めげ猫「タマ」の日記

一寸気になったどうでもいい事を記事に

福島第一汚染水(11月3週)―外洋から過去最高の全ベータ―

  福島第一原発汚染水の11月3週(11月14日から20日)の状況を纏めてました。先週に続き(1)、各所で汚染が見つかっています。
 ①外洋から過去最高の全ベータ
 ②港湾内各所で見つかるストロンチウム90
 ③上昇を示す地下すバイパス汲み上げ水のトリチウム濃度
 ④サブドレンの累積のトリチウム排出量は1,108億ベクレル

1.外洋から過去最高の全ベータ
 以下に福島第一の外洋の汚染状況を纏めます。
事故から5年8ヶ月経て、放射性物質が見つかる福島第一沖外洋
 ※1(4)(5)(6)にて作成
 ※2 数値は1リットル当たりのベクレル数
 ※3 全ベータはストロンチウム90由来の放射性物質(7)
 ※4 集計期間内の最大値
 図―1  福島第一原発の放射性物質濃度

 図に示す通り、事故から5年8ヶ月以上が過ぎましたが、福島第一起きの外洋からは今週も放射性物質が見つかっています。この中でT-2地点・全ベータの1リットル当たり17ベクレルは過去最高です。以下に推移を示します。
過去最高を記録した福島第一沖・外洋T-2地点の全ベータ濃度
 ※1(6)にて作成
 ※2 NDは検出限界未満(見つからない事)を示す。
 図―2 福島第一沖・外洋T-2地点の全ベータ濃度

 東京電力の発表(6)見ると今年(2016年9月)から検出限界値を下げているので以後のデータを纏めましたが、11月15日と19日に1リットル当たり17ベクレルの全ベータを観測しています。これは過去最高です(8)。
 ストロンチウム90汚染が心配です。T-2地点のストロンチウム90の測定結果はないので(6)、代わりに福島第一港湾内の港湾中央での全ベータとストロンチウム90相関を示します。
全ベータが増えると増えるストロンチウム90
 ※1(6)にて作成
 ※2 NDは検出限界未満(見つからない事)を示す。
 図―3 港湾中央での全ベータとストロンチウム90相関

 図に示す通り全ベータが上昇に伴いストロンチウム90上昇しています。1リットル当たりで全ベータ17ベクレルではストロンチウム90は1ベクレル程度でしょうか?福島第一の外洋は事故から5年8ヶ月以上を経て、ストロンチウム90に汚染され続けています。

2.港湾内各所で見つかるストロンチウム90
 以下に今週の港湾内の汚染状況を纏めます。
各所でストrンチウム90が見つかる福島第一港湾内
  ※1 (4)を集計
  ※2 数値は1リットル当たりのベクレル数
  ※3 集計期間内の最大値
  ※4 SR90はストロンチウム90を示し、採取日は10月10日
 図―4 福島第一港湾内の放射性物質濃度

 図に示す通り多くの地点でストロンチウム90が見つかっています。とこから来るのでしょうか?
 福島第一原発構内には幾つもの排水路があります。
放射性物質を含む排水が流れる福島第一の排水路
 ※1(9)を集計
 ※2 値は1リットル当たりで集計期間の最高値
 ※3 数値は1リットル当たりのベクレル数
 ※4 赤丸()はサンプリング地点
 図-5 福島第一原発排水路の放射性物質濃度

 図に示す通り事故から5年8ヶ月以上が過ぎた今週も確り放射性物質が見つかっています。福島第一の排水路は海に放射性物質を流し続けています。以下にK排水路と港湾内・1~4号機取水口内南側の全ベータ濃度を示します。
K排水路に同期する港湾内の全ベータ濃度
 ※1(4)(9)にて作成
 ※2 NDは検出限界未満(見つからない事)を示す。
 図―6 K排水路と港湾内・1~4号機取水口内南側の全ベータ濃度

図に示す様に共に同期して上下しています。以下に相関を示します。
K排水路が上昇すると上昇する港湾内の全ベータ濃度
 ※1(4)(9)にて作成
 ※2 NDは検出限界未満(見つからない事)を示す。
 図―7 K排水路と港湾内・1~4号機取水口内南側の全ベータ濃度の相関

 図に示す様にK排水路の全ベータが上昇すると港湾内・1~4号機取水口内南側の全ベータ濃度も上昇しています。全ベータとストロンチウム90が密接な関連があるのは図―3の通りです。港湾内のストロンチウム90汚染は排水路の排水を浄化してから流すか、汚染源を取り除かない限り無くなりません。東京電力の発表(2)を見る限り、共に実施されていません。

3.上昇を示す地下すバイパス汲み上げ水のトリチウム濃度
 地下水バイパスは、福島第一原発の汚染水対策として原子炉建屋に侵入する前の地下水を事前に汲み上げ汚染水の発生を抑えようとするものです(10)。海に流す水からは「トリチウム」が見つかっているので、(=^・^=)は立派な汚染水だと思います。東京電力は福島第一原発地下水バイパスの山側に井戸を掘って放射性物質濃度を調べています(11)。また地下水バイパスからくみ上げた汚染水の濃度も井戸毎に調べています(12)。以下に放射性物質濃度を示します。
汚染地下水が見つかる地下水バイパスおよび山側井戸
 ※1 (11)(12)にて作成。
 ※2 数値は1リットル当たりのベクレル数
 ※3 集計期間内の最大値
 図―8 地下水バイパスと山側(上流井戸)の放射性物質濃度

