めげ猫「タマ」の日記

一寸気になったどうでもいい事を記事に

トラブルいっぱい福島原発(10月3週)―2週連続で汚染水漏れ―

 東京電力福島原発はトラブルが多く、トラブル毎に記事にするは面倒なので、まとめて記事にしています。先週につづき(1)、10月3週(10月9日から15日)もしっかりトラブルが起こっています。
 ①漏えい(水漏れ)検知器が誤動作で、汚染水の移送が止まる。
 ②汚染水タンクの水位が低下、隣のタンクに移ったと東京電力は説明
 ③凍土壁凍結完了も、汚染水の増加が止まらず
 ④汚染水タンクは20日間増設できず
 ⑤基準超のサブドレン水は、他のタンクに移して排水
 ⑥デブリは核燃料の3倍のに膨れ上がった?
 ⑦2週連続で汚染水漏れ

トラブルだらけの福島第一原発(10月3週)
 図―1 福島第一トラブルマップ(10月3週)

1.漏えい(水漏れ)検知器が誤動作で、汚染水の移送が止まる。
 福島第一では汚染水が流れ込んだり(2)、運ばれたりして(4)原子炉やタービン建屋に集まってきます。放置すると溢れてしまうので、これを汲みあげ汚染水タンクに移しています(2)。10月10日午前1時19分、3号機原子炉建屋において、漏えい(水漏れ)検知器が動作しました。後で周りを調べたら汚染水漏れはなっかそうです。誤動作ですが、1時は1号機原子炉建屋と2号機タービン建屋からの汚染水汲み上げを停止したそうです(5)。

2.汚染水タンクの水位が低下、隣のタンクに移ったと東京電力は説明
 汚染水タンクに事故当初に急造された接合部をボルトで締めたフランジ型と溶接型のタンクがあります(6)。フランジ型タンクの寿命は5年とも言われているので(7)、事故から5年以上が経過しているのでそろそろ寿命です。先週にはフランジタンクが汚染水漏れを起こしています(1)。
 10月13日午前8時頃、福島第一原子力発電所構内G6エリアのB7タンク(フランジ型)の水位が、9月中旬からの1ヶ月間で約6cm低下していることを確認そうです。調査の結果、B7タンクの水位低下が始まった時期から、B7タンクと配管が繋がっているB9タンクの水位が継続して上昇(約5cm上昇)していることを確認しているので、汚染水漏れでなく汚染水がタンク間で汚染水が移動したためと発表しました(8)。本当ですかね?

3.凍土壁凍結完了も、汚染水の増加が止まらず
 凍土壁は福島第一原発の汚染水増加抑制対策の要で、タービン建屋と海の間に氷の壁を築きタービン建屋側から海岸への汚染水の流を抑え、海岸(4m盤)からの汚染水の汲み上げ量を減らし、汚染水増加を抑えようとする試みです(1)。東京電力は凍土壁の海側の凍結が完了したと発表しました(9)。以下に日々の汚染水増加量の推移を示します。
増えたままの日々の汚染水増加量
 ※(10)を集計
 図―2 日々の汚染水増加量

 先週に比べれば減っていますが、図に示す通り雨が降らなくなった為で、凍土壁凍結完了の効果はないようです。東京電力は10月15日から汚染水の増加量は1日250トンになると言っていますが(11)、今週の増加量は東京電力の想定の倍以上の1日当たり547トンでした。以下に海岸(4m盤)から汲み上げ、タービン建屋に送った汚染水の量を示します。
1日400トンベースが続く、海岸からタービン建屋への汚染水移送量
 ※(4)を集計
 図―3 海岸(4m盤)から汲み上げ、タービン建屋に送った汚染水の量

