食品中の放射性物質の検査結果を厚生労働省は発表しています(1)。また、厚労省以外の発表もあります(2)。10月4週中の食品中の放射性セシウムの検査結果が発表になったので(3)、まとめてみました。お買い物のの参考になればいいかなと思います。先週に続き今週もしっかりセシウム汚染食品が見つかっています(4)。牛肉を除く検査結果の概要は以下の通りです。
①検査数1,263件中1件の基準超え
②平均は、1キログラム当たり1.3ベクレル、最大170ベクレル(福島県産ヤマメ)。

※1 牛肉を除く
※2 単位については(5)を参照
図―1 食品中の放射性セシウム検査結果のまとめ(2016年10月4週)
色分けは以下の通りです。
赤マーケットから基準値(6)超えの食品が見つかった県
橙出荷制限対象外の地域・品目から基準値超えの食品が見つかった県
黄基準値超えの食品が見つかった県
危険なセシウム汚染食品が福島で見つかっています。今週のデータからは以下の特徴が読み取れます。
①茨城産クロダイからセシウム、福島は件全数ND
②福島でフェイジョアの収穫開始・検査結果はありません
③福島・大滝根川のヤマメから過去最高のセシウム
1.茨城産クロダイからセシウム、福島は19件全数ND
茨城産クロダイから1キログラム当たり80ベクレルのセシウムが見つかったのに、福島産クロダイは全数NDとの事実を先週の記事でお伝えしました。茨城県と福島県は今週も検査結果を発表しましたので(7)(9)、更新します。茨城産クロダイは今週もセシウム入りでした(7)。

※1(1)を集計
※2 NDは検出限界未満(見つからない事)を示す。
※3 日付けは捕獲日
※4 2016年度分を集計
図―2 クロダイのセシウム濃度
厚生労働省の発表(1)を見ると1キログラム当たりで、
宮城産 52ベクレル(10)
茨城産 80ベクレル(11)
ですが、福島産クロダイは19件全て検出限界未満(ND)です。海は繋がっているに、汚染源がある福島産が低くでるなどおかしな話です。
福島産クロダイを検査したのは福島県農林水産部に所属する福島県農業総合センター(12)で、中立性に疑問があります。福島県農業総合センターは消費地の検査を除き、全ての福島産農水産物の検査を実施しています(1)。福島産は宮城や茨城の検査より低く出る検査で安全とされ出荷されます。
2.福島でフェイジョアの収穫開始・検査結果はありません
フェイジョアは南米原産のフトモモ科の常緑低木。果物として食用に栽培される他、庭木や生垣用としても評価が高いそうです(13)。福島県のローカルTV局のFCTが伝える所によると、福島も収穫が始まったそうです。

※(14)をキャプチャー
図―3 福島でフェイジョアの収穫開始を報じるFCT
検査結果が気になります。厚生労働省の発表(1)や福島県のサイト(15)を見たのですが、検査結果が出て来ません。
福島産は検査されていなくても、検査されていて「安全」として出荷されます(16)。
3.福島・大滝根川のヤマメから過去最高のセシウム
大滝根川(おおたきねがわ)は、福島県中部を流れる阿武隈川水系の一級河川です。大滝根山を源に田村市を流れ、郡山市で阿武隈川と合流します(17)。途中には農業用水にも利用される三春ダムがかり(18)、ダム湖の湖底の土壌から1キログラム当たり1,400ベクレル程度のセシウムが見つかっています(19)。
以下に福島・大滝根川のヤマメのセシウム濃度の推移を示します。

