めげ猫「タマ」の日記

一寸気になったどうでもいい事を記事に

トラブルいっぱい東電原発(3月1週)―柏崎刈羽・安全審査の申請書を再提出―

 東京電力の原発はトラブルが多く、トラブル毎に記事にするは面倒なので、まとめて記事にしています。先週につづき(1)、3月1週(2月26日から3月4日)もしっかりトラブルが起こっています。
 ①福島第一、ネガフロートに新たな亀裂
 ②福島第一、汚染水処理装置SARRYから汚染水漏れ
③福島第一、港湾口のブロックフェンス破損
 ④福島第一、ALPS停止
 ⑤柏崎刈羽、安全審査の申請書を再提出
 ⑥柏崎刈羽、役立たずの防潮堤を安全設備としてPR

福島第一トラブルマップ3月1週
 ※ 位置は概ね(3)による 
 図―1 福島第一トラブルマップ(3月1週)

1.福島第一、ネガフロートに新たな亀裂
 メガフロートは福島第一原発事故直後に汚染水を一時的に貯蔵するのに使われました。その後に汚染水タンクができ移されて役目を終えたのですが、事故から6年近くたった今も福島第一港湾内に放置されています(4)。
放置されたままのメガフロート
 ※ Google Mapを引用
 図―2 放置され続ける「メガフロート」

 中を空にすると流されてしまうので、福島第一港湾内から海水を汲みあげ「バラスト水」として入れられているようです(5)。東京電力の発表によればメガフロート内のバラスト水は1リットル当たりで
 セシウム137 2ベクレル
の放射能で汚染されています(6)。2月16日に水位を測定したら、水位が上昇し「海水面」と同じなったそうです。中を調べたら、見つかった事を先週に報告しましたが(1)(5)、今週も新たに亀裂が見つかりました(7)。以下に新たなに見つかった亀裂を示します。
メガフロートの新たな亀裂
 ※(7)を引用
 図―3 メガフロートの新たな亀裂

 参考に先週に見つかった亀裂も示します。
メガフロートの側面にできた亀裂
 ※(6)を引用
 図―4 先週に見つかったメガフロートの側面の亀裂


2.福島第一、汚染水処理装置SARRYから汚染水漏れ
 福島第一では原子炉やタービン建屋に地下水が流れ込む等して、日々汚染水が増えています。放置すると溢れてしまうのでこれを汲みあげ処理設備を通した後で汚染水タンクに蓄えています(8)。以下に福島第一の汚染水の流をしめします。
福島第一汚染水処理の流れ
 ※(9)を転載
 図―5 福島第一原発の汚染水処理の流れ
 
 図に示す様に処理装置は何段かに分かれていますが、1段目はSARRYです。以下にSARRY取り扱う汚染水のセシウム濃度を示します。
 SARRYに送られる1000万(Bq/.l)以上の汚染水を汚染水
※(11)を集計
 図-6 SARRY取扱い(入口)汚染水のセシウム濃度


 図に示す様に事故から6年たった今も1リットル当たり1,000万ベクレル以上のセシウムで汚染されています。
 3月2日午前11時45分頃、集中廃棄物処理施設高温焼却炉建屋内東側に設置してある第二セシウム吸着装置(SARRY)のフィルター付近で、「水溜まり」が見つかったそうです(12)。さらには同装置のフィルターに接続された配管と耐圧ホースの継手部に漏れ跡が見つかったそうです。東京電力は継手部からの漏れと推定しました(13)。ホースからの漏れなので、どう見てもSARRYから汚染水が漏れたようです。漏れた汚染水は約80cm×60cmに広がったとの事です。

3.福島第一、港湾口のブロックフェンス破損
 福島第一沖の海ではこれまで半径20km圏内の海での漁が自粛さてていましたが、今月(3月)下旬かはら10km圏内に自粛する範囲を縮小するそうです(14)。今月からは福島第一原発により近い場所の魚が水揚げされます。一方で事故から6年になりますが、福島第一港湾内では操業の対象となるヒラメ等からも(15)基準値の1キログラム100ベクレル(16)を大きく超えるセシウムが見つかっています。以下に示します。
基準を大幅に超えたヒラメが見つかる福島第一港湾内
 ※(17)を集計
 図―7 福島第一港湾内のヒラメのセシウム濃度