 図に示すように1日当たり400トン程度で推移しており、汚染水増加の主因は海岸(4m盤)から汲み上げ、タービン建屋に送った汚染水です。

4.汚染水タンクは21日間増設できず
 タービン建屋に集まった汚染水は汲み上げられ
  タービン建屋⇒貯蔵施設⇒(SARRY)⇒(淡水化装置)⇒SR処理水タンク⇒(ALPS)⇒処理水タンク
の順で運ばれます。なお淡水化装置は汚染水を淡水にする装置ではなく、汚染水から原子炉を冷やす為の「淡水」を取り出す装置で、淡水化装置を通過した汚染水は逆に汚染が酷くなります(2)(10)。以下に最終段の処理水タンクとタンク内の汚染水量を示します。
増加が止まった処理水タンク容量
 ※(10)を集計
 図―4 処理水タンク容量と汚染水量

 図に示す通り9月22日から10月13日の21日間、タンク容量が増えてません。タンクの増設は止まっています。どうしてるかと言えば、中古タンクの再利用とタービン建屋内の放置です。
 2014年以前のSARRYは、ストロンチウム90を取り除く機能は無く、セシウムが荒どりされるだけでした(12)。ALPSが動き出したのは2013年3月で(13)、それ以前は福島第一の汚染水はセシウムが荒取りされただけで最終段の汚染水タンクに保管されていました。この汚染水を「濃縮塩水」と呼ばれています(14)。その後にALPSが稼働し(13)、「濃縮塩水」からストロンチウム90を除去する設備もでき(14)、濃縮塩水の量は徐々に減っていきました(10)。ただしタンクから「濃縮塩水」を全て抜き取ることはできずタンクの底に残っています。これを取り除くには濃縮塩水タンクを解体するしかないようです(12)。東京電力は「濃縮塩水タンク」等を解体し、新たな汚染水タンクに置き換える計画を進めています(11)。以下に濃縮塩水タンクとSR処理水タンクの容量の推移を示します。
一定している濃縮塩水とSR処理水の合計のタンク容量
 ※(10)を集計
 図-5 濃縮塩水タンクとSR処理水タンクの容量

 合計すると概ね27万立方メートルで殆ど一定です。一度は利用を終えた濃縮塩水タンクをSR処理水タンクとして再利用しています。
 それだけでは汚染水を処理できないようです。以下にタービンの水位を示します。
上昇するタービン建屋の水位
 ※(10)を集計
 図―6 タービン建屋の水位

 図に示す通り8月中旬くらいから上昇しています。汚染水タンクに収容できない汚染水はタービン建屋に置きっぱなしの様です。

5.基準超のサブドレン水は、他のタンクに移して排水
 サブドレンは、原子炉やタービン建屋の直ぐ傍の井戸から汚染地下水を汲み上げ、直接にタービン建屋周囲の水位を下げ汚染水の増加量を抑えるものです(15)。A~Gまで7つのタンクがあります(16)。このうち10月2日に排水する筈だったCタンクから排水基準をに近い放射性物質が見つかり、排水が中止になりました(1)。ところが10月6,7日にCタンクに新たなサブドレン水が送らています(16)。排水されなかった汚染水の行方が気になります。以下にサブドレン水の排水量を示します。
突然に増えた10月2日以降集水のサブドレン排出量
 ※(16)を集計
 図―7 サブドレンの排水量

 図に示す通りCタンクが排水できない事が判明する10月2日以前は1回当たり500トン前後でしたが、以降は1回当たり1000トン前後の排水もあります。排水できなかったCタンクの汚染水は他のタンクの汚染水に混ぜて「薄めて」海に流したようです。

6.デブリは核燃料の3倍のに膨れ上がった?
 福島第一原発の建屋内には事故から5年7ヶ月以上が経ちましたが、溶け落ちた核燃料(デブリ)が放置されています(17)。溶け落ちた核燃料は257トンですが、溶け落ちるとこに周り物を巻き込み約3倍の880トンに膨らんだとの推計発表されました(18)。


7.2週連続で汚染水漏れ
 10月15日にALPSから処理前のSR処理水が漏れました。漏れた汚染水は配管の下に3×4cm(深さ約1mm)に広がったそうです(19)。先週も汚染水タンクからSR処理水が漏れているので(1)、2週連続の汚染水漏れです。


