めげ猫「タマ」の日記

一寸気になったどうでもいい事を記事に

福島アスパラ価格差は事故6年目も解消せず

 福島を代表する野菜にアスパラガスがあります(1)。5~8月が主なシーズンなので、東京中央卸売市場の取引価格(2)を調べてみました。1キログラム当たりで
 原発事故前(2009年6~8月) 全国平均  860円、福島産  853円で  △7円安
 事故6年目(2016年6~9月) 全国平均1、131円、福島産1,019円で△112円安
原発事故前に殆ど無かった他産地との価格差が解消していません。これは福島産を消費者が正しく理解した結果であり、当然の事です。
 福島県は原発事故によって多くの放射性物質に汚染されました。以下に航空機モニタリングも元に作成した福島の放射線量分布を示します。
避難地域に次いで汚染が酷い福島の伊達・安達地区
 ※1 (3)のデータを(4)に示す手法で10月1日に換算
 ※2 避難区域は(5)による
 ※3 「安達広域行政圏」は安達地区と略し、範囲は(6)による。
 ※4  伊達地区の範囲は(7)よる。
 図-1 福島県安達地区と伊達地区

 図に示す通り、事故から5年7ヶ月以上が経過した今も広い地域で国が除染が必要だとする毎時0.23マイクロシーベルトを超えています。
 福島のアスパラガスの産地に伊達地区や安達地区があります(9)(10)。図―1に示す様にここは避難地域での汚染が酷い場所です。
 以下に伊達・安達地区合計の各年9月から翌年8月までの1年間の葬式の推移を示します。
事故後に葬式が増えた福島県伊達・安達地区
 ※1 死者数は(11)による
 ※2 震災犠牲者数は(12)により、関連死を含まず
 図―2 各年9月から1年間の伊達・安達地区合計の葬式(死者)数

 図に示す通り原発事故以降に急に増え、元の水準に戻っていません。数値を見ると
 事故前年(2009年9月~10年8月)2,142人
 近々1年(2015年9月~16年8月)2,380人
で11.1%増えています。このような事が偶然に起こる確率を計算したら0.04%であり、偶然とは言えません。以下に偶然に起こる確率の計算結果を示します。

 表―1 偶然に起こる確率の計算結果
 ※ 計算方法は(=^・^=)の過去の記事(13)による。
有意差検定表

 このような事はアスパラガスを特産品としていない相馬地方(14)では起きていません(15)。汚染されていて葬式が増えた地区でも作られる福島産アスパラガスは確り検査して欲しいと思います。以下に伊達・安達両地区のアスパラガスの検査数を示します。
検査件数がどんどん減って行く福島県伊達・安達地区のアスパラガス
 ※1(16)を集計
 ※2 2016年10月12日発表分まで
 図―3 伊達・安達地区のアスパラガスの検査回数

 図に示す通り検査回数はどんどん減っています。検査の手抜きが進んでます。特に安達地区は昨年は9回実施された検査が4回と半減しています。
 以下に2014年11月に対する2015年11月の放射線量の安達地区の増減を示します。
放射線量が増えた所がある福島・安達地区
 ※1(3)(17)を自作のアプリケーションで集計
 ※2 2015年11月の放射線量―2014年11月の放射線量で作図
 図―4 安達地区の放射線量の増減

 図に示しように北西部で放射線量が増えています。福島では今も放射性物質が降り注いでいます。降り注いだ放射性物質で福島産はいつ汚染されるか分かりません。福島産は継続的な検査無では安全は担保されません。
 以上を纏めると福島産アスパラガスは
 ・避難地域についで汚染が酷い伊達・安達地区も産地である。
 ・伊達・安達地区では事故後に有意に葬式が増えたが、アスパラガスを特産品としない相馬地区では増えていない。
 ・検査がどんどん減っている。
との特徴があります。福島産アスパラガスについて消費者の理解が得られるか興味がある所です。
 以下に東京中央卸売市場への平均の月別の出荷量を示します。
5-8月は出荷のピークの福島産アスパラガス
 ※1(2)を集計
 ※2 2010年から16年の平均(ただし16年は8月まで)
 図―5 福島産アスパラガスの東京中央卸売市場への出荷量

