めげ猫「タマ」の日記

一寸気になったどうでもいい事を記事に

NHKのメルトダウン番組は柏崎刈羽再稼働のPR番組

 3月12日21時台に放送したNHKの福島第一1号機のメルトダウンを扱った番組は伏線で、
 ①非常用の冷却装置(イソコン)が上手く操作できなかったのは訓練不足が原因である。
 ②柏崎刈羽原子力発電所は非常用の冷却装置(イソコン)が動作していない事やその後の注水が上手くいっていない事を適切にアドバイスしていた。
 ③柏崎刈羽では日々、事故対応訓練を積み重ねている。
と放送し、再稼働PR番組です。柏崎刈羽では重要免震棟の東京電力による耐震偽装が発覚しています(1)。再稼働にには色々と議論があると思います。それを一方の立ち場にだけを取りあげています。放送法は
「意見が対立している問題はできるだけ多くの角度から論点を明らかにすること」
と規定しています(2)。違反しています。
 柏崎刈羽原子力発電所(かしわざきかりわげんしりょくはつでんしょ)は、新潟県柏崎市と、同県刈羽郡刈羽村にまたがる東京電力の原子力発電所で、合計出力821万2千キロワットで、世界最大の原子力発電所です(3)。
柏崎刈羽原子力発電所
 ※Google Mapを引用
 図―1 柏崎刈羽原子力発電所

 柏崎刈羽原子力発電所は今、原子力規制委員会で適合性審査(安全審査ではありません)が進められています(4)。ここに来て色々とトラブルが起こっているようですが(5)(6)、審査会合を(4)を見ている限りは、(=^・^=)の感覚では2017年度中には適合性審査に「合格」しそうです。適合性審査に合わせ東京電力は柏崎刈羽原子力発電所の「安全対策」を進めています(7)。総額は約6800億とのことです(8)。これだけの投資をすれば再稼働をしない訳には行きません。
 でも柏崎刈羽原子力発電所が立地する新潟県での評判はあまりよくありません。昨年10月の新潟県知事選挙時に実施された世論調査では、柏崎刈羽原発の再稼働について
 反対またはどちらかと言えば反対の合計 60.9%(反対36.5%。どちらかと言えば反対24.4%)
 賛成またはどりらかと言えば賛成の合計 24.2%(賛成 8.4%、どりらかと言えば賛成15.8%)
と、再稼働に反対するかたが賛成する方に比べ多くなっています(9)。
 これは(=^・^=)の感触ですが、新潟の皆様が柏崎刈羽原子力発電所の再稼働反対なのは反原発の世論が強いというよりは柏崎刈羽原子力発電所特有の事情の為と思います。
 ①事故を起こした東京電力の原子力発電所である。
 ②新潟に電気を供給していない東京電力(10)の原子力発電所である。
 ③2007年の中越沖地震では、柏崎刈羽原子力発電所は火災(3)や放射能漏れ事故(11)をお越し、新潟県の海水浴客が半減する等(12)の被害を出した。
2007年の柏崎刈羽原発火災映像を放送したBSN
 ※(13)を転載
 図-2 煙もくもく柏崎刈羽原子力発電所

 柏崎刈羽原子力発電所の再稼働では東京電力による重要免震棟の耐震偽装(1)、福島第一のメルトダウン隠し(14)などもあり議論が割れていると思います。そうしたなかでNHKは再稼働に熱心なようです。
 昨年10月の新潟県知事選が行われたのですが、新潟県に「共産党」系知事を誕生させてはまずいとする「県庁に赤旗」キャンペーン(15)に呼応するかの様に、再稼働に慎重な野党系候補がはあたかも共産党の候補であるかのようなネガティブキャンペーンを放送しました(16)。
遊説先として共産党系施設を報じるNHK
 ※(16)を転載
 図―3 新潟県知事選で野党系候補が共産党系の施設を訪れたと報じるNHK

 ただし「県庁に赤旗」やNHKのネガティブキャンペーンの効果も無く、野党系候補が当選しました(17)。
2016年12月9日の19時30分からは、NHKの新潟ローカルで、柏崎刈羽原発を扱った番組を放送し、
 ①東京電力は十分に安全対策を行っている。
 ②事故後に自然エネルギーの普及や節電が進んだことを無視し、ごれからのエネルギーを考えると、火力だけでは心配なので原子力が必要
との内容の番組を放送していました(18)。
「この5年間は(火力発電で)よかったけれど、この先10年20年はどうなるかは」と話す東電社員様らしき方
 ※当該番組をキャプチャー
 図―4 「この5年間は(火力発電で)よかったけれど、この先10年20年はどうなるかは」と話す東電社員様らしき方の話しを報じるNHK
 福島第一原発事故のイベントと福島県福島市の放射線量を纏めると以下のようになります。
2号機白煙後に上昇した福島県福島市の放射線量
 ※1 イベントは(19)放射線量は(20)による。
 ※2 非常用デーゼル発電機は「非常用DG」と略す
 図―5 福島原発事故直後のイベントと福島県福島市の放射線量

