3.出荷制限中のタケノコを出荷される「福島」
福島県大玉村にあるスーパーセンターPLANTで出荷制限中のタケノコが販売されたそうです(15)。厚生労働省(1)の発表を見ると最後に検査されたのが、2012年4月でこの時は1キログラム当たり210ベクレルでした。その後の検査結果も無いので現状では「安全」とは言えない状態です。
この記事は「福島民友社」が4月25日に配信しましたが、今日(4月27日)にアクセスしたらリンク切れになっていました。同社は「原発反対を主張するのはいいが、その主張のために福島をおとしめるのは、どうなのか」と2月7日に配信した記事は今も残しています(16)。 福島県は
「基準値を超える放射性物質を含む食品を流通させないため、農地の除染はもちろん、検査体制も強化し安全を確認しています。」
と主張していますが(17)、実際には出荷制限中の「食品」が販売されるのに、その事実はどんどん消しているようです。不都合な事は隠ぺいするのが「福島」の体質のようです。
4.山形・小国の熊祭、セシウムは最大33ベクレル
5月4日に開かれる山形県小国町の「小玉川熊まつり」では(18)、久々に「熊汁」が復活するようですが(19)、熊まつり用と思われる熊さんのセシウムの濃度が発表になりました。1キログラム当たりで
17ベクレル、22ベクレル、33ベクレル
です。以下にこれまでの熊さんのセシウム濃度を示します。

※1(1)を集計
※2 日付は収穫日
※5 NDは検出限界未満を示す
図-3 山形県小国町産(除く朝日山系)クマのセシウム濃度
基準値を超えたことはないので、後は個人の判断だと思います。
<余談>
図表が小さいとご不満の方はこちら(
ブログ図表)を参照ください。
・他所より低くでる検査で安全とされる福島産
・怪しげな物の検査を避ける「国」の検査
・不都合な事は隠ぺいする福島の体質
これでは福島の方は不安だと思います。
福島県が力をいれている野菜にトマトがあります(20)。福島にはトマト工場があり(21)、福島産トマトは一年中楽しめます(22)。福島のトマトは美味しいそうです(23)。福島県は福島産トマトは「安全」だと主張しています(24)。でも福島県南相馬市のスーパーのチラシには福島産トマトはありません。

※(25)を引用
図―4 福島産トマトが無い福島県南相馬市のスーパーのチラシ
当然の結果です。(=^・^=)も福島県南相馬市の皆様も見習い「フクシマ産」でなく「熊本産」を食べて応援します。
―参考にさせていただいたサイト様および引用した過去の記事―
(1)
報道発表資料 |厚生労働省(2)
モニタリング検査結果【詳細】 - 福島県ホームページ(3)
食品中の放射性物質の検査結果について(第975報) |報道発表資料|厚生労働省(4)
食品中の放射性物質の検査結果について(第976報) |報道発表資料|厚生労働省(5)
食品中の放射性物質の検査結果について(第977報) |報道発表資料|厚生労働省(6)
食品中の放射性物質の検査結果について(第978報) |報道発表資料|厚生労働省(7)
めげ猫「タマ」の日記 食品中の放射性セシウム検査のまとめ(3月)―千葉銚子のヒラメからセシウム、福島は25件全数ND―(8)
めげ猫「タマ」の日記 ベクレルとシーベルト(9)
食品中の放射性物質への対応|厚生労働省(10)(6)中の「1 自治体の検査結果⇒PDF 検査結果(PDF:1,007KB)」のNNo3774、3775
(11)
国立医薬品食品衛生研究所 - Wikipedia(12)
食品中の放射性セシウムスクリーニング法の一部改正について |報道発表資料|厚生労働省(13)
表 食品中の放射性セシウムスクリーニング法に対応可能な(14)(6)中の「3 国立医薬品食品衛生研究所の検査結果⇒ (PDF:34KB) 」のNo17
(15)
出荷停止指示の「タケノコ」8本販売 直売所で品目確認せず:福島民友ニュース:福島民友新聞社 みんゆうNet(リンク切れ)
(16)
【復興の道標・ゆがみの構図-7】福島をおとしめるな 努力続ける福島県民:復興の道標:福島民友新聞社 みんゆうNet(17)
「ふくしま復興のあゆみ」を更新しました。 - 福島県ホームページ中の「・ 第15版 平成28年4月20日発行 [PDFファイル/10.98MB] 」
(18)
小玉川熊まつり/山形県小国町(19)
めげ猫「タマ」の日記 山形・小国・小玉川熊祭、今年は熊汁復活!肉は40ベクレル(20)
ふくしまイレブンエッセイ - 福島県ホームページ(21)
福島)南相馬にトマト工場 年産660トン、3月出荷へ:朝日新聞デジタル(22)
旬の食材 青果 | 一般社団法人福島市公設地方卸売市場協会(23)
今年もおいしい、トマト!トマト!トマト! | ふくしま 新発売。(24)
安全が確認された農林水産物(公開用簡易資料) - 福島県ホームページ中の「やさい編 [PDFファイル/180KB] 」
(25)
Webチラシ情報 | フレスコキクチ中の「鹿島店」
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テーマ:どうでもいい報告 - ジャンル:日記
- 2016/04/27(水) 19:43:41|
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| トラックバック:0
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| コメント:1
某グルメサイトでのアンケに、去年から流行っている食事であなたが気になる物はナニ?というのが有り、その中に「ビジエ」というのが有ったので、クリックしてカキコして置いた。
「あんたら喰うのは構わんが、死ぬ覚悟で食えよな。関東東北更に長野などの野生動物はフクシマの所為で汚染されてるのを忘れてるみたいだな。」とね、、。
- 2016/04/28(木) 08:49:15 |
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- 武尊 #-
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