 図に示す通り、基準値を超え、しかもピークは上昇している感じです。
 こうした福島第一港湾内の魚が混獲されないように、図―1に示す様に福島第一の港湾口に港湾内の魚類出入り抑制する港湾口ブロックフェンスが設けられています。東京電力は3月1日に港湾口ブロックフェンスに転倒・移動して破損した箇所が見つかったと発表しました(18)。以下に様子を示します。
破損した箇所が見つかった港湾口ブロックフェンス
 ※(18)を引用
 図―8 転倒・移動して破損した箇所が見つかった港湾口ブロックフェンス

 参考に正常(設置時)の状態を以下に示します。
港湾口ブロックフェンスの正常(設置時)の状態
 ※(18)を引用
 図―9 港湾口ブロックフェンスの正常(設置時)の状態

 これで外洋の魚が港湾内により入り易くなり汚染されるリスクと港湾内の汚染魚が外に出て混獲されるリスクが高まりました。

4.福島第一、ALPS停止
 図-5に示すようにALPSは最終段の汚染水処理装置です。ALPSには普通のALPS、増設、高性能の3種類があります。東京電力は3月1日にALPSが停止したと発表しました(19)。今週のALPSの運転状況を示します。

 表―1 ALPSの運転状況(2月27日から3月4日)
 ※(20)を集計
1,2日に停止したALPS

 表に示すように3月2日3日に止まっています。
 以下にALPSを通過した後の汚染水を貯める処理水タンク容量の計画と実績を示します。
停滞する処理水タンク増設
 ※1 計画は(21)による。
 ※2 実績は(22)による。
 図―10 処理水タンク増設の計画と実績

 当初は計画を超えるペースで増設が進んでいたのですが、その後に増設のペースが鈍り計画を下回りそうです。汚染水タンクを増設できなければ途中で貯め続けるしかなく、場合によって溢れさすかマシな汚染水から海に流すしかありません。現在はALPSで処理した汚染水を海に流す検討がなされています(23)。 

5.柏崎刈羽、安全審査の申請書を再提出
 東京電力は柏崎刈羽原子力発電所の適合性審査(安全審査ではありません)を原子力規制委員会に申請し、現在は審議が進めらてています(24)。事故が起こった場合の対応拠点は免震重要棟としています(25)。ところが2月14日開催された「第442回原子力発電所の新規制基準適合性に係る審査会合」で(26)、免震重要棟が想定する全ての地震に耐えられないと言い出しました。しかも3年前の2014年には分かっていたとのことです(26)(27)。東京電力は規制当局に3年間も嘘をつき続けた事になります。この問題について東京電力社長は2月28日の「第64回原子力規制委員会 臨時会議」に呼び出され、
審査書類を見直しで再提出を言い渡されました(28)。そして原子力規制委員長は3月1日の会見で
 「(再提出すた審査書類で)今回問題になったようなたぐいの手戻りがあれば、そこは相当の覚悟を持って私たちも判断しなければいけないと思いますし、東京電力もそれくらいの覚悟を持って、社長の責任で出していただく必要があると思っています。」
と述べています(29)。今度、同じ事があったら許さない(適合性審査に合格させない)みたいな言い方です。
 柏崎刈羽原子力発電所が立地する新潟県(30)でも「不信」は広がっているようです。新潟県のローカルTV局のBSNは2月28日の18時15分からのニュースでこれを報じています。
2007年の柏崎刈羽原発火災映像を放送したBSN
 ※1 BSNは2月28日の18時15分からのニュースをキャプチャー
 ※2 読者提供
 図―11 免震重要棟の問題での「不信感」を報じるBSN

 柏崎刈羽原子力発電所は2007年に火災や放射能漏れ事故を起こし(31)(32)、新潟県の海水浴客が半減するなどの(33)大変な被害をだした。BSNは敢てその時の「火災映像」を使ったようです。
 東京電力が原子力規制委に再提出する審査書類に不備が見つかれば柏崎刈羽原子力発電所の再稼働は絶望的になると思います。相当に慎重に見直しをする事になり、それなりの時間がかかりそうです。柏崎刈羽の適合性審査は大幅におくれそうです。

