めげ猫「タマ」の日記

一寸気になったどうでもいい事を記事に

川俣町62周年、未来は暗い

福島県川俣町は1955年3月1日に複数の町村が合併してできた町です(1)。昨日(3月1日)で62周年となりました。お祝いしたのですが、(=^・^=)なりに調べると
 ①町内に残る21兆ベクレルのセシウム
 ②事故後、6年続く出生異常
 ③子供と若者が逃げて行く町
 ④避難指示を解除して戻る見込みが無い子供達
との特徴があり未来は暗そうです。

1.福島県川俣町とは
 福島県川俣町は福島県北部の阿武隈高原の山中にある人口14,049人、面積127.7平方キロメートルの町で(2)、元々は養蚕が盛んだったのですが今は衰退してしまいました(1)。
事故から6年経って、汚染されたままの川俣町
 ※1(3)の数値データを元に(4)に示す手法で3月1日時点に換算
 ※2 避難区域は(5)による
 図-1 原発事故6年経て、汚染されたままの福島県川俣町

 図に示す様に事故から6年が経過しましましたが、同町の大部分は国が除染が必要だとする毎時0.23マイクロシーベルト(6)を超えており、汚染が続いています。
 同町は「国道114号線(福島~浪江)・主要地方道(原町~川俣線)は、県都と太平洋沿岸を結び、国道349号線(水戸~柴田)が町の南北を横断し、その他県道・町道ともに交通の結節点を形成している。」と主張していますが(7)、福島県は山を越えた地域交流は浅く(8)、単なる山間僻地です。さらには福島第一原発事故によって同町の東部や東側が避難区域に指定され(1)(5)、沿岸部への経路が絶たれ、行き止まりの町となってしまいました。
 2月26日に新町長が誕生しました(9)。新町長は
 ①夢と希望のあるふるさとを取り戻す
 ②次の世代に胸を張ってバトンタッチできる
町づくりを目指しているようですが、(=^・^=)には無理な気がします。
「夢と希望のあるふるさとを取り戻す、次の世代に胸を張ってバトンタッチできる」話す川俣町の新町長
 ※(10)をキャプチャー
 図―2 「夢と希望のあるふるさとを取り戻す、次の世代に胸を張ってバトンタッチできる」話す川俣町の新町長

2.町内に残る21兆ベクレルのセシウム
 以下に川俣町のセシウムによる土壌汚染の状況を示します。
10万(Bq/㎡)以上のセシウムで汚染されている川俣町
 ※1(3)の数値データを元に(11)で示す手法により換算
 ※2 避難区域は(5)による
 図―3 川俣町の土壌汚染

 図に示す様に大部分で1平方メートル当たり10万ベクレルを超えています。平均すると16.3万ベクレルです。同町の面積は面積127.7平方キロメートル(2)ですので、これを乗じると同町には約21兆ベクレル(16.3×127.7÷100)のセシウムが残留しています。

3.事故後、6年続く出生異常
 以下に川俣町の各年2月から翌年1月までの赤ちゃん誕生数を示します。
事故後に女の子が多く生まれるようになった川俣町
 ※(12)を集計
 図―4 川俣町の赤ちゃん誕生数

 図に示す通り事故前は男の子が多く生まれていたのですが、事故後は6年連続で女の子が多く生まれています。通常は男の子が多く生まれるので(13)、異常な事態です。6年連続なので、このような事が偶然に起こる確率は約1.6%(1÷(26≒0.016)で統計的に差があるとされる5%(13)を下回っています。
 川俣町東部は避難区域になっています。事故後に設定された避難区域には原発事故後に設定された避難区域には福島第一原発から20km圏内の警戒区域とその後に放射線量が高い事が分かり設定された計画的避難区域があります。警戒区域は3月12日に設定されていますが、計画的避難区域が設定されたのは事故から1ヶ月以上が過ぎた4月22日です(5)。計画的避難区域はいわば「逃げ遅れた」避難区域です。さらに言えば川俣町西部は避難区域でないので、逃げなかった町です。このように事故後に女の子が多く生まれる現象は川俣町と同じく主な避難区域が計画的避難区域であった飯館村や葛尾村でも見られます(13)。
 以下に福島県の自然死産率の推移を示します。
全国の1.5倍の福島県死産率(グラフ)
 ※(16)を転載
 図―5 福島県の自然死産率の推移

 図に示す通り事故後に懐妊した赤ちゃんが生まれるであろう2012年以降に増加しています(16)。
 放射性影響研究所は広島や長崎の原爆投下で遺伝的な影響が生じていない根拠として
  ①赤ちゃんの男女比に異常が起きていない。
  ②自然死産の増加が認められない
ことを上げています(17)。川俣町ではどちらも成立しません。福島原発事故による遺伝的影響を調べる為に「福島ゲノム調査」が計画されたのですが(18)、事故から6年経ってもなにも出てこないのでいつのまにかウヤムヤになったようです。

