めげ猫「タマ」の日記

一寸気になったどうでもいい事を記事に

ビキニ環礁は福島の未来

 アメリカが核実験をしたビキニ環礁等のマーシャル諸島(1)についいてTV朝日系列は8月6日にアメリカは除染して安全になったと主張するが、住民は安全とは考えず帰還する住民は少ないとの番組を報じていました。福島では避難指示が解除されていますが(2)、帰還がなかなか進みません(3)(4)(5)。まさに福島の未来予想図です。
 アメリカは1946年から1956年までビキニ環礁等のマーシャル諸島で水爆実験を含む核実験を実施しています(1)(6)。
マーシャル諸島
 ※ Google Mapを引用
 図―1 マーシャル諸島
 
 1954年にはビキニ環礁で水爆実験を来ないました。
ビキニ環礁の水爆実験
 ※(7)を引用
 図―2 ビキニ環礁の水爆実験

 このうち1954年3月の水爆実験では、公表されている範囲よりも広い範囲で放射性物質が拡散し日本の漁船員(8)や、ビキニ環礁近くのロンゲラップ環礁の住民が被ばくしました(9)。
1954年3月1日の水爆実験で発生した放射性降下物による汚染
 ※(7)とGoogleマップで作成
 図―3 1954年3月1日の水爆実験で発生した放射性降下物による汚染状況

 ロンゲラップ環礁の住民は1750ミリシーベルト(1Gyを1Svに換算(10))の被ばくをし、その後に移住させられたそうです。アメリカは住民の帰還に向けて除染をしたそうです(9)。
 8月6日のテレビ朝日系列の番組はその後動きを報じていました。番組では健康被害を取り上げています。これにつてアメリカの当局者の「当時は誰も人に影響を与えるなんてわからなかったと思います」との発言を放映しています。
「当時は誰も人に影響を与えるなんてわからなかった」と話すアメリカ当局者
 ※8月6日のテレビ朝日系列の番組をキャプチャー
 図―4 「当時は誰も人に影響を与えるなんてわからなかった」と話すアメリカ当局者

 東京電力は福島事故の原因となった津波について「今回の津波は、それまでの知見では想定できない大規模なものでした」と主張しています(11)。核実験による健康被害も福島原発事故も同じように「想定外」で言い訳がなされています。そしてもっと気になるのがロンゲラップ環礁の住民の健康被害が明らかになったのは事故から十数年後の1970年代以降です(9)。公式には福島事故による健康被害は認定されていません(12)。ビキニ環礁の核実験の対比では今後は福島でも健康被害が見つかる可能性が否定しえないと思います。
 番組によるとアメリカは除染が完了し「安全」になったと主張いるそうです。
アメリカは安全としていると報じるTV朝日
 ※8月6日のテレビ朝日系列の番組をキャプチャー
 図―5 ロンゲラップ環礁が「安全」とのアメリカの主張を報じるTV朝日系列

 ただし除染されたのは全体の3分1程度だそうです。
除染は3分1と報じるTV朝日
 ※8月6日のテレビ朝日系列の番組をキャプチャー
 図―6 除染されたのは全体の3分1程度と報じるTV朝日系列

 福島に状況が酷似しています。環境省は福島県葛尾村完了の除染が完了したとしています(13)。ただし除染したのは葛尾村全面積84平方キロメートルのうち(14)、17平方キロメートルです(13)。除染されたのは20%止まりです。それでも「安全」され昨年6月には避難指示が解除されました(13)(17)。以下に葛尾村の放射線量の分布を示します。
全域で除染が必要な福島県葛尾村
 ※(15)のデータを元に(16)に示す手法で8月1日に換算

