めげ猫「タマ」の日記

一寸気になったどうでもいい事を記事に

福島のピーマンは全国平均より17%安(2016年8月)、当然の結果です。

 福島を代表する夏野菜にピーマンがあります(1)。8月の東京中央卸売市場の取引価格(2)を見たら、1キログラム当たりで
 2015年8月 全国平均 398円 福島産387円で福島産は △2.8%安
 2016年8月 全国平均 229円 福島産190円で福島産は△17.0%安
で、価格差が拡大しています。これは福島産に対する消費者の正しい理解が進んだ結果であり当然です。
 福島原発事故後に多くの方が福島を恐れ、避けるようになりました。福島県はこれを「風評被害」と呼び(3)、報道等によると1年半後の2018年3月までに解消することを目指しています(4)。福島を代表する夏野菜にピーマンがあります(1)。以下に福島産ピーマンの東京中央卸売市場への月別出荷量を示します。
8月がピークの福島のピーマンの出荷
 ※1(2)を集計
 ※2 2009年~2016年の平均、ただし9月以降は15年まで
 図―1 福島県のピーマンの出荷量(東京中央卸売市場)

 8月がピークです。価格が気になります。以下に各年8月の東京中央卸売市場における取引価格を示します。
原発事故後に全国平均より安くなった福島産ピーマン価格
 ※1(2)を集計
 図―2 各年8月のピーマンの取引価格

 図に示す通り、原発事故前は福島産ピーマンは全国平均より高値で取引されていましたが、事故後は逆転しました。価格が乱高下し、分かり難いので、以下に8月のピーマンの全国平均に対する福島産の価格差を示します。
昨年より開いた福島産ピーマンの全国平均に対する価格差
 ※1(2)を集計
 ※2 (福島産価格―全国平均価格)÷全国平均価格×100で計算
 図―3 ピーマン(8月)の全国平均に対する福島産の価格差

 図に示す通り、原発事故前は福島産は10%程度の高値で取引されていますが、事故直後は△30%安以下になりました。それでも徐々に価格差は縮小し、去年8月は△3%までに回復しました。でも今年は違います。
1キログラム当たりで
 2015年8月 全国平均 398円 福島産387円で福島産は △2.8%安
 2016年8月 全国平均 229円 福島産190円で福島産は△17.0%安
で、価格差が拡大しています。これは福島産に対する消費者の正しい理解が進んだ結果であり当然です。

 以下に福島のピーマンの生産量を示します。
田村市、三春町、二本松市で大部分を占める福島のピーマン生産
 ※(5)を集計
 図―4 福島県のピーマン生産量

 図に示す様に福島県全域でピーマンが栽培されているのでなく、田村市、三春町、二本松市で大半を占めています。以下に位置を示します。
避難地域を除けば福島県内でも汚染が酷い福島のピーマン産地
 ※1(6)の数値データを元に(7)に示す手法で10月1日時点に換算
 ※2 避難区域は(8)による
 図-5 福島のピーマン産地

 事故から5年7ヶ月が経過しましたが、図に示す通り国が除染が必要だとする毎時0.23マイクロシーベルトを超えた(9)地域が広がっています。福島のピーマンは汚染された場所で作られています。
 以下に葬式(死者)数を示します。
原発事故後に葬式が増えた福島のピーマン産地
 ※1(10)を集計
 ※2 集計期間は各年9月から翌年8月までの1年間
 ※3 集計対象は田村市、三春町、二本松市
 図―6 福島のピーマン産地の葬式(死者)数

 図に示す通り原発事故後に増えています。原発事故前と、最近の1年を比較すると
 原発事故前(2009年9月から11年8月) 1,408人
 最近の1年(2015年9月から16年8月) 1,528人
で9%増えています。このような事が偶然に起こる確率を計算したら2.7%なので、統計的な差があります(11)。以下に偶然に起こる確率の計算結果を示します。

 表―1 偶然に起こる確率の計算結果
 ※ 計算方法は(=^・^=)の過去の記事(12)による
有意差検定表

一方で、ピーマンがあまり栽培されていない避難地域を除く相馬地方(相馬市、南相馬市、新地町(8)(13))の葬式は増えていません。
事故前と変わらない福島・相馬の葬式
 ※1 (13)を集計
 ※2 飯舘村を除く
 図―7 飯舘村を除く相馬地方の葬式(死者)数 

 福島県は「風評被害」を主張していますが(3)、汚染されていて葬式(死者数)が増えた産地の産物を避けるのは当然であり、福島産ピーマンが値下がりするのは当然の結果です。
 これに対する福島県が反論するとすれば「福島産」は確り検査されており、「安全」であるになると思います(14)。以下にクロダイの検査結果を示します。
福島は全数ND、宮城、茨城ではそこそこセシウム入りのクロダイ検査結果
 ※1(15)を転載(元データ(16))
 ※2 NDは検出限界未満を示す
 ※3 日付けは捕獲日
 図―8 クロダイのセシウム濃度

 図に示す通り宮城や茨城ではそこそこセシウムが見つかっていますが、福島産は全数が検出限界未満(ND)です。汚染源がある福島が低く出ています。お魚には県境は関係ないので、おかしな話です。福島産は他よりも低く出る検査で「安全」とされ出荷されます。これではいくら検査しても福島産が「安全」との根拠にはなり得ません。そして他の農産物の価格差も解消しません。以下に福島の夏を代表する果物のモモの、全国一位の産地の山梨との価格の比較を示します。
原発事故後に拡大した福島産と山梨産のモモの価格差
 ※(17)を転載
 図ー9 東京中央卸売市場のモモの取引価格



