全村が避難区域に指定されている福島県飯舘村(1)の9月の赤ちゃん誕生数は
男の子 2人
女の子 5人
で女の子が多くなっています(2)。これでは数が少ないので、福島原発事故以降の2011年3月から16年7月までの赤ちゃん誕生数を集計すると
男の子 126人
女の子 167人
で、女の子が多くなっています。川俣町、葛尾村も飯舘村と同様に避難区域は主に旧計画的避難区域なので、これを含め集計すると2011年3月から16年7月までに生まれた赤ちゃんは
男の子 305人
女の子 409人
で女の子が多く生まれています。このような事が偶然に起こる確率を計算したら0.01%で、偶然で説明するのは無理です。通常は男の子が多く生まれるの(3)で異常な事態です。
福島県飯舘村は福島県北部に位置する山村です(4)。

※1(5)の数値データを元に(6)に示す手法で8月1日時点に換算
※2 避難区域は(1)による
図-1 福島県飯舘村と旧計画的避難区域
図に示す通り、国が除染が必要だとする毎時0.23マイクロシーベルト(7)を大きく超えており、原発事故から5年7ヶ月以上が経過した今も汚染されたままです。避難地域に指定されたのは事故から1ヶ月後の2011年4月11日で、避難が完了したのが同年6月22日で(3)、いわば逃げ遅れた「村」です。
福島県飯舘村の9月の赤ちゃん誕生数は
男の子 2人
女の子 5人
で女の子が多くなっています。以下に福島県飯舘村の原発事故以降の累積の赤ちゃん誕生数をしめします。

※1(2)を集計
図―2 福島県飯舘村の赤ちゃん誕生数
福島原発事故以降の2011年3月から16年7月までの赤ちゃん誕生数を合計すると
男の子 126人
女の子 167人
で、女の子が多くなっています。このような事が偶然に起こる確率を計算したら1.7%で5%いかなので、統計的な差があるといえます(8)。以下に偶然に起こる確率の計算結果を示します。
表―1 偶然に起こる確率の計算結果(飯舘村)
※計算方法は(=^・^=)の過去の記事(9)による。

計画的避難区域は飯舘村以外にも設定されましたが、このうち川俣町の避難区域全域と葛尾村の避難区域の大部分が旧計画的避難区域です(1)。以下に飯舘村・川俣町・葛尾村の3町村合計の赤ちゃん誕生数を示します。

※1(2)を集計
※2 2016年は7月まで
図―3 川俣町・飯舘村・葛尾村の合計の赤ちゃん誕生数
図に示す通り事故前の1年間は通常通り(3)男の子が多く生まれていますが、事故は女の子が多く生まれるようになりました。事故後の2011年3月から16年7月までの川俣町・飯舘村・葛尾村の合計の赤ちゃん誕生数は
男の子 305人
女の子 409人
です。このような事が偶然に起こる確率を計算すると0.01%でした。偶然を主張するには無理があります。以下に偶然に起こる確率の計算結果を示します。
表―1 偶然に起こる確率の計算結果
※ 計算方法は(9)による。

<余談>
図表が小さいとご不満の方はこちら、図表をクリックしてください。
男の子でも女の子で生まれて来れば良いと考える方が多いと思います。まして福島県の女性はお隣の宮城や茨城に比べても大変に綺麗です。

※(10)を引用
図―4 「産めなくなったら」と訴える飯舘村の綺麗な女性
でも心配な事があります。 福島県県民健康管理調査によれば、48.1%の方が放射線は「次世代への(遺伝的)影響の可能性が高い」と回答しています(11)。 福島では遺伝的欠陥で色素が合成できないアルビノ・ヒメマスが見つかりました(12)。
放射線の影響は「積算線量」が重要だそうです(13)。福島の放射線量は下がっていますが、「積算線量」は確実に増え続けています。これまで見つからなかった事が5年後に出てきても不思議はありません。
福島県の県放射線健康リスク管理アドバイザーの高村昇氏は福島県の地方紙の福島民報に、広島や長崎の二世調査の結果から
「次世代への影響は考えにくいと思われます。」
と寄稿しています(14)。でも遺伝には孫の世代で見える「隔世遺伝」があります(15)。このような遺伝は「二世調査」では分かりません。
放射性影響研究所は広島や長崎の原爆投下で遺伝的な影響が生じていない根拠として
①赤ちゃんの男女比に異常が起きていない。
②自然死産の増加が認められない
ことを上げています(16)。以下に福島県の自然死産率の推移を示します。

