福島のサクランボは原発事故前は山形産より高値で取引されていましたが、今年4月の東京中央取引市場の1キログラム当たりの取引価格を見ると
山形産 4,894円
福島産 3,942円
で(1)福島産が安くなっています。これで6年連続です。これは消費者が福島産を正しく理解した結果であり当然の事と思います。
福島は果樹王国といわればすが(2)、福島県全域で果物が採れる訳ではありません。概ね避難地域についで汚染され、原発事故後に葬式が増えている福島盆地です(3)。これを消費者がどのように受け止めているか興味のある所です。福島の果物のシーズンは6月から
サクランボ⇒モモ⇒ナシ⇒リンゴ
と11月位まで続きますが(4)、これに先立ちハウス栽培のサクランボが5月に出荷されます(5)。福島で最初に出荷される果物なので1年の価格を占う指標になると思います。東京中央卸売市場の5月中のサクランボの取引価格が発表になったので纏めてみました。比較の対照としてサクランボの生産が盛んなお隣の山形(6)を選びました。

※(1)を集計
図-1 5月のサクランボ価格
図に示す様に原発事故前は山形産より福島産が高値で取引されていました。それが原発事故を機に逆転し、6年連続で福島産サクランボは山形産より安くなっています。
6月に入り福島はサクランボの本格シーズンとなりました(4)(5)。福島はサクランボが美味しい季節です(7)。以下に今年(2016年)のサクランボの検査状況を示します。

図―2 福島県のサクランボの検査状況
図に示す通り、福島県福島市のサクランボの検査結果がありません。福島県福島市は福島最大のサクランボの産地です(3)。そして図に示す通り避難地域を除けば福島県内でも汚染が酷い場所です。汚染が酷い最大産地の検査が避けられていては「検査されていて安全」とは言えません。にも拘わらず、福島県は福島産サクランボは検査の結果、安全が確認されたと主張してます(9)。このようないい加減な情報発信では消費者の不信を生み、価格が下がるのは当然です。
<余談>
図表が小さいとご不満の方はこちら、図表をクリックしてください。ただしグラフはこちら(
ブログ図表)を参照ください。
福島産を避けるよりももっと深刻な事態が福島では発生しているようです。福島からの報道によると、18、19歳の方は50%が放射線を「意識している」そうです。ところが20代になると71.4%が放射線を「意識していない」そうです(10)。放射線を意識している福島の18、19歳の方が急に20代になって急に意識しなくなるとは思えません。20代になる頃は社会人としての一歩を踏み出す時期です。このタイミングで放射線を意識する福島の若い方は福島を去っており、福島に残った若者は放射線を意識しない方のみになったと解するのが妥当です。当該の記事は「『意識していない』は・・・若い世代で特に目立った。」としていますが(10)、実態は女性を中心に放射線を意識する若い方は福島を逃げ出しています(11)。
福島に残こらざるを得なかった方が福島を受け入れているかといえばそうでもなさそうです。本文に記載した通り、福島はサクランボが美味しい季節です。福島県は福島産サクランボは「安全」だと主張しています。福島県福島市は福島最大のサクランボの産地です。でも、福島県福島市のスーパーのチラシには福島産サクランボはありません。

※(12)を引用
図―3 福島産サクランボが無い福島県福島市のスーパーのチラシ
当然の結果です。(=^・^=)も福島県福島市の皆様も見習い「フクシマ産」は食べません。
―参考にしたサイト様および引用した過去の記事―
(1)
東京都中央卸売市場-統計情報検索を大分類⇒果実、中分類⇒おうとう類で検索
(2)
果樹王国 - Wikipedia(3)
めげ猫「タマ」の日記 果物作りが盛んな、汚染された福島盆地(4)
食べ頃カレンダー(5)
トピックス | JAふくしま未来(6)
さくらんぼ|果実|山形のうまいもの|おいしい山形ホームページ(7)
福島さくらんぼ狩りの時期とおすすめ人気スポット! | 豆知識PRESS(8)
農林水産物モニタリング情報 - ふくしま新発売。を「果物、オウトウ(サクランボ)で6月21日に検索
(9)
安全が確認された農林水産物(公開用簡易資料) - 福島県ホームページ(10)
放射線を意識44.7% 調査開始以来で最低 本社県民世論調査 | 県内ニュース | 福島民報(11)
めげ猫「タマ」の日記 原発事故6年目も若い女性が逃げて行く福島(12)
イトーヨーカドー 福島店
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- 2016/06/21(火) 19:47:19|
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