めげ猫「タマ」の日記

一寸気になったどうでもいい事を記事に

福島の子育て...着実に 誤った情報信じる人に『正しい数字』を

  「福島の合計特殊出生率が大幅に低下した」「福島では自然死産が増えた」。東京電力福島第1原発事故後、放射線被ばくへの不安を抑える為と思われるが、これらの事実はあまり大きく報道されることはなかった。実態は原発後に自然死産は増加し、女性が生涯に産む子どもの推定人数を示す合計特殊出生率と出生数は震災と原発事故後、被災3県中、福島だけで特異的に低下した。原発事故の誤った報道を信じ込んでいる人たちに、福島に関する正しい数字を示すことが福島の皆様のリスク低減につながる。

福島の自然死産率は原発事故後に増えた

 1000出生あたりの「自然死産率」について、福島では2011(平成23)年が12、原発事故後に懐妊した赤ちゃんが生まれるであろう12年度が15と増えた。また、原発事故3年目の13年も14.9で改善は見られなかった(1)。

全国の1.5倍の福島県死産率(グラフ)
 ※(1)(2)にて作成
 図―1 福島県の自然死産率の推移

以下に数表を示す。
 表―1 福島県の出生数、自然死産数
 ※(1)(2)を集計
全国の1.5倍の福島県死産率(数値表)
このような増加が偶然に起こる確率を計算したら1.3%なので、偶然とは考えにくい。以下に偶然に起こる確率
 表―2 偶然に起こる確率の計算結果
有意差検定表

原発事故後に福島だけで減った合計特殊出生率
 「こどもの日」を前に、総務省が5月4日まとめた都道府県別の人口推計(2015年10月1日現在、千人単位)によると、福島県の14歳以下の子どもの数は前年比5000人減の23万5000人、福島県人口に占める割合は同0.2ポイント下がって12.3%と全国34位にとどまった。1950(昭和25)年以降で最少とみられる(2)。
 福島県では11、12年は出生数が前年比で1000人以上減少した。合計特殊出生率は女性が生涯に産む子どもの推定人数で(3)、原発事故後に懐妊した赤ちゃんがうまれるであろう2012年に被災3県中で福島だけで大幅に低下した(4)。
brg130607a.gif
 ※(4)を転載
 図―2 福島および隣県と全国の合計特殊出生率推移

数値は以下の通りである。

年   福島 全国 岩手 宮城
2008年 1.52 1.37 1.39 1.29
2009年 1.49 1.37 1.37 1.25
2010年 1.51 1.39 1.39 1.27
2011年 1.48 1.39 1.41 1.25
2012年 1.41 1.41 1.44 1.30

 これについて「安心して子ども生める環境が整っていなかった」とか(4)、「放射線への不安などから」とか(3)説明されているが、具体的な根拠は示されていない(3)。福島県の発表を年齢別に集計すると
 20代の女性の出生率は2010年が8.0%、2012年が7.7%で0.3%減
 30代の女性の出生率は2010年が6.4%、2012年が5.7%で0.7%減
になりました。20代の女性に比べ30代の女性の出生率が大きく下がる(5)。
brg130617a.gif
 ※(5)を転載
 図―3  図2012年の2010年に対する年齢別出生率の増減

 女性は30代後半になると妊娠しにくくなる(5)。妊娠しにくい30代に特異的に現れており、この現象は「安心して子ども生める環境が整っていなかった」とか「放射線への不安などから」では説明ができない(5)。
 その後に福島の合計特殊出生率は増加したが(3)、出生の異常は今も続いている。 福島は原発事故によって酷く汚染された。原発事故から5年2ヵ月が経過した今も福島では国が除染が必要だとする毎時0.23マイクロシーベルト(7)を超えた地域が広く広がっている。
原発事故6年目になっても除染が必要な福島
 ※1(8)の数値データを元に(9)に示す手法で5月1日時点に換算
 ※2 避難区域は(10)による
 図-4 福島県の放射線量

 福島の方が放射線の影響を心配するのは当然の事である。福島県県民健康管理調査によれば、48.1%の方が放射線は「次世代への影響の可能性が高い」(遺伝的影響)と回答している(11)。放射性影響研究所は広島や長崎の原爆投下で遺伝的な影響が生じていない根拠として 赤ちゃんの男女比に異常が起きていない事を挙げている(12)。 福島原発事故後に二種類の避難区域が設定さた。一つは福島第一原発20km圏内の警戒区域と原発事故後しばらくして放射線量が高い事が判明し、指定された計画的避難区域である。警戒区域は福島原発事故翌日の2011年3月12日に設定されたが、計画的避難区域が設定されたのは原発事故から1ヶ月以上も後の2011年4月22日である(10)。旧計画的避難区域はいわば「逃げ遅れた」避難区域である。飯舘村、葛尾村および川俣町の避難区域の大部分は「旧計画的避難区域」である。そこで飯舘村、葛尾村および川俣町について赤ちゃんの誕生数を調べてみた。
女の子が多く生まれる葛尾村・飯舘村・川俣町
 ※(13)を集計
 図-5 飯舘村・葛尾村・川俣町の累積の赤ちゃん誕生数

