めげ猫「タマ」の日記

一寸気になったどうでもいい事を記事に

トラブルいっぱい東電原発(3月3週)―福島原発事故、国も過失―


 東京電力の原発はトラブルが多く、トラブル毎に記事にするは面倒なので、まとめて記事にしています。先週につづき(1)、3月3週(3月12日から18日)もしっかりトラブルが起こっています。
 ①福島原発事故、国も過失
 ②福島第一、1号機ロボット調査・中断
 ③福島第一、原子炉・タービン建屋への流入量・1日100トンを切れず
 ④福島第一、汚染水タンク・増設遅れ
 ⑤福島第一、ALPS停止
 ⑥福島第二、下請けさんが感電
 ⑦福島第二、1号機は廃炉?
福島第一トラブルマップ(3月3週) ※ 位置は概ね(3)による 
 図―1 福島第一トラブルマップ(3月3週)

1.福島第一、津波は予測できたと判決
 東京電力福島第1原発事故で福島県から群馬県などに避難した住民ら45世帯137人が国と東電に計約15億円の損害賠償を求めた訴訟の判決で、前橋地裁は3月17日、「巨大津波の予見が可能で、事故は防げた」と判断し、国および東京電力の双方に過失があったと認め計3855万円の賠償を命じたそうです(4)。
福島原発事故について国の過失を認めた判決を報じる福島民報
 ※(5)を3月18日に閲覧
 図―2 「国および東京電力の双方に過失があった」との判決を伝える福島県の地方紙・福島民報


2.福島第一、1号機ロボット調査・中断
 福島第一、1号機の格納容器内調査は2年前の2015年4月に実施されています。この時は内部の様子や放射線量は分かったのですが、デブリ(溶け落ちた核燃料)の手がかりは得られませんですた(6)。
1号機格納容器内
 ※1(7)を引用
 ※2 東京電力にて画像処理を実施
 ※3 撮影日は2015年4月12日
 図―3 1号機格納容器内
 
 この時の反省を踏まえ、新な調査方法を決めました。
 格子状の床の隙間からカメラ等をたらすように計画されている1号機格納容器内内部調査
※(8)にて作成
 図―4 新たな自走式ロボットの概念図

 図に示すように自走式から先にカメラや線量計が取り付けられているケーブルをたらし、より下の方を観察しようとするものです。ロボット走行用の床は格子状になっており、格子の隙間からたらすそうです(8)。
 当初は3月14日から始めるとし、前日の13日の会見で大々的に喧伝されました(9)。ところが3月14日に突然、カメラが映らなくなったとして中断が発表されました(10)。この調査では、格納容器の横に空いた「穴」から自走式ロボットの他に監視カメラのついた装置をいれます。
自走式ロボットの他に監視カメラがある1号機格納容器内調査
 ※(8)にて作成
 図―5 1号機格納容器内調査の概要

 東京電力の会見(11)および説明資料(12)によれば、監視カメラのついた装置には別のカメラもついています。図―4のケーブルドラムにはカメラの映像を送る為のケーブルが伸びています。
ケーブルドラムから延びるケーブル
 ※(12)にて作成
 図-6 ケーブルドラムから延びるケーブル

 監視カメラのついた装置を格納容器にいれる作業中に、図ー4に示す「ブラケット」と呼ばれる部品に当たり切れてしまい、映像が送られなくなりカメラが映らくなったそうです(10)。
 ところがこの「ブラケット」は本来は付けるべきものではなかったそうです。この装置を工場から出荷する時に、本来は出荷すべきでない「ブラケット」を一緒に出荷していまい、さらに現場で組み立てる時に付けるべきでない「ブラケット」を付けてしまいケーブルがブラケットに当たり切れてしまったそうです(11)。
 ケーブルを交換し今日(3月18日)から作業を再開するそうです(13)。