3.子供と若者が逃げて行く町
 福島県川俣町では福島県の発表(12)を集計すると過去5年間(2012年2月から17年1月)に324人の赤ちゃんが生まれています。この方は2017年2月1日時点で0~4歳になっています。2017年2月1日時点の川俣町の295人です。この5年間で川俣町で生まれた赤ちゃんのうち全体の9%に当たる29人が町を出ていってしまいました。5年前の2012年2月に川俣町には10代後半の女性が353人いました。この方達は5年後の現時点には20代前半になっています。2017年2月時点の同町の20代前半の女性は半分以下の165人です。2012年2月に10代後半だった女性の半分以上が川俣町を去っていきました。この世代は高校を卒業し、進学や就職と新たな一歩を踏む出す世代です。川俣町の若い女性は川俣町外からの新たな一歩を選択したようです。
このように現在の
 人口÷5年前の人口や過去5年間の出生数から期待される人口
を5年残存率として定義します。たとえば20代前半女性ならば
 現在の20代前半女性人口÷5年前の10代後半人口
になります。以下に川俣町の5年残存率を示します。
女性を中心に子供と若者が逃げて行く川俣町
 ※1(12)を集計
 ※2 年齢は現時点(2017年2月)
 図―6 福島県川俣町の5年残存率

 9歳以下の子供と10代後半から20代で低くなっています。一方で40代、50代の中年男が増えています。いくら中年男だけが増えても、次世代を継承する子供の誕生には寄与しません。一方で若い女性はいなくなっているので、子供が生まれなくなります。福島県の初婚年齢は男性も女性も20代後半です(19)。この世代はいわば適齢期でしょうか?以下に福島県川俣町の20代後半の人口を示します。
事故後に大きく減った川俣町の20代後半人口
 ※(12)を集計
 図―7 福島県川俣町の20代後半人口

 男性も減っていますが女性はもっと減っています。2017年2月時点で見ると男性269人に対し女性179人で男性は女性の1.5倍です。単純計算で川俣町の男性の3人に1人は確実に結婚できません。
 川俣町では若い女性が逃げて行き、男性は結婚できなくなり子供が生まれなくなります。図―4に示すように原発事故後の出生数が減っています。事故前(2010年2月から11年1月)には105人の赤ちゃんが生まれましたが、近々の1年(2016年2月から17年1月)は63人で6割に落ち込んでいます。新町長は図-2に示す様に「(町を)次の世代に胸を張ってバトンタッチできる」と言っていますが、このままではバトンタッチすべき次世代がいなくなります。

4.避難指示を解除して戻る見込みが無い子供達
 川俣町の東部の山木屋地区は現在は避難区域になっていますが、今月末に避難指示解除が決まっています(20)。来年4月からは学校が再開します(21)。以下に川俣町山木屋から避難してる15歳以下の子供の人数を示します。
町内避難者を中心に減って行く川俣町山木屋の子供
 ※(22)を集計
 図―8 川俣町山木屋から避難してる15歳以下の子供の人数

 図に示す様に川俣町内に避難した方を中心にどんどん減っています。町内避難者の人数を見ると
  2014年4月 61人
  2017年2月 32人
で3年弱でほぼ半減しています。これからも減っていきます。現在は川俣町山木屋から避難区域外の川俣町内に移転している川俣小学校は1~3年がいません(23)。子もまま行けば4月からは5,6年生だけに、学校が再開する来年4月には6年戦だけに、再来年4月には児童がいなくなり事実上の「廃校」です。川俣町山木屋は避難指示は解除されても子供達は戻りません。


