めげ猫「タマ」の日記

一寸気になったどうでもいい事を記事に

福島の7月のモモ価格、今年も低迷、今後の回復も見込めません

 福島の今年(2016年)7月と事故前年の2010年7月と山梨産との価格差を見ると
 2010年7月 △119円安
 2017年7月 △191円安
で価格差が開いています。新たな産地が参入しそうな動きもあり、今後も回復は見込めません。当然の結果です。
 (=^・^=)は各種データの解析から福島産果物には以下の特徴を見出しています(1)(2)。
 ①避難地域を除けば福島でも汚染が酷い福島盆地で主に作られている。
 ②原発事故以降、6年連続でセシウム入り
 ③他県より低く出る検査で「安全」とされる。
 ④果物作りが盛んで、汚染の酷い福島島盆地では葬式が増えている。
以下に福島産果物の主産地の福島盆地(1)を示します。
事故から5年5ヶ月経て、除染が必要な福島
 ※1(3)の数値データを元に(4)に示す手法で8月1日時点に換算
 ※2 避難区域は(5)による
 ※3 福島盆地の範囲は(6)による。
 図-1 福島盆地

 図に示す通り事故から5年5ヶ月以上が経過しましたが、国が除染が必要などする毎時0.23マイクロシーベルトを超えた(7)地域が広がっています。
 福島県は今、モモのテレビCMを流しています(8)。モモは福島を代表する果物です(9)。 生産量は山梨県に次いで全国第二位です(10)。以下に福島盆地が属する中通り(8)で販売された幾つかの果実を混ぜ合わせ試料を作りストロンチウム90検査した結果を示します。
過去最高を記録した福島中通り産果実のストロンチウム90検査結果
 ※(11)を集計
 図ー2 福島・中通りで販売されて果実を混合したサンプルのストロンチウム90検査結果

 厚生労働省は8月19日に最新の結果を発表しました(12)。これを過去のデータ(11)と比較すると、中通りの果物としては過去最高でした。このデータで厚生労働省は福島・中通りで売られている果物のストロンチウム90は心配ないと主張したいようですが、後で記載するように福島のモモのピークは8月で、サンプリングが行われたのは9,10月です。このデータから言える事は福島産果物はストロンチウム90入りであることだけです。
 もっと心配な事がなります。モモの栽培にはカルシウムが欠かせないようです(13)。そして放射性ストロンチウムは生体内ではカルシウムと同じような挙動とります(14)。以下に東京電力が発表した今年・福島県沖で採取された魚のストロンチウム90濃度とカルシウム含有量の関係を示します。
カルシウム含有量が増えるとストロンチウム90汚染が進む福島県沖の魚
※1 ストロンチウム90濃度は(15)による。
 ※2 カルシウム含有量は(16)による。
 図―3 福島県沖魚のストロンチウム90濃度とカルシウム含有量

 図に示す通りカルシウムが豊富なほどストロンチウム90汚染が酷くなっています。福島のモモはストロンチウム90入りの可能性が高いのですが、単品の測定結果が無いので、どれ程に汚染されているかは不明です。
 福島産モモからは今年もセシウムが見つかっています(17)。そして汚染の度合いは不明ですが、ストロンチウム90もそれなりに含まれていると推定されます。消費者が福島産モモを受け入れるか興味があります。
そこで、福島産と全国首位の山梨産の7月中の東京中央卸売市場の取引価格を比べてみました。
原発事故後に山梨産と価格差が開いた福島産モモ
 ※ 東京中央卸売市場の取引価格(18)を集計
 図―4 福島産と山梨産の各年7月のモモ価格

  原発事故前から市場の評価は山梨県産より低く、安く取引されていたのですが、原発事故後にさらに評価が低くなり価格差が広がりました。
原発事故後拡大したか価格差が縮まらない福島産モモ
 ※(18)を集計
 図―5 福島産モモの山梨産に対する価格差

 図に示す通り原発事故前は100円前後の価格差でしたが、原発事故後は200年前後に拡大しました。今年の価格差は△191円安で回復の兆しがありません。福島のモモの産地は汚染されているのに、福島県が発表するデータでは福島産モモの放射能汚染の可能性を払拭できないので当然の結果です。
 以下にモモの2015年の東京中央卸売市場へのモモの出荷量を示します。
山梨は7月、福島は8月のモモの出荷ピーク時期
 ※(18)を集計
 図―6 2015年のモモの月別出荷量 

 山梨産は7月が中心ですが、福島産は8月が中心です。ここにある程度の住み分けができていたと思います。8月にモモが食べたいと思うと、放射能汚染の心配がある福島産に手を出さないといけません。これではモモ好きな方は困ります。以下に新潟産モモの東京中央卸売り市場への7月の出荷量を示します。
2015年から急増した新潟産モモの都内への出荷量
 ※(18)を集計
 図―7 新潟産モモの東京中央卸売り市場への7月の出荷量

 図に示すように2015年、16年と上昇しています。桃栗3年柿8年といいます(19)。新潟の生産者が2011年の福島を見て、代替え供給地をめざし翌年当たりからモモ畑を増やしとしたら2015年当たりから収穫ができます。
 新潟県の農業は米作が主流です(20)。でも、お米の消費量は低下傾向にあります(21)。農業を維持するには新たな転作作物が必要です。以下に2015年の新潟産モモの東京中央卸売り市場への月別出荷量を示します。
8月が都内出荷がピークの新潟のモモ
 ※(18)を集計
 図―8 2015年の新潟産モモの東京中央卸売市場へのモモの出荷量

