めげ猫「タマ」の日記

一寸気になったどうでもいい事を記事に

福島第一汚染水(6月2週)―外洋からストロンチウム―

 福島第一原発汚染水の6月1週(6月6日から12日)の状況を纏めてました。
 ①外洋から相変わらず見つかるストロンチウム等の放射性物質
 ②排水路から法令限度を超えて汚染されている排水が海へ
 ③排水路からの汚染水で汚染される福島の海
 ④地下貯水槽の周囲の全ベータ再上昇が続く
 ⑤排水基準を超えたままの地下水ドレン汲み上げ水のトリチウム濃度
 ⑥上昇が続く海岸付近の井戸の全ベータ
 ⑦サブドレン・トリチウムの累積排出量はの650億ベクレル突破
等が確認され、先週に続き(1)今週も福島第一から海への汚染水漏れが続いています。

1.外洋から相変わらず見つかるストロンチウム等の放射性物質
 事故から5年3ヶ月以上経過しましたが、外洋からは相変わらずストロンチウム等の放射性物質が見つかっています。
事故から5年3ヶ月以上経っても放射性物質が見つかる福島第一沖外洋
  ※1 (4)~(6)で作成
  ※2  数値は1リットルまたは1キログラム当たりのベクレル数
  ※3  集計期間内の最大値
  ※4  ストロンチウムSR90と略し、採取日は5月2日
  ※5  全ベータはストロンチウム90由来の放射性物質(7)
 図―1 福島第一原発および近傍外洋の放射性物質濃度
 
 この中で「5,6号機放水口北側」が気になります。以下に放射性物質濃度の推移を示します。
事故kら5年3ヶ月を超えても下がる気配がない5.6号機放水口北側の放射性物質濃度
 この中で「5,6号機放水口北側」が気になります。以下に放射性物質濃度の推移を示します。
 ※1(5)を集計
 ※2 NDは検出限界未満を示す。
 図―2 5,6号機放水口北側の放射性物質濃度

 事故から5年3ヵ月以上が経過していますが、下がる気配がありません。ストロンチウム90も確り見つかっています。

2.排水路から法令限度を超えて汚染されている排水が海へ
 福島第一原発構内には幾つもの排水路が走っています(8)。以下に今週観測された各排水路の放射性物質濃度を示します。
法令限度を超えた汚染水が見つかる福島第一原発排水路
 ※1(8)を集計
 ※2 値は1リットル当たりで集計期間の最高値
 ※3 赤丸()はサンプリング地点
 図-3 福島第一原発排水路の放射性物質濃度

 放射性物質の法令限度は1リットル当たりで、セシウム137が90ベクレル、ストロンチウム90が30ベクレルです(2)。全ベータのおよそ半分がストロンチウム90なので(7)、全ベータでは60ベクレルになります。図に示す通り全ての排水路から放射性物質が見つかり、K排水路からは法令限度を超える1リットル当たり65ベクレルの全ベータが見つかっています。
 以下にK排水路の放射性物質濃度を示します。
法令限度を超えた汚染水が時々流れるK排水路
  ※(8)を集計
 図―4 K排水路の放射性物質濃度

 今回だけでなく時々、法令限度を超えて汚染される状況が時々みられます。事故から5年3ヵ月以上が経過していますが、福島第一原発の排水路は法令限度を超えて超えて汚染された排水を海に流し続けています。

3.排水路からの汚染水で汚染される福島の海
 排水路から高濃度に汚染された排水が海に流れれば海水も汚染されます。
外洋より高度に汚染された海水が見つかる港湾内
  ※1 (4)(5)を集計
  ※2 数値は1リットル当たりのベクレル数
  ※3 集計期間内の最大値
  ※4 ストロンチウムSR90と略し、採取日は5月2日
  ※5 排水口の位置は(8)、サブドレン排水口の位置は(9)による。
 図―5 福島第一港湾内の放射性物質濃度

 図に示す通り、セシウム汚染は1~4号機取水口内南側(遮水壁前)が最も高くなっています。以下に1~4号機取水口内南側(遮水壁前)とK排水路のセシウム濃度を示します。
K排水路に同期する1~4号機取水口内南側の汚染
 ※1(5)(8)にて作成
 ※2「海水」は1~4号機取水口内南側(遮水壁前)の海水を示す。
 ※3 NDは検出限界未満を示す。
 図-6 K排水路と1~4号機取水口内南側(遮水壁前)の海水のセシウム濃度

