めげ猫「タマ」の日記

一寸気になったどうでもいい事を記事に

トラブルいっぱい福島原発(11月1週)―淡水化装置から汚染水漏れ―

 東京電力福島原発はトラブルが多く、トラブル毎に記事にするは面倒なので、まとめて記事にしています。先週につづき(1)、11月1週(10月30日から11月5日)もしっかりトラブルが起こっています。
 ①淡水化装置から汚染水漏れ
 ②第一、第二原発の鉄構点検不備、規制委が違反判定
 ③フランジタンクの解体進まず
 おまけ、福島・洗車場には1キログラム当たり57,400ベクレルの汚染汚泥
福島第一トラブルマップ(11月1週)
 ※1 位置は(3)による。
 ※2 詳細は本文を参照
 図―1 トラブルマップ(11月1週)

1.淡水化装置から汚染水漏れ
 福島第一ではタービン建屋に地下水が流れ込んだり(4)、東京電力が「4m盤」と呼んでいる海岸部から海洋汚染防止の為に汲み上げた汚染水をタービン建屋に送り込んりで、増え続けています(5)(6)(7)。放置すると建屋から溢れてしまうので、タービン建屋から汲み上げ
 タービン建屋⇒(SARRY)⇒(淡水化装置)⇒SR処理水タンク⇒(ALPS)⇒処理水タンク
に送られます(4)(7)。このうち淡水化装置は汚染水に高い圧力を加えて、汚染水から塩分を取り除いた「水」を絞り出す物です。絞り出した「水」は原子炉の冷却に使われています(4)。以下に装置の概要を示します。
汚染水に圧力を加える淡水化装置
 ※(8)(9)にて作成
 図―2 福島第一の淡水化装置の構成

 汚染水を絞れば、より濃度の高い絞りカスが出ますが、東京電力はこれをSR処理水と呼んでいます(7)。高い圧力を加えるので、一寸した事で汚染推移漏れを起こしやすい装置です。
 2016年11月1日午前6時35分に淡水化装置からの汚染水漏れが見つかりました。漏れた汚染水は約30m×10m×深さ1cmの範囲に広がり、漏れた汚染水量は約3トンでです。漏れた汚染水からは1リットル当たりで
  セシウム134  11ベクレル
  セシウム137  66ベクレル
  セシウム合計   77ベクレル
  全ベータ 45,000ベクレル
の放射性物質が見つかりました。
 図に示す様に淡水化装置では「絞りカス」の一部をタンクを経由して再び淡水化装置の入口に送っています。タンクには「水位計」が付いているのですが、故障してタンクが満タンになっても「絞りカス」を送り続け、タンクから溢れさせたようです(9)(10)。

2.第一、第二原発の鉄構点検不備、規制委が違反判定
 福島第一5,6号開閉所屋上に設置されている「引留鉄構」の鋼材の?部に損傷があることが確認されたとが確認されたですが、東京電力は、1978年以降、一度も点検していないとしています(11)。さらには福島第二のでも「点検リスト」から漏れていることが判明しました。これについて原子力規制員長は
「組織の体制が不十分」
と批判したそうです(12)。

3.フランジタンクの解体進まず
 福島第一のタービン建屋から汲み上げた汚染水は汚染水タンクに貯められています。汚染水タンクにはフランジ型と溶接型があります(4)(6)。フランジ型のタンクは寿命が5年とも言われていますので(13)、事故から5年以上経て、寿命を迎えています。東京電力はフランジ型タンクを解体し溶接型タンクに置き換えるリプレース工事をすると発表しています(6)。
 2014年以前のSARRYは、ストロンチウム90を取り除く機能は無く、セシウムが荒どりされるだけでした。ALPSが動き出したのは2013年3月で、それ以前は福島第一の汚染水はセシウムが荒取りされただけで最終段の汚染水タンクに保管されていました。この汚染水を「濃縮塩水」と呼ばれています。その後にALPSが稼働し、「濃縮塩水」からストロンチウム90を除去する設備もでき、濃縮塩水の量は徐々に減っていきました。ただしタンクから「濃縮塩水」を全て抜き取ることはできずタンクの底に残っています。これを取り除くには濃縮塩水タンクを解体するしかないようです(1)。以下に濃縮塩水タンクとSR処理水タンクの容量の推移を示します。
変わらない濃縮塩水とSR処理水タンクの合計容量
 ※(7)を集計
 図-3 濃縮塩水タンクとSR処理水タンクの容量

 合計すると概ね27万立方メートルで殆ど一定です。一度は利用を終えた濃縮塩水タンクをSR処理水タンクとして再利用しています。本来あれば解体する筈の中古タンクを、再利用するその場しのぎの状態が続いています。