4.柏崎刈羽、役立たずの防潮堤を安全設備としてPR
 東京電力は新潟県に電気を供給していません(34)。ですから柏崎刈羽が再稼働でになと東京電力の電気料金が上がるなどといわれても(35)、新潟の皆さんに対しては何の意味もないと思います。それでも柏崎刈羽のPRは熱心に進めています。新潟県には比較的大きな市が3つあります。新潟市、長岡市、上越市です(36)。先月(2017年2月)に柏崎刈羽原子力発電所の安全性や必要性を説明する「東京電力コミュニケーションブース」を開催しました(37)。これに続き新潟市内で3月8日(水)~3月12日(日)の5日間、長岡市内で3月17日(金)~3月21日(火)の5日間にわたり「東京電力コミュニケーションブース」を開催すると発表しました(38)。新潟の開催案内には
「・防潮堤を模擬した展示
を模擬展示を行い、海 抜 15 mの高さを体感していただけます。」
とありました(39)。以下に1~4号機側 防潮堤の画像を示します。
上辺は立派な柏崎刈羽の防潮堤
 ※(40)を引用
 図―12 柏崎刈羽原子力発電所 1~4号機側 防潮堤

 図に示す様に外見は立派に見えます。防潮堤についても当初は東京電力は津波対策に有効である旨を主張していたのですが、基礎が脆弱(地震の際に地盤が液状化して支えられなくなる)で、「安全設備」としては使えないとされました(41)。「安全設備」といて使用できない物を「安全設備」としてPRするのは新潟の皆様を騙すことだと思います。
 東京電力は3月2日に
「免震重要棟の耐震性に関する問題につきましては、組織内の情報共有が不十分で審査の混乱を招いたことはもとより、実際に発電所を立地させていただいている新潟県や立地地域の皆さまを最優先に考え、事前に十分なご説明を尽くす姿勢が欠けていたと言わざるを得ません。
 新潟県の皆さまに大変なご心配とご不安をおかけしたことを、心よりお詫び申し上げます。」
とのコメントを発表しました(42)。でも、「安全設備」といて使用できない1~4号機側 防潮堤を「安全設備」としてPRするようでは、本心では「心よりお詫び」はしていないと思います。「安全」であろうとなかろうと柏崎刈羽は「安全」と錯覚させて再稼働にこぎつけるのが東京電力の戦略だと思います。


<余談>
 図表が小さいとご不満の方はこちら、図表をクリックしてください。
 トラブル続きの東京電力の原発では福島の皆様は不安だとおもいます。
 (=^・^=)事ですが先日にスーパーに買いも物にいったら福島産トマトが並んでいて大変に不快になりました。冬ですが福島はトマトが採れるようです。福島県いわき市はトマトの産地です(43)。同市では2月26日「いわきいちごフェスティバル2017」が開催されました(44)。同市はイチゴのシーズンでもあるようです。福島県いわき市のトマトも(45)イチゴ(46)も美味しいようです。福島県は福島産トマトもイチゴもも「安全」だと主張しています(47)。(=^・^=)の街で福島産トマトを打っていたスーパーチェーンは福島県いわき市にも店舗があります。チラシを見たのですが、福島産トマトもイチゴもありません。
他県産はあっても福島産トマトやイチゴが無い福島県いわき市のスーパーのチラシ
 ※(48)を引用
 図―13 福島産トマトもイチゴも無い福島県いわき市のスーパーのチラシ

 当然の結果です。(=^・^=)も福島県いわき市の皆様を見習い「フクシマ産」は食べません。
 当該スーパーの方にお願いがあります。福島ではチラシに載せられない福島産を(=^・^=)の街で売らないでください。

―参考にしたサイト様および引用した過去の記事―
(1)めげ猫「タマ」の日記 トラブルいっぱい東電原発(2月4週)―柏崎刈羽、東京電力の言い訳通らず―
(2)中長期ロードマップ|東京電力中の「2017年2月23日(廃炉・汚染水対策チーム会合 第39回事務局会議」
(3)(2)中の「【資料2】中長期ロードマップの進捗状況(概要版)(8.60MB)
(4)[PDF]東京電力福島第一原子力発電所における メガフロート ... - 原子力規制
(5)2017年2月16日福島第一原子力発電所 メガフロートNo.5VOID(北側)水位上昇について(PDF 73.6KB)
(6)(2)中の「中長期ロードマップの進捗状況⇒2017年2月23日(廃炉・汚染水対策チーム会合 第39回事務局会議)⇒【資料3-8】5・6号機の現状(1.69MB)
(7)2017年2月27日メガフロートNo.5VOID(北側)水位上昇に係る内部調査結果について(PDF 275KB)
(8)原子炉の安定化|東京電力
(9)めげ猫「タマ」の日記 トラブルいっぱい福島原発(11月3週)―地下水バイパス止まる―
(10)報道配布資料|東京電力
(11)(10)中の「水処理設備の放射能濃度測定結果 」
(12)2017年03月02日
福島第一原子力発電所の状況について(日報)【午後3時現在】

