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めげ猫「タマ」の日記

一寸気になったどうでもいい事を記事に

食品中の放射性セシウム検査のまとめ(5月5週)―再発を繰り返すセシウム汚染食品市場流出―

 食品中の放射性物質の検査結果を厚生労働省は発表しています(1)。また、厚労省以外の発表もあります(2)。5月5週中の食品中の放射性セシウムの検査結果が発表になったので(3)、まとめてみました。お買い物のの参考になればいいかなと思います。先週に続き今週もしっかりセシウム汚染食品が見つかっています(4)。牛肉を除く検査結果の概要は以下の通りです。
  ①検査数1,411件中13件の基準超え
  ②平均は、1キログラム当たり5ベクレル、最大270ベクレル(群馬県産コシアブラ)。
事故6年目をセシウム汚染食品が流通する日本
   ※1 牛肉を除く
   ※2 単位については(5)を参照
  図―1 食品中の放射性セシウム検査結果のまとめ(2017年5月5週)

  色分けは以下の通りです。
  マーケットから基準値(6)超えの食品が見つかった県
  出荷制限対象外の地域・品目から基準値超えの食品が見つかった県
  基準値超えの食品が見つかった県

危険なセシウム汚染食品が岩手、山形、新潟、群馬で流通しています。今週のデータを見ると
 ・再発を繰り返すセシウム汚染食品市場流出
 ・茨城産スズキからはセシウム、隣接する福島県いわき市産は51件全数ND
 ・福島産小ネギを東北でキャンペーン、検査結果はありません
 ・上昇する福島県喜多方市産乾しシイタケのセシウム
等の特徴が見えて事故7年目になりましたが、安心できるものではありません。

1.再発を繰り返すセシウム汚染食品市場流出
 図―1 示すように今週は各地でセシウム汚染食品が売られていることが発覚しました。知らずに食べてしまった方も多いと思います。以下にリストを示しますので、今後のお買い物に注意してください。値は1キログラム当たりのセシウムです。
 ①岩手県産コシアブラ 130ベクレル(8)、新たな出荷制限なし(9)
 ②山形県天童市産コシアブラ 104ベクレル(セシウム134 12、セシウム137 92、合計104)(11)、出荷制限無し(12)
 ③群馬県沼田市産コシアブラ(13)、出荷制限無し(12)
 ④群馬県産片品村産シイタケ(14)、出荷制限無し(12)
 ⑤新潟県産コシアブラ(15)、出荷制限無し(12)
です。特に群馬県産シイタケと新潟県産コシアブラはこれで今月2回目です(15)(16)。それでも出荷制限がありません。注意して下さい。
 以下に群馬県産シイタケの検査結果を示します。
群馬県検査に比べ高い群馬県産シイタケの県外検査結果
 ※1 (1)を集計
 ※2 NDは検出限界未満(見つからないと)を示す
 ※3 日付けは収穫日ないし購入日
 図―2 群馬県産シイタケの検査結果

 図に示すように市場では基準超が見つかっていますが、産地(群馬県)の検査は高くても基準値(6)の半分程度の1キログラム当たり50ベクレル程度です。群馬県産シイタケは産地が検査すると確実に基準値以下ですが、流通品を検査すると基準超になる不思議なシイタケです。流通品で基準超が見つかっても産地は対応しません。怪しげな産地は避けるしか手がありません。
 図―1に示す様に長野県産コシアブラからも基準超のセシウムが見つかっています。(=^・^=)の感覚では本州東側のコシアブラにはしばらく注意が必要だと思います。
 

2.茨城産スズキからはセシウム、隣接する福島県いわき市産は51件全数ND
 福島県いわき市は福島県沿岸部南部に位置し南側は茨城県と接しています(18)。
事故7年目も汚染されている福島
 ※1(19)の数値データを元に(20)に示す手法で5月1日時点に換算
 ※2 避難区域は(21)による
 図-3 福島県いわき市

 事故から7年目になりますが、同市の北部や周りには国が除染が必要だとする毎時0.23マイクロシーベルトを超える(22)地域が広がり、汚染されたままです。 
 茨城県産スズキ2件からセシウムが見つかったと発表がありました(23)。福島県いわき産が気になります。以下にスズキの検査結果を示します。
茨城産からは見つかっても福島県いわき市産スズキから見つからないセシウム
 ※1(1)を集計
 ※2 NDは検出限界未満(見つからないと)を示す
 ※3 日付けは捕獲日
 ※4 淡水は除く
 図―4 スズキの検査結果

 茨城産のスズキからもそこそこセシウムが見つかっていますが、汚染源に近い福島県いわき市産は厚生労働省の発表(1)を数えると連続51件で検出限界未満(ND)です。 
 宮城県産クロダイからセシウムが見つかったとの発表もありました(24)。以下にクロダイの今年の検査結果を示します。
宮城・茨城産からは見つかっても福島産クロダイから見つからないセシウム
 ※1(1)を集計
 ※2 NDは検出限界未満(見つからないと)を示す
 ※3 日付けは捕獲日
 図―5 クロダイの検査結果

 図に示すように宮城なけでなく茨城産からも見つかっているのですが、汚染源がる福島産からは見つかっていません。
 スズキにしてもクロダイにしても福島産は他より低く出る検査です。福島産は他より低く出る検査で安全とされ出荷されます。

