めげ猫「タマ」の日記

一寸気になったどうでもいい事を記事に

福島第一汚染水(2月2週)―外洋から2週連続でトリチウム―

 福島第一原発汚染水の2月2週(2月6日から12日)の状況を纏めてました。先週に続き(1)、高濃度の放射性物質が見つかっています。
 ①外洋から2週連続でトリチウム
 ②排水路からはWHOガイドラインを超える放射性物質
 ③港湾内各所で見つかるストンチウム90
 ④地下水バイパス山側井戸のトリチウムの上昇が止まらない
 ⑤海岸付近で見つかる高濃度汚染地下水
 ⑥サブドレン排水のトリチウムの上昇が止まらない

1.外洋から2週連続でトリチウム
 以下に福島第一の外洋の汚染状況を纏めます。
トリチウム等の放射性物質が見つかる福島第一沖外洋 
※1(4)(5)(6)(7)にて作成
 ※2 数値は1リットル当たりまたは1キログラム当たりのベクレル数
 ※3 全ベータはストロンチウム90由来の放射性物質(8)
 ※4 集計期間内の最大値
 図―1 福島第一原発の放射性物質濃度

 図に示す通り南放水口付近でトリチウムが見つかっています。先週は5,6号機放水口北側で1リットル当たりで1.7
ベクレルのトリチウムが見つかっているので、2週連続でトリチウムです。以下に外洋2地点の5,6号機放水口北側と南放水口付近のトリチウム濃度の推移を示します。
トリチウムが見つかり続ける福島第一沖外洋
 ※1(4)(5)にて作成
 ※2 NDは検出限未満(見つからい事)を示す。
 図―2 外洋2地点(5,6号機放水口北側と南放水口付近)のトリチウム濃度

 図に示す通り、1時はトリチウムが見つからない時期もあったとですが、昨年5月以降は再び見つかるようになりました。事故から6年近く経ちましたが、外洋からは放射性物質が見つかり続けています。

2.排水路からはWHOガイドラインを超える放射性物質
 福島第一原発構内には幾つもの排水路が走っています(9)。以下に排水路の汚染状況を示します。 
各所で放射性物質が見つかる福島第一排水路
 ※1(9)を集計
 ※2 値は1リットル当たりで集計期間の最高値
 ※3 数値は1リットル当たりのベクレル数
 ※4 セシウム134はCs-134と137はCs-137と略す。
 ※5 赤丸()はサンプリング地点
 図-3 福島第一原発排水路の放射性物質濃度


 WHOのガイドラインはセシウム134、137、ストロンチウム90共に1リットル当たり10ベクレルです(3)。全ベータの半分がストロンチウム90なので(8)、全ベータは1リットル当たり20ベクレルです。図に示す通り、A排水路のセシウム137、K排水路のセシウム137と全ベータがWHOのガイドラインを超えています。以下にA排水路の放射性物質濃度の推移をしめします。
徐々に上昇しWHOガイドラインを超えたA排水路のセシウムの137
 ※1(9)を集計
 ※2 セシウム134はCs-134と137はCs-137と略す。
 ※3 NDは検出限界未満(見つからい事)を示す。
 図―4 A排水路の放射性物質濃度

 図に示すとおり今年に入りセシウム137がじわじわと上昇しWHOのガイドラインを超えました。事故から6年近くが経ちますが、排水路から福島の海へ汚染排水が流れています。
 
3.港湾内各所で見つかるストンチウム90
  以下に今週の港湾内の汚染状況を纏めます。
各所でストロンチウム90等の放射性物質が見つかる福島第一港湾内
  ※1 (4)を集計
  ※2 数値は1リットル当たりのベクレル数
  ※3 集計期間内の最大値
  ※4 ストロンチウム90はSR90と略し、採取日は1月2日
 図―5 福島第一港湾内の放射性物質濃度