3.福島第一、原子炉・タービン建屋への流入量・1日100トンを切れず
 福島第一では原子炉やタービン建屋に地下水が流れ込む等して、日々汚染水が増えています。放置すると溢れてしまうのでこれを汲みあげ処理設備を通した後で汚染水タンクに蓄えています(14)。以下に福島第一の汚染水の流をしめします。
福島第一汚染水処理の流れ
 ※(15)を転載
 図―7 福島第一原発の汚染水処理の流れ

 2015年6月に東京電力は2017年3月までには、福島第一の原子炉・タービン建屋への流入量を1日当たり100トン以下にすると発表しました(16)。図に示す通り、建屋に流入した汚染水は汲み上げてタンクに貯蔵しているので、汚染水全体の増加量を見れば、建屋への流入量が分かります。以下に週毎の汚染水増加量と降水量を示します。
1日に約250トンとなった福島第一の汚染水増加量
 ※汚染水増加量は(17)、降水量は(18)を集計
 図ー8 汚染水増加量と降水量

 先週は1日当たりで147トンの増加と目標にかなり近い所までいったのですが、今週は100トン近く増え1日当たり246トンの増加となりました。先週と今週の違いは雨が降ったことです。先週の降水量は1日当たり0,7mm(1週間で4mm)でしたが今週は4.7mm(1週間で33mm)です(18)。雨が降ると汚染水の増加は加速します。気象庁のデータを見ると(16)、福島第一原発近くのアメダス観測点「浪江」の年間の平均の降水量は1,511mmで(19)1日当たり4.1mm(1,511÷365)です。平均的な降水で目標の2.5倍の増加量になりました。福島第一、原子炉・タービン建屋への流入量・1日100トンは期限の今月末までには達成できません。

4.汚染水タンク・増設遅れ
 図―7に示すように汚染水は最終的に処理水タンクに集められます。建屋に水の流入が止まらない限りは処理水タンクを作り続けるしかありません。以下に処理水タンク容量の計画と実績をしめします。
計画を下回る処理水タンクの増設実績
 ※実績は(17)、計画は(20)による。
 図―9 処理水タンクの容量の計画と実績

 図に示すように処理水タンクの増設がペースダウンし計画を下回りました。この計画は2月23日に発表されたばかりです(20)。東京電力の計画は3週間で破綻します。

5.福島第一、ALPS停止
 図―7に示す様にALPS(多核種除去設備)は最終段の汚染水処理装置です。ALPSには普通のALPS、増設、高性能の3種類がありますが3月14日に全てが止まったと発表しました(21)。15日は動き出したのですが(22)、送り先の処理水タンクが増設出来なければ汚染水処理を止めるしかないようです。

6.福島第二、下請けさんが感電
 原子力規制委員会は3月15日に3月8日10 時37 分頃、福島第二発電所構内の免震重要棟1階で、電気品の点検作業をしていた下請けさん1 名が、左手に感電し、左手第一指(親指)から第四指(薬指)を負傷しました。救急車で病院に運ばれたとの事です(23)。

7.福島第二、1号機は廃炉?
 福島県は福島第二原発の全機廃炉を度々求めています(24)。でも東京電力は応じていません。東京電力は色々と言っているようですが(25)、(=^・^=)は会計上の問題だと思っています。今は福島第二原発は「資産」ですが、廃炉となれば廃炉費用や使用済み核燃料の処理費用を損金として計上しなければならず「お荷物」になります。
 そうした中で1号機について東京電力が廃炉を決めたとの報道がなされました。報道によると廃炉による費用負担は費用負担は1000億円未満との事です(26)(27)。4機全部なら4000億円でしょうか。
 この報道について、東京電力は
「 2017年3月17日の一部報道において、『福島第2原発廃炉へ 東電、1号機から』と報道されておりますが、福島第二原子力発電所1号機を廃炉にする方針を固めた事実はありません。」
とのコメントを発表しています(28)。


