めげ猫「タマ」の日記

一寸気になったどうでもいい事を記事に

南相馬市小高、避難指示解除7ヶ月、帰還者は9,333人中1,132人

 福島県南相馬市小高区の避難指示が昨年7月12日に解除(1)されてから7ヶ月です。2月2日時点の帰還者は対象9,333人中(2)1,132人(3)(帰還率12%)です。推移をみると帰還のペースが落ちています。
 福島県南相馬市は福島県沿岸部北部に位置する市です。
汚染地帯が広がる福島県南相馬市
 ※1(4)の数値データを元に(5)に示す手法で1月1日時点に換算
 ※2 避難区域は(6)による
 図―1 福島県南相馬市小高

 福島原発事故によって市の南側は避難区域にしていされましたが、大部分が7月12日に解除されました。
東は津浪危険地帯、西は汚染地帯の南相馬市小高
 ※1(4)の数値データを元に(5)に示す手法で1月1日時点に換算
 ※2 避難区域は(6)による
 ※3 小高と避難指示解除区域は(2)よる。
 ※4 小高の津波危険地帯は南相馬市のハザードマップによる(7)。
 図―2 小高と7月12日の避難解除区域

図に示し通り東側は津波危険地帯で西側は国が除染が必要とする毎時0.23マイクロシーベルトを超えた(8)地域が広がります。南相馬市小高の大部分は津波危険地帯か除染が必要な場所です。それでも「安全」とされ避難指示が7月12日に解除されました。それから7ヶ月です。南相馬市は小高の2月2日時点の帰還者数を対象9,333人中(2)1,132人(3)(帰還率12%)と発表しました(3)。以下にこれまでの帰還者の推移を示します。
増加の勢いが鈍りつつある南相馬市小高の帰還者数
 ※(2)(3)(過去分を含む)を集計
 図―3 南相馬市小高の帰還者推移

 図に示す様に帰還のペースは落ちています。帰還者数は
  2016年9月15日時点   861人(9)
  2017年1月12日時点 1,132人(10)
  2017年2月09日時点 1,132人(2)
で、1月12日以降は帰還者がいません。
 一方で確実に減っているものがあります。南相馬市小高に住民登録している人口です。以下に推移を示します。
減り続づける南相馬市小高の住民登録人口
 ※(3)を集計
 図―4 南相馬市小高の住民登録人口

 図に示す通り減り続けています。数値を見ると
  2011年3月11日 12,842人(2)
  2016年1月15日 10,155人(11)
  2016年9月26日  9,660人(9)
  2017年1月12日  9,333人(10)
で、今年1月時点で事故時(2011年3月11日)の27.3%減、1年前(2016年1月)の8.1%減です。南相馬市小高から避難された多くの方が帰還をあきらめ、避難先からの再出発を決めているようです。昨年9月と今年1月を比較すると
 増加した帰還者数   271人
 減少した住民登録人口 327人
で、この期間を見れば帰還した人より帰還をあきらめた方が多くなっています。
 今年4月から南相馬市小高で小中学校が再開されます(12)。同じく避難区域が解除された福島県楢葉町も4月に学校を再開します。楢葉町では、学校再開に合わせ
 ①給食費の全額補助
 ②学用品費の一部支援
を実施するそうです(13)。少しでも学校を魅力ある物にして、子供達と家族の帰還に結び付けたいのだと思います。だだし、南相馬市小高ではこのような施策を取るのは無理です。
 南相馬市は北から鹿島区、原町区、小高区となっています。概ね鹿島区は福島第一原発から30km圏外、原町区は20~30km圏、小高区は20km圏内です。同市は原発事故だけでなく大変な津波被害を受け、原発事故と合わせ多くに方が避難しました(14)。ところが避難による賠償が全く違います。
 30km圏外(主に鹿島区)―殆ど賠償無し
 20km~30km圏(主に原町区)- 緊急時避難準備区域として2012年8月までの避難について賠償(15)
 20km圏内(主に小高区)―避難区域であり2018年3月までの避難について賠償(16)
さらには20km圏外(主に鹿島区・小高区)では避難による住宅支援も打ち切られます(17)。同じ避難者でも待遇が違います。住民感情として「小高」のみを厚遇する訳に行きません。南相馬市長は1月の会見で、小高の学校に通う小中学生に対して楢葉町のような直接的を取らない理由を
「色々な意味の賠償等がある中で、あえて自治体が食糧を調達する段階ではないと考えます。」
と答えています(18)。
 南相馬市小高では昨年4月時点で義務教育対象者が726人(小学生427人、中学生299人)いますがこのうち今は避難先で運営されている小高の小中学校に通っているのは全体25%の181人(小学生92人、中学生89人)です(10)。学校が小高で再開されればこの数はさらに減るはずです。
 南相馬市小高には子供達は戻らず、やがて滅びる気がします。

<余談>
 図表が小さいとご不満の方はこちら、図表をクリックしてください。
 存亡の危機にあるのは南相馬市小高だけでなく、南相馬市そのものです。福島県の発表(19)を集計すると、南相馬市では過去5年間(2012年1月から16年12月)に1,852人の赤ちゃんが生まれました。この方達は2017年1月には0~4歳に成長しているはずですが、17年1月時点の0~4歳の人口は1,477人でこの5年間に生まれた赤ちゃんの約8割です。南相馬市民と過去5年間に生まれた赤ちゃんの内、2割は南相馬市を去っています。2012年1月時点では15~19歳の女性は1,492人いました。17年1月に20~24歳の女性人口は614人で、4割程度しか残っていません。
 現在の人口÷5年前の5歳年下の人口
を5年残存率とします。以下に南相馬市の5年残存率を示します。
若い女性と子供が逃げた出した福島県南相馬市
 ※1(19)を集計
 ※2 2017年1月と12年1月の比較
 図―5 南相馬市の5年残存率