※(17)を転載
図―5 福島県の自然死産率の推移
赤ちゃんの男女比は本文に書いた通りです。福島では広島や長崎では見つからなかったことが福島では起きています。広島や長崎のデータを元に福島は「安全」と主張しても成立しません。
福島の皆様の遺伝的影響を心配する声(11)に答えるためでしょうか?福島で遺伝子の異常の有無を調べる福島ゲノム計画が2012年提唱されました。計画でな2013年度から調査を開始し、来年度(2017年度)に終える計画でした(18)。計画が提唱されて4年になりますが、進められているようなニュースを(=^・^=)は知りません。いつの間にかうやむやになった感じです。
旧計画的避難区域が主な避難区域である自治体で生まれて来る赤ちゃんの男女比が狂ったことは福島県当局も認識しているともいます。福島県放射線健康リスク管理アドバイザーを自称するかたから「攻撃」を受けた事があります(19)。自称される方のコメントを見ると放射線生物や分子生物学についてよく知っており、普通の方が偽装するのは無理です。福島では怪しげな事は封印されるようです。これでは福島の皆様は不安だと思います。
福島県は福島産米のテレビCMを流し始めました。その中で福島産米の安全をPRしていました(20)。でも、福島県が福島産米の根拠としてる福島県産米の全数・全袋検査は(=^・^=)が調べた限りでは精度を担保データがありません(21)。福島市は新米の季節です。福島県郡山市産米の全数・全袋検査数が約 68万件になりました(22)。福島県郡山市の人口は約35万人なので(23)十分な量です。福島県郡山市のお米はあさか舞といって、本当に美味しいそうです(23)。でも福島県郡山市のスーパーのチラシには福島産米はありません。

※(24)を引用
図―6 福島産米が無い福島県郡山市のスーパーのチラシ
当然の結果です。(=^・^=)も福島県郡山市の皆様を見習い「フクシマ産」は食べません。
―参考にしたサイト様および引用した過去の記事―
(1)
区域見直し等について - 福島県ホームページ(2)
福島県の推計人口(平成28年10月1日現在)を掲載しました。 - 福島県ホームページ県の推計人口(平成28年8月1日現在)を掲載しました。 - 福島県ホームページ
(3)
出生性比(4)
飯舘村 - Wikipedia(5)
航空機モニタリングによる空間線量率の測定結果 | 原子力規制委員会中の「福島県及びその近隣県における航空機モニタリング(平成27年9月12日~11月4日測定) 平成28年02月02日 (KMZ, CSV)」
(6)
めげ猫「タマ」の日記 半減期でしか下がらない福島の放射線(7)
国(環境省)が示す毎時0.23マイクロシーベルトの算出根拠|東京都環境局 その他について(8)
有意水準とは - 統計学用語 Weblio辞書(9)
めげ猫「タマ」の日記 偶然に起こる確率の計算方法について(10)
承太郎のブログ: 飯舘村の女子高生「子供が産めない体になるのではないかと不安」(11)
県民健康調査における中間取りまとめ - 福島県ホームページ(12)
めげ猫「タマ」の日記 福島に遺伝的欠陥で色素が合成できないアルビノ・ヒメマス現る。(13)
放射線の健康への影響は積算線量が決める(14)
放射線 放射性物質 Q&A これから生まれる子どもに被ばくの影響は | 東日本大震災 | 福島民報(15)
隔世遺伝 - Wikipedia(16)
原爆被爆者の子供における放射線の遺伝的影響 - 放射線影響研究所(17)
めげ猫「タマ」の日記 福島の自然死産率は全国平均の1.5倍(18)
(新)福島におけるゲノム解析による放射線遺伝影響調査(福島ゲノム調(19)
めげ猫「タマ」の日記 根拠をねつ造する放影研(20)
TVCM ふくしまプライド。「お米」篇 | ふくしま 新発売。(21)
めげ猫「タマ」の日記 福島産米業務用に好評、TPP早期導入で駆除を!(22)
ふくしまの恵み安全対策協議会 放射性物質検査情報を10月27日に閲覧
(23)
郡山市の現住人口/郡山市(24)
郡山の味自慢「あさか舞」/郡山市
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- 2016/10/27(木) 19:44:03|
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