 図―7 福島県葛尾村の放射線量分布

図に示す様に全てで国が除染を必要とする毎時0.23マイクロシーベルトを超えて(18)います。葛尾村は汚染されたままなのに「安全」とされています。
 ロンゲラップ環礁の住民が被ばくしたのはアメリカの人体実験ではないのかと主張があります(9)。この実験が行われたマーシャル諸島の住民はそのように思っている旨の紹介がありました。アメリカに対してそれなりの不信感があると思います。
 事故前に安倍出戻り総理は「(原発の安全について)御指摘のような事態が生じないように安全の確保に万全を期しているところである。」と言っています(19)。でもその後の事故報告書で万全期していない事が明らかになりました(20)(21)。福島県は2011年2月に、福島第一原発3号で進められているプルサーマル計画について「安全」だと発表しました(22)。でも2にヶ月後には「大爆発」です。安倍出戻り総理や福島県が「安全」だと主張してた原発が突然に大事故を起こしました。福島の皆様はそれなりに不信感を持ったはずです。
 安倍出戻り総理も福島県も福島産は「安全」であり、これを避けることは風評被害だと主張しています(23)(24)。福島の皆様はこの主張を信用していません。チラシの目的は消費者に商品に興味を持っていただき次のステップに進めることです(25)。スーパーならば来店に繋げる事です。スーパーの担当者は消費者が興味を持たない商品はチラシに載せないはずです。
 福島県郡山市産米の全量・全袋検査数は134万件で福島県随一です(26)。福島県郡山市は福島県最大の産地です。同市のお米は「あさか舞」といって美味しいそうです(27)。「安全」なので2011産米ですら学校給食に使われ(28)同市の子供達に強制的にたべさせました。でも、福島県郡山市のスーパーのチラシには福島産米はありません。
他県産はあっても福島産米が無い福島県郡山市のスーパーのチラシ
 ※(29)を引用
 図―5 福島産米が無い福島県郡山市のスーパーのチラシ
 
 福島の皆さんは安倍出戻り総理や福島県の福島産は「安全」であり、避けるのは「風評被害」等との主張を信用していません。ロンゲラップ環礁の住民がはアメリカに不信感をもっているのと同様に福島の皆さんも安倍出戻り総理や行政に不信感を持っています。
 番組の最後にロンゲラップ島につて「誰一人として帰島を決断できずいる」とのナレーションを流し、だれも帰還していない旨を報じていました。以下に福島県葛尾村民の居住形態を示します。
帰還が進まない福島県葛尾村
 ※(30)等で作成
 図―9 葛尾村村民の居住形態

 昨年6月に避難指示が解除されたのですが(14)、帰還が進んでいません。そして対象者がどんどん減っています。葛尾村から避難された方は帰還をあきらめ避難先から新たな一歩を踏み出そうとしています。
 この番組を見ていると、ビキニ環礁と福島の共通点が多くビキニ環礁は福島の未来を表している気がします。核実験であれ事故であれ核汚染は核汚染です。
「福島の人たちの苦しみも私たちと無縁でない」と話すマーシャル諸島住民
 ※8月6日のテレビ朝日系列の番組をキャプチャー
 図―10 「福島の人たちの苦しみも私たちと無縁でない」と話すマーシャル諸島住民

<余談>
 図表が小さいとご不満の方はこちら、図表をクリックしてください。
 当初はこの番組には「フクシマの未来予想図」との副題がついていました。ところが番組放送前に「風評被害」を口実に抗議され、削除されました(31)。当該番組を見ると「フクシマの未来予想図」との副題は極めて的を得たものです。福島では「風評被害」を口実とした事故隠しが平然と行われています。これでは福島の皆様は不安になると思います。福島産は福島のスーパーのチラシに載らず、避難指示を解除しても住民は戻らない旨は本文の通りです。これは当然であり、(=^・^=)も福島の皆様を見習い「福島産」は食べません。

