先月(4月)29日に発生し(1)、今月(5月)10日にようやく鎮火した福島県浪江町の避難区域内で発生した山火事について(2)、福島県は1地点(浪江町・石熊公民館)の空気中のセシウム137濃度が1立方メートル当たりで
5月15日 0.30ミリベクレル未満(ND)
5月17日 6.73ミリベクレル
と20倍以上に跳ね上がった旨を18日に発表しました(3)。ところが当日(13日)に福島のローカルTV局のTUFは
「量が非常に少なくて検出されるような量ではない」
と報じていました(4)。20倍以上に跳ね上がっても「検出されない」などはありえない話です。にんたような報道は福島民報(1)や福島民友(5)も行っており、福島では拡散しても「拡散していない」とのデマが繰り返し流されるづけています。
4月29日に福島県浪江町の避難区域で発生し(1)、5月10日にようやく鎮火した山火事は(2)では放射性物質の飛散を心配する声があるようです。福島県は火災現場近くで粉塵測定を実施しています(2)(3)。に以下に定位置を示します。

※1 (4)のデータを(5)に示す手法で5月1日に換算
※2 避難区域は(6)による
※3 火災場所・測定場所は(3)による。
図-1 福島・避難区域内の火災現場と粉塵測定位置
以下にこもうと「石熊公民館」の空気中のセシウム137濃度の結果を示します。

※1 (3)にて作成
※2 NDは測定のうち検出限界未満(ND:見つからない事)の時の検出限界値を示す。
図―2 火災現場近く「石熊公民館」の粉塵測定結果
図に示す様に2つのピークが読み取れます。空気中のセシウム137濃度が1立方メートル当たりで
5月10日 0.97ミリベクレル
5月12日 25.47ミリベクレル
と26倍の上昇
5月15日 0.30ミリベクレル未満(ND)
5月17日 6.73ミリベクレル
と20倍以上の上昇の旨を18日に発表しました(3)。
当日に当日(13日)に福島のローカルTV局のTUFもこれについて配信すていますた。

※(4)をキャプチャー
図―3 福島・避難区域内の火災を報じるTUF
さらには放射性物質の拡散について
「量が非常に少なくて検出されるような量ではない」
と報じていました(7)。

※(7)をキャプチャー
図―4「検出されるような量ではない」と報じるTUF
でも図―2に示す様に20倍に跳ね上がる現象が複数回見つかっています。間違いなく「検出」されています。
この山火事に関して福島では従前からにたような報道がなされています。福島民報は
「ネット上に信ぴょう性に欠けるうわさや事実と異なる火災の現場写真が出回るのは早かった。発生場所が比較的放射線量が高いとされる区域だけに、放射性物質が火事で舞い上がり拡散しているという論調が目立った。」
と論じ(1)放射性物が舞い上がるとの話はデマような発信をしっていました。あるいは福島民友は5月3日に
「火災に伴う放射線量の上昇による健康への影響はない。」
と報じたあとさらに
「インターネットは誤った情報もネット上に残るのが特徴で対応が課題となりそう。」
と報じ、火災によって放射性物質が拡散する心配はなく、このような懸念は「デマ」だと断じる報道を配信していました(8)。
福島ではセシウムが拡散しているのに「拡散していない」とのデマが繰り返し報じられています。
TUFは健康への影響はなかったのとの坪倉医師のコメントを報じています。

※(7)をキャプチャー
図―4 健康への影響はなかったのとのコメントを報じるTUF
以下に新潟県魚沼市の位置、福島県内の日本100名山の位置と2015年11月から1年間で飛んで来た福島県内放射性物質の量を示します。

※1 (9)を転載
※2 ①は「飯豊山」、②は「吾妻山」、③は「安達太良山」、④は「磐梯山」、⑤は「 会津駒ヶ岳 」、⑥は「 那須岳 」
図―5 放射性物質が飛んで来た量と日本100名山
新潟県魚沼市に接する福島県側では1平方メートル当たり数万ベクレルの放射性物質が降り注いでいます。本データは航空機モニタリングの数値データより計算していますが、近々のデータ(10)では新潟県が対象から外れているので新潟県側の見積もりができません。それでも福島県側のデータから類推しそれなりのセシウムの降下があったと想像できます。以下に新潟県魚沼市産コシアブラの検査結果を示します。