 福島と同様に8月がピークです。8月の主力品種は福島と同じく「あかつき」です(22)(23)。そして福島が絶対にできないことがあります。放射能汚染が無い場所で作ることです。福島原発事故によって消費者の福島離れが進めば、代替えの産地が育って行きます。福島のモモ価格は今後も回復が見込めません。
 新潟のモモが美味しいかと言えば(=^・^=)の食べた限りでは美味しいと思います。福島産と比べてどうかと言えば、6年間も福島産モモは食べていないので福島産のモモの味は忘れました。以下に福島産と新潟産の7月のモモ価格を示します。
原発事故後に逆転した福島と新潟のモモ価格
  ※(18)を集計
 図―9 福島産と新潟産の各年7月のモモ価格

 原発事故前は新潟産は福島産より安く取引されていたのですが、事故後は逆転しています。これが福島産に対する市場の評価です。

<余談>
 図表が小さいとご不満の方はこちら、図表をクリックしてください。
 図―1に示す様に事故から5年5ヶ月以上経て、福島は汚染されています。福島産は今も汚染された台地で作られています。その事をもっともよく知るのは福島の皆様だと思います。福島では福島産離れが進んでいると思います。
 福島県は夏野菜ののテレビCMも流しています。そこにはトマトも登場します(24)。福島県会津地方も福島のトマトの産地です。今がシーズンです(9)(25)。福島・会津のトマトは「日本一の味と品質」だそうです(25)。福島県は福島産トマトは「安全」だと主張しています(26)。でも、福島県会津若松市のスーパーのチラシには福島産トマトはありません。
他県産はあっても福島産トマトが無い福島県会津若松市のスーパーのチラシ
 ※(27)を引用
 図―10 福島産トマトが無い福島県会津若松市のスーパーのチラシ

 当然の結果です。(=^・^=)も福島県会津若松市の皆様も見習い「フクシマ産」は食べません。

―参考にしたサイト様および引用した過去の記事―
(1)めげ猫「タマ」の日記 果物作りが盛んな、汚染された福島盆地
(2)めげ猫「タマ」の日記 今年(2016年)も、福島産果物はセシウム入り
(3)航空機モニタリングによる空間線量率の測定結果 | 原子力規制委員会中の「福島県及びその近隣県における航空機モニタリング(平成27年9月12日~11月4日測定) 平成28年02月02日 (KMZ, CSV)」
(4)めげ猫「タマ」の日記 半減期でしか下がらない福島の放射線
(5)区域見直し等について - 福島県ホームページ
(6)福島盆地 - Wikipedia
(7)国(環境省)が示す毎時0.23マイクロシーベルトの算出根拠|東京都環境局 その他について
(8)TVCM(ふくしまプライド。「果物」篇) | ふくしま 新発売。
(9)ふくしまイレブンエッセイ - 福島県ホームページ
(10)都道府県別桃(もも)収穫量ランキング | 日本一・ランキング 2014
(11)食品中の放射性物質への対応|厚生労働省
(12)食品中の放射性ストロンチウム及びプルトニウムの測定結果(平成27年9~10月調査分) |報道発表資料|厚生労働省
(13)桃畑の土壌分析
(14)ストロンチウム - Wikipedia
(15)2016年6月7日魚介類の核種分析結果<福島第一原子力発電所20km圏内海域>2015年度第4四半期採取分
(16)五訂増補日本食品標準成分表 [第2章]中の「10 魚介類(PDF:283KB) 」(http://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/gijyutu/gijyutu3/toushin/05031802/002/010.pdf
(17)めげ猫「タマ」の日記 食品中の放射性セシウム検査のまとめ(7月3週)―福島・モモはセシウム入り―
(18)東京都中央卸売市場-統計情報検索を「大分類・果実」、「中分類・もも類」、「品目(小分類)・もも」で検索
(19)収穫まで「桃栗三年柿八年」?|JAグループ福岡
(20)めげ猫「タマ」の日記 福島県について
(21)米をめぐる状況について - 農林水産省
(22)食べ頃カレンダー
(23)新潟の桃が最盛期!!|JA全農にいがた -- 365日、新潟産。
(24)TVCM(ふくしまプライド。「野菜」篇) | ふくしま 新発売。
(25)南郷トマト ~雪室予冷だから環境にやさしい~
(26)安全が確認された農林水産物(公開用簡易資料) - 福島県ホームページ
(27)アピタ会津若松店│「イイこと、プラス。」 アピタ・ピアゴ
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  1. 2016/08/26(金) 19:42:53|
  2. -
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:1
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コメント

名古屋のドーム前にあるイオンのフードコート前をたまたま通りかかると、フルーツジュース屋さんの前に業者さんが運んできた果物の箱がたくさん積み上げてありました。やはり常に産地を気にしていますから産地を確認しますと、桃は福島伊達、スイカは山形でした。お店の前には10代やそれ以下の、ほぼ全員女の子たちが美味しそうにジュースを飲んでいました。また一つ、地獄を見ました。お店は特定できると思います。気にしている方はお気をつけください。
  1. 2016/08/27(土) 08:30:55 |
  2. URL |
  3. 名無し #-
  4. [ 編集 ]

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