めげ猫「タマ」の日記

一寸気になったどうでもいい事を記事に

福島甲状腺、新規発症者率、被ばく線量1mSv未満は0.013%、1mSv以上は0.045%

 今日(9月14日)に福島県県民健康管理調査24回検討委員会が開かれました(1)。原発事故当時の0-19歳の方のうち、事故後4ヶ月の被ばく線量が
 1ミリシーベルト未満の方 92,254人
 1ミリシーベルト以上の方 46,601人
でした(2)。一方で、2順目の検査で新たに甲状腺がんについて悪性ないし悪性の疑いの方の人数は
 1ミリシーベルト未満の方 12人
 1ミリシーベルト以上の方 21人
で(3)数字が逆になっています。割合を出すと
 1ミリシーベルト未満の方 0.013%
 1ミリシーベルト以上の方 0.045%
で3倍近く違います。このような事が偶然に起こる確率を計算したら0.026%です。偶然と言うには無理があります。
 チェルノブイリ原発事故後に明らかになった健康被害として、放射性ヨウ素の内部被ばくによる小児の甲状腺がんがあります(4)。
福島県では、東京電力福島第一原発事故を踏まえ、子どもたち(事故当時18歳以下)の健康を長期に見守るために、甲状腺(超音波)検査を実施しています(5)。当初の見込みは100万人に1,2名の想定でしたが(6)、最新の結果を集計すると(2)(7)では
  約30万人を検査して174名
の悪性ないし悪性の疑いの方が見つかっています。およそ1万に5、6人と当初の想定に比べ極めて高い割合です。
どんどん増える福島の甲状腺がん
 ※(5)を集計
 図―1 どんどん増える福島の甲状腺癌

 これについて福島原発事故の為とも(8)、そうでないとも主張があります(9)。現時点の公式見解は
「事故当時5 歳以下からの発見はないこと、地域別の発見率に大きな差がないことから、総合的に判断して、放射線の影響とは考えにくいと評価する。」
です(10)。
汚染の酷い場所から順次実施された福島の甲状腺検査
 ※1(11)の数値データを元に(12)に示す手法で9月1日時点に換算
 ※2 避難区域は(13)による
 ※3 区分は(3)による。
 ※4 原資料(3)は「平成」で記載されているが、西暦に変更
 図-2 福島甲状せん・先行調査の区分

 図に示す通り先行調査は2013年に完了し、2014年から本格調査が始まりました。今日、開かれた福島県県民健康管理調査24回検討委員会の議論を聞いていると(14)、チェルノブイリ原発事故で発生した甲状腺がんは晩発性があるとの事なので、本格調査の結果がより重要だと思います。
 福島県県民健康管理調査では、甲状腺検査とは別に、原発事故後に4ヶ月間の外部被ばく線量の推計調査をしています(1)。この結果を踏まえ、事故後4ヶ月間の被ばく線量別の人数を発表しています(2)(7)。以下に先行調査と本格調査の被ばく線量別の悪性ないし悪性の疑いかたの人数を示します。
低線量でもそこそこ見つかる先行調査の甲状腺癌 高線量で多く見つかる本格調査の甲状腺癌
 (a)先行調査       (b)本格調査
 ※ 先行調査は(7)、本格調査は(2)よる。
 図―3 先行調査と本格調査の被ばく線量別も悪性ないし悪性の疑いの人数

 図に示す通り、本格調査では先行調査に比べ大きく高線量側にシフトしています。先行調査は2013年度に終了しているので(7)、2013年以前に見つかった悪性ないし悪性の疑いの方の人数です。一方で、本格調査は先行調査で見つからない方が対象ですので2014年以降に新たに悪性ないし悪性の疑いと診断された方です。先行調査に比べ、本格調査では高線量側にシフトしています。
 以下に調査対象となる事故当時0~18歳にほぼ近い0~19歳の方の事故後の4ヵ月間の被ばく線量の分布を示します。
1mS以下が殆んどの原発事故4ヶ月の被ばく線量
 ※(2)を集計
 図―4 原発事故後4ヶ月間の事故当時0~19歳の方の被ばく線量