<余談>
 図表が小さいとご不満の方はこちら、図表をクリックしてください。
 正しい知識が広まって避けられるようになったのは、福島産だけではないようです。日本三大菊人形の一つであり(18)、多分、福島県二本松市最大の観光行事である二本松市菊人形展が今月(10月)10日から開催されます(19)。PRに余念がないようです。
二本松市菊人形展をPRする福島の綺麗な女性
 ※1(20)をキャプチャー
 ※2 家族構成は(21)による
 図―10 二本松菊人形展をPRする3人のお母さん(左)

 非常に綺麗な方だと思います。子供為、福島の未来の為に頑張ってるのでしょうか?以下に二本松市菊人形展の来場者数を示します。
3年連続で事故前を下回った福島県二本松市菊人形展来場者数
 ※(22)を集計
 図―11 二本松市菊人形展の来場者数

 図に示す様に原発事故直後は増えたのですが、2013~15年の間は3年連続で下回っています。(=^・^=)は正しい知識が広まった結果だと思います。そして福島を避けるのは福島の皆様も同じだと思います。
 福島県福島市では今、ブドウやナシ狩りが楽しめます(23)。福島市はブドウやナシのシーズンです。ブドウやナシは福島の天然の甘味だそうです(23)。福島県は福島産ブドウやナシは「安全」だと主張しています(24)。でも、福島県福島市のスーパーのチラシには福島産ブドウもナシも無しです。
他県産はあっても福島産果物が無い福島県福島市のスーパーのチラシ
 ※(25)を引用
 図―12 福島産果物が無い福島県福島市のスーパーのチラシ

 当然の結果です。(=^・^=)も福島県福島市の皆様を見習い「フクシマ産」は食べません。

―参考にしたサイト様および引用した過去の記事―
(1)夏 | ふくしまの野菜 | JA全農福島
(2)東京都中央卸売市場-統計情報検索を各年についいて「野菜」⇒「果菜類」⇒「ピーマン」で検索
(3)福島県風評・風化対策強化戦略について - 福島県ホームページ
(4)風評打破へ『攻めの戦略』 福島県産品、教育旅行を強化へ:福島民友ニュース:福島民友新聞社 みんゆうNet
(5)作物統計調査>市町村別データ>平成19年産市町村別データ>年次>2007年中の「6-3 野菜(果菜類) 」⇒「 福島県 Excel」
(6)航空機モニタリングによる空間線量率の測定結果 | 原子力規制委員会中の「福島県及びその近隣県における航空機モニタリング(平成27年9月12日~11月4日測定) 平成28年02月02日 (KMZ, CSV)」
(7)めげ猫「タマ」の日記 半減期でしか下がらない福島の放射線
(8)区域見直し等について - 福島県ホームページ
(9)国(環境省)が示す毎時0.23マイクロシーベルトの算出根拠|東京都環境局 その他について
(10)福島県の推計人口(平成28年9月1日現在)を掲載しました。 - 福島県ホームページ
(11)有意水準とは - 統計学用語 Weblio辞書
(12)めげ猫「タマ」の日記 偶然に起こる確率の計算方法について
(13)相馬地方とは | 相馬広域観光案内
(14)「ふくしま復興のあゆみ」を更新しました。 - 福島県ホームページ
(15)めげ猫「タマ」の日記 福島県は主産地を検査せずにリンゴの「安全宣言」―他ではセシウム入り―
(16)報道発表資料 |厚生労働省
(17)めげ猫「タマ」の日記 福島値下がり、山梨値上がり7,8月のモモ価格、当然の結果です
(18)菊人形 - Wikipedia
(19)平成28年(2016年)第62回「二本松の菊人形」のご案内 - 二本松市ウェブサイト
(20)ダイジェスト動画|ゴジてれ Chu!|福島中央テレビ中の「2016年9月29日(木)放送」
(21)Twitter
(22)福島県観光ホームページ 統計資料一覧 - 福島県ホームページ
(23)福島 梨・ぶどう狩り特集 | 一般社団法人 福島市観光コンベンション協会公式ページ こらんしょふくしま
(24)安全が確認された農林水産物(公開用簡易資料) - 福島県ホームページ
(25)ヨークベニマル/お店ガイド
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  1. 2016/10/03(月) 19:46:46|
  2. -
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:1
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コメント

福島の農民の方は、作って売らないと一円の賠償金も貰えないそうですね。
カリウム散いて、ゼオライト散いて・・・、そうすればセシウムの検出知は下がる。
けれど、作業するひとはウランやストロンチウム・セシウムなどがいっぱいの土に触れざるを得ない。
2010年以前の収入が保証されるなら、被曝労働をしながら農作業をする必要もないでしょうに。
風評と言うのは、東電の賠償責任をうやむやにしてしまうに、力を貸すことでしょう。
めげ猫様は、クールに見えるけれど、真に愛と情が有る方にお見受けしました。
だって、数年後の消費者のためにも農業者のためにもなる情報をこうしてあげて下さっているんですもの。
  1. 2016/10/04(火) 12:54:29 |
  2. URL |
  3. なお #-
  4. [ 編集 ]

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