(13)福島第一原子力発電所の状況について(日報)|福島原子力事故に関する更新|東京電力ホールディングス株式会社
(14)原発20km圏 コウナゴ漁の操業決定 | 河北新報オンラインニュース
(15)福島県における魚介類の試験操業に関するポータルサイトです中の「対象種のNo77」
(16)食品中の放射性物質への対応|厚生労働省
(17)(10)中の「魚介類の核種分析結果<福島第一原子力発電所港湾内> 」
(18)2017年3月2日福島第一原子力発電所港湾口ブロックフェンスの補修について(PDF 0.99MB)
(19)2017年03月01日 福島第一原子力発電所の状況について(日報)【午後3時現在】
(20)福島原子力事故に関する更新|リリース・お知らせ一覧|東京電力ホールディングス株式会社
(21)(2)中の【資料3-1】汚染水対策(19.7MB)
(22)プレスリリース|リリース・お知らせ一覧|東京電力ホールディングス株式会社中の「福島第一原子力発電所における高濃度の放射性物質を含むたまり水の貯蔵及び処理の状況について」
(23)<原発事故>福島のブランド価値回復を | 河北新報オンラインニュース
(24)柏崎刈羽原子力発電所 6・7号炉 関連審査会合 | 原子力規制委員会
(25)免震重要棟|柏崎刈羽原子力発電所|東京電力
(26)第442回原子力発電所の新規制基準適合性に係る審査会合 | 原子力規制委員会
(27)柏崎刈羽原発、免震棟が性能不足か 東電14年に把握  :日本経済新聞
(28)第64回原子力規制委員会 臨時会議 | 原子力規制委員会
(29)原子力規制委員会記者会見 | 原子力規制委員会中の「平成29年03月01日 速記録【PDF:117KB】
(30)発電所の概要|柏崎刈羽原子力発電所|東京電力
(31)失敗事例 > 中越沖地震による原子力発電所の火災
(32)柏崎刈羽原子力発電所6号機の放射性物質の漏えいについて|TEPCOニュース|東京電力
(33)[PDF]PDF形式 858 キロバイト - 新潟県
(34)【経済インサイド】電力自由化、仁義なき戦い 東京電力が東北電力エリアの新潟に進出!? 柏崎刈羽原発再稼働の切り札か?(1/4ページ) - 産経ニュース
(35)めげ猫「タマ」の日記 柏崎刈羽の再稼働ができなければ電気代値上げとTV朝日、新潟には関係ありません。
(36)新潟県 - Wikipedia
(37)新潟県の皆さまへ(新潟本社)|東京電力ホールディングス株式会社
(38)新潟県内における「東京電力コミュニケーションブース」の開設について
(39)(38)中の別紙1:新潟市に開設する「東京電力コミュニケーションブース」の概要
(40)津波による浸水防止|柏崎刈羽原子力発電所|東京電力
(41)第445回原子力発電所の新規制基準適合性に係る審査会合 | 原子力規制委員会中の「資料1-3 柏崎刈羽原子力発電所6号及び7号炉 免震重要棟及び防潮堤の審査対応の問題とその原因と対策【PDF:797KB】
(42)(コメント)新潟県の皆さまへのお詫び~免震重要棟の耐震性に関する説明について~|お知らせ|東京電力ホールディングス株式会社
(43)とまとランドいわき ~美味しく安全な農産物を食卓へ~
(44)甘~いイチゴいかが いわきでフェス | 県内ニュース | 福島民報
(45)とまとランドいわき ~美味しく安全な農産物を食卓へ~
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(48)イオンいわき店
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  1. 2017/03/04(土) 19:43:46|
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