 図―3との比較で、先行調査では似た形をしていますが、本格調査は違います。原発事故当時の0-19歳の方のうち、事故後4ヶ月の被ばく線量が
 1ミリシーベルト未満の方 92,254人
 1ミリシーベルト以上の方 46,601人
でした(2)。一方で、2順目の本格調査で新たに甲状腺がんについて悪性ないし悪性の疑いの方の人数は、図―3(b)から人数を読むと
 1ミリシーベルト未満の方 12人
 1ミリシーベルト以上の方 21人
で(3)数字が逆になっています。割合を出すと
 1ミリシーベルト未満の方 0.013%
 1ミリシーベルト以上の方 0.045%
で3倍近く違います。このような事が偶然に起こる確率を計算したら0.026%です。偶然と言うには無理があります。以下に偶然に起こる確率の計算結果を示します。

 表―1 偶然に起こる確率の計算結果
 ※計算方法は(=^・^=)の過去の記事(15)による。
有意差検定表

<余談>
 図表が小さいとご不満の方はこちら、図表をクリックしてください。
 福島県立医科大学の先生が先行調査の結果から、被ばく線量と甲状腺の罹患率は関係がないとの論文を発表しました(16)。彼等は論文の発表時点で、本格調査では相対的に高線量の罹患率が高いことは知り得ていたはずです。それでも論文を発表しました。福島では事実を無視し「安全」が喧伝されている気がします。これでは福島の皆様は不安だと思います。
 福島県は日本第4位のナシの産地です。福島県福島市の生産量が圧倒的におおいそうです(17)。今がシーズンです(18)。福島県は福島産ナシは「安全」だと主張しています(19)。でも、福島県福島市のスーパーのチラシには福島産ナシは無しです。
他県産はあっても福島産ナシが無い福島県福島市のスーパーのチラシ
 ※(20)を引用
 図―5 福島産ナシが無い福島県福島市のスーパーのチラシ

 当然の結果です。(=^・^=)も福島県福島市の皆様を見習い「フクシマ産」は食べません。

―参考にしたサイト様および引用した過去の記事―
(1)第24回福島県「県民健康調査」検討委員会(平成28年9月14日)の資料について - 福島県ホームページ
(2)中の「資料1 県民健康調査「基本調査」の実施状況について [PDFファイル/803KB]」http://www.pref.fukushima.lg.jp/uploaded/attachment/182572.pdf
(3)資料2-1 県民健康調査「甲状腺検査【本格検査(検査2回目)】」結果概要 [PDFファイル/2.62MB]
(4)放射線被曝とがんとの関連性3 | トピックス | 日本臨床検査薬協会
(5)「県民健康調査」検討委員会 - 福島県ホームページ
(6)第3回「県民健康調査」検討委員会(平成23年7月24日開催) - 福島県ホームページ中の「当日配布資料 」
(7)第23回福島県「県民健康調査」検討委員会(平成28年6月6日)の資料について - 福島県ホームページ
(8)福島原発事故「がん無関係」に反論 神戸の医師が論考発表 2015/7/25 07:02 神戸新聞
(9)福島県における小児甲状腺超音波検査について
(10)県民健康調査における中間取りまとめ - 福島県ホームページ
(11)航空機モニタリングによる空間線量率の測定結果 | 原子力規制委員会中の「福島県及びその近隣県における航空機モニタリング(平成27年9月12日~11月4日測定) 平成28年02月02日 (KMZ, CSV)」
(12)めげ猫「タマ」の日記 半減期でしか下がらない福島の放射線
(13)区域見直し等について - 福島県ホームページ
(14)【ライブ配信】14日(水)13時30分~第 24 回「県民健康調査」検討委員会 | OurPlanet-TV:特定非営利活動法人 アワープラネット・ティービー
(15)めげ猫「タマ」の日記 偶然に起こる確率の計算方法について
(16)めげ猫「タマ」の日記 「甲状腺がん、線量関連なし」と福島民友、実は黒に近いグレー
(17)ナシ - Wikipedia
(18)ふくしまイレブンエッセイ - 福島県ホームページ
(19)安全が確認された農林水産物(公開用簡易資料) - 福島県ホームページ
(20)ヨークベニマル/お店ガイド
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  1. 2016/09/14(水) 19:44:41|
  2. -
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