食品中の放射性物質の検査結果を厚生労働省は発表しています(1)。また、厚労省以外の発表もあります(2)。10月3週中の食品中の放射性セシウムの検査結果が発表になったので(3)、まとめてみました。お買い物のの参考になればいいかなと思います。先週に続き今週もしっかりセシウム汚染食品が見つかっています(4)。牛肉を除く検査結果の概要は以下の通りです。
①検査数1,158件中1件の基準超え
②平均は、1キログラム当たり3ベクレル、最大160ベクレル(福島県産ヤマメ)。

※1 牛肉を除く
※2 単位については(5)を参照
図―1 食品中の放射性セシウム検査結果のまとめ(2016年10月3週)
色分けは以下の通りです。
赤マーケットから基準値(6)超えの食品が見つかった県
橙出荷制限対象外の地域・品目から基準値超えの食品が見つかった県
黄基準値超えの食品が見つかった県
危険なセシウム汚染食品が福島のみで見つかっています。今週の検査結果をまとめてみると
①茨城のクロダイから80ベクレル、福島は全数ND
②福島・宇多川のサケ漁が始まる。検査結果はありません!
③福島・伊達市石田川産ヤマメのセシウム濃度は上昇中
との特徴が読み取れます。
1.茨城のクロダイから80ベクレル、福島は17全数ND
厚生労働省は茨城産は茨城県産クロダイから1キログラム80ベクレルのセシウムが見つかったと発表しました(8)。今年度(2016年度)の福島産クロダイは17件全て検出限界未満です(1)。海は繋がっています。汚染源がある福島が低く出るなどあり得ません。以下に宮城、福島、茨城産の今年度のクロダイの検査結果を示します。

※1(1)を集計
※2 NDは検出限界未満(見つからない事)を示す
※3 日付けは採取日
図―2 クロダイのセシウム濃度
図に示す通り宮城産でも1キログラム50ベクレルのセシウムが見つかっています。
以下に福島県いわき市産クリの検査結果を示します。

※1(1)を集計
※2 NDは検出限界未満(見つからない事)を示す
※3 日付けは採取日または購入日
図―3 福島県いわき市産クリのセシウム濃度
図に示す通りいわき市の検査はたった1件です。一方で福島県の検査では18件中15件で検出限界未満(ND)で最大でも1キログラム当たり19ベクレルです。
福島県の検査はクロダイやクリを含め、全ての農水産物は福島県農林水産部に所属する福島県農業総合センター(10)が実施しています。中立性に疑問があります。
福島県の検査は宮城、茨城、いわき市よりより低く出る検査です。福島産は他より低く出る検査で安全され出荷されます。
2.福島・宇多川のサケ漁が始まる。検査結果はありません!
宇多川は地図で見ると宮城県丸森町から福島県相馬市松川浦に流れる川です。宮城・福島県境には松ヶ房ダム(宇多川湖)があります。宇多川湖の湖底の土からは1キログラム当たりで16,600ベクレルと20,300ベクレルのセシウムが見つかっています(11)。宇多川では9月13日からサケ漁が始まったそうです。初日は267匹は水揚げされ加工業者に引き渡された(出荷された)そうです(12)。検査結果が心配なので見たら厚生労働省の発表(1)にも福島県のデータベース(13)にもありません。それでも福島県は福島産シロザケは検査されていて「安全」だと主張しています(14)。
福島産は検査されていなくても検査されていて安全されます。
3.福島・伊達市石田川産ヤマメのセシウム濃度は上昇中
以下に福島県伊達市石田川で採れたヤマメのセシウム濃度を示します。