―参考にしたサイト様および引用した過去の記事―
(1)ビキニ環礁 - Wikipedia
(2)区域見直し等について - 福島県ホームページ
(3)めげ猫「タマ」の日記 楢葉町2017年度第一4半期の在住者増は232人、うち新規転入者は147人、未来は原子力ムラ
(4)めげ猫「タマ」の日記 福島県飯舘村・避難指示解除3ヶ月、赤ちゃんは帰還せず
(5)めげ猫「タマ」の日記 商業施設開業も子供は減り続ける避難指示解除の川俣町山木屋
(6)核実験の一覧 - Wikipedia
(7)キャッスル作戦 - Wikipedia
(8)第五福竜丸 - Wikipedia
(9)ロンゲラップ環礁 - Wikipedia
(10)シーベルト - Wikipedia
(11)今回の津波は、それまでの知見では想定できない大規模なものでした|東京電力
(12)県民健康調査における中間取りまとめ - 福島県ホームページ
(13)福島県葛尾村の除染進捗情報|除染特別地域(国直轄除染)の概要・進捗|除染情報サイト:環境省
(14)葛尾村 - Wikipedia
(15)航空機モニタリングによる空間線量率の測定結果 | 原子力規制委員会中の「福島県及びその近隣県における航空機モニタリング(平成28年9月14日~11月18日測定) 平成29年02月13日 (KMZ, CSV)」
(16)めげ猫「タマ」の日記 半減期でしか下がらない福島の放射線(2016年)
(17)区域見直し等について - 福島県ホームページ
(18)国(環境省)が示す毎時0.23マイクロシーベルトの算出根拠|東京都環境局 その他について
(19)衆議院議員吉井英勝君提出巨大地震の発生に伴う安全機能の喪失など原発の危険から国民の安全を守ることに関する質問に対する答弁書
(20)日本政府、事故調、東京電力発表報告書
(21)国会事故調 | 東京電力福島原子力発電所事故調査委員会のホームページ
(22)福島第一原子力発電所3号機におけるプルサーマル実施に係る安全確認 - 福島県ホームページ
(23)安倍内閣総理大臣 東日本大震災三周年記者会見 | 首相官邸ホームページ
(24)福島県風評・風化対策強化戦略について - 福島県ホームページ
(25)チラシの目的とは?(販促チラシで反応率UP講座) | セミナー・研修・コンサルティングのジャイロ総合コンサルティング
(26)ふくしまの恵み安全対策協議会 放射性物質検査情報
(27)郡山の味自慢「あさか舞」/郡山市
(28)JA郡山市|事業PR
(29)イトーヨーカドー 郡山店
(30)葛尾村からの避難者の状況(8月1日現在) - 葛尾村ホームページ
(31)【8月3日付社説】メディアの責任/偏見や風評払拭に水差すな:社説:福島民友新聞社 みんゆうNet
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  1. 2017/08/09(水) 19:44:10|
  2. -
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:2
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コメント

http://www.greenpeace.org/international/en/about/history/mejato/

このURLの状況と福島の状況を比較すれば普通に判るだろ
フェイクニュースだよ
  1. 2017/08/11(金) 23:10:00 |
  2. URL |
  3. Apophis #X868irPc
  4. [ 編集 ]

Re: タイトルなし

Apophis 様
 コメントありがとうございます。
Q>このURLの状況と福島の状況を比較すれば普通に判るだろ、フェイクニュースだよ
A>ご指摘のURLを見たのですが、本記事で取り上げた番組および本記事が「フェイクニュース」なのか全く理解できません。かかる主張をされるであれば、ご指摘のURLのいかなる内容を元に「フェイクニュース」とするのか、根拠および論理を示すべきと考えまっす。
P.S.
 ご指摘のURLはビキニ環礁の水爆実験の健康被害を扱ったものですが、英文です。放射線の生物学的な影響を扱った英文を読める人はそうは多くないと思います。多分、多くの読者は理解できないと思います。それを良い事に、実際は根拠になりえない物を、さも根拠になりそうなことを主張するのはダーティですね。
  1. 2017/08/12(土) 13:05:36 |
  2. URL |
  3. mekenekotama #-
  4. [ 編集 ]

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