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めげ猫「タマ」の日記

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食品中の放射性セシウム検査のまとめ(9月3週)―宮城産チダイからセシウム、福島産は106件全数ND―

 食品中の放射性物質の検査結果を厚生労働省は発表しています(1)。また、厚労省以外の発表もあります(2)。9月3週中の食品中の放射性セシウムの検査結果が発表になったので(3)、まとめてみました。お買い物のの参考になればいいかなと思います。先週に続き今週もしっかりセシウム入り食品が見つかっています(4)。今週は基準超えです。牛肉を除く検査結果の概要は以下の通りです。
  ①検査数1,355件中6件の基準超え(全体の0.44%)
  ②平均は、1キログラム当たり2.3ベクレル、最大350ベクレル(静岡県産ショウゲンジ)。
事故から5年半以上が経て、見つかるセシウム汚染食品
   ※1 牛肉を除く
   ※2 単位については(5)を参照
   ※3 基準超えは全て野生キノコ
  図―1 食品中の放射性セシウム検査結果のまとめ(2016年9月3週)

  色分けは以下の通りです。
  マーケットから基準値(6)超えの食品が見つかった県
  出荷制限対象外の地域・品目から基準値超えの食品が見つかった県
  基準値超えの食品が見つかった県
 
 危険なセシウム汚染食品が静岡県で見つかっています。福島では見つかっていませんが、今週の発表をみると
 ①宮城産チダイからセシウム、福島産は106件全数ND
 ②福島産キュウリ、主産地は施設栽培以外は検査しません
 ③福島県北塩原村産シイタケのセシウム濃度は上昇中
等の特徴があり注意が必要です。

1.宮城産チダイからセシウム、福島産は106件全数ND
 以下にチダイの検査結果を示します。
宮城産はセシウム入り、福島産はすべてNDのチダイの検査結果
 ※1(1)を集計
 ※2 NDは検出限界未満を示す
 ※3 日付けは捕獲日
 図―2 チダイのセシウム濃度

 宮城県で採れたチダイからは、そこそこセシウムが見つかっていますが、福島産は18件全てで検出限界未満です。
 以下にクロダイの検査結果を示します。
福島は全数ND、宮城、茨城ではそこそこセシウム入りのクロダイ検査結果
 ※1(7)を転載(元データ(1))
 ※2 NDは検出限界未満を示す
 ※3 日付けは捕獲日
 図―3 クロダイのセシウム濃度

 図に示す通り宮城や茨城ではそこそこセシウムが見つかっていますが、福島産は全数が検出限界未満(ND)です。どちらも汚染源がある福島が低く出ています。お魚には県境は関係ないので、おかしな話です。
 チダイもクロダイも福島産を検査したのは福島県農林水産部に所属する福島農業総合センター(8)です。中立性に疑問があります。厚生労働省の発表(1)を見ると、ここは消費地の検査を除き福島産の牛産物の全てを検査しています。消費地の検査で福島産キュウリからセシウムが見つかったのに、福島県(福島県農業総合センター)の検査では110件全てで検出限界未満であったことは、先週の記事(1)の通りです。
 福島産は他よりも低く出る検査で「安全」とされ出荷されます。

2.福島産キュウリ、主産地は施設栽培以外は検査しません
 農作物の栽培には露地栽培と施設(ハウス)栽培があります(9)。以下に福島産モモのセシウム濃度を示します。
6年連続でセシウムが見つかる施設栽培以外の福島産モモ
 ※1(1)を集計
 ※2 NDは検出限界未満を示す
 ※3 日付けは収穫日
 図―4 福島産モモのセシウム濃度

 図に示す通り、施設栽培以外では6年連続でセシウムが見つかっていますが、施設(ハウス)栽培からは1度もセシウムが見つかっていません。露地栽培は周りを囲わずに栽培するので、施設栽培に比べセシウム汚染リスクが高いと言えます。
 福島を代表する夏野菜にキュウリがあります(10)。福島のキュウリは露地栽培が中心で(11)、主な産地は須賀川市、二本松市、伊達市です。
事故から6年経って、除染が必要な福島のキュウリの主産地
※1(12)の数値データを元に(13)に示す手法で9月1日時点に換算
 ※2 避難区域は(14)による
 図-5 福島のキュウリの主要産地と北塩原村

