福島県の3月中の人口動態が発表になったので(1)、2015年度の20代前半の方の社会的増減を集計してみました。
20代前半男性 △817人減
20代前半女性 △1,741人減
で、原発事故から5年目を経ても若い女性は福島から逃げ出しています。
以下に2015年中の年齢別の社会的動態を示します

※(1)を集計
図―1 2015年度の社会的動態(福島県)
20代後半以降の中年男は増えていますが、15歳~24歳の層では減少すています。特に20代前半の女性が減少が顕著です。以下に20代前半の社会的動態を示します。

※(1)を集計
図―2 各年度の20代前半の社会的動態(福島県)
男性の減少はある程度は改善されましたが、女性の減少があまり改善されていません。
以下に20代後半の社会的動態を示します。

※(1)を集計
図-3 各年度の20代後半の社会的動態(福島県)
図に示す通り20代後半の女性の福島から脱出は2014年度はほぼ止まったのですが2015年度は少し増えています。以下に女性の初婚年齢の分布を示します。

※1(2)を集計
※2 2011年
図-4 初婚年齢の分布
福島に残っても結婚するなら福島以外を選んでるのでしょうか?
<余談>
図表が小さいとご不満の方はこちら(
ブログ図表)を参照ください。
(=^・^=)は福島から若い女性が逃げて行くのは当然の事だと思います。以下に福島の放射線量分布を示します。

※1(3)の数値データを元に(4)に示す手法で4月1日時点に換算
※2 避難区域は(5)による
※3 福島盆地の範囲は(6)による
※4 「安達広域行政圏」は安達地区と略し、範囲は(7)による。
※5 会津の範囲は(8)による。
図-5 福島の放射線量分布
図に示す通り原発事故から5年以上が経過しましたが、図に示す通り広い範囲で国が除染を必要とする毎時0.23マイクロシーベルト(9)を超えています。福島は汚染されています。
以下に地域分け毎の原発事故前年度に相当する2009年度に対する2015年度の死者数(葬式)の増加率を示します。

※(10)を転載
図-6 平均の空間放射線量と原発事故前年に対する5年目の葬式(死者数)の増加率
飯舘村・葛尾村・川俣町の避難区域の大部分は旧計画的避難区域です。、計画的避難区域が設定されたのは原発事故から1ヶ月以上も後の2011年4月22日です(5)ので、旧計画的避難区域はいわば「逃げ遅れた」避難区域です。
以下に飯舘村・葛尾村・川俣町の累積の赤ちゃん誕生数を示します。

※(11)を転載
図-7 飯舘村・葛尾村・川俣町の累積の赤ちゃん誕生数
原発事故後に懐妊した赤ちゃんが生まれるであろう2011年12月頃から女の子の方が多く生まれています。普通は男の子が多く生まれるので異常な事態です。
これに対し福島県は福島県内7つのポイントも放射線量を紹介しています。最大の福島市では除染基準(12)では除染の必要が無い毎時0.19マイクロシーベルトです。福島県は放射線量が下がったと主張しています。しかし実態は
①測定器(モニタリングポスト)で、計算式の補正などの調整
②測定器(モニタリングポスト)を放射線量の低い場所に移動
③測定器(モニタリングポスト)の回りだけを除染
を実施し、測定器(モニタリングポスト)は人為的操作によって値が低くでるようにされました。放射線量が下がった訳ではありません(13)。
福島県は
「基準値を超える放射性物質を含む食品を流通させないため、農地の除染はもちろん、検査体制も強化し安全を確認しています。」
と主張しています(13)。でも福島県の検査は他より低くでる検査です。以下に福島産エゾボラのセシウム濃度を示します。

※1(14)を転載
※2 NDは検出限界未満(セシウムが見つからないと)を示す。
※3 福島県漁連を県漁連と略す。
※4 日付は採取日
図-8 福島産ヒメエゾボラのセシウム濃度
図に示すように福島県漁連の検査ではそれなりにセシウムが見つかっているのですが、福島県の検査は原発事故以降に83件の検査結果がありますが、一度もセシウムが見つかっていません。この他にも茨城県が検査した茨城金北茨城産より福島県が検査した福島県いわき市産のキツネメバルのセシウム濃度が低かったり(14)、千葉県が検査した千葉県銚子産や茨城県が検査した茨城県産ではそこそこセシウムが見つかっているのに福島県が検査した福島県いわき産ヒラメからはセシウムが見つからない(15)などおかしな検査結果を連発しています。汚染源に近い福島産が高くでるのが当然ですが・・。福島県の検査は他より低く出る検査です。
図―5に示す様に福島県飯舘村は避難地域で今も酷く汚染されていますが、イチゴの栽培がおこなわれています。でも福島県は1年以上も検査をしていません(16)。同じく福島県田村市は避難区域に接しています。同市の東側は今は解除されていますが、福島第一原発事故後のしばらくの間は避難区域でした(6)。同市の観光施設としては鍾乳洞のあぶくま洞が知られています。あぶくま洞の売店で同市産の山ブドウを使用したワインが売り出されているそうです(17)(18)。

※(17)をキャプチャー
図―9 田村市産山ブドウを使用したワインが売り出を報じる福島のローカルTV(FCT)
田村市が属する福島県の中央部にあたる中通り産の山ブドウの検査は2011年10月を最後に4年半近くも検査結果がありません(19)。
以上の通り福島県の検査には
・他より低い値が出る
・汚染が酷そうな場所の検査は避けられる
等の特徴があります。このような検査では、検査そのものの信頼性が担保できず
「検査体制も強化し安全を確認しています。」
等との主張は成立しません。
これでは福島の「安全」は担保されません。福島に不安を感じ若い女性が逃げ出すのは当然の結果です。まして福島の女性はお隣の茨城や宮城に比べても大変に綺麗です。

