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めげ猫「タマ」の日記

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食品中の放射性セシウム検査のまとめ(2月2週)―茨城産スズキからセシウム、福島産は53件連続ND―

 食品中の放射性物質の検査結果を厚生労働省は発表しています(1)。また、厚労省以外の発表もあります(2)。42月2週中の食品中の放射性セシウムの検査結果が発表になったので(3)、まとめてみました。お買い物のの参考になればいいかなと思います。先週に続き今週もしっかりセシウム入り食品が見つかっています(4)。牛肉を除く検査結果の概要は以下の通りです。
  ①検査数1,055件
  ②平均は、1キログラム当たり3ベクレル、最大48ベクレル(茨城県産シイタケ)。
 
 今週は基準超はありませんが、データを解析すると以下の特徴が見えます。
 ①茨城産スズキからセシウム、福島産は53件連続ND
 ②福島県福島市産凍み豆腐は5年間無検査
 ③福島県浪江町産ヒラメから突然のセシウム
 およそ安心できりもではありません。

1.茨城産スズキからセシウム、福島産は53件連続ND
 茨城県産スズキからセシウムが見つかったと発表がありました(8)。ところが福島産スズキは全数で検出限界未満(ND)です(10)。過去のデータが気になります。以下に示します。
宮城・茨城・千葉産から見つかっても福島産からは見つからないスズキのセシウム
 ※1(1)を集計
 ※2 NDは検出限界未満(見つからないと)を示す
 ※3 日付けは捕獲日
 ※4 淡水は除く
 図―1 スズキの検査結果

 茨城だけでなく、宮城産や千葉産のスズキからもそこそこセシウムが見つかっています。一方で、福島産スズキは53件連続で検出限界未満(ND)です。
 先週の記事(5)で宮城産ヤナギムシガレイからはセシウム見つかったのに、福島産からは見つかっていない旨を書きました。今週も新たなデータが発表になったので(11)、追加した結果を示します。
宮城産から見つかっても福島産からは見つからないヤナギムシガレイのセシウム
 ※1(1)を集計
 ※2 NDは検出限界未満(見つからないと)を示す
 ※3 日付けは捕獲日
 図―2 ヤナギムシガレイの検査結果

 これで福島産ヤナギムシガレイは92件連続で検出限界未満(ND)です。スズキにしてもヤナギムシガレイにしても汚染源がある福島産が宮城、茨城、千葉より低くでるなどおかしな話です。スズキやヤナギムシガレイを含めふ福島産の農水産物を検査しているのは福島県農林水産部に所属する「福島県農業総合センター」です(12)。中立性に疑問があります。
 福島産は他よりも低い値がでる検査で「安全」とされ出荷されます。

2.福島県福島市産凍み豆腐は5年間無検査
 凍り豆腐は豆腐を寒中の屋外に放置し夜間は凍結し、日中に溶けることを繰り返すうちに完全に水分が抜け乾物となるようにして作られます(13)。福島県福島市も産地です(14)。以下に福島県福島市の位置を示します。
事故から6年近く経って汚染されたままの福島市・浪江町
 ※1(15)の数値データを元に(16)に示す手法で2月1日時点に換算
 ※2 避難区域は(17)による
 図-3 福島県福島市、西会津町、浪江町

 図に示す通り福島県福島市は国が除染が必要だとする毎時0.23マイクロシーベルトを超えた(18)地域が広がっています。天日干しをしている時に粉塵がついて汚染されないか心配です。同じように大根を天日干しにして作る「切干し大根」(19)からは基準値を超えるセシウムが見つかっています。
基準値を超えたあと2012年4月以降は検査されなくなった福島市産切干し大根
 ※1(1)を集計
 ※2 NDは検出限界未満(見つからないと)を示す
 ※3 日付けは製造日
 ※4 現行基準値は(6)による
 図―4 切干し大根の検査結果 

 図に示す様に福島県福島市産切干し大根からは現行の基準値を超えるセシウムが見つかっています。検査は2012年3月以前ですが、こと時は基準値が現行よる緩く(6)基準超にはなっていません。不思議た事に基準値が厳しくなった2012年4月以降の検査がりません。一方でセシウムが検出されなかった西会津産は検査が継続されています。

 今日の福島市スーパーのチラシをみたら福島産の「凍り豆腐」がチラシに出ていました。
福島のスーパーのチラシに掲載された福島産凍り豆腐
 ※(20)を転載
 図-5 福島産の「凍り豆腐」を掲載したチラシ

 チラシに「立子山」とあるので福島市産です(14)。検査されているか心配です。以下に福島県福島市産凍り豆腐の検査件数を示します。
2012年以降は検査が無い福島市産凍り豆腐
 ※(1)を集計
 図―6 福島県福島市産凍り豆腐の検査件数