 図に示す通りK排水路から汚れた排水が注ぎ込むと、これに同期して1~4号機取水口内南側(遮水壁前)の海水の濃度も上昇します。排水路から港湾内へ、港湾内から外洋への汚染水の流れは健在です。1項に記載の様に外洋でもストロンチウム90が見つかっています。外洋への放射能漏れは「ブロック」されてませんし、「コントロール」もされて今ません(10)。

4.地下貯水槽の周囲の全ベータ再上昇が続く
 地下貯水槽は一時期、汚染水の保管に利用されていましたが、汚染水漏れををお越し使われなくなりました(11)。ただし、一時は高濃度の汚染水が貯められていたので、周囲に観測井戸を掘り地下水の汚染の有無を観測してます(12)。以下に今週の結果を示します。
周囲で全ベータが見つかる地下貯水槽
※1(12)を集計
 ※2 位置は(11)による。
 ※3 値は1リットル当たりで集計期間の最高値
 ※4 NDは検出限界未満(見つからない事)を示す。
 図-7 地下貯水槽周囲の全ベータ濃度

 図に示す通り幾つかの観測孔で全ベータが見つかっています。この中で気になるのが地下貯水槽i(漏えい検知孔水)です。以下に推移を示します。
再上昇する漏えい検知孔の全ベータ濃度
 図-8 地下貯水槽i(漏えい検知孔水)の全ベータ濃度

3月になり突然に全ベータがみつかり出し、2ヵ月近く見つかり続けています。意一度は下がったのですが再上昇です。そのうち拡散して福島の海を汚染しないか心配です。

5.排水基準を超えたままの地下水ドレン汲み上げ水のトリチウム濃度
  福島第一で海岸に水を通さない「壁」を作り海岸から海への汚染水の防止する「海側遮水壁」を完成させました(13)。それまでは「海」に流れていた汚染水が「海側遮水壁」の内側に溜まり放置すると溢れるので、これを汲みあげています(14)。これを「地下水ドレン」と名付けています。トリチウムの排水基準は1リットル当たり1,500ベクレルで(2)、これを超えると海には流せません。東京電力はトリチウムを取り除くことはできないとしています(14)。以下に地下水ドレンから汲み上げた汚染水のトリチウム濃度を示します。
排水基準をトリチウム汚染が見つかる地下水ドレン汲み上げ水
 ※(15)(16)にて作成
 図―9 地下水ドレン汲み上げ汚染水のトリチウム濃度

 以下にA,B,Cの3系統の配置を示します。
地下水ドレンの配管とタンク
※(15)にて作成
 図-10 地下水ドレンの井戸と一時保管用のタンク

 図に示す通り南側のC系統を除き、排水基準の1リットル当たり1,500ベクレルを超えており「海」に流すことが出来ません。現状は概ねタービン建屋に送っていますが(17)、これが汚染水の増加要因となっています(18)。なかかた対策が見えないようです(18)。

6.上昇が続く海岸付近の井戸の全ベータ
 海岸付近の井戸からは高濃度に汚染された地下水が見つかっています。
高濃度に汚染された地下水が見つかる福島第一の海岸
 ※1 (5)を集計
 ※2 数値は1リットル当たりのベクレル数
 ※3 集計期間内の最大値
 図―11 海岸付近の井戸の放射性物質濃度

 この中で気になったのがNo1-17井戸の全ベータです。以下に推移を示します。
上昇が続くNo1-17井戸の全ベータ濃度
※1(5)を集計
 図―12 No1-17井戸の放射性物質濃度

 上昇傾向が続いています。

7.サブドレン・トリチウムの累積排出量はの650億ベクレル突破
 サブドレンは、原子炉やタービン建屋の直ぐ傍の井戸から汚染地下水を汲み上げ、直接にタービン建屋周囲の水位を下げ汚染水の増加量を抑えるものです(19)。サブドレンの運用は2015年9月3日から始まったので(20)半年以上が経過しました。東京電力はサブドレン廃水の放射性物質濃度も排出量も公表しているので(21)(22)、濃度×排出量で累積にのトリチウムの排出量を求めてみました。
650億ベクレルを超えたサブドレン・トロチウム累積排出量
 ※(21)(22)を集計
 図―13 サブドレンの月別のトリチウム排出量