※1(1)を集計
※2 NDは検出限界未満(見つからない事)を示す
※3 日付けは採取日
図―4 福島県伊達市石田川ヤマメのセシウム濃度
図に示す通り急に上昇しています。福島産はセシウム濃度が急に上昇する事があり、度重なる検査が実施されない限り「検査」で安全を担保することはできません。
<余談>
図表が小さいとご不満の方はクリックしてください。
・他所より低くでる検査で安全とされる福島産
・検査されていなくても検査されていて安全される福島産
・セシウム濃度が上昇する事がある福島産
これでは福島の皆様は不安だと思います。
今年も福島県は福島産米のテレビCMを流し始めました(15)。

※(15)をキャプチャー
図―5 福島県の福島産米テレビCM
首都圏、沖縄県そして福島県内に流したそうです(15)。沖縄の皆様の理解が得られたか興味があります。沖縄のスーパーのチラシを見たら、福島産米はありません。

※(16)を引用
図―6 福島産米が無い沖縄のスーパーのチラシ
沖縄の皆さんの理解は得られていないようです。
福島県いわき市ではフラガールの皆様が稲刈りをしたそです(17)。いわき市には「Iwaki Laiki」なるブランド米があるそうです(18)。福島県いわき市産米の全数・全袋検査数は22万件を超えました(19)。同市の人口は約35万人なので(20)、市民が食べるには十分な量です。福島県はテレビCMで福島産米は「安全」だと主張しています(16)。でも、福島県いわき市のスーパーのチラシには福島産米はありません。

※(21)を引用
図―7 福島産米が無い福島県いわき市のスーパーのチラシ
当然の結果です。(=^・^=)も福島県いわき市の皆様を見習い「フクシマ産」は食べません。
―参考にさせていただいたサイト様および引用した過去の記事―
(1)
報道発表資料 |厚生労働省(2)
モニタリング検査結果【詳細】 - 福島県ホームページ(3)
食品中の放射性物質の検査結果について(第1003報) |報道発表資料|厚生労働省(4)
めげ猫「タマ」の日記 食品中の放射性セシウム検査のまとめ(10月2週)―福島で570ベクレルの食事が出される―(5)
めげ猫「タマ」の日記 ベクレルとシーベルト(6)
食品中の放射性物質への対応|厚生労働省(7)(3)中の「1 自治体の検査結果⇒
検査結果(PDF:847KB)」
(8)(7)中のNo1395
(9)(3)中のNo3590
(10)農林水産部 - 福島県ホームページ(11)
環境省_東日本大震災の被災地における放射性物質関連の環境モニタリング調査:公共用水域中の「福島県⇒
福島県内の公共用水域における放射性物質モニタリングの測定結果(速報)(4月-6月分) [PDF:1,489KB]⇒○湖沼・水源地(福島県浜通り地域)底質・周辺環境(湖畔)モニタリング結果一覧⇒No3松ヶ房ダム(宇多川湖)」
(12)
相馬の宇多川でやな漁始まる 北の海からサケ帰郷 | 県内ニュース | 福島民報(13)
農林水産物モニタリング情報 - ふくしま新発売。を「魚介類⇒シロザケ(筋肉) 、シロザケ(精巣) 、シロザケ(卵巣) ⇒相馬市」で10月19日に検索
(14)
安全が確認された農林水産物(公開用簡易資料) - 福島県ホームページ中の「
海産魚介類(試験操業対象種)編 [PDFファイル/155KB] 」
(15)
TVCM ふくしまプライド。「お米」篇 | ふくしま 新発売。(16)
今週のチラシ情報|沖縄 スーパー|丸大(17)
いわき復興支援「カウボーイ姿」フラガールが稲刈り - 社会 : 日刊スポーツ(18)
いわき市産ブランド米「Iwaki Laiki」好評販売中 | いわき市 観光情報サイト(19)
ふくしまの恵み安全対策協議会 放射性物質検査情報を10月19日に閲覧
(20)
トップページ - いわき市役所(21)
平尼子店 | マルト - 店舗情報
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テーマ:どうでもいい報告 - ジャンル:日記
- 2016/10/19(水) 19:45:30|
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