主なイベントは以下の通りです(19)(20)。
 3月11日15時41分 1~3号機、非常用ディーゼル発電機停止
 3月12日15時36分 1号機、水素爆発
 3月14日11時01分 3号機、爆発
 3月15日06時14分 4号機、音がして壁を損傷
 3月15日08時25分 2号機、白煙確認
 3月15日16時頃 福島県福島市の放射線量上昇

 図に示す通り、2号機の白煙確認後に福島市の放射線量が上昇しており、福島を汚染したのは主に2号機からの放射性物質です。
 福島第一事故直後の2011年3月25日に「最悪のシナリオ」なるものが作られました(21)。これを事故直後に原発事故の対応に当たった細野豪志氏(22)が解説をしています(23)。ここでは最悪の事態になれば
 「強制移転をもとめるべき地域が170km以遠にも生じる可能性や<略>移転を希望する場合認めるべき地域が250km以遠にも発生することになる可能性がある。」
としています。こうなったら東京も避難です。福島第一の初期の事故対応の優先事項はとにかく放射性物質の拡散を阻止することであって、メルトダウンの進行を抑制し後のデブリ取り出し等の「廃炉」を用意にすることではなかったはずです。
 月12日21時台に放送したNHKの福島第一1号機のメルトダウンを扱った番組を放送すていますた。番組の冒頭に格納容器内の映像が出てきます。
「福島第一の格納容器内」の様子を報じるNHK
 ※3月12日21時台の番組をキャプチャ―
 図―6 「福島第一の格納容器内」の様子を報じるNHK

 この番組は1号機を扱った番組ですが、東京電力の発表(24)と照合すると2号機の格納容器内です。番組では「格納容器内」との説明はあったのですが、2号機との説明がありません。その後が1号機を扱った番組なので、知らない方は1号機と思ったのではないでしょうか?東京電力は2015年4月に部分的ですが1号機の格納容器内の調査を実施しています。映像も公開していますし、放射線量も発表しています。それによると1号機の格納容器内の放射線量は図にあるような1時間当たり210シーベルトでなく、4.7~9.7シーベルトです(25)。
 1号機のメルトダウンが最も深刻で、廃炉作業を困難にしたことを紹介し東京電力は1号機で危機的な状況を見過していたと放送し、12日間冷却がなされなかったとしています。そして番組のテーマを
 「(1号機が冷却されていない)なぜ”危機”見過ごされたのか」
としています。
「なぜ”危機”見過ごされたのか」と報じるNHK
 ※3月12日21時台の番組をキャプチャ―
 図―7 「なぜ”危機”見過ごされたのか」と報じるNHK
 
その後で非常用の冷却装置(イソコン)について紹介しています。
 イソコン(非常用の冷却装置)
※3月12日21時台の番組をキャプチャ―
 図―8 「非常用の冷却装置(イソコン)」と報じるNHK 

この装置が起動していないのに起動していたと思いこんでいたと紹介ぢています。
イソコンが動いていると誤認した報じるNHK
 ※3月12日21時台の番組をキャプチャ―
 図―9 非常用の冷却装置(イソコン)が起動していないのに起動していたと思いこんでいたと放送するNHK

 勘違いしたのは不慣れが原因だとしています。その後に1号機が爆発したとしています。これでは非常用の冷却装置(イソコン)に習熟してれば1号機の爆発が防げたような内容ですが、同番組によれば10時間程度しかもたないそうです。たとえ動いていたとしても、そのうちに止まりメルトダウンが起こり爆発したはずです。
 1号機が爆発した後は消防車で注水をしたのですが、殆どが途中で漏れてしまい実際に炉心に送られた水は注水した量の1%程度で冷却には役立たなかったとしています。このあと3月13日に3号機の異変が明らかになったそうです。翌日(14日)11時には爆発しているので(19)、かなり切迫した事態です。これについて柏崎刈羽発電所から注水が上手く行ってない指摘があった旨を放送しています。
柏崎刈羽発電所から注水が上手く行ってない指摘があった旨を放送するNHK
 ※3月12日21時台の番組をキャプチャ―
 図―10 柏崎刈羽発電所から注水が上手く行ってない指摘があった旨を放送するNHK