 図に示す通り須賀川市、二本松市、伊達市は国が除染が必要だとする毎時0.23マイクシーベルトを超えた(15)、場所が広がっています。確り検査して欲しいと思います。
 今年も9月の末になり、福島のキュウリの本格シーズンは終わりに近づきmした(10)。そこでキュウリの主要産地の須賀川市、二本松市、伊達市のキュウリの検査件数について纏めてみました。
殆んど検査されなくなった露地栽培の福島産キュウリ
 ※(1)を集計
 図―6 須賀川市、二本松市、伊達市のキュウリの検査件数

 図に示す通り、セシウム汚染リスクの高い施設栽培以外のキュウリの検査件数がたった1件です。それでも福島県は福島産キュウリは検査されていて安全だと主張しています(16)。
 図に示す通り、非主流でセシウム汚染リスクが露地栽培程ではない施設栽培はそこそこ検査されています。福島産は汚染リスクが高い物を避けた検査で「安全」され出荷されます。

3.福島県北塩原村産シイタケのセシウム濃度は上昇中
 以下に福島県北塩原村産シイタケのセシウム濃度を示します。
上昇傾向がつづぐ福島県北塩原村産シイタケのセシウム濃度
 ※1(1)を集計
 ※2 NDは検出限界未満を示す
 ※3 日付けは収穫日
 図―7 福島県北塩原村産シイタケのセシウム濃度

 図に示す通り上昇しています。数値を見ると1キログラム当たりで
  2014年 全数検出限界値未満(ND)
  2015年 23ベクレル
  2016年 28ベクレル
です。
 事故から5年半以上が経過しましたが、福島産にはセシウム濃度が上昇する物があります。

<余談>
 図表が小さいとご不満の方はこちら、図表をクリックしてください。
 ・他所より低くでる検査で安全とされる福島産
 ・セシウム汚染リスクが高い物を避けた検査で安全とされる福島産
 ・セシウム濃度が上昇する事がある福島産
 これでは福島の皆様は不安だと思います。
 福島でも新米の出荷が始まりました(17)。(=^・^=)は疑っていますが、福島県は福島産米は全数検査で「安全」だと主張しているようです(18)。でも、福島県二本松市のスーパーのチラシには福島産「新米」はありません。
他県産はあっても福島産新米が無い福島県二本松市のスーパーのチラシ
 ※(19)を引用
 図―8 福島産新米が無い福島県二本松市のスーパーのチラシ

 当然の結果です。(=^・^=)も福島県二本松市の皆さまを見習い「フクシマ産」は食べません。


―参考にさせていただいたサイト様および引用した過去の記事―
(1)報道発表資料 |厚生労働省
(2)モニタリング検査結果【詳細】 - 福島県ホームページ
(3)食品中の放射性物質の検査結果について(第999報) |報道発表資料|厚生労働省
(4)めげ猫「タマ」の日記 食品中の放射性セシウム検査のまとめ(9月2週)―事故から5年半、止まらいセシウム汚染食品の流通―
(5)めげ猫「タマ」の日記 ベクレルとシーベルト
(6)食品中の放射性物質への対応|厚生労働省
(7)めげ猫「タマ」の日記 福島県は主産地を検査せずにリンゴの「安全宣言」―他ではセシウム入り―
(8)農林水産部 - 福島県ホームページ
(9)施設栽培より露地栽培
(10)ふくしまイレブンエッセイ - 福島県ホームページ
(11)東京都 JA全農東京-月報 野菜情報−産地紹介−2014年5月
(12)航空機モニタリングによる空間線量率の測定結果 | 原子力規制委員会中の「福島県及びその近隣県における航空機モニタリング(平成27年9月12日~11月4日測定) 平成28年02月02日 (KMZ, CSV)」
(13)めげ猫「タマ」の日記 半減期でしか下がらない福島の放射線
(14)区域見直し等について - 福島県ホームページ
(15)国(環境省)が示す毎時0.23マイクロシーベルトの算出根拠|東京都環境局 その他について
(16)安全が確認された農林水産物(公開用簡易資料) - 福島県ホームページ
(17)県内JAトップ切り会津で新米初出荷 美里 | 県内ニュース | 福島民報
(18)めげ猫「タマ」の日記 福島産米業務用に好評、TPP早期導入で駆除を!
(19)店舗・チラシ検索|ベイシア beisia 豊かな暮らしのパートナー
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  1. 2016/09/21(水) 19:43:26|
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