めげ猫「タマ」の日記

一寸気になったどうでもいい事を記事に

福島第一汚染水(11月4週)―地震直後に上昇した福島第一排水路のセシウム濃度―

 福島第一原発汚染水の11月4週(11月21日から27日)の状況を纏めてました。先週に続き(1)、各所で汚染が見つかっています。
 ①港湾口のシロメバルから4,550ベクレルのセシウム
 ②地震直後に上昇した福島第一排水路のセシウム濃度
 ③港湾内各所で見つかるストロンチウム90
 ④乱高下しながらも上昇傾向が続く、地下水バイパス山側井戸のトリチウム
 ⑤海岸付近の井戸からは過去最高の全ベータ
 ⑥上昇傾向を示す地下水ドレン汲み上げ水のトリチウム濃度

1.港湾口のシロメバルから4,550ベクレルのセシウム
 以下に福島第一の外洋および魚の汚染状況を纏めます。
事故から5年8ヶ月経て汚染が続く福島第一沖の外洋
 ※1(4)(5)(6)(7)にて作成
 ※2 数値は1リットル当たりまたは1キログラム当たりのベクレル数
 ※3 全ベータはストロンチウム90由来の放射性物質(8)
 ※4 集計期間内の最大値
 図―1  福島第一原発の放射性物質濃度

 図に示す通り、事故から5年8ヶ月以上が過ぎましたが、福島第一起きの外洋からは今週も放射性物質が見つかっています。港湾口で採れたシロメバルからは1キログラム当たり4,550ベクレルのセシウムが見つかっています。福島の海の汚染は続いています。以下に港湾内のシロメバルのセシウム濃度を示します。
事故から5年8ヶ月過ぎて、下がる気配が無いシロメバルのセシウム濃度
 ※1(9)を集計
 ※2 日付けは捕獲日
 図―2 福島第一港湾内、シロメバルのセシウム濃度

 (=^・^=)目には下がっている様子が見えません。福島の海は今後も汚染されたままの状態が続きそうです。

2.地震直後に上昇した福島第一排水路のセシウム濃度
 11月22日に福島で地震が起きました(10)。(=^・^=)が心配したのは福島第一の構造物(原子炉建屋や汚染水タンク)が放射能漏れを起こさなきかです。福島第一原発構内に排水路があります。福島第一原発構内には幾つもの排水路が走っています(8)。以下に排水路の汚染状況をしめします。
放射性物質を含む排水が流れる福島第一排水路
 ※1(10)を集計
 ※2 値は1リットル当たりで集計期間の最高値
 ※3 数値は1リットル当たりのベクレル数
 ※4 赤丸()はサンプリング地点
 図-3 福島第一原発排水路の放射性物質濃度

以下にA,物揚場、K排水路のセシウム濃度を示します。
地震後に上昇した福島第一排水路のセシウム濃度
 ※1(10)を集計
 ※2 NDは検出限界未満を示す。
 図―4 A,物揚場、K排水路のセシウム濃度

 地震の後に上昇しています。11月22日には福島第一で雨が降ったようです。以下に福島第一の降水量を示します。
地震の日は降水量が減った福島第一
 ※(10)を集計
 図―5 福島第一の降水量

 22日に雨が降りましが、ピークは19日です。この時は22日以降程には上昇していません。

3.港湾内各所で見つかるストロンチウム90
 以下に今週の港湾内の汚染状況を纏めます。
あっちこっとでストロンチウム90が見つかる福島第一港湾内
  ※1 (4)を集計
  ※2 数値は1リットル当たりのベクレル数
  ※3 集計期間内の最大値
  ※4 SR90はストロンチウム90を示し、採取日は10月18日
 図―6 福島第一港湾内の放射性物質濃度

 図に示す通り多くの地点でストロンチウム90が見つかっています。港湾を経由しストロンチウム90は外洋に流出しているはずです。 
 
4.乱高下しながらも上昇傾向が続く、地下水バイパス山側井戸のトリチウム
 地下水バイパスは、福島第一原発の汚染水対策として原子炉建屋に侵入する前の地下水を事前に汲み上げ汚染水の発生を抑えようとするものです(12)。海に流す水からは「トリチウム」が見つかっているので、(=^・^=)は立派な汚染水だと思います。東京電力は福島第一原発地下水バイパスの山側に井戸を掘って放射性物質濃度を調べています(13)。また地下水バイパスからくみ上げた汚染水の濃度も井戸毎に調べています(14)。以下に放射性物質濃度を示します。
排水基準を超えた汚染地下水が見つかる地下水バイパスと山側井戸
 ※1 (13)(14)にて作成。
 ※2 数値は1リットル当たりのベクレル数
 ※3 集計期間内の最大値
 図―7 地下水バイパスと山側(上流井戸)の放射性物質濃度

地下水バイパスやサブドレンの排水基準は1リットル当たりで
  全ベータ  5ベクレル
  トリチウム 1500ベクレル
ですので(3)、排水基準を超えた放射性物質が見つかっています。この中で気になったのがE-10のトリチウム濃度です。以下に推移を示します。
乱高下しながらも上昇傾向を示すE-10井戸のトリチウム
 ※(10)を集計
 図―8 E-10井戸のトリチウム濃度

 図に示す通り乱高下しながら上昇しています。この先が心配です。

5.海岸付近の井戸からは過去最高の全ベータ
 以下に海岸付近の地下水の放射性物質汚染の状況を示します。
法定限度を超えた汚染地下水が見つかる福島第一の海岸
  ※1 (4)を集計
  ※2 数値は1リットル当たりのベクレル数
  ※3 集計期間内の最大値
 図―9 海岸付近の地下水の放射性物質汚染の状況