<余談>
 図表が小さいとご不満の方はこちら、図表をクリックしてください。
 トラブル続の東京電力の原発、福島の皆様は不安だと思います。
 福島県が力を入れてる農畜産物に鶏肉(地鶏)があります(29)。福島県福島市では間もなくシャモ祭も開かれます(30)。福島県は福島産鶏肉は「安全」だと主張しています(31)。でも、福島県福島市のスーパーのチラシには福島産鶏肉はありません。
他県産はあっても福島産鶏肉が無い福島県福島市のスーパーのチラシ
 ※(32)を引用
 図―10 福島産鶏肉が無い福島県福島市のスーパーのチラシ

 当然の結果です。(=^・^=)も福島県福島市の皆様を見習い「フクシマ産」は食べません。

―参考にしたサイト様および引用した過去の記事―
(1)めげ猫「タマ」の日記 トラブルいっぱい東電原発(3月2週)―福島第一、廃炉にはあと40年以上(TUF)―
(2)中長期ロードマップ|東京電力
(3)国、東電の過失認定 原発事故集団訴訟初判決 前橋地裁 | 県内ニュース | 福島民報
(4)福島民報
(5)(2)中の「2017年2月23日(廃炉・汚染水対策チーム会合 第39回事務局会議」⇒【資料2】中長期ロードマップの進捗状況(概要版)(8.60MB)
(6)格納容器内部調査|東京電力
(7)東京電力ホールディングス 写真・動画集| 「原子炉格納容器内部調査技術の開発」ペデスタル外側_1階グレーチング上調査(B1調査)の現地実証試験の結果について
(8)2017年3月13日 1号機原子炉格納容器内部調査について(PDF 1.57MB)
(9)2017/3/13(月) 原子力定例記者会見
(10)1号機原子炉格納容器内部調査前の準備作業の中断について|報道関係各位一斉メール|東京電力ホールディングス株式会社
(11)2017/3/16(木) 原子力定例記者会見
(12)2017年3月15日1号機 原子炉格納容器内部調査 調査前の準備作業の中断について(PDF 354KB)
(13)1号機原子炉格納容器内部調査実施に伴う会見のご案内について|報道関係各位一斉メール|東京電力ホールディングス株式会社
(14)原子炉の安定化|東京電力
(15)めげ猫「タマ」の日記 トラブルいっぱい福島原発(11月3週)―地下水バイパス止まる―
(16)(2)中の「(資料1)中長期ロードマップ改訂案について(133KB)
(17)プレスリリース|リリース・お知らせ一覧|東京電力ホールディングス株式会社中の「福島第一原子力発電所における高濃度の放射性物質を含むたまり水の貯蔵及び処理の状況について」
(18)報道配布資料|東京電力中の「福島第一原子力発電所構内排水路のサンプリングデータについて 」
(19)気象庁|過去の気象データ検索を「浪江」で検索
(20)(2)中の「中長期ロードマップの進捗状況⇒2017年2月23日(廃炉・汚染水対策チーム会合 第39回事務局会議)中長期ロードマップ|東京電力
(21)"2017年03月14日福島第一原子力発電所の状況について(日報)【午後3時現在】
(22)"2017年03月15日福島第一原子力発電所の状況について(日報)【午後3時現在】
(23)第69回原子力規制委員会 | 原子力規制委員会中の「原子力施設におけるトピックス(平成29年3月6日~3月12日)【PDF:763KB】
(24)めげ猫「タマ」の日記 トラブルいっぱい福島原発(12月4週)―福島第二、4度目の「廃炉決議」―
(25)第二原発廃炉「権限ない」 東電に判断求める 世耕弘成経産相 | 県内ニュース | 福島民報
(26)福島第2原発:廃炉へ 東電、1号機から - 毎日新聞
(27)<福島第2原発>廃炉へ 東電、1号機から (毎日新聞) - Yahoo!ニュース
(28)2017年3月17日付 福島第二原子力発電所に関する一部報道について|お知らせ|東京電力ホールディングス株式会社
(29)ふくしまイレブンエッセイ - 福島県ホームページ
(30)第13回川俣シャモまつりin四季の里開催 - 川俣町公式ホームページ
(31)安全が確認された農林水産物(公開用簡易資料) - 福島県ホームページ
(32)イオン福島店
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  1. 2017/03/18(土) 19:44:21|
  2. -
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