 原発事故後に懐妊した赤ちゃんが生まれるであろう2011年12月頃から女の子の方が多く生まれている。合計すると
  男の子 271人
  女の子 376人
である。このような事が偶然に起こる確率は約0.004%なので「偶然」とは言い難い(6)。通常は男の子が多く生まれるので(14)異常な現象である。
 遺伝的影響の有無を確認するため福島原発事故後に福島ゲノム調査が提唱されたが(15)、いつのまにか立ち消えになったようである(16)。

<余談>
 この記事は福島県の地方紙の「福島民友」さんが掲載した「福島の子育て...着実に 誤った情報信じる人に『正しい数字』を」の反論として(4)書きました。(=^・^=)は「正しい数字」の他に「都合よい数字」があると思います。都合よい数字とは自らの主張を科学的に見せかえる為に、不都合な部分が切り捨て主張に合致する部分だけが「喧伝」される数字です。そして今の福島発の報道を見ると「都合の良い数字」が並んでいる気がします。(=^・^=)は福島が2度目の人災に会わないか心配しています。1度目は福島島原発事故です。2度目は福島原発事故の影響を小さく見せ「都合の良い」数字が喧伝され避けることが可能がリスクが避けれなくなることです。福島の方も心配だと思います。
 福島県が力をいれている野菜にキュウリがあります(17)。福島県伊達市の特産品にキュウリがあります。伊達市のキュウリのシーズンは4月からです(18)。福島県伊達市はキュウリのシーズンです。福島県は福島産キュウリは「安全」だと主張しています(19)。でも福島県須賀川市のスーパーのチラシには福島産キュウリはありません。
他県産はあっても福島産キュウリが無い福島県伊達市のスーパーのチラシ
※(20)を引用
 図―5 福島産キュウリが無い福島県伊達市のスーパーのチラシ

 当然の結果です。(=^・^=)も福島県伊達市の皆様も見習い「フクシマ産」は食べません。


―参考にしたサイト様および引用した過去の記事―
(1)めげ猫「タマ」の日記 福島の自然死産率は全国平均の1.5倍
(2)福島県・子ども5000人減 23万5000人、少子化深刻:福島民友ニュース:福島民友新聞社 みんゆうNet
(3)福島の子育て...着実に 誤った情報信じる人に『正しい数字』を:東日本大震災5年1カ月特集:福島民友新聞社 みんゆうNet
(4)めげ猫「タマ」の日記 福島県の合計特殊出生率がダウン―福島原発事故の影響、福島テレビ!―
(5)めげ猫「タマ」の日記 福島では卵子の老化が加速する!
(6)めげ猫「タマ」の日記 女の子しか生まれない2016年の福島県葛尾村
(7)国(環境省)が示す毎時0.23マイクロシーベルトの算出根拠|東京都環境局 その他について
(8)航空機モニタリングによる空間線量率の測定結果 | 原子力規制委員会中の「福島県及びその近隣県における航空機モニタリング(平成27年9月12日~11月4日測定) 平成28年02月02日 (KMZ, CSV)」
(9)めげ猫「タマ」の日記 半減期でしか下がらない福島の放射線
(10)避難区域見直し等について - 福島県ホームページ
(11)第22回福島県「県民健康調査」検討委員会(平成28年2月15日)の資料について - 福島県ホームページ中の「 県民健康調査における中間取りまとめ 最終案 [PDFファイル/382KB]」
(12)原爆被爆者の子供における放射線の遺伝的影響 - 放射線影響研究所
(13)第22回福島県「県民健康調査」検討委員会(平成28年2月15日)の資料について - 福島県ホームページ中の「 県民健康調査における中間取りまとめ 最終案 [PDFファイル/382KB]」
(14)出生性比
(15)[PDF](新)福島におけるゲノム解析による放射線遺伝影響調査(福
(16)めげ猫「タマ」の日記 とうなった?福島ゲノム調査
(17)ふくしまイレブンエッセイ - 福島県ホームページ
(18)伊達のきゅうり - 福島県伊達市ホームページ
(19)安全が確認された農林水産物(公開用簡易資料) - 福島県ホームページ
(20)西友保原店 - 店舗詳細|SEIYU
スポンサーサイト
  1. 2016/05/06(金) 19:51:50|
  2. -
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:1
<<トラブルいっぱい福島原発(5月1週)―汚染水タンクは計画通りには増えず― | ホーム | 農業保護は子供からの搾取?>>

コメント

ちまたの人は知識がなく、5年たったら放射能汚染は消えるものだと勘違いしてます。まだ5年もたったのに消えないの~?と反応に私はめまいがしました。これって国が真実を伝えないからだと思います。チェルノブイリですらダメだから無理だよ~って説明してます。知らないって恐ろしいですね。めげ猫さんのホームページ見ても理解できない人いるかも知れませんね。
  1. 2016/05/07(土) 14:01:58 |
  2. URL |
  3. ぶぶ #-
  4. [ 編集 ]

コメントの投稿


管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

トラックバック URL
http://mekenekotama.blog38.fc2.com/tb.php/1797-eedb367c
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)