めげ猫「タマ」の日記

一寸気になったどうでもいい事を記事に

楢葉町の新規転入者は累積246人(2016年6月末)、未来は原子力ムラ

 福島県楢葉町は2015年9月に避難指示が解除されました(1)。それから11ヶ月が経過しました。解除指示前からの住民の帰還が進まない中で、避難指示解除後に転入者が激増し、2016年5月末時点で累積で246人になりました。概ね原子力関係者と推定されるので、このまま行けば楢葉町は原子力関係者が多く暮らす「原子力ムラ」になります。
 福島県楢葉町は福島沿岸部にある町で、概ね福島第一原発から20km圏内にあります。
避難指示解除後も除染が必要な福島県楢葉町
 ※1(2)の数値データを元に(3)に示す手法で7月1日時点に換算
 ※2 避難区域は(4)による
 図-1 福島県楢葉町

 図に示す通り町の大部分は避難指示が解除されたても、国が除染が必要だとする毎時0.23マイクロシーベルトを超えています(5)。
 避難指示は2015年9月に避難指示が解除されましたが住民の帰還率は8.1%(6)で進んでいません。一方で、避難指示解除によって楢葉町内に住居が確保できれば誰もが楢葉町に住むことができます。それ以降に転入者は急に増えています。
避難指示解除後に急に増えた楢葉町転入者
 ※(7)を集計
 図―2 楢葉町の転入者数

 図に示す通り以下の2つの特徴があります。
  ①避難指示解除になった9月以降に激増している。
  ②大部分が男性である
 原子力規制委員会の発表(8)を見ると原子力施設での女性従事者は極端に少なっています。福島第一原子力発電所(1)では2015年度上期に概ね1万人を少し超える方が働いてますが(9)、女性は11人です(8)。楢葉町の北は今も避難地域ですが(4)、そこには福島第一原発があり、今も1万人前後の方がが働いています(10)。楢葉町や周辺には原子力関係の仕事が沢山あります。転入者が概ね男性であることを考慮すれば、概ね原子力施設で働く「原子力関係者」です。
 楢葉町は住民登録している方のうち楢葉町在住者(11)(以下町内在住者とする)の人数と、避難指示解除時点で楢葉町民だった方のうち楢葉町に戻られた方(以下帰還者)(12)の人数を公表しています。両者の差(町内在住者数―帰還者数)で新規の住民の人数を推計できます。
割合を増す楢葉町新規住民
 ※(11)(12)で推計
 図―3 楢葉町在住者の内訳

図に示す通り新規の転入者は確実に増えています。
 以下に帰還者の年齢分布を示します。
若年世代が殆んど帰還しない福島県楢葉町
 ※(12)を集計
 図-4 帰還者の年齢分布

 図に示す通り60歳代以上方が大半で20歳未満の未成年は僅かに9人です。これから20,30年先に高齢の方が亡くなってもこれを引きつく若い世代はいません。楢葉町に残るのは「原子力関係者」でいずれ、原子力関係者が大半を占める「原子力ムラ」になりそうです。

<余談>
 図表が小さいとご不満の方はこちら、図表をクリックしてください。
 楢葉町が生き残るには町を原子力ムラに差し出すしか方法が無いのかもしれません。そうなったら、彼らの意にかなった町長や町議会議員が誕生します。再来年(2018年)の春には避難にともなう精神的賠償の打ち切りが決まっています(13)。2014年10月に避難指示がほぼ解除された福島県川内村の福島第一原発から20km圏内の地域(14)への居住者への住宅提供は避難指示解除から2年半後の2017年3月で打ち切られます(15)。これに倣えば、楢葉町町民への住宅的提供は2019年3月頃までとなりそうです。そうすれば町が担ってきた「避難者保護」の機能(16)が失われ、楢葉町の避難者に対する求心力が大幅に落ちるはずです。避難者は避難先に帰化するか、楢葉町に戻るかの選択を迫られます。10年近くも避難先で住めば、根づくので大部分の方は帰化を選ぶはずです。これで原子力関係者が多数を占める原子力ムラの「楢葉町」が完成します。町長や村議会議員は「原子力ムラ」の意のままに選べます。
 原子力ムラの皆さんの悲願は原子力の復興だと思います。でもなかなか上手くいってません。国内で唯一稼働している川内原発がある鹿児島県では7月28日に新知事が就任しました。新知事は川内原発(薩摩川内市)の運転一時停止と再点検・検証を、8月中にも九州電力に申し入れる見込みです(17)。10月には新潟県知事選挙がありますが(18)、それに先立つ7月の参院選挙ではどちらかといえば脱原発色が強い森ゆうこさん(19)が新潟選挙区で当選しました(20)。新潟県には東京電力柏崎刈羽原子力発電所がありますが(21)、東京電力は新潟県に電気を供給していません(22)。柏崎刈羽原発の再稼働の準備は進められていますが(23)(24)、10月の知事選挙で柏崎刈羽原発の再稼働に慎重な候補が当選すれば当面の再稼働は見込めなくなります。
 新潟県の地方紙の新潟日報は、7月16日の社説で柏崎刈羽原子力発電所について
 「(東京電力は柏崎刈羽原発を)『運転する資格はあるのか』との思いを強くした人が多いのではないか。」
 「福島事故で『安全神話』が崩壊した原発」
 「原発がこれまで地域経済に貢献してきたのかも疑問だ。」
等と論じていました(25)。
 原発事故から5年4ヶ月以上が経過しましたが、多くの方が原子力発電の安全性に疑念を持っていると思います。こうした疑念を払拭するには、 
 ①福島県楢葉町等に立地する福島第二原子力発電所(26)を再稼働する。
 ②全国各地に散らばる放射能汚染ゴミ(指定廃棄物)を楢葉町に隣接する最終処分場(27)に集める。
 等に方策があると思います。柏崎刈羽原子力発電所がある新潟でも(=^・^=)の住む街と同様に、福島原発事故で発生した放射能汚染ゴミ(指定廃棄物)が5年4ヶ月以上も放置されています(28)。もし、楢葉町の新住民の方が受け入れを認めていただければこの問題は大きく前進します。そして(=^・^=)の原発に対する疑念の払拭にもつながると思います。これは新潟県の方も同じだと思います。
 原子力ムラの皆さんへお願いしたいことがあります。福島県楢葉町に移り住んでください。仕事は一杯あるのはご存じかと思います。できればご家族連れで!そして住民の過半数を占め、自分たちの意にかなう町長や議員を選んで欲しいと思います。(=^・^=)が考えうる限りでは、これ以外に(=^・^=)の住む街の放射能汚染ゴミ(指定廃棄物)を片付ける方策がありません。論理的な正当性はありませんが、(=^・^=)の感情です。でも福島の皆様は不安になると思います。
  福島県は福島産キュウリのCMを流しています(29)。福島のキュウリは今(夏)がシーズンです(30)。福島県相馬のキュウリは浜の日差しをたっぷり浴びて、色濃く、真っ直ぐ育ち、折ると「ポキッ」と音がでるほど水々しく、そのままでもおいしく、味噌をつけると一層おいしいそうです(31)。福島県は福島産キュウリは「安全」だと主張しています(32)。でも、福島県相馬のスーパーのチラシには福島産キュウリはありません。
他県産はあっても福島産キュウリが無い福島県相馬市のスーパーのチラシ
 ※(33)を引用
 図-5 福島産キュウリが無い福島県相馬のスーパーのチラシ