 図に示す通り若い女性と子供の値が低くなっています。南相馬市はこの5年間で若い女性と子供が逃げ出しています。若い女性が逃げ出せなやがて子供が生まれななくなります。南相馬市が生き残る為には若い女性と子供に魅力ある街作りが必要です。
 安倍出戻り総理は出戻る前に
「(原発の安全について)御指摘のような事態が生じないように安全の確保に万全を期しているところである。」と言っています(20)。でもその後の事故報告書で万全期していない事が明らかになりました(21)(22)。福島原発事故は安倍出戻り総理等が引き起こした「人災」です。彼には応分の責任があります。消滅の危機にある南相馬市に対して最大限の支援をする責務があります。でもそのような様子は見えません。無責任です。このような方が総理をしていては福島の皆様は不安だと思います。
 福島では今、各所でイチゴ狩りが楽しめます(23)。福島はイチゴの季節です。福島県いわき市でもイチゴ狩りが楽しめます。福島県いわき市のイチゴは甘くてジューシーだそうです(24)。福島県は福島産イチゴは「安全」だと主張しています(25)。でも、福島県いわき市のスーパーのチラシには福島産イチゴはありません。
他県産はあっても福島産イチゴが無い福島県いわき市のスーパーのチラシ
 ※(26)を引用
 図―6 福島産イチゴが無い福島県いわき市のスーパーのチラシ

 当然の結果です。(=^・^=)も福島県いわき市の皆様を見習い「フクシマ産」は食べません。

―参考にしたサイト様および引用した過去の記事―
(1)避難指示区域の解除について - 南相馬市
(2)南相馬市復興事業等の主な進捗状況 - 南相馬市
(3)避難の状況と市内居住の状況 - 南相馬市
(4)航空機モニタリングによる空間線量率の測定結果 | 原子力規制委員会中の「福島県及びその近隣県における航空機モニタリング(平成27年9月12日~11月4日測定) 平成28年02月02日 (KMZ, CSV)」
(5)めげ猫「タマ」の日記 半減期でしか下がらない福島の放射線
(6)区域見直し等について - 福島県ホームページ
(7)地震・津波等ハザードマップを見直しました - 南相馬市中の「○地震・津波等ハザード解説資料 [8711KB pdfファイル
(8)国(環境省)が示す毎時0.23マイクロシーベルトの算出根拠|東京都環境局 その他について
(9)(2)中の「•南相馬市復興事業等の主な進捗状況について(平成28年9月) [380KB pdfファイル]
(10)(2)中の「•南相馬市復興事業等の主な進捗状況について(平成29年1月) [472KB pdfファイル]
(11)(2)中の「•南相馬市復興事業等の主な進捗状況について(平成28年1月) [460KB pdfファイル]
(12)南相馬市小高区と楢葉町、4月に小中学校再開へ : 福島原発 : 読売詳報_緊急特集グループ : 読売新聞(YOMIURI ONLINE)
(13)楢葉町が給食、通学費支援 小、中学帰還を後押し | 東日本大震災 | 福島民報
(14)東日本大震災による南相馬市の被害 資料-2
(15)【120724】避難指示区域の見直しに伴う賠償の実施について(旧緊急時避難準備区域等)|TEPCOニュース|東京電力
(16)避難指示解除準備区域・居住制限区域における精神的損害等に係る具体的なお取り扱いについて|東京電力
(17)東日本大震災に係る応急仮設住宅の供与期間の延長(特定延長)について - 福島県ホームページ
(18)市長記者会見 - 南相馬市中の「•【会見録】1月市長会見 [63KB pdfファイル]
(19)福島県の推計人口(平成29年1月1日現在)を掲載しました。 - 福島県ホームページ
(20)衆議院議員吉井英勝君提出巨大地震の発生に伴う安全機能の喪失など原発の危険から国民の安全を守ることに関する質問に対する答弁書
(21)日本政府、事故調、東京電力発表報告書
(22)国会事故調 | 東京電力福島原子力発電所事故調査委員会のホームページ
(23)福島県いちご狩りおすすめ人気ランキング2017と口コミ情報 | 季節お役立ち情報局
(24)安全が確認された農林水産物(公開用簡易資料) - 福島県ホームページ
(25)平尼子店 | マルト - 店舗情報
スポンサーサイト
  1. 2017/02/10(金) 19:48:32|
  2. -
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:1
<<トラブルいっぱい福島原発(2月2週)―福島第一2号機格納容器内調査、650Sv/h、2時間でお掃除ロボットダウン― | ホーム | 福島2ヶ所の汚泥から同時にヨウ素131(2016年12月)、再臨界?>>

コメント

同じマンションに福島避難者がいます。わかってないといけないとおもい帰っちゃダメって心配して言ってます。心配してくれてるって素直に思ってもらえてます。ここにずっといたらいいと…
  1. 2017/02/11(土) 11:10:30 |
  2. URL |
  3. ぶぶ #-
  4. [ 編集 ]

コメントの投稿


管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

トラックバック URL
http://mekenekotama.blog38.fc2.com/tb.php/2083-6bf016e8
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)