ストロンチウム90の法定限度は1リットル当たり30ベクレルで(3)、全ベータの半分はストロンチウム90なので、全ベータの法定限度は1リットル当たり60ベクレルです。図に示す様に法定限度を大きく超える汚染地下水が見つかっています。このうちNo1井戸の全ベータの1リットル当たり19,000ベクレルは過去最高です。以下に推移を示します。
法定限度を超えた汚染地下水が見つかる福島第一の海岸
 ※1(4)を集計
 ※2 NDは検出限界未満(見つからない事)を示す
 図―10 No1井戸の放射性物質濃度

 過去最高を記録したのは地震の翌日の11月23日に採取したサンプルです(15)。

6.上昇傾向を示す地下水ドレン汲み上げ水のトリチウム濃度
 福島第一で海岸に水を通さない「壁」を作り海岸から海への汚染水の防止する「海側遮水壁」を完成させました(16)。それまでは「海」に流れていた汚染水が「海側遮水壁」の内側に溜まり放置すると溢れるので、これを汲みあげています(17)。これを「地下水ドレン」と名付けています。以下に地下水ドレンの汲みあげ部分の配置を示します。
地下水ドレンの配管とタンク
※(18)にて作成
 図-11 地下水ドレンの井戸と一時保管用のタンク

これを「地下水ドレン」と名付けています。トリチウムの排水基準は1リットル当たり1,500ベクレルで(2)、これを超えると海には流せません。東京電力はトリチウムを取り除くことはできないとしています(17)。以下に3との中継タンクA,B,Cのトリチウム濃度を示します。
上昇傾向を示す地下水ドレンB,Cタンクのトリチウム
 ※(18)(19)にて作成
 図―12 地下水ドレン中継タンクAの放射性物質濃度

 図に示す通り中継タンクB,Cで上昇傾向を示しています。中継タンクB,Cの汚染水はサブドレン水で薄めて、今は概ね「海」に流しています(20)。このまま上昇が続けばそのうちに「海」の汚染が酷くなりそうです。さらに上昇すれば「排水基準」を超えてしまい「海」流すことができず貯め込むしかなくなります。そしたら福島第一の汚染水増加は加速します。


<余談>
 図表が小さいとご不満の方はこちら、図表をクリックしてください。
 事故から5年8ヶ月以上が過ぎましたが、福島第一からの汚染水漏れが止まる気配がありません。これでは福島の皆様は心配だと思いまます。
 福島県は福島産米のテレビCMを流しています。その中で福島産米の安全をPRしていました(18)。でも、福島県が福島産米の根拠としてる福島県産米の全数・全袋検査は(=^・^=)が調べた限りでは精度を担保データがありません(19)。福島は新米の季節です。福島県郡山市産米の全数・全袋検査数が約122万件になり、福島県最大です(20)。同市の人口は約34万人なので(21)、市民が食べるには十分な量です。郡山市のお米は「あさか舞」といって、本当に美味しいそうです(22)。でも福島県郡山市のスーパーのチラシに福島産米はありません。
他県産はあっても福島産米が無い福島県郡山市のスーパーのチラシ
 ※(23)を引用
 図―13 福島産米が無い福島県郡山市のスーパーのチラシ

 当然の結果です。(=^・^=)も福島県郡山市の皆さまを見習い「フクシマ産」は食べません。


―参考にしたサイト様および引用した過去の記事―
(1)めげ猫「タマ」の日記 福島第一汚染水(11月3週)―外洋から過去最高の全ベータ―
(2)報道配布資料|東京電力
(3)サンプリングによる監視|東京電力
(4)(2)中の「福島第一港湾内、放水口付近、護岸の詳細分析結果」
(5)(3)中の「1.海水(港湾外近傍)」
(6)(3)中の「タンクの水漏れに関するモニタリング」⇒「南放水口・排水路」
(7)2016年11月22日魚介類の核種分析結果<福島第一原子力発電所港湾内>(PDF 42.1KB)
(8)めげ猫「タマ」の日記 全ベータはストロンチウム90由来の放射性物質
(9)(2)中の「魚介類の核種分析結果<福島第一原子力発電所港湾内>」
(10)福島や栃木などで震度5弱…17人が負傷 : 社会 : 読売新聞(YOMIURI ONLINE)
(11)(2)中の「福島第一原子力発電所構内排水路のサンプリングデータについて 」
(12)めげ猫「タマ」の日記 福島第一原発の地下水バイパスについて
(13)(3)中の「H4エリア周辺観測孔」および「H6エリア周辺観測孔」
(14)(2)中の「福島第一 地下水バイパス揚水井 分析結果
(15)2016年11月24日福島第一港湾内、放水口付近、護岸の詳細分析結果(PDF 636KB)
(16)海側遮水壁|東京電力
(17)サブドレン・地下水ドレンによる地下水のくみ上げ|東京電力
(18)(2)中の「中継タンクの分析結果」
(19)X.地下水|東京電力中の「地下水ドレンポンド・中継タンク水質分析」⇒「分析計画名称 地下水ドレンポンド揚水井通常水質分析(H28年度分)」⇒「分析結果 CSV 」
(20)(2)中の「建屋への地下水ドレン移送量・地下水流入量等の推移 」
(21)TVCM ふくしまプライド。「お米」篇 | ふくしま 新発売。
(22)めげ猫「タマ」の日記 福島産米業務用に好評、TPP早期導入で駆除を!
(23)ふくしまの恵み安全対策協議会 放射性物質検査情報を11月28日に閲覧
(24)郡山市の現住人口/郡山市
(25)郡山の味自慢「あさか舞」/郡山市
(26)2016年11月27日(日)発行の鎌倉屋折込チラシ
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  1. 2016/11/28(月) 19:43:08|
  2. -
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