おまけ.原子力災害の福島県訓練でテレビ会議不具合
 10月14日に福島県は原子力災害の防災訓練をしました。そこでテレビ会議システムの不具合が出たそうです(20)。今週は福島県もトラブルです。

<余談>
 図表が小さいとご不満の方はこちら、図表をクリックしてください。
 トラブル続きの福島原発、おまけに福島県までトラブルです。これでは福島の皆様は不安だと思います。
 全農福島県本部は10月14日、「ふくしまの米」求評懇談会を東京都の東京ステーションホテルで開き、全国の卸売業者に福島県産米の販売対策や安全確保の取り組みを説明したそうです(21)。福島県は新米の季節のようです。福島県会津若市産米の全数・全袋検査数が約24万件になりました(22)。会津若松市の人口は約12万人なので(23)、市民が食べるには十分な量です。福島県会津地方の米は、食味が良いことで知られています(24)。福島産米は全数・全袋検査で安全が確認されているそうです(25)。でも、福島県会津若松市のスーパーのチラシには福島産米はありません。
他県産はあっても福島産米が無い福島県会津若松市のスーパーのチラシ
 ※(26)を引用
 図―8 福島産米が無い福島県会津若松市のスーパーのチラシ

 当然の結果です。(=^・^=)も会津若松市の皆様を見習い「フクシマ産」は食べません。

―参考にしたサイト様および引用した過去の記事―
(1)めげ猫「タマ」の日記 トラブルいっぱい福島原発(10月2週)―中古タンクの再利用で汚染水漏れ―
(2)原子炉の安定化|東京電力
(3)報道配布資料|東京電力
(4)(3)中の「建屋への地下水ドレン移送量・地下水流入量等の推移」
(5)2016年10月10日福島第一原子力発電所の状況について(日報)|福島原子力事故に関する更新|東京電力ホールディングス株式会社
(6)【震災から5年】「福島第一原発 汚染水対策」 たまり続ける処理水 | 東日本大震災 | 福島民報
(7)タンク耐用年数、根拠なし 第一原発 | 東日本大震災 | 福島民報
(8)2016年10月13日福島第一原子力発電所の状況について(日報)【午後3時現在】
(9)第一原発の凍土遮水壁 海側地中、完全に凍結 | 県内ニュース | 福島民報
(10)プレスリリース|リリース・お知らせ一覧|東京電力ホールディングス株式会社中の「福島第一原子力発電所における高濃度の放射性物質を含むたまり水の貯蔵及び処理の状況について」
(11)中長期ロードマップ|東京電力中の「中長期ロードマップの進捗状況⇒2016年9月29日(廃炉・汚染水対策チーム会合 第34回事務局会議)⇒【資料3-1】汚染水対策(27.8MB)PDF ※2016/10/11 更新
(12)めげ猫「タマ」の日記 SR処理水について
(13)多核種除去設備(ALPS)におけるホット試験の開始について|東京電力
(14)RO濃縮水処理設備について - 東京電力
(15)サブドレン・地下水ドレンによる地下水のくみ上げ|東京電力
(16)集水タンク・一時貯水タンクの運用状況|東京電力
(17)格納容器内部調査|東京電力
(18)溶融燃料 計880トン 構造物混じり3倍に 第一原発1~3号機 | 東日本大震災 | 福島民報
(19)2016年10月15日福島第一原子力発電所の状況について(日報)【午後4時現在】
(20)テレビ会議不具合 原子力災害の県訓練で | 県内ニュース | 福島民報
(21)県産米の安全確保策説明 全農県本部が東京で求評懇談会 | 県内ニュース | 福島民報
(22)ふくしまの恵み安全対策協議会 放射性物質検査情報
(23)会津若松市
(24)会津米 | JA会津よつば
(25)めげ猫「タマ」の日記 福島産米業務用に好評、TPP早期導入で駆除を!
(26)アピタ会津若松店│「イイこと、プラス。」 アピタ・ピアゴ
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  1. 2016/10/15(土) 19:42:10|
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