 図に示す通り2012年以降は5年間検査がありません。集荷された業者さんが掲載されたので「自主検査」結果(21)をみたのですが、「凍り豆腐」はありませんでした。
 チラシを掲載したスーパーチェーンは福島県内で新規出店の問題を抱えており(22)、行政の意向をくみ取る必要があると思います。
 福島産は検査れていなくても、検査して「安全」と主張され(23)販売されます。

3.福島県浪江町産ヒラメから突然のセシウム
 福島県浪江町は図―3に示す様に福島第一原発の直ぐ北側にあります。福島第一原発ではこのところサブドレン排水のトリチウムが上昇しています。
上昇が続くサブドレン排水のトリチウム濃度
 ※(24)を転載
 図―7 サブドレン排水のトリチウム濃度

 図に示す通り上昇が止まりません。以下に福島県浪江町ヒラメの検査結果を示します。
突然に見つかった福島県浪江町産ヒラメのセシウム
 ※1(1)を集計
 ※2 NDは検出限界未満(見つからないと)を示す
 ※3 日付けは捕獲日
 図―8 福島県浪江町ヒラメの検査結果

 突然にセシウムが見つかっています。
 福島産にはセシウムが上昇する物があります。


<余談>
 図表が小さいとご不満の方はこちら、図表をクリックしてください。 
 ・他所より低くでる検査で安全とされる福島産
 ・検査していなくても検査で安全とされる福島産
 ・セシウム濃度が上昇する事もある福島産
 これでは福島の皆様は心配だと思います。
 福島県会津若松市産米の全数・全袋検査数が約75万件になりました(25)。同市の人口は約12万人(26)なので市民が食べるには十分な量です。同市のお米は全国各地の米のおいしさを比較する「米の食味ランキング」で毎年高い評価を獲得しているそうです(27)。福島県は福島産米は「安全」だと主張しています(28)。でも福島県会津若松市のスーパーのチラシには福島産米はありません。
他県産はあっても福島産米が無い福島県会津若松市のスーパーのチラシ
 ※(29)を引用
 図―9 福島産米が無い福島県会津若松市のスーパーのチラシ

 当然の結果です。(=^・^=)も福島県会津若松市の皆さまを見習い「フクシマ産」は食べません。


―参考にさせていただいたサイト様および引用した過去の記事―
(1)報道発表資料 |厚生労働省
(2)モニタリング検査結果【詳細】 - 福島県ホームページ
(3)食品中の放射性物質の検査結果について(第1020報) |報道発表資料|厚生労働省
(4)めげ猫「タマ」の日記 食品中の放射性セシウム検査のまとめ(2月1週)―宮城県産ヤナギムシガレイからセシウム、福島産は88件全数ND―
(5)めげ猫「タマ」の日記 ベクレルとシーベルト
(6)食品中の放射性物質への対応|厚生労働省
(7)(4)中の「1 自治体の検査結果⇒検査結果(PDF:1,104KB)
(8)(7)中のNo32453245
(9)(4)中の「2 緊急時モニタリング又は福島県の検査結果⇒PDF 検査結果(PDF:106KB)
(10)(9)中のNo74、75、149、187,188
(11)(7)中のNo4734(宮城産)および(10)(9)中のNo112,133,167、213(福島産)
(12)農林水産部 - 福島県ホームページ
(13)高野豆腐 - Wikipedia
(14)凍み豆腐 生産最盛期 立子山 | 県内ニュース | 福島民報
(15)航空機モニタリングによる空間線量率の測定結果 | 原子力規制委員会中の「福島県及びその近隣県における航空機モニタリング(平成27年9月12日~11月4日測定) 平成28年02月02日 (KMZ, CSV)」
(16)めげ猫「タマ」の日記 半減期でしか下がらない福島の放射線
(17)区域見直し等について - 福島県ホームページ
(18)国(環境省)が示す毎時0.23マイクロシーベルトの算出根拠|東京都環境局 その他について
(19)切り干し大根の作り方
(20)イオン福島店
(21)農作物自主検査 | 農業 | JAふくしま未来
(22)【ふくしまプレミア】県都福島市が隣接・伊達市へのイオン進出に横やり 流出食い止めたい伊達市VS空洞化懸念の福島市(1/4ページ) - 産経ニュース
(23)農林水産物 - ふくしま復興ステーション - 福島県ホームページ
(24)めげ猫「タマ」の日記 福島第一汚染水(2月2週)―外洋から2週連続でトリチウム―
(25)ふくしまの恵み安全対策協議会 放射性物質検査情報を2月14日に閲覧
(26)会津若松市
(27)会津若松市のブランド農産物 | 会津若松市
(28)全量全袋検査に関するよくある質問 - 福島県ホームページ
(29)アピタ会津若松店│「イイこと、プラス。」 アピタ・ピアゴ
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  1. 2017/02/14(火) 19:50:34|
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