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めげ猫「タマ」の日記

一寸気になったどうでもいい事を記事に

福島第一汚染水(1月2週)―外洋から放射性物質―

 福島第一原発汚染水の1月2週(1月2日から8日)の状況を纏めてました。先週に続き(1)、高濃度の放射性物質が見つかっています。
 ①事故から5年10ヶ月、放射性物質
 ②港湾内各所で見つかるストロンチウム90
 ③地下水バイパス山側井戸のトリチウムが上昇中
 ④海岸付近のトリチウムが上昇中

1.事故から5年10ヶ月、放射性物質
 以下に福島第一の外洋の汚染状況を纏めます。
事故から5年10ヶ月経て放射性物質が見つかる福島第一沖外洋
 ※1(4)(5)(6)にて作成
 ※2 数値は1リットル当たりまたは1キログラム当たりのベクレル数
 ※3 全ベータはストロンチウム90由来の放射性物質(7)
 ※4 集計期間内の最大値
 図―1  福島第一原発の放射性物質濃度

 図に示す通り、事故から5年10ヶ月が過ぎましたが、福島第一起きの外洋からは今週も放射性物質が見つかっています。以下にT-2地点の全ベータ濃度の推移を示します。
時々高めの全ベータが見つかる福祉第一沖外洋T-2地点
 ※1(6)にて作成
 ※2 NDは検出限未満(見つからい事)を示す。
 図―2 福島第一沖外洋T-2地点の全ベータ濃度

図に示す通り、時々、1リットル当たり15ベクレルを超える値が観測されています。外洋の海水中においてカリウム40が1リットルあたり12.1Bqが含まれるとされていますが(8)、この値を超えています。事故から5年10ヶ月が経過しましたが、福島の海には福島第一から流れ出た放射性物質で汚染されています。

2.港湾内各所で見つかるストロンチウム90
 以下に今週の港湾内の汚染状況を纏めます。
ストロンチウム90が各所で見つかる福島第一港湾内
  ※1 (4)を集計
  ※2 数値は1リットル当たりのベクレル数
  ※3 集計期間内の最大値
  ※4 SR90はストロンチウム90を示し、採取日は11月28日
 図―3 福島第一港湾内の放射性物質濃度

 図に示す通り多くの地点でストロンチウム90が見つかっています。以下に港湾内2地点の推移をしめします。
 再び上昇を始めた港湾内2地点のストロンチウム90濃度
※1(4)を集計
 ※2 NDは検出限界未満を示す。
 図―4 港湾内2地点のストロンチウム90濃度

 一度は下がったのですが、再び上昇しています。やがて外洋に出て福島の海を汚します。この先が心配です。

3.地下水バイパス山側井戸のトリチウムが上昇中
 地下水バイパスは、福島第一原発の汚染水対策として原子炉建屋に侵入する前の地下水を事前に汲み上げ汚染水の発生を抑えようとするものです(9)。海に流す水からは「トリチウム」が見つかっているので、(=^・^=)は立派な汚染水だと思います。東京電力は福島第一原発地下水バイパスの山側に井戸を掘って放射性物質濃度を調べています(10)。また地下水バイパスからくみ上げた汚染水の濃度も井戸毎に調べています(11)。以下に放射性物質濃度を示します。
排水基準を超えた汚染地下水が見つかる地下水バイパスおよび山側井戸
 ※1 (10)(11)にて作成。
 ※2 数値は1リットル当たりのベクレル数
 ※3 集計期間内の最大値
 図―5 地下水バイパスと山側(上流井戸)の放射性物質濃度

地下水バイパスやサブドレンの排水基準は1リットル当たりで
  全ベータ  5ベクレル
  トリチウム 1500ベクレル
ですので(3)、排水基準を超えた放射性物質が見つかっています。この中で気になったのがE-3井戸です。以下に推移を示します。 
上昇が続くE-4井戸のトリチウム
 ※(9)を集計
 図―6 E-3井戸の検査結果

 まだ値は低いのですが昨年11月から上昇が続いています。この先が心配です。

4.海岸付近のトリチウムが上昇中
 以下に海岸付近の地下水の放射性物質汚染の状況を示します。
 高濃度の汚染地下水が見つかる福島第一海岸
 ※1 (4)を集計
  ※2 数値は1リットル当たりのベクレル数
  ※3 集計期間内の最大値
 図―7 海岸付近の地下水の放射性物質汚染の状況

 図に示す様に法定限度(3)を大きく超える汚染地下水が見つかっています。この中で最も気になったのがNo0-1井戸のトリチウムです。以下に推移を示します。
上昇が続くNo0-1井戸のトリチウム
 ※1(4)を集計
 ※2 NDは検出限界未満(見つからない事)を示す
 図―8 No0-1井戸のトリチウム濃度

どんどん上昇しています。やがては福島の海に流れ出し汚すことになります。


<余談>
 図表が小さいとご不満の方はこちら、図表をクリックしてください。
 事故から5年10ヶ月が経ちましたが、福島第一原発から海への放射能漏れは止まる気配がありません。福島の皆様は不安だと思います。
 福島県もイチゴ生産は盛んだそうです(12)。福島県福島市でもまもなくイチゴが狩りが楽しめます。福島市のイチゴは美味しいそうです(13)。。福島県は福島産イチゴは「安全」だと主張しています(14)。でも、福島県福島市のスーパーのチラシには福島産イチゴはありません。
他県産はあっても福島産イチゴが無い福島県福島市のスーパーのチラシ
 ※(15)を引用
 図―9 福島産イチゴが無い福島県福島市のスーパーのチラシ

 当然の結果です。(=^・^=)も福島県福島市の皆様を見習い「フクシマ産」は食べません。

―参考にしたサイト様および引用した過去の記事―
(1)めげ猫「タマ」の日記 福島第一汚染水(1月1週)―外洋からトリチウム―
(2)報道配布資料|東京電力
(3)サンプリングによる監視|東京電力
(4)(2)中の「福島第一港湾内、放水口付近、護岸の詳細分析結果」
(5)(3)中の「1.海水(港湾外近傍)」
(6)(3)中の「タンクの水漏れに関するモニタリング」⇒「南放水口・排水路」
(7)めげ猫「タマ」の日記 全ベータはストロンチウム90由来の放射性物質
(8)カリウム40 - Wikipedia
(9)めげ猫「タマ」の日記 福島第一原発の地下水バイパスについて
(10)(3)中の「H4エリア周辺観測孔」
(11)(2)中の「福島第一 地下水バイパス揚水井 分析結果 」
(12)福島県オリジナル品種「ふくはる香」をお見逃し無く! | ふくしま 新発売。
(13)福島 いちご狩り特集 | 一般社団法人 福島市観光コンベンション協会公式ページ こらんしょふくしま
(14)安全が確認された農林水産物(公開用簡易資料) - 福島県ホームページ(15)イオン福島店
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  1. 2017/01/10(火) 19:49:19|
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