避難指示が昨年6月に解除された福島県葛尾村(1)の事故7年目(2017年3・4月)月の中に生まれた赤ちゃんは全員が女の子です。福島県の発表(2)を集計すると福島原発事故後に生まれた赤ちゃんを集計すると
男の子 21人
女の子 46人
で、女の子が圧倒的に多く生まれています。このような確率を計算したら0.3%まので、偶然とは言えません。普通は男の子が多く生まれる(3)ので異常な事態です。
福島原発事故後に福島では二種類の避難区域が設定されました。一つは福島第一原発20km圏内の警戒区域と原発事故後しばらくして放射線量が高い事が判明し、指定された計画的避難区域です。警戒区域は福島原発事故翌日の2011年3月12日に設定されましたが、計画的避難区域が設定されたのは原発事故から1ヶ月以上も後の2011年4月22日です(4)。旧計画的避難区域はいわば「逃げ遅れた」避難区域です。

※1(5)の数値データを元に(6)に示す手法で5月1日時点に換算
※2 避難区域は(4)による
図-1 旧計画的避難区域
図に示す通り、葛尾村は村のほぼ全域が計画的避難区域でした。原発事故から5年以上が経過した今でもほぼ全域が国が除染が必要だとする毎時0.23マイクロシーベルト(7)を大きく超えています。それでも安倍出戻り内閣は「安全」であるとして昨年(2016年)6月に避難指示を解除しいました(1)。本当に安全なのか心配です。
福島県が2016年12月中の人口動態を発表したので(2)、赤ちゃん誕生数を調べてみました。
以下に各年3月から1年間の葛尾村の赤ちゃん誕生数を示します。事故7年目(2017年3・4月)月の中に生まれた赤ちゃんは全員が女の子です。 以下に各年3月から1年間の葛尾村の赤ちゃん誕生数を示します。

※1(2)を集計
※2 事故7年目(2017年3月~)は4月末までの集計
図―2 各年3月から1年間の葛尾村の赤ちゃん誕生数
通常は男の子が多く生まれなす(3)。図に示す通り葛尾村でも原発事故前年は男の子が多く生まれていたのですが、原発事故後は女の子が多く生まれるようになりました。原発事故(2011年3月)以降の赤ちゃん誕生数を集計すると
男の子 21人
女の子 46人
で女の子が多く生まれています。このような事が偶然に起こる確率を計算したら0.3%なので偶然とは言えません。以下に偶然に起こる確率の計算結果を示します。
表―1 偶然に起こる確率の計算結果(葛尾村)
※計算方法は(=^・^=)の過去の記事による(8)。

このような事は葛尾村だけではありません。図-1に示す様に飯舘村と川俣町に設定された旧計画的避難区域の避難指示が解除されました(4)。以下に3町村の原発事故以降から先月末(2011年3月~17年4月)までの赤ちゃん誕生数を示します。

※(2)を集計
図―3 3町村の原発事故以降から先月末(2011年3月~17年4月)までの赤ちゃん誕生数
図に示す通り葛尾村だけでなく飯舘村や川俣町でも女の子が多く生まれています。葛尾村を含め3町村を合計すると
男の子 332人
女の子 438人
で女の子が多くなっています。このような事が偶然に起こる確率を計算したら0.013%でした。以下に偶然に起こる確率の計算結果を示します。
表―2 偶然に起こる確率の計算結果(3町村)
※計算方法は(=^・^=)の過去の記事による(8)。

ことらも原発事故前が男の子が多く生まれていたのですが、事故後は6年連続で女の子が多く生まれています。 原発事故後に生まれた赤ちゃんを合計すると
男の子 309人
女の子 419人
です。このような事が偶然に起こる確率は約0.005%なので「偶然」とは言えません。以下に偶然に起こる確率の計算結果を示します。
<余談>
図表が小さいとご不満の方はこちら、図表をクリックしてください。
男の子でも女の子で生まれて来れば良いと考える方が多いと思います。まして福島県の女性はお隣の宮城や茨城に比べても大変に綺麗です。