 柏崎刈羽は優秀なようです。にも関わらず福島第一は突っぱねと放送しています。
ちゃんと水が入っていると応答する福島第一
 ※3月12日21時台の番組をキャプチャ―
 図―11 柏崎刈羽からの福島第一は突っぱねと放送するNHK

 でも考えて下さい。既に爆発してしまった1号機への対応よりも、翌日に爆発する3号機への対応の方が重要です。(=^・^=)は福島第一は柏崎刈羽からの「雑音」に惑わされなかった思います。
 3月17日までには、3号機が爆発し、2号機が白煙を吹き、4号機は原子炉建屋が破損しがボロボロになっていたようです。
ボロボロの4号機建屋
 ※3月12日21時台の番組をキャプチャ―
 図―13 ボロボロになっていた4号機

 これは東京電力の発表からも読み取れます(26)。
 最悪のシナリオは4号機の核燃料プールにある核燃料が最もリスクが高いとしています。原子炉の水素爆発で屋内退避がひつようなには15kmの範囲とすていますが、4号機の核燃料プールにある核燃料が損傷すれば50km(1炉心分)ないし70km(2炉心分)の屋内退避が必要としています。損傷は早ければ2週間で始まるとしています(21)。
以下に原子炉の構造を示します。
燃料プールが上部にある原子炉
 ※(19)にて作成
 図―14 原子炉の構造

 図に示す様に核燃料プールは原子炉格納容器の外の原子炉建屋の上部にあります。4号機の原子炉建屋は図-13に示すようボロボロです。4号機核燃料プールの核燃料はムキ出しの状態でした。事故当時、4号機は定期点検中でした(27)。定期点検開始まで発電使われていた核燃料は核燃料プールに移されていました。他の原子炉よりも発熱量の多い多数の燃料が保管されており、全体の放射性物質の量も発熱量も多いはずです。他よりも早く中の水が干上がり冷却が止まり核燃料が損傷する恐れがありました。細野豪志氏は
 「いちばん危険なのは、定期検査中で使用済み核燃料が1331本入っている四号機のプールが干上がるというシナリオである。」
と評しています(23)。
 柏崎刈羽は3月17日に1号機の原子炉の冷却水について「すべが蒸発をしている」と指摘してると放送しています。
 「すべが蒸発をしている」と柏崎刈羽の指摘を報じるNHK
※3月12日21時台の番組をキャプチャ―
 図―15 「すべが蒸発をしている」と柏崎刈羽の指摘を報じるNHK

 ところが福島第一の関心は3、4号機の核燃料プールに移ったとしています。
福島第一の関心は3、4号機の核燃料プールに移った放送するNHK
 ※3月12日21時台の番組をキャプチャ―
 図―16 福島第一の関心は3、4号機の核燃料プールに移った放送するNHK

 当時の状況を考えれば福島第一の判断は当然の事だと思います。NHKは柏崎刈羽原子力発電所は非常用の冷却装置(イソコン)が動作していない事やその後の注水が上手くいっていない事を適切にアドバイスしていたように放送すていますが、実態は「雑音」です。
 そして最後の方で柏崎刈羽の事故対応の訓練の様子を放送しています。
柏崎刈羽の事故対応訓練を報じるNHK
 ※3月12日21時台の番組をキャプチャ―
 図―17 柏崎刈羽の事故対応の訓練の様子を放送するNHK

 この番組は1号機が12日間冷却がなされなかったのは福島第一の見落としのように報じていますが、優先順位をつけて事にあたれば、後回しせざるを得ない状況だったはずです。
 当該番組は伏線で、
 ①非常用の冷却装置(イソコン)が上手く操作できなかったのは訓練不足が原因である。
 ②柏崎刈羽原子力発電所は非常用の冷却装置(イソコン)が動作していない事やその後の注水が上手くいっていない事を適切にアドバイスしていた。
 ③柏崎刈羽では日々、事故対応訓練を積み重ねている。
と放送し柏崎刈羽は状況を冷静に見抜く技術力があり訓練もしていると、柏崎刈羽の安全性・再稼働をPRしています。
 柏崎刈羽では重要免震棟の東京電力による耐震偽装が発覚しています(1)。再稼働にには色々と議論があると思います。それを一方の立ち場にだけを取りあげています。放送法は
「意見が対立している問題はできるだけ多くの角度から論点を明らかにすること」
と規定しています(2)。違反しています。


<余談>
 図表が小さいとご不満の方はこちら、図表をクリックしてください。
 NHKは柏崎刈羽の稼働に熱心なようです。(=^・^=)は多面的な議論が必要だと思います。3月6日に朝鮮半島からミサイルが飛んで来ました(28)。NHKが軌道を報じていました。
朝鮮半島から柏崎刈羽の方に飛んでくるミサイル
 ※NHKの3月9日21時台の番組をキャプチャー
 図―18 朝鮮半島から飛んで来たミサイルの軌道