 当然の結果です。(=^・^=)も福島県相馬の皆様を見習い「フクシマ産」は食べません。

―参考にしたサイト様および引用した過去の記事―
(1)楢葉町 - Wikipedia
(2)航空機モニタリングによる空間線量率の測定結果 | 原子力規制委員会中の「福島県及びその近隣県における航空機モニタリング(平成27年9月12日~11月4日測定) 平成28年02月02日 (KMZ, CSV)」
(3)めげ猫「タマ」の日記 半減期でしか下がらない福島の放射線
(4)区域見直し等について - 福島県ホームページ
(5)国(環境省)が示す毎時0.23マイクロシーベルトの算出根拠|東京都環境局 その他について
(6)避難指示解除後の町内帰還世帯・人数について|楢葉町公式ホームページ
(7)福島県の推計人口(平成28年7月1日現在)を掲載しました。 - 福島県ホームページ
(8)平成27年度上期の放射線管理等について原子力事業者から報告を受領 | 原子力規制委員会中の「実用発電用原子炉に係る「平成27年度上期放射線管理等報告書」※2【PDF:4.6MB】」(https://www.nsr.go.jp/data/000131082.pdf
(9)福島第一原子力発電所作業者の被ばく線量の評価状況について|東京電力
(10)福島第一原子力発電所作業者の被ばく線量の評価状況について|プレスリリース|東京電力ホールディングス株式会社
(11)県内外の避難先別世帯数・人数について|楢葉町公式ホームページ
(12)避難指示解除後の町内帰還世帯・人数について|楢葉町公式ホームページ
(13)福島避難指示「解除遅れなら賠償の延長を」河北新報-2015/12/05
(14)【避難指示区域】「帰還困難」「居住制限」「避難指示解除準備」区域:震災・原発関連:福島民友新聞社 みんゆうNet
(15)東日本大震災に係る応急仮設住宅の供与期間の延長について - 福島県ホームページ
(16)めげ猫「タマ」の日記 福島亡命役場
(17)鹿児島の情報は南日本新聞 - 社説 : [「川内」停止要請] 問われる新知事の手腕
(18)新潟県:平成28年 選挙執行一覧
(19)【新潟報告】野党統一候補・森ゆうこ氏 支持者「まず議席を獲る」
(20)新潟県選挙区 - Wikipedia
(21)柏崎刈羽発電所新トップページ|柏崎刈羽原子力発電所|東京電力
(22)電力自由化、仁義なき戦い 東京電力が東北電力エリアの新潟に進出!? 2016/02/22 産経
(23)新規制基準適合に係る審査会合実施状況|柏崎刈羽原子力発電所|東京電力
(24)新潟県内における当社テレビCM放映について
(25)中越沖地震9年 「原発神話」見直す時期に|社説|オピニオン|新潟日報モア
(26)トップページ|福島第二原子力発電所|東京電力
(27)めげ猫「タマ」の日記 「指定廃棄物」福島集約を警戒する福島
(28)指定廃棄物について|放射性物質汚染廃棄物とは|放射性物質汚染廃棄物処理情報サイト|環境省
(29)TVCM(ふくしまプライド。「野菜」篇) | ふくしま 新発売。
(30)ふくしまイレブンエッセイ - 福島県ホームページ
(31)特産品情報 | 地区別くらし情報 そうま地区 | JAふくしま未来
(32)安全が確認された農林水産物(公開用簡易資料) - 福島県ホームページ
(33)Webチラシ情報 | フレスコキクチ中の「相馬店」
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  1. 2016/08/03(水) 19:44:49|
  2. -
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