食品中の放射性物質の検査結果を厚生労働省は発表しています(1)。また、厚労省以外の発表もあります(2)。7月中の食品中の放射性セシウムの検査結果がすべて発表になったので(3)(4)(5)(6)、まとめてみました。お買い物のの参考になればいいかなと思います。先月に続き今月もしっかりセシウム汚染食品が見つかっています(7)。牛肉を除く検査結果の概要は以下の通りです。
①検査数5,299件中34件の基準超え(全体の1%)
②平均は、1キログラム当たり4ベクレル、最大960ベクレル(福島県産イノシシ)。

※1 牛肉を除く
※2 単位については(5)を参照
図―1 食品中の放射性セシウム検査結果のまとめ(2016年7月)
色分けは以下の通りです。
赤マーケットから基準値(6)超えの食品が見つかった県
橙出荷制限対象外の地域・品目から基準値超えの食品が見つかった県
黄基準値超えの食品が見つかった県
危険なセシウム汚染食品が宮城・福島・栃木で見つかっています。今月のデータを見ると
①宮城のヒラメからはセシウム、福島・相馬は32件全てがND
②福島キュウリCM、汚染の酷い主産地は検査していません。
③福島産ウコギのセシウム濃度は上昇中
等の特徴があります。
1.宮城のヒラメからはセシウム、福島・相馬は35件全てがND
先週の記事で宮城県産ヒラメからはそこそこセシウムが見つかっているのに、宮城県に隣接する福島県相馬地方のヒラメが全て検出限界未満との報告をしましたが(10)、データが追加になったので再度記載します。

※1(1)を集計
※2 NDは検出限界未満を示す
※3 日付は捕獲日ないし購入日
図―2 ヒラメのセシウム濃度
以下に相馬地方などを示します。

※1(11)の数値データを元に(12)に示す手法で7月1日時点に換算
※2 避難区域は(13)による
※3 相馬地方の範囲は(14)による。
図-3 本記事で取り上げる地域
宮城県でセシウム入りヒラメが見つかるのに、汚染源に近い福島県相馬地方で見つからないなどおかしな話です。宮城県産ヒラメは宮城県と新潟県でセシウムが見つかっており検査結果が一致してるので正しい検査です。一方で福島県相馬地方産ヒラメの検査は「福島県農業総合センター」が全てを実施しています(1)。ここは福島県農林水産部に属し(11)、中立性に疑問があります。そして福島産の農水産物の検査を一手に実施しています。
福島産は他より低く出る検査で「安全」とされ出荷されます。
2.福島キュウリCM、汚染の酷い主産地は検査していません。
福島県を代表する夏野菜にキュウリがあります。主産地は伊達市、二本松市、須賀川市等です(17)。福島県は今、福島産キュウリのテレビCMを流しています(18)。

図―4 キュウリのCMに登場する福島県知事(長野県出身)
図―3に示す通り3市には国が除染が必要とする毎時0.23マイクロシーベルト(19)を超えた地域が広く広がっています。特に伊達市が属する福島盆地(15)や二本松市が属する安達地区(20)では原発事故直前の2010年3月~11年2月に比べ事故後5年目の2015年3月~16年2月の葬式が増えています。

※(21)を転載
図―5 原発事故直前の1年間に対する5年目の葬式増加率
図に示す通り安達や福島盆地では葬式が増えていますが、福島県内でも汚染がマシな所ではそれ程には増えていません。確り検査して欲しいと思います。
福島県のキュウリは露地栽培が中心です(22)。そこで施設(ハウス)栽培を除くキュウリの検査結果を調べてみました。キュウリの主産地の主産地は伊達市、二本松市、須賀川市産キュウリの検査結果が出てきません(1)(23)。
福島産は汚染が酷く、葬式が増えた主産地の検査が避けられ「安全」とされ出荷されます。
3.福島産ウコギのセシウム濃度は上昇中
以下に福島県産ウコギのセシウム濃度を示します。