3.福島産小ネギを東北全域で販売、検査結果はありません
 福島産の小ネギが東北地方にも店舗を展開するスーパーチェーンの東北地方164店舗での販売が始まりました。納入業者さんは
「小ネギを安心して食べてほしい」と話していた。」
と話していたそうです(25)。でも図-3に示すように福島は汚染された「ままです。「安心」していいか疑問です。これについて福島県は
「安全な農林水産物を提供するため、福島県がモニタリング検査を実施するほか、産地においても、米の全量全袋検査など自主検査を実施しています。」
と主張しています(26)。検査しているので「安心」なようです。ところが厚生労働省発表をみると(1)、事故か6年間で検査はたった1回しか見つかりましん。当然ながら福島県が提供するサイト(27)で検査結果を調べても出てきません。業者さんが所在する地区を活動範囲とする農協さんの自主検査結果をみたのですが「小ネギ」はありません。
 福島産は検査されていなくても、検査されていて「安全」とされ販売されます。

4.上昇する福島県喜多方市産乾しシイタケのセシウム
 福島県喜多方市の朝市「おはようマルシェ」が5月28日に市役所駐車場で再開しそうです。10月まで毎月第四日曜日の午前7時から2時間、地元の特産品などが並との事です(28)。以下に喜多方市産乾しシイタケの検査結果を示します。
上昇する福島県喜多方市産乾しシイタケのセシウム
 ※1(1)を集計
 ※2 NDは検出限界未満(見つからないと)を示す
 ※3 日付けは捕獲日
 図―6 福島県喜多方市産乾しシイタケの検査結果

 図に示す通り確り上昇しています。福島産はセシウム濃度が上昇するものがあります。

<余談>
 図表が小さいとご不満の方はこちら、図表をクリックしてください。
 ・市場への流出が再発するセシウム汚染食品
 ・他所より低くでる検査で安全とされる福島産
 ・検査されていなくても検査されていてで安全とされる福島産
 ・セシウム濃度が上昇する事もある福島産
これでは福島の皆様は不安だと思います。
 福島を代表する農作物にトマトがあります(29)。福島ではトマトのテーマパークが5月28日、グランドオープン1周年を記念した「大感謝イベント」を開いたおうです(30)。福島もトマトの季節です。福島県会津若松市辺りのトマトは美味しいようです(31)。福島県は福島産トマトは安全だと主張しています(32)。でも福島県会津若松市のスーパーのチラシには福島産トマトはありません。
他県産はあっても福島産トマトが無い会津若松市のスーパーのチラシ
 ※(33)を引用
 図―7 福島産トマトが無い福島県会津若松市のスーパーのチラシ

 当然の結果です。(=^・^=)も福島県会津若松市の皆さまを見習い「フクシマ産」は食べません。


―参考にさせていただいたサイト様および引用した過去の記事―
(1)報道発表資料 |厚生労働省
(2)モニタリング検査結果【詳細】 - 福島県ホームページ
(3)食品中の放射性物質の検査結果について(第1035報) |報道発表資料|厚生労働省
(4)めげ猫「タマ」の日記 食品中の放射性セシウム検査のまとめ(5月4週)―福島産サヤエンドウからセシウム、他県産にはありません。―
(5)めげ猫「タマ」の日記 ベクレルとシーベルト
(6)食品中の放射性物質への対応|厚生労働省
(7)(3)中の「3 国立医薬品食品衛生研究所の検査結果⇒検査結果(PDF:137KB)
(8)(7)中のNo3
(9)報道発表資料 2017年5月 |厚生労働省
(10)(3)中の「1 自治体の検査結果⇒検査結果(PDF:11,924KB)
(11)(10)中のNo2862、3434
(12)(参考3)⇒原子力災害対策特別措置法に基づく食品に関する出荷制限等(PDF:377KB)
(13)(7)中のNo27
(14)(7)中のNo30
(15)(7)中のNo26
(16)めげ猫「タマ」の日記 食品中の放射性セシウム検査のまとめ(5月1週)―2週連続で流通が見つかるセシウム汚染食品―
(17)めげ猫「タマ」の日記 食品中の放射性セシウム検査のまとめ(5月3週)―売られていても公表されない事があるセシウム汚染食品―
(18)いわき市 - Wikipedia
(19)航空機モニタリングによる空間線量率の測定結果 | 原子力規制委員会中の「福島県及びその近隣県における航空機モニタリング(平成27年9月12日~11月4日測定) 平成28年02月02日 (KMZ, CSV)」
(20)めげ猫「タマ」の日記 半減期でしか下がらない福島の放射線
(21)避難区域見直し等について - 福島県ホームページ
(22)国(環境省)が示す毎時0.23マイクロシーベルトの算出根拠|東京都環境局 その他について
(23)(10)中のNo1371、4136
(24)(10)中のNo2727
(25)南相馬の小ネギ販売 イオングループ 東北の164店舗 | 県内ニュース | 福島民報
(26)水・食品等の放射性物質検査 - ふくしま復興ステーション - 福島県ホームページ
(27)農林水産物モニタリング情報 - ふくしま新発売。を「コネギ、コネギ(施設) 」で5月30日に検索
(28)農作物自主検査 | 農業 | JAふくしま未来
(29)再開に笑顔広がる 喜多方朝市「おはようマルシェ」 | 県内ニュース | 福島民報
(30)ふくしまイレブンエッセイ - 福島県ホームページ
(31)開園1周年に感謝 いわきの「ワンダーファーム」 ゆるキャラも登場 | 県内ニュース | 福島民報
(32)【あいづ食の陣】 会津の夏 トマトがすごい! | 会津若松市
(33)安全が確認された農林水産物(公開用簡易資料) - 福島県ホームページ
(34)アピタ会津若松店│「イイこと、プラス。」 アピタ・ピアゴ
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  1. 2017/05/30(火) 19:47:47|
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