※(20)を転載
図―10 福島県の綺麗な女性
(=^・^=)が個人的に知る福島の女性は性格も良いかたが全てです。新天地でも歓迎されます。でも男性は困ると思います。以下に20代後半の女性100人に対する男性の人数(性比)(21)を示します。

※(22)を集計
図―11 福島県の20代後半の性比
福島原発事故前は男女の出生割合と同じ(21)105前後で推移していましたが、事故後は上昇を続けています。福島県の平均の初婚年齢は男性29.6歳、女性27.8歳ですのでこの世代は適齢期です(23)。無論、福島県外からも無理です(24)。福島からは多くの母子避難者を出しています(25)。福島の多くの既婚男性は家族との別居を余儀なくされています。5年も別居していれば離婚の危機を迎える方もいると思います(26)。それでなくても不自然な生活です。福島に残った男性は未婚の方も、既婚の方も福島が安全であろうが無かろうが、福島は「安全」だと叫ばなくてはなりません。それが如何に非科学的で非論理的であろうとも!これでは福島に残らざるを得なかった方も不安だと思います。
福島県が力をいれている野菜にキュウリがあります(27)。福島県須川市はキュウリの一大産地です(28)、須賀川市産キュウリを使った「須賀川かっぱ麺」の販売が今日(4月28日)から始まるそうです(29)。福島県須賀川市のキュウリのシーズンが始まったようです。福島県は福島産キュウリは「安全」だと主張しています(30)。でも福島県須賀川市のスーパーのチラシには福島産キュウリはありません。

※(31)を引用
図―12 福島産キュウリが無い福島県須賀川市のスーパーのチラシ
当然の結果です。(=^・^=)も福島県須賀川市の皆様も見習い「フクシマ産」は食べません。
―参考にしたサイト様および引用した過去の記事―
(1)
福島県の推計人口(平成28年4月1日現在)を掲載しました。 - 福島県ホームページ(2)
結果の概要|厚生労働省(3)
航空機モニタリングによる空間線量率の測定結果 | 原子力規制委員会中の「福島県及びその近隣県における航空機モニタリング(平成27年9月12日~11月4日測定) 平成28年02月02日 (KMZ, CSV)」
(4)
めげ猫「タマ」の日記 半減期でしか下がらない福島の放射線(5)
区域見直し等について - 福島県ホームページ(6)
福島盆地 - Wikipedia(7)
福島県 - Wikipedia(8)
会津 - Wikipedia(9)
国(環境省)が示す毎時0.23マイクロシーベルトの算出根拠|東京都環境局 その他について(10)
めげ猫「タマ」の日記 福島・安達広域行政圏の2015年度の死者数は18%増、会津は別、対2009年度(11)
めげ猫「タマ」の日記 女の子しか生まれない2016年の福島県葛尾村(12)
「ふくしま復興のあゆみ」を更新しました。 - 福島県ホームページ中の「・ 第15版 平成28年4月20日発行 [PDFファイル/10.98MB] 」
(13)
めげ猫「タマ」の日記 福島市の放射線量激減―測定器をいじっただけ―(14)
めげ猫「タマ」の日記 食品中の放射性セシウム検査のまとめ(4月3週)―ヒメエゾボラからセシウム、福島県検査は83件全数ND―(15)
めげ猫「タマ」の日記 食品中の放射性セシウム検査のまとめ(4月1週)―茨城のヒラメからセシウム、福島いわきは18件全数ND―(16)
めげ猫「タマ」の日記 福島のイチゴ価格は2年連続で全国平均以下、当然です。(17)
ダイジェスト動画|ゴジてれ Chu!|福島中央テレビ中の「2016年4月27日(水)放送」
(18)
滝根産ブドウ100%ワイン 北醇2015発売 サッポロビール、田村市に報告 | 県内ニュース | 福島民報(19)
めげ猫「タマ」の日記 食品中の放射性セシウム検査のまとめ(4月2週)―茨城県土浦市産シイタケは出荷制限解除、検査データはありません―(20)
めげ猫「タマ」の日記 2016年、福島の課題(21)
性比 - Wikipedia(22)
過去の結果(年齢(5歳階級)別推計人口) - 福島県ホームページ(23)
結果の概要|厚生労働省(24)
東京新聞:福島の男性 厳しい婚活 県外お見合い ほぼ門前払い:福島原発事故(TOKYO Web)(25)
福島からの母子避難:朝日新聞デジタル - ニュース特集 -(26)
みんゆうNet 原発災害・「復興」の影-【3】避難めぐり夫婦に亀裂 放射能考え方違い、離婚危機発展(福島民友ニュース)(27)
ふくしまイレブンエッセイ - 福島県ホームページ(28)
福島県 すかがわ岩瀬農業協同組合 (きゅうり)~「パリッと新鮮でおいしい 岩瀬きゅうり」~ 月報 野菜情報-産地紹介-2010年9月(29)
特産キュウリを使った「須賀川かっぱ麺」28日から販売:福島民友ニュース:福島民友新聞社 みんゆうNet(30)
安全が確認された農林水産物(公開用簡易資料) - 福島県ホームページ(31)
ヨークベニマル/お店ガイド
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- 2016/04/28(木) 19:44:04|
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