 図に示す通り5月と8月にピークがり5-8月が本格シーズンです。以下に生産量が日本一の北海道(18)、全国平均、福島の5~8月の平均取引価格を示します。
事故後の6年間、価格差が開いたままの福島産アスパラガス
 ※(2)を集計
 図―6 アスパラガスの5~8月の平均取引価格(東京中央卸売市場)

 図に示す通り、原発事故前は全国平均、北海道産、福島産に大きな価格差はありませんでした。事故後に価格差が開き、6年間解消していません。これは消費者が福島産を正しく理解した結果であり当然の事です。


<余談>
 図表が小さいとご不満の方はこちら、図表をクリックしてください。
 福島の皆様も福島産を正しく理解していると思います。福島県会津若松市では今、リンゴ狩りが楽しめます(19)。福島はリンゴのシーズンです。福島県会津地方のリンゴの味は格別の味わいですだそうです(20)。 福島県は福島産リンゴは「安全」だと主張しています(21)。でも、福島県会津若松市のスーパーのチラシには福島産リンゴはありません。
他県産はあっても福島産リンゴが無い福島県会津若松市のスーパーのチラシ
 ※(22)を引用
 図―7 福島産リンゴが無い福島県会津若松市のスーパーのチラシ

 当然の結果です。(=^・^=)も福島県会津若松市の皆様を見習い「フクシマ産」は食べません。

―参考にしたサイト様および引用した過去の記事―
(1)ふくしまイレブンエッセイ - 福島県ホームページ
(2)東京都中央卸売市場-統計情報検索を「野菜」⇒「茎葉菜類」⇒「アスパラガス:」で検索
(3)航空機モニタリングによる空間線量率の測定結果 | 原子力規制委員会中の「福島県及びその近隣県における航空機モニタリング(平成27年9月12日~11月4日測定) 平成28年02月02日 (KMZ, CSV)」
(4)めげ猫「タマ」の日記 半減期でしか下がらない福島の放射線
(5)区域見直し等について - 福島県ホームページ
(6)福島県 - Wikipedia
(7)伊達市 (福島県) - Wikipedia
(8)国(環境省)が示す毎時0.23マイクロシーベルトの算出根拠|東京都環境局 その他について
(9)特産品情報 | 地区別くらし情報 伊達地区 | JAふくしま未来
(10)特産品情報 | 地区別くらし情報 安達地区 | JAふくしま未来
(11)福島県の推計人口(平成28年9月1日現在)を掲載しました。 - 福島県ホームページ
(12)平成23年東北地方太平洋沖地震による被害状況即報(週1回更新) - 福島県ホームページ
(13)めげ猫「タマ」の日記 偶然に起こる確率の計算方法について
(14)特産品情報 | 地区別くらし情報 そうま地区 | JAふくしま未来
(15)めげ猫「タマ」の日記 福島安達の葬式は14.2%増(2015年9月から1年、対原発事故前)、相馬は減
(16)報道発表資料 |厚生労働省
(17)航空機モニタリングによる空間線量率の測定結果 | 原子力規制委員会中の「福島県及びその近隣県における航空機モニタリング(平成26年9月1日~11月7日測定) 平成27年02月13日 (KMZ, CSV)」
(18)都道府県別アスパラガス収穫量ランキング | 日本一・ランキング 2014
(19)フルーツランド北会津
(20)りんご | JA会津よつば
(21)安全が確認された農林水産物(公開用簡易資料) - 福島県ホームページ
(22)アピタ会津若松店│「イイこと、プラス。」 アピタ・ピアゴ
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  1. 2016/10/18(火) 19:44:26|
  2. -
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