※1(1)を集計
※2 NDは検出限界未満を示す
※3 日付は収穫日
図―6 福島県ウコギのセシウム濃度
突然に上昇し、基準値ギリギリの1キログラム当たり65ベクレルのセシウムが見つかりました。
福島産はセシウム濃度が上昇する事があります。
<余談>
図表が小さいとご不満の方はこちら、図表をクリックしてください。
・他所より低くでる検査で安全とされる福島産
・セシウム汚染が酷い主産地を避けた検査で安全とされる福島産
・セシウム濃度が上昇する事もある福島産
これでは福島産、食べて応援あの世行です(24)。福島の皆様は不安だと思います。
福島ではモモのテレビCMが放映されています(25)。福島のモモは出荷の最盛期だそうです(26)。福島県塙町にもモモ園があります(27)。福島はモモの季節です(28)。今年の福島のモモは糖度も充分で玉肥大も良好だそうです(29)。福島県は福島産モモは「安全」だと主張しています(30)。でも福島県塙町のスーパーのチラシには福島産モモはありません。

※(31)を引用
図-7 福島産トマトもモモが無い福島県塙町のスーパーのチラシ
当然の結果です。(=^・^=)も福島県塙町の皆様を見習い「フクシマ産」は食べません。
―参考にさせていただいたサイト様および引用した過去の記事―
(1)
報道発表資料 |厚生労働省(2)
モニタリング検査結果【詳細】 - 福島県ホームページ(3)
食品中の放射性物質の検査結果について(第988報) |報道発表資料|厚生労働省(4)
食品中の放射性物質の検査結果について(第989報) |報道発表資料|厚生労働省(5)
食品中の放射性物質の検査結果について(第990報) |報道発表資料|厚生労働省(6)
食品中の放射性物質の検査結果について(第991報) |報道発表資料|厚生労働省(7)
めげ猫「タマ」の日記 食品中の放射性セシウム検査のまとめ(2016年6月)―福島ではモモの出荷が始まる。検査結果はありません―(8)
めげ猫「タマ」の日記 ベクレルとシーベルト(9)
食品中の放射性物質への対応|厚生労働省(10)
めげ猫「タマ」の日記 食品中の放射性セシウム検査のまとめ(7月3週)―福島・モモはセシウム入り―(11)
航空機モニタリングによる空間線量率の測定結果 | 原子力規制委員会中の「福島県及びその近隣県における航空機モニタリング(平成27年9月12日~11月4日測定) 平成28年02月02日 (KMZ, CSV」
(12)
めげ猫「タマ」の日記 半減期でしか下がらない福島の放射線(13)
区域見直し等について - 福島県ホームページ(14)
相馬地方とは | 相馬広域観光案内(15)
農林水産部 - 福島県ホームページ(16)
ふくしまイレブンエッセイ - 福島県ホームページ(17)
TVCM(ふくしまプライド。「野菜」篇) | ふくしま 新発売。(18)
国(環境省)が示す毎時0.23マイクロシーベルトの算出根拠|東京都環境局 その他について(19)
めげ猫「タマ」の日記 果物作りが盛んな、汚染された福島盆地(20)
めげ猫「タマ」の日記 福島産について(21)
めげ猫「タマ」の日記 1(μSV/h)で葬式40%増、原発事故5年目の福島(22)
東京都 JA全農東京-月報 野菜情報−産地紹介−2014年5月(23)
農林水産物モニタリング情報 - ふくしま新発売。を「キュウリ 」と「二本松市、伊達市、須賀川市」で7月27日に検索
(24)
めげ猫「タマ」の日記 福島産食べて応援、あの世行き(2016年上半期)―福島産を許容する地域では葬式が8.6%増加―(25)
TVCM(ふくしまプライド。「プライドの現場 もも」篇) | ふくしま 新発売。(26)
人手不足に大学生の力 モモ「あかつき」出荷最盛期:福島民友ニュース:福島民友新聞社 みんゆうNet(27)
山澄桃園(やますみももえん)販売開始!|さがら園のブログ(28)
ふくしま 新発売。(29)
トピックス | JAふくしま未来(30)
安全が確認された農林水産物(公開用簡易資料) - 福島県ホームページ(31)
グディング/塙店のチラシと店舗情報|シュフー Shufoo! チラシ検索
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テーマ:どうでもいい報告 - ジャンル:日記
- 2016/07/27(水) 19:44:08|
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| コメント:2
ピエ~~~。
※(21)のグラフの凄い事。
私の目でも放射線と死亡率の上昇に相関関係が有ることが分かる。
若人よ、君たちはどこに行っても可能性が有る。
故郷を大事に思うなら、
先ずは生き延び、力をつけて、それから故郷を救うべし。
死んだり病気になたら、いつの間にか故郷は消滅してしまう。
今は、生き延びることに注力せよ。
- 2016/07/28(木) 10:23:49 |
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