 図に示す通り運用開始後からトリチウムの排出量が増え続け、累積で650億ベクレルを超えました。

<余談>
  図表が小さいとご不満の方はこちら、図表をクリックしてください。ただしグラフはこちら(ブログ図表)を参照ください。
 汚染水漏れは続く福島第一原発では、福島の方は不安だと思います。
 今日の福島県の地方紙の福島民友は1面トップで「福島県産品で「食育」を!」と報じていました(19)。
福島県産品で食育をと報じる福島民友
  ※(24)を6月12日に閲覧
 図-14 「福島県産品で「食育」を!」と1面トップで報じる福島県の地方紙「福島民報」
 でも福島の方の支持は得られていないようです。福島県福島市ではサクランボ「佐藤錦」の収穫作業が盛りを迎えたそうです(25)。
 昨日(6月11日)は福島県福島市では観光果樹園の開園式が行われ(26)、今日(6月12日)はサクランボ祭りが行われたようです(27)。避難地域の次に汚染され、原発事故後に葬式が増えた福島盆地(28)では
 サクランボ⇒モモ⇒ナシ⇒リンゴ
と続く、果物シーズンの幕開けです(29)。福島はサクランボが美味しい季節です(30)。福島県会津若松市でもサクランボ狩りが楽しめるそうです(31)。福島県は福島産サクランボは安全だと主張しています(32)。でも福島県会津若松市のスーパーのチラシには福島産サクランボはありません。
他県産はあっても福島産サクランボが無い福島県会津若松市のスーパーのチラシ
 ※(33)を引用
 図―15 福島産サクランボが無い福島県会津若松市のスーパーのチラシ

 当然の結果です。(=^・^=)も福島県会津若松市の皆様も見習い「フクシマ産」は食べません。


―参考にしたサイト様および引用した過去の記事―
(1)めげ猫「タマ」の日記 福島第一汚染水(6月1週)―外洋からトリチウム―
(2)サンプリングによる監視|東京電力
(3)報道配布資料|東京電力
(4)(2)中の「1.海水(港湾外近傍)」を5月12日に閲覧
(5)(3)中の「福島第一港湾内、放水口付近、護岸の詳細分析結果」
(6)016年6月9日福島第一原子力発電所 地下水バイパス排水に関するサンプリング結果(南放水口付近)(PDF 118KB
(7)めげ猫「タマ」の日記 全ベータはストロンチウム90由来の放射性物質
(8)(3)中の「福島第一原子力発電所構内排水路のサンプリングデータについて 」
(9)2015年9月2日 海洋汚染をより確実に防止するための取り組み(PDF 3.53MB)
(10)安倍首相「アンダーコントロール」のウソ|WEBRONZA - 朝日新聞社
(11)[PDF]地下貯水槽からの汚染水漏えい 及び 対応状況 ... - 東京電力
(12)(2)中の「地下貯水槽に関する分析結果」および「地下貯水槽観測孔 分析結果 」
(13)海側遮水壁|東京電力
(14)サブドレン・地下水ドレンによる地下水のくみ上げ|東京電力
(15)(2)中の「中継タンクの分析結果」
(16)X.地下水|東京電力中の「地下水ドレンポンド・中継タンク水質分析」⇒「分析計画名称 地下水ドレンポンド揚水井通常水質分析(H28年度分)」⇒「分析結果 CSV 」
(17)(3)中の「建屋への地下水ドレン移送量・地下水流入量等の推移 」
(18)めげ猫「タマ」の日記 トラブルいっぱい福島原発(6月2週)―汚染水は想定以上に増えます―
(19)サブドレン・地下水ドレンによる地下水のくみ上げ|東京電力
(20)(コメント)福島第一原子力発電所におけるサブドレン他水処理施設の運用開始について|東京電力
(21)(3)中の「サブドレン・地下水ドレン浄化水分析結果」
(22)集水タンク・一時貯水タンクの運用状況|東京電力
(23)福島県産品で「食育」を! 郡山で全国大会、安全性や品質PR:福島民友ニュース:福島民友新聞社 みんゆうNet
(24)福島民友新聞社 みんゆうNet -福島県のニュース・スポーツ-
(25)トピックス | JAふくしま未来
(26)甘いサクランボに笑顔広がる 福島の観光農園開園 | 県内ニュース | 福島民報
(27)第21回ふくしまサクランボまつり-福島市イベント情報 | ももりんく
(28)めげ猫「タマ」の日記 果物作りが盛んな、汚染された福島盆地
(29)食べ頃カレンダー
(30)福島さくらんぼ狩りの時期とおすすめ人気スポット! | 豆知識PRESS
(31)さくらんぼ狩り 会津「ほたるの里」荒井農園 ホームページから予約できます
(32)安全が確認された農林水産物(公開用簡易資料) - 福島県ホームページ
(33)リオン・ドール スーパーマーケット お得情報満載
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  1. 2016/06/12(日) 19:46:01|
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