 図に示す通り多くの地点でストロンチウム90が見つかっています。もうひとつ気になる事があります。港湾口では海水放射線モニタ計測を実施しています(10)。以下に全ベータの推移を示します。
上昇した後で欠測となった湾口・海水放射線モニタ
 ※(10)にて作成
 図―6 港湾口・海水放射線モニタ計測の近々の推移

 図に示す通り2月9日の午後位から急に上昇しています。そしてその後に欠測になっています。東京電力は「設備の調整等により、データが表示されない時間帯が発生しています。 」と説明していますが(10)、わざわざ数値が急に上がった所で「調整」をする必要はないと思います。

4.地下水バイパス山側井戸のトリチウムの上昇が止まらない
 地下水バイパスは、福島第一原発の汚染水対策として原子炉建屋に侵入する前の地下水を事前に汲み上げ汚染水の発生を抑えようとするものです(11)。海に流す水からは「トリチウム」が見つかっているので、(=^・^=)は立派な汚染水だと思います。東京電力は福島第一原発地下水バイパスの山側に井戸を掘って放射性物質濃度を調べています(12)。また地下水バイパスからくみ上げた汚染水の濃度も井戸毎に調べています(13)。以下に放射性物質濃度を示します。
排水基準を超えた汚染地下水が見つかる地下水バイパスおよび山側井戸
 ※1 (12)(13)にて作成。
 ※2 数値は1リットル当たりのベクレル数
 ※3 集計期間内の最大値
 図―7 地下水バイパスと山側(上流)井戸の放射性物質濃度

地下水バイパスやサブドレンの排水基準は1リットル当たりで
  全ベータ  5ベクレル
  トリチウム 1500ベクレル
ですので(3)、排水基準を超えた放射性物質が見つかっています。
 この中でE-1が気になります。以下に推移を示します。
上昇するE-1井戸のトリチウム
 ※1(12)を集計
 ※2 NDは検出限界未満(見つからい事)を示す。
 図―8 E-1井戸の放射性物質濃度

 図に示す様に昨年の12月から全ベータが急に上がり出し、その後に高止まりしています。トリチウムの上昇傾向が今年に入り顕著になり今も続いています。この先が心配です。

5.海岸付近で見つかる高濃度汚染地下水
 以下に海岸付近の地下水の放射性物質汚染の状況を示します。
高濃度の汚染地下水が見つかる福島第一海岸
  ※1 (4)を集計
  ※2 数値は1リットル当たりのベクレル数
  ※3 集計期間内の最大値
  ※4 ストロンチウム90はSR90と略し、採取日は1月3日
 図―9 海岸付近の地下水の放射性物質汚染の状況
 
リットル当たりでセシウム137の法定限度は90ベクレル、ストロンチウム90は30ベクレルですので(3)、全ベータの半分をストロンチウム90として(7)、全ベータ換算で60ベクレルです。図に示す様に法定限度を大きく超えた汚染地下水が見つかっています。この中で気になったのがNo3-4のトリチウムです。以下に推移を示します。
上昇が続くNo3-4井戸のトリチウム
 ※1(4)を集計
 ※2 NDは検出限界未満(見つからない事)を示す
 図―10 No3-4井戸のトリチウム濃度

どんどん上昇しています。この先が心配です。

6.サブドレン排水のトリチウムの上昇が止まらない
 サブドレンは、原子炉やタービン建屋の直ぐ傍の井戸から汚染地下水を汲み上げ、直接にタービン建屋周囲の水位を下げ汚染水の増加量を抑えるものです(14)。サブドレンの運用は2015年9月3日から始り(15)、13日より排水を開始しました(16)。以下にサブドレン排水のトリチウム濃度を示します。 
上昇が続くサブドレン排水のトリチウム濃度
 ※(16)を集計
 図―11 サブドレン排水のトリチウム濃度

 図に示す通り上昇が止まりません。福島の海をトリチウムで汚すことは間違いありません。
 サブドレン排水には海岸から汲み上げた汚染地下水も混じっています(15)。東京電力は1部はサブドレン排水に混ぜすタービン建屋に送っているとしてます(17)。海岸から汲み上げた汚染地下水はA,B,Cの3つの中継タンクに集められます。以下に位置を示します。
地下水ドレンの配管とタンク
※(18)にて作成
 図-12 地下水ドレンの井戸と一時保管用のタンク