※1 (11)を転載
※2 NDは検出限界未満(見つからないと)を示す
※3 日付けは収穫日ないし購入日
図―6 新潟県魚沼市産コシアブラの検査結果
図に示す通り急に上昇しています。図―5と合わせそれなりのセシウムの降下が今も続いており、結果としてセシウム汚染を増大させたと想像できます。福島ではセシウムの飛散は継続しておりあらたなセシウム汚染食品が生まれる可能性があります。
TUFは健康への影響はなかったのとのコメントをした坪倉医師は、福島民友の特集記事の「坪倉先生の放射線教室」で
「県内で現在、人が居住している場所の多くは、西日本や諸外国の線量と大差なくなってきています。」
なんて寄稿をしています(13)。以下に航空機モニタリングの結果を示します。

※1 (4)のデータを(5)に示す手法で5月1日に換算
図―7 福島および隣県の放射線量
図に示す通り福島では国が除染が必要だとする毎時0.23マイクロシーベルトを超える地域が広がっています。坪倉医師の説明とは異なり隣県に比べ汚染されえています。
以下に3地点のセシウム137濃度を示します。

※1 (3)にて作成
※2 NDは測定のうち検出限界未満(ND:見つからない事)の時の検出限界値を示す。
図―8 火災現場近くの粉塵測定結果
<余談>
図表が小さいとご不満の方はこちら、図表をクリックしてください。
福島では「安全」であろうがなかろうが「安全」とのデマが発信されます。このような状況が続く限は福島を避けざるを得ません。福島を避ける行為を「風評被害」と呼ぶ向きもあるようですが(14)、不正確な情報を繰り返し発信する福島では仕方ありません。福島が避けられるのは福島にも責任があると思います。この思いは福島の皆様も同じだとおもいます。
福島を代表する野菜にアスパラガスがあります。5月となり本格シーズンです(15)。福島市に隣接する二本松市や伊達市も産地です(16)(17)。この辺りのアスパラガスは太くてやわらかな歯ごたえが人気だそうです(16)。福島県は福島産アスパラガスは「安全」だと主張しています(18)。でも、福島県福島市のスーパーのチラシには福島産アスパラガスはありません。

※(19)を引用
図―9 福島産アスパラガスが無い福島県福島市のスーパーのチラシ
当然の結果です。(=^・^=)も福島県福島市の皆様を見習い「フクシマ産」は食べません。
―参考にしたサイト様および引用した過去の記事―
(1)
【浪江山林火災風評】正確な情報で払拭を(5月13日) | 県内ニュース | 福島民報(2)
空間線量モニタリング結果情報 - 福島県ホームページ(3)(2)中の「
林野火災現場周辺の放射線モニタリングの結果(第16報) [PDFファイル/689KB](4)
航空機モニタリングによる空間線量率の測定結果 | 原子力規制委員会中の「福島県及びその近隣県における航空機モニタリング(平成28年9月14日~11月18日測定) 平成29年02月13日 (KMZ, CSV)」
(5)
めげ猫「タマ」の日記 半減期でしか下がらない福島の放射線(2016年)(6)
区域見直し等について - 福島県ホームページ(7)
Nスタふくしま20170518 TUFchannel (8)
浪江の山火事デマ拡散 専門家ら「まどわされないで」:福島民友ニュース:福島民友新聞社 みんゆうNet(9)
めげ猫「タマ」の日記 事故6年、放射性物質が飛び交う福島(10)
航空機モニタリングによる空間線量率の測定結果 | 原子力規制委員会中の「福島県及びその近隣県における航空機モニタリング(平成28年9月14日~11月18日測定) 平成29年02月13日 (KMZ, CSV)」
(11)
めげ猫「タマ」の日記 食品中の放射性セシウム検査のまとめ(5月3週)―売られていても公表されない事があるセシウム汚染食品―(12)
西日本と大差ない線量に :坪倉先生の放射線教室:福島民友新聞社 みんゆうNet(13)
除染の目標・計画などについて | 除染・放射線Q&A | 除染情報プラザ:環境省(14)
福島県風評・風化対策強化戦略について - 福島県ホームページ(15)
ふくしまイレブンエッセイ - 福島県ホームページ(16)
特産品情報 | 地区別くらし情報 安達地区 | JAふくしま未来(17)
特産品情報 | 地区別くらし情報 伊達地区 | JAふくしま未来(18)
安全が確認された農林水産物(公開用簡易資料) - 福島県ホームページ(19)
イオン福島店
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- 2017/05/20(土) 19:43:31|
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