 図に示す様に先には柏崎刈羽があります。日本と朝鮮半島諸国関係が悪化し、柏崎刈羽にミサイルが飛んで来たとして、発電所を守る為に東電社員様は残ってもらう必要があります。東電社員様に覚悟があるのか、覚悟があったとして社会は認めていいのか?疑問が残ります。両方成立しないと柏崎刈羽の安全は成立しません。
 それにしても今回のNHKの番組は一方的です。こんな番組が放送されるようでは福島の皆様は不安だと思います。
 福島県はイチゴ栽培が盛んだそうです(29)。福島県相馬市辺りもイチゴの産地です(30)。福島県相馬市では今、イチゴ狩りが楽しめます。同市はイチゴのシーズンです。同市のイチゴは甘くて美味しいそうです(31)。福島県は福島産イチゴは安全だと主張いています。でも福島県相馬市のスーパーのチラシには福島産イチゴはありません。
他県産はあっても福島産イチゴが無い福島県相馬市のスーパーのチラシ
 ※(32)を引用
 図―19 福島産イチゴが無い福島県相馬市のスーパーのチラシ

 当然の結果です。(=^・^=)も福島県相馬市の皆様を見習い「フクシマ産」は食べません。

―参考にしたサイト様および引用した過去の記事―
(1)(コメント)新潟県の皆さまへのお詫び~免震重要棟の耐震性に関する説明について~|お知らせ|東京電力ホールディングス株式会社
(2)放送法 - Wikipedia
(3)柏崎刈羽原子力発電所 - Wikipedia
(4)柏崎刈羽原子力発電所 6・7号炉 審査状況 | 原子力規制委員会
(5)めげ猫「タマ」の日記 トラブルいっぱい東電原発(2月4週)―柏崎刈羽、東京電力の言い訳通らず―
(6)めげ猫「タマ」の日記 トラブルいっぱい東電原発(3月1週)―柏崎刈羽・安全審査の申請書を再提出―
(7)発電所の安全対策|柏崎刈羽原子力発電所|東京電力
(8)柏崎刈羽原発の安全対策費、1.4倍に 東電見通し:朝日新聞デジタル
(9)東京新聞:原発再稼働「反対」6割 接戦の新潟知事選:政治(TOKYO Web)
(10)【経済インサイド】電力自由化、仁義なき戦い 東京電力が東北電力エリアの新潟に進出!? 柏崎刈羽原発再稼働の切り札か?(1/4ページ) - 産経ニュース
(11)柏崎刈羽原子力発電所6号機の放射性物質の漏えいについて|TEPCOニュース|東京電力
(12)[PDF]PDF形式 858 キロバイト - 新潟県
(13)めげ猫「タマ」の日記 トラブルいっぱい東電原発(3月1週)―柏崎刈羽・安全審査の申請書を再提出―
(14)福島)「メルトダウン隠し」、東電幹部が謝罪:朝日新聞デジタル
(15)新潟県庁に赤旗が翻る危機|衆議院議員 金子めぐみオフィシャルブログ Powered by Ameba
(16)めげ猫「タマ」の日記 NHKのネガティブキャペーン、新潟知事選・野党統一候補は共産党の候補
(17)新潟知事に再稼働慎重派の米山氏 自公系候補らを破る:朝日新聞デジタル
(18)めげ猫「タマ」の日記 NHKの柏崎刈羽再稼働プロパガンダ
(19)福島第一原子力発電所事故の経緯 - Wikipedia
(20)平成22・23・24年度 県内7方部環境放射能測定結果 - 福島県ホームページ
(21)最悪のシナリオ
(22)細野豪志 - Wikipedia
(23)最悪のシナリオ
(24)2017年2月16日2号機原子炉格納容器内部調査について ~自走式調査装置による調査結果~(PDF 473KB)
(25)格納容器内部調査|東京電力
(26)福島第一原子力発電所 4号機の現状|東京電力
(27)福島第一原子力発電所4号機の定期検査開始について|TEPCOニュース|東京電力
(28)福島県オリジナル品種「ふくはる香」をお見逃し無く! | ふくしま 新発売。
(29)特産品情報 | 地区別くらし情報 そうま地区 | JAふくしま未来
(30)TOP | 和田観光苺組合
(31)安全が確認された農林水産物(公開用簡易資料) - 福島県ホームページ
(32)ヨークベニマル/お店ガイド
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  1. 2017/03/16(木) 19:42:28|
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