おまけ、福島・洗車場には1キログラム当たり57,400ベクレルの汚染汚泥
 福島県内の自動車整備工場にある洗車用の汚水浄化槽に汚泥がたまり、一部で国の指定廃棄物基準(1キログラム当たり8千ベクレル超)を7倍上回る最大5万7400ベクレルの放射性物質を検出していたことが分かったそうです(14)。
福島の洗車場の浄化槽に大量の汚泥が放置されている事を報じる福島県の地方紙・福島民友
 ※(15)を引用
 図―4 福島の洗車場の浄化槽に大量の汚泥が放置されている事を報じる福島県の地方紙・福島民友

 このような場所は福島県内に1,700箇所あるそうです(14)。福島に行ったら高濃度に汚染された「汚泥」を抱え込んだ洗車場が沢山あります。業界の皆様は2012年10月から、国や東京電力に陳情を繰り返していたそうですが、なにも進展がなかったとの事です(14)。
12年10月から陳情を繰り返したが4年間進展はなかった」と報じる福島民友
 ※(15)を引用
 図―5 「12年10月から陳情を繰り返したが4年間進展はなかった」と報じる福島民友

 安倍出戻り内閣は、この問題を知りながら放置し続けています。福島では原発事故後に落ち込んだ教育旅行の回復に躍起なっています(16)(17)。でも1,700箇所に高濃度の放射性汚染物が散らばる福島に子供達を行かせて「安全」か?教育関係者の皆様も父母の皆様も考えるべきだと(=^・^=)は思います。

<余談>
 図表が小さいとご不満の方はこちら、図表をクリックしてください。
 トラブル続きの福島第一原発では福島の皆様も不安だと思います。
 福島県は福島産米のテレビCMを流しています。その中で福島産米の安全をPRしていました(18)。でも、福島県が福島産米の根拠としてる福島県産米の全数・全袋検査は(=^・^=)が調べた限りでは精度を担保データがありません(19)。福島は新米の季節です。福島県白河市産米の全数・全袋検査数が約 48万件になりました(20)。同市の人口は約6万人なので(21)、市民が食べるには十分な量です。白河市当たりのお米は栄養が届き美味しいお米だそうです(22)。でも福島県白河市のスーパーのチラシに福島産米はありません。
他県産はあっても福島産米が無い福島県白河市のスーパーのチラシ
 ※(23)を引用
 図―6 福島産米が無い福島県白河市のスーパーのチラシ

 当然の結果です。(=^・^=)も福島県白河市の皆さまを見習い「フクシマ産」は食べません。
 

―参考にしたサイト様および引用した過去の記事―
(1)めげ猫「タマ」の日記 トラブルいっぱい福島原発(10月5週)―汚染水タンクが作れません―
(2)中長期ロードマップ|東京電力中の「中長期ロードマップの進捗状況⇒2016年10月27日(廃炉・汚染水対策チーム会合 第35回事務局会議)」
(3)(2)中の「【資料2】中長期ロードマップの進捗状況(概要版)(8.87MB)
(4)原子炉の安定化|東京電力
(5)報道配布資料|東京電力中の「建屋への地下水ドレン移送量・地下水流入量等の推移 」
(6)(2)中の【資料3-1】汚染水対策(22.7MB)
(7)プレスリリース|リリース・お知らせ一覧|東京電力ホールディングス株式会社中の「福島第一原子力発電所における高濃度の放射性物質を含むたまり水の貯蔵及び処理の状況について」
(8)めげ猫「タマ」の日記  福島第一原発の淡水化装置について
(9)2016年11月1日福島第一原子力発電所構内における淡水化装置からの漏えいについて(PDF 273KB)
(10)福島第一原子力発電所の状況について(日報)|福島原子力事故に関する更新|東京電力ホールディングス株式会社
(11)めげ猫「タマ」の日記 トラブルいっぱい福島原発(10月1週)―福島第1・引き留め鉄構 40年間無点検―
(12)規制委が違反判定 第一、第二原発の鉄構点検不備 | 県内ニュース | 福島民報
(13)タンク耐用年数、根拠なし 第一原発 | 東日本大震災 | 福島民報
(14)洗車汚泥に放射性物質 東電、対策取らず | 河北新報オンラインニュース
(15)福島民友新聞社 みんゆうNet -福島県のニュース・スポーツ-を11月6日に閲覧
(16)福島への教育旅行 原発事故前の5割 | 河北新報オンラインニュース
(17)【教育旅行対策】具体的な提案を(10月31日) | 県内ニュース | 福島民報
(18)TVCM ふくしまプライド。「お米」篇 | ふくしま 新発売。
(19)めげ猫「タマ」の日記 福島産米業務用に好評、TPP早期導入で駆除を!
(20)ふくしまの恵み安全対策協議会 放射性物質検査情報を11月6日に閲覧
(21)トップページ | 白河市公式ホームページ
(22)特産品 - しらかわ | JA夢みなみ
(23)チラシ - ホーム
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  1. 2016/11/06(日) 19:45:42|
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