全てを送っているわけではありませが、中継タンクBの汚染地下水はタービン建屋に送られていなので(17)、殆どがサブドレン排水に混ぜられ福島の海に流されます。以下に中継タンクBの放射性物質濃度を示します。
上昇する地下水ドレン中継タンクBのトリチウム濃度
 ※(18)(19)にて作成
 図―13 地下水ドレン中継タンクBの放射性物質濃度

 図に示す通り中継タンクBで上昇傾向を示しています。トリチウムについて見れば図―11に示すサブドレンと傾向が一致しています。これからも海岸からは排水基準を超えたトリチウムに汚染された地下水が汲み上げら、サブドレン排水に混ぜて流されることによって福島の海を汚し続けます。


<余談>
 図表が小さいとご不満の方はこちら、図表をクリックしてください。
 止まる事の無い福島第一原発からの汚染水漏れでは福島の皆様は不安だと思います。
 福島を代表する冬野菜にシイタケがあります(20)。福島県二本松市も産地です(21)。同市産のシイタケは「長寿しいたけ」といって(21)(22)、日本一と言われる良質原木で栽培されます。福島県は福島産は「安全」であり、これを避ける行為を「風評被害」と批判しています(23)。でも福島県二本松市のスーパーのチラシには福島産シイタケはありません。
他県産はあっても福島産シイタケが無い福島県二本松市のスーパーのチラシ
 ※(24)を引用
 図―14 福島産シイタケが無い福島県二本松市のスーパーのチラシ

 当然の結果です。(=^・^=)も福島県二本松市の皆様を見習い「フクシマ産」は食べません。

―参考にしたサイト様および引用した過去の記事―
(1)めげ猫「タマ」の日記 福島第一汚染水(2月1週)―外洋2地点からトリチウム―
(3)サンプリングによる監視|東京電力
(4)(2)中の「福島第一港湾内、放水口付近、護岸の詳細分析結果」
(5)(3)中の「1.海水(港湾外近傍)」を2月12日に閲覧
(6)(3)中の「タンクの水漏れに関するモニタリング」⇒「南放水口・排水路」
(7)2017年2月8日福島第一 サブドレン・地下水ドレン浄化水排水に関するサンプリング結果(PDF 7.42KB)
(8)めげ猫「タマ」の日記 全ベータはストロンチウム90由来の放射性物質
(9)(2)中の「福島第一原子力発電所構内排水路のサンプリングデータについて 」
(10)福島第一原子力発電所付近での海水放射線モニタ計測状況|東京電力を2月12日に閲覧
(11)めげ猫「タマ」の日記 福島第一原発の地下水バイパスについて
(12)(3)中の「H4エリア周辺観測孔」
(13)(2)中の「福島第一 地下水バイパス揚水井 分析結果
(14)(コメント)福島第一原子力発電所におけるサブドレン他水処理施設の運用開始について|東京電力
(15)集水タンク・一時貯水タンクの運用状況|東京電力
(16)(2)中の「サブドレン・地下水ドレン浄化水分析結果」
(17)(2)中の「建屋への地下水ドレン移送量・地下水流入量等の推移 」
(18)(2)中の「中継タンクの分析結果」
(19)X.地下水|東京電力中の「地下水ドレンポンド・中継タンク水質分析中の計画番号0000566および0000965」
(20)冬 | ふくしまの野菜 | JA全農福島
(21)物産情報 岩代支所管内の農産物 - 二本松市ウェブサイト
(22)渡辺椎茸園 メニュー
(23)福島県風評・風化対策強化戦略について - 福島県ホームページ
(24)店舗・チラシ検索|ベイシア beisia 豊かな暮らしのパートナー
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  1. 2017/02/13(月) 19:52:42|
  2. -
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