<余談>
 図表が小さいとご不満の方はこちら、図表をクリックしてください。
 女性を中心に若い川俣町民の川俣町離れが進んでいます。個々に理由はあると思いますが、放射線に対する不安もあると思います。福島は「安全」と主に主張すのは安倍出戻り内閣(24)、福島県(25)そして東京電力です(26)。ただこの方達は事故前には原発は安全だと主張してた方々です。 安倍出戻り総理は出戻る前に
「(原発の安全について)御指摘のような事態が生じないように安全の確保に万全を期しているところである。」と言っています(27)。でもその後の事故報告書で万全期していない事が明らかになりました(28)(29)。福島県も東京電力も「安全」を主張していました(30)(31)。でも結局は事故がおきました。彼らの主張がどれだけの同意をえているかは不明です。特に川俣町のような福島県内でも放射線量が高い場所ではなおさらだと思います。(=^・^=)は放射線に対する不安を払しょくするには徹底的な調査が必要だと思います。よしんば不都合な結果がでてきたとしても、これを元にあらたな対策をとればより安全な「福島」が実現できます。でも、本文に記載の通り「福島ゲノム調査」はウヤムヤになりました。福島の6年間を見ていると(=^・^=)は、調査を避けている気がします。その代り広島や長崎のデータを持ってきて「安全」が叫ばれているきがします(32)。本文に記載の通り福島県川俣町では広島・長崎では見つからなかった出生性比の異常が見られます。これでは広島や長崎のデータから「安全」を連呼しても説得力はありません。昨年に福島県の地方紙・福島民友は放射線を恐れる方とうつ病罹患者を同列に扱い放射線を恐れる方を気ちがい扱いする記事を掲載しました(33)。放射線の恐れに対して十分な説明がなされず気ちがい扱いされては福島に残る選択肢など無いと思います。これからも川俣町からの女性を中心とした若い方の脱出は続きます。こんな行政では福島の皆様は不安だと思います。
 福島県が力をいれている農畜産物に鶏肉があります。福島県川俣町も産地です(34)。同町の鶏肉は軍鶏で美味しいそうです(35)。福島県は福島産鶏肉は「安全」だと主張しています(36)。でも、福島県川俣町のスーパーのチラシには福島産鶏肉はありません。
他県産はあっても福島産鶏肉が無い福島県川俣町のスーパーのチラシ
 ※(36)を引用
 図―9 福島産鶏肉が無い福島県川俣町のスーパーのチラシ

 当然の結果です。(=^・^=)も福島県川俣町の皆様を見習い「フクシマ産」は食べません。

―参考にしたサイト様および引用した過去の記事―
(1)川俣町 - Wikipedia
(2)川俣町公式ホームページ トップページ
(3)航空機モニタリングによる空間線量率の測定結果 | 原子力規制委員会中の「福島県及びその近隣県における航空機モニタリング(平成28年9月14日~11月18日測定) 平成29年02月13日 (KMZ, CSV)」
(4)めげ猫「タマ」の日記 半減期でしか下がらない福島の放射線(2016年)
(5)区域見直し等について - 福島県ホームページ
(6)除染の目標・計画などについて | 除染・放射線Q&A | 除染情報プラザ:環境省
(7)川俣町について - 川俣町公式ホームページ
(8)福島県 - Wikipedia
(9)<川俣町長選>元県議の佐藤氏が初当選 河北新報-2017/02/27
(10)福島のニュース (2月27日ひる放送) FTV8
(11)今日の記事
(12)福島県の推計人口(平成29年2月1日現在)を掲載しました。 - 福島県ホームページ
(13)出生性比
(14)有意水準とは - 統計学用語 Weblio辞書
(15)めげ猫「タマ」の日記 女の子が特異的に生まれる旧計画的避難区域(2017年1月
(16)めげ猫「タマ」の日記 福島の自然死産率は全国平均の1.5倍
(17)原爆被爆者の子供における放射線の遺伝的影響 - 放射線影響研究所
(18)(新)福島におけるゲノム解析による放射線遺伝影響調査(福島ゲノム調査)
(19)結婚が早い都道府県ランキング1位は? - 東京都は男女ともに最下位 | マイナビニュース
(20)川俣町における避難指示区域の解除について - 川俣町公式ホームページ
(21)3.川俣町の状況 - 福島県ホームページ
(22)避難先・避難者数一覧 - 川俣町公式ホームページ
(23)山木屋地区避難住民の今 H29-3月避難解除・・復興拠点の今 (川俣町): 小学生が創作劇 山木屋小学校 (山木屋小の生徒は4、5、6年の17人)
(24)平成28年6月3日 福島県下訪問 | 平成28年 | 総理の一日 | 総理大臣 | 首相官邸ホームページ
(25)福島県風評・風化対策強化戦略について - 福島県ホームページ
(26)2015年1月16日(いわき市漁協組合員説明会資料)風評被害対策について(PDF 325KB)
(27)衆議院議員吉井英勝君提出巨大地震の発生に伴う安全機能の喪失など原発の危険から国民の安全を守ることに関する質問に対する答弁書
(28)日本政府、事故調、東京電力発表報告書
(29)国会事故調 | 東京電力福島原子力発電所事故調査委員会のホームページ
(30)福島第一原子力発電所3号機におけるプルサーマル実施に係る安全確認 - 福島県ホームページ
(31)原子力安全・品質保証会議|東京電力
(32)放射線 放射性物質 Q&A 放射線の人体への健康影響は | 東日本大震災 | 福島民報
(33)めげ猫「タマ」の日記 福島民友の「心の健康『二極化』」に反論する。
(34)ふくしまイレブンエッセイ - 福島県ホームページ
(35)川俣シャモ - 川俣町公式ホームページ
(36)安全が確認された農林水産物(公開用簡易資料) - 福島県ホームページ中の「畜産編 [PDFファイル/195KB]
(37)チラシ情報 | スーパーマーケットいちい
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  1. 2017/03/02(木) 19:42:43|
  2. -
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