※1(1)を集計
※2 NDは検出限界未満(見つからない事)を示す。
※3 日付けは捕獲日
※4 2011年の検査結果は無い
図―4 福島・大滝根川のヤマメのセシウム濃度
図に示す通り急上昇しました。今年3月には検出限界未満(ND)だったのですが、10月24日の厚生労働省の発表(3)によると1キログラム当たりで
No255 10月8日採取 170ベクレル
で(8)、過去最高を記録しました。事故から5年7ヶ月が経過しましましたが、福島産は過去最高を記録する事があります。
大滝根川が流れる福島県田村市では基準超のキノコ料理もだされています(20)(21)。
<余談>
図表が小さいとご不満の方はこちら、図表をクリックしてください。
・他所より低くでる検査で安全とされる福島産
・検査されていなくても検査されていて安全とされる福島産
・事故から5年7ヶ月過ぎて過去最高を記録する福島産
これでは福島の皆様は不安だと思います。
今年も福島県は福島産米のテレビCMを流し始めました。その中で福島産米の安全をPRしていました(22)。でも、福島県が福島産米の根拠としてる福島県産米の全数・全袋検査は(=^・^=)が調べた限りでは精度を担保データがありません(23)。福島市は新米の季節です。福島県いわき市産米の全数・全袋検査数が約 30万件になりました(24)。いわき市の人口は約35万人なので市民が食べるには十分な量です(25)。いわき市ではフラガールの皆さんが稲刈りをしていわき市産米のPRをしました(26)。福島市いわき市産相馬市当たりのお米は「Iwaki Laiki」と呼ぶブランド米です(27)。でも、福島県いわき市のスーパーのチラシには福島産米はありません。

※(28)を引用
図―5 福島産米が無い福島県いわき市のスーパーのチラシ
当然の結果です。(=^・^=)も福島県いわき市の皆様を見習い「フクシマ産」は食べません。
―参考にさせていただいたサイト様および引用した過去の記事―
(1)
報道発表資料 |厚生労働省(2)
モニタリング検査結果【詳細】 - 福島県ホームページ(3)
食品中の放射性物質の検査結果について(第1004報) |報道発表資料|厚生労働省(4)
めげ猫「タマ」の日記 食品中の放射性セシウム検査のまとめ(10月3週)―茨城のクロダイから80ベクレル、福島は全数ND―(5)
めげ猫「タマ」の日記 ベクレルとシーベルト(6)
食品中の放射性物質への対応|厚生労働省(7)(3)中の「1 自治体の検査結果⇒
検査結果(PDF:956KB) 中のNo1549
(8)(3)中の「2 緊急時モニタリング又は福島県の検査結果⇒
PDF 検査結果(PDF:160KB) 」(9)(8)中のNo182,183
(10)
食品中の放射性物質の検査結果について(第979報) |報道発表資料|厚生労働省中の「1 自治体の検査結果⇒
検査結果(PDF:833KB) のNo3311」
(11)
食品中の放射性物質の検査結果について(第1003報) |報道発表資料|厚生労働省中の「1 自治体の検査結果⇒
PDF 検査結果(PDF:847KB)No1395」
(12)
農林水産部 - 福島県ホームページ(13)
フェイジョア - Wikipedia(14)
ダイジェスト動画|ゴジてれ Chu!|福島中央テレビ中の「2016年10月24日(月)放送」
(15)
農林水産物モニタリング情報 - ふくしま新発売。を「果物⇒フェイジョア」で10月25日に検索
(16)
農産物等の放射性物質モニタリングQ&A - 福島県ホームページ(17)
大滝根川 - Wikipedia(18)
三春ダム:三春ダムの紹介/三春ダムの概要/三春ダムの目的(治水・利水・環境)【田や畑に水を供給する】(19)
環境省_東日本大震災の被災地における放射性物質関連の環境モニタリング調査:公共用水域中の「
福島県内の公共用水域における放射性物質モニタリングの測定結果(速報)(4月-6月分) [PDF:1,489KB](平成28年9月5日)⇒○湖沼・水源地(福島県中通り地域)、底質・周辺環境(湖畔)モニタリング結果一覧のNo45 三春ダ
(20)
めげ猫「タマ」の日記 食品中の放射性セシウム検査のまとめ(10月2週)―福島で570ベクレルの食事が出される―(21)
基準値超えの野生キノコ提供 福島・田村の飲食店西日本新聞-2016/10/12(22)
TVCM ふくしまプライド。「お米」篇 | ふくしま 新発売。(23)
めげ猫「タマ」の日記 福島産米業務用に好評、TPP早期導入で駆除を!(24)
ふくしまの恵み安全対策協議会 放射性物質検査情報を10月25日に閲覧
(25)
トップページ - いわき市役所(26)
フラガールらいわき米収穫 安全性アピール | 河北新報オンラインニュース(27)
いわき市産ブランド米「Iwaki Laiki」好評販売中 | いわき市 観光情報サイト(28)
イオンいわき店
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テーマ:どうでもいい報告 - ジャンル:日記
- 2016/10/25(火) 19:41:06|
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