地下水バイパスやサブドレンの排水基準は1リットル当たりで
  全ベータ  5ベクレル
  トリチウム 1500ベクレル
ですので(3)、排水基準を超えた放射性物質が見つかっています。この中で気になったのが地下水バイパスNo9のトリチウム濃度です。以下に推移を示します。 
上昇する地下水バイパスNo9井戸のトリチウム
 ※(12)を集計
 図―9 地下水バイパスNo9のトリチウム濃度

 東京電力の発表(12)を見ると8月末から10月初旬まで汲み上げを中止していたのですが、その後に再開しました。そしたらトリチウム濃度が上昇傾向に転じました。汲み上げ再開でトリチウムを呼び寄せている感じです。

4.サブドレンの累積のトリチウム排出量は1,108億ベクレル
 サブドレンは、原子炉やタービン建屋の直ぐ傍の井戸から汚染地下水を汲み上げ、直接にタービン建屋周囲の水位を下げ汚染水の増加量を抑えるものです(12)。サブドレンの運用は2015年9月3日から始り(13)、13日より排水を開始しました(14)。東京電力はサブドレン廃水の放射性物質濃度も排出量も公表しているので(14)(15)、濃度×排出量で累積のトリチウム排出量を求めてみました。
1108億ベクレルに達したサブドレンのトリチウム排出量
 ※(14)(15)を集計
 図―10 サブドレン累積のトリチウム排出量

 2016年11月19日時点で累積で1,108億ベクレルに達しました。
 

<余談>
 図表が小さいとご不満の方はこちら、図表をクリックしてください。
  事故から5年8ヶ月以上が経過しましたが、福島第一の汚染水漏れは収まる気配がありません。これでは福島の皆様は心配だと思いまます。
  11月19、20日に福島県いわき市のスーパーでは福島県の「おいしい ふくしま いただきます!」キャンペーンが開かれたそうです(16)。でも効果はなかったようです。福島県は福島産米のテレビCMを流しています。その中で福島産米の安全をPRしていました(17)。でも、福島県が福島産米の根拠としてる福島県産米の全数・全袋検査は(=^・^=)が調べた限りでは精度を担保データがありません(18)。福島は新米の季節です。福島県いわき市の全数・全袋検査数が約45万件になりました(19)。同市の人口は35万人なので(20)十分な量です。福島県いわき市には「Iwaki Laiki」なるブランド米があるそうです。でも福島県いわき市のスーパーのチラシに福島産米はありません。
他県産はあっても福島産米が無い福島県いわき市のスーパーのチラシ
 ※(21)を引用
 図―11 福島産米が無い福島県いわき市のスーパーのチラシ

 当然の結果です。(=^・^=)も福島県いわき市の皆様を見習い「フクシマ産」は食べません。


―参考にしたサイト様および引用した過去の記事―
(1)めげ猫「タマ」の日記 福島第一汚染水(11月2週)―事故から5年8ヶ月、外洋からはストロンチウム90等の放射性物質―
(2)報道配布資料|東京電力
(3)サンプリングによる監視|東京電力
(4)(2)中の「福島第一港湾内、放水口付近、護岸の詳細分析結果」
(5)(3)中の「1.海水(港湾外近傍)」
(6)(3)中の「タンクの水漏れに関するモニタリング」⇒「南放水口・排水路」
(7)めげ猫「タマ」の日記 全ベータはストロンチウム90由来の放射性物質
(8)(6)中の「11月14日
(9)(2)中の「福島第一原子力発電所構内排水路のサンプリングデータについて 」
(10)めげ猫「タマ」の日記 福島第一原発の地下水バイパスについて
(11)(3)中の「H4エリア周辺観測孔」および「H6エリア周辺観測孔」
(12)(2)中の「福島第一 地下水バイパス揚水井 分析結果 」
(13)(コメント)福島第一原子力発電所におけるサブドレン他水処理施設の運用開始について|東京電力
(14)集水タンク・一時貯水タンクの運用状況|東京電力
(15)(2)中の「サブドレン・地下水ドレン浄化水分析結果」
(16)県産食材おいしく食べて いわきでキャンペーン | 県内ニュース | 福島民報
(17)めげ猫「タマ」の日記 福島産米業務用に好評、TPP早期導入で駆除を!
(18)ふくしまの恵み安全対策協議会 放射性物質検査情報を11月21日に閲覧
(19)トップページ - いわき市役所
(20)いわき市産ブランド米「Iwaki Laiki」好評販売中 | いわき市 観光情報サイト
(21)平尼子店 | マルト - 店舗情報
スポンサーサイト
  1. 2016/11/21(月) 19:50:16|
  2. -
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:0
<<食品中の放射性セシウム検査のまとめ(11月3週)―岩手県産サワラからセシウム。福島産は66件全てでND― | ホーム | 北陸新幹線・京都ルートが有力、なんか原発新幹線>>

コメント

コメントの投稿


管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

トラックバック URL
http://mekenekotama.blog38.fc2.com/tb.php/2002-239c0bba
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)