※(9)をキャプチャー
図―4 福島県葛尾村の綺麗な女性
でも喜んでばかりはいられないようです。福島県県民健康管理調査によれば、48.1%の方が放射線は「次世代への(遺伝的)影響の可能性が高い」と回答しています(10)。 福島では遺伝的欠陥で色素が合成できないアルビノ・ヒメマスが見つかりました(11)。
福島県の県放射線健康リスク管理アドバイザーの高村昇氏は福島県の地方紙の福島民報に、広島や長崎の二世調査の結果から
「次世代への影響は考えにくいと思われます。」
と寄稿しています(12)。でも遺伝には孫の世代で見える「隔世遺伝」があります(13)。このような遺伝は「二世調査」では分かりません。
放射性影響研究所は広島や長崎の原爆投下で遺伝的な影響が生じていない根拠として
①赤ちゃんの男女比に異常が起きていない。
②自然死産の増加が認められない
ことを上げています(14)。赤ちゃんの男女比について本文にある通りです。福島では原発事故後に懐妊してであろう2012年、13年の赤ちゃんの自然死産が増えています(15)。
福島の皆様の遺伝的影響を心配する声(10)に答えるためでしょうか?福島で遺伝子の異常の有無を調べる福島ゲノム計画が2012年提唱されました。計画でな2013年度から調査を開始し、来年度(2017年度)に終える計画でした(16)。計画が提唱されて4年になりますが、進められているようなニュースを(=^・^=)は知りません。いつの間にかうやむやになった感じです。学校法人加計(かけ)学園の問題について沖お縄タイムスは
「だが聞き取りは高等教育局長など数人で、調査対象は担当部局で共有するフォルダなどに限られる。一部文書に登場する関係者が「ほぼ事実」と証言する中、早く幕引きを図りたいとの意図が透ける。」
と評しています(17)。
この6年の福島を見ていると同じ事が繰り返されている気がします。これでは福島の皆様は不安だと思います。
福島を代表する農産物にキュウリがあります(18)。今年も出荷が始まりました(19)。福島県を代表するキュウリの産地に須賀川市があります(18)。同市産のキュウリは福島県は福島産キュウリはみずみずしい香りとパリッとした歯切れの良さが特徴です(20)。福島県は福島産キュウリは「安全」だと主張しています(21)。でも、福島県須賀川市のスーパーのチラシには福島産キュウリはありません。

※(22)を引用
図―5 福島産キュウリが無い福島県須賀川市のスーパーのチラシ
当然の結果です。(=^・^=)も福島県須賀川市の皆さまを見習い「フクシマ産」は食べません。
―参考にしたサイト様および引用した過去の記事―
(1)
葛尾村の避難指示解除について - 葛尾村ホームページ(2)
福島県の推計人口(平成29年5月1日現在)を掲載しました。 - 福島県ホームページ(3)
出生性比(4)
避難区域見直し等について - 福島県ホームページ(5)
航空機モニタリングによる空間線量率の測定結果 | 原子力規制委員会中の「福島県及びその近隣県における航空機モニタリング(平成27年9月12日~11月4日測定) 平成28年02月02日 (KMZ, CSV)」
(6)
めげ猫「タマ」の日記 半減期でしか下がらない福島の放射線(7)
国(環境省)が示す毎時0.23マイクロシーベルトの算出根拠|東京都環境局 その他について(8)
めげ猫「タマ」の日記 偶然に起こる確率の計算方法について(9)
福島・葛尾村で成人式 原発事故後6年ぶり|日テレNEWS24(10)
県民健康調査における中間取りまとめ - 福島県ホームページ(11)
めげ猫「タマ」の日記 福島に遺伝的欠陥で色素が合成できないアルビノ・ヒメマス現る。(12)
放射線 放射性物質 Q&A これから生まれる子どもに被ばくの影響は | 東日本大震災 | 福島民報(13)
隔世遺伝 - Wikipedia(14)
原爆被爆者の子供における放射線の遺伝的影響 - 放射線影響研究所(15)
めげ猫「タマ」の日記 福島の自然死産率は全国平均の1.5倍(16)
(新)福島におけるゲノム解析による放射線遺伝影響調査(福島ゲノム調査)(17)
社説[加計学園問題]挙証責任は政府にある | 社説 | 沖縄タイムス+プラス(18)
ふくしまイレブンエッセイ - 福島県ホームページ(19)
トピックス | JA夢みなみ(20)
特産品 - すかがわ岩瀬 | JA夢みなみ(21)
安全が確認された農林水産物(公開用簡易資料) - 福島県ホームページ(22)
ヨークベニマル/お店ガイド
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- 2017/05/24(水) 19:46:02|
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