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めげ猫「タマ」の日記

一寸気になったどうでもいい事を記事に

福島のリンゴ産地の葬式は13.1%増、相馬は別

 農水省の統計を見ると(1)、福島のリンゴは福島市、伊達市、須賀川市の3市で大部分を生産しています。食べて大丈夫か不安なので、葬式数を集計してました。
 近々の1年(2016年10月~17年9月) 5,049人
 事故前1年(2009年10月~10年9月) 4,465人
で13.1%増えています。このような事が偶然に起こる確率を計算したら5億分の1です。同じ福島でもリンゴの産地ではない相馬地方では
 近々の1年(2016年10月~17年9月) 1,459人
 事故前1年(2009年10月~10年9月) 1,390人
で、少し増えていますが統計的な差はありません。
 福島のモモの生産量は29,300トンで全国2位ですが、リンゴも27,600トンを生産しており(2)モモだけでなくリンゴの栽培も盛んです。以下に福島の市町村別のリンゴの生産量を示します。
福島・伊達市で半分上を占める福島のリンゴ生産
 ※(1)を集計
 図―1 福島のリンゴの生産量

 図に示す様に福島市、伊達市、須賀川市で大部分を示します。
事故から6年半以上を経て汚染が広がる福島のリンゴ産地
 ※1(3)の数値データを元に(4)に示す手法で10月1日時点に換算
 ※2 避難区域は(5)による
 ※3 相馬地方の範囲は(6)による。
 図-2 福島のリンゴ産地と相馬地方

 図に示す通り福島のリンゴ産地は国が除染が必要だとする毎時0.23マイクロシーベルトを超えた地域が広がっています(7)。福島のリンゴは汚染されたエリアで作られています。福島では今、リンゴ狩りが楽しめます(8)。福島はリンゴの季節です。食べて良いか不安です。
 福島県は福島産リンゴは「安全」だと主張しています(9)。でも、2011年2月に福島県は福島第一原発3号機は「安全」だと発表しました(10)。でも翌月には大爆発です。信じて良いか分かりません。そこで(=^・^=)なりに調べて見ることにしました。
 リンゴ産地とそうでない所の保健データを比較して、差がなければ「安全」、差がでれば「安全」とは言えないです。以下に福島、伊達、須賀川3市の各年10月から翌年9月まで1年間の葬式(死者)数を示します。
事故前に比べ葬式が増えた福島・リンゴ産地
 ※1(11)を集計
 ※2 震災犠牲者は(12)による。
 図―3 福島・リンゴ産地の葬式(死者)数

 図に示しように福島のリンゴ産地では葬式(死者)数が増えています。
 近々の1年(2016年10月~17年9月) 5,049人
 事故前1年(2009年10月~10年9月) 4,465人
で13.1%増えています。このような事が偶然に起こる確率を計算したら5億分の1です。以下に偶然に起こる確率の計算結果を示します。

 表―1 偶然に起こる確率の計算結果
 ※ 計算方法は(=^・^=)の過去の記事(13)による。
有意差検定表

 以下にリンゴの産地では無い飯舘村を除く相馬地方の葬式(死者)数を示します。
事故前に比べ葬式がそれ程には増えていない相馬地方
 ※1(11)を集計
 ※2 震災犠牲者は(12)による。
 図―4 福島・相馬地方(飯舘村を除く)の葬式(死者)数

同じ福島でもリンゴの産地ではない相馬地方では
 近々の1年(2016年10月~17年9月) 1,459人
 事故前1年(2009年10月~10年9月) 1,390人
で、少し増えていますが統計的な差はありません。飯舘村は避難地域になり今年3月末に避難指示が解除されたばかりで(5)、ほとんどの住民が今も村外に避難したまま(14)なので集計対象から除外しました。
 リンゴの産地では無い相馬地方では葬式(死者)は増えていませんが、福島のリンゴ産地では葬式が増えています。福島のリンゴは白雪姫のリンゴでしょうか?

 
<余談>
 図表が小さいとご不満の方はこちら、図表をクリックしてください。
 福島産を避ける行為を「風評被害」と非難される方がいます。でも、汚染されていて葬式(死者数)が増えた地の産物を避けるのは当然の行為です。(=^・^=)は「買わない」「食べない」「出かけない」の「フクシマ3原則」を決めています。でもこれって(=^・^=)だけではないようです。
 まもなく11月です。福島もネギの本格シーズンです(15)。福島のネギはみずみずしく、太くて柔らかく、生でもおいしいそうです(16)。福島県は福島産ネギは「安全」だと主張しています(17)。でも、福島県福島市のスーパーのチラシには福島産ネギはありません。
他県産はあっても福島産ネギが無い福島県福島市のスーパーのチラシ
 ※(18)を引用
 図―5 福島産ネギが無い福島県福島市のスーパーのチラシ


―参考にしたサイト様および引用した過去の記事―
(1)作物統計調査>市町村別データ>平成18年産市町村別データ>年次2006年中の「10 果樹 、⇒福島県⇒Excel」
(2)福島県の果物ランキング
(3)航空機モニタリングによる空間線量率の測定結果 | 原子力規制委員会中の「福島県及びその近隣県における航空機モニタリング(平成27年9月12日~11月4日測定) 平成28年02月02日 (KMZ, CSV)」
(4)めげ猫「タマ」の日記 半減期でしか下がらない福島の放射線
(5)避難区域見直し等について - 福島県ホームページ
(6)構成市町村 | 相馬地方広域市町村圏組合
(7)国(環境省)が示す毎時0.23マイクロシーベルトの算出根拠|東京都環境局 その他について
(8)りんご狩り2017 – 一般社団法人福島市観光コンベンション協会公式ページ
(9)安全が確認された農林水産物(公開用簡易資料) - 福島県ホームページ
(10)福島第一原子力発電所3号機におけるプルサーマル実施に係る安全確認 - 福島県ホームページ
(11)福島県の推計人口(平成29年10月1日現在)を掲載しました。 - 福島県ホームページ
(12)平成23年東北地方太平洋沖地震による被害状況即報(週1回更新) - 福島県ホームページ
(13)平成29年10月1日現在の村民の避難状況について - 飯舘村ホームページ
(14)めげ猫「タマ」の日記 偶然に起こる確率の計算方法について
(15)福島県の旬(出回り時期) 野菜編
(16)特産品情報 | 地区別くらし情報 安達地区 | JAふくしま未来
(17)(9)中の「やさい編 [PDFファイル/178KB]
(18)イオン福島店
10月30日追記
こちらのサイトはこの記事をまるまるコピーしています(http://www.asyura2.com/17/genpatu48/msg/849.html)。そして下記のコメントが記載されたいました。
「表―1に死者数のカイ二乗検定が出ているが、こういうのは普通は年齢調整死亡率や標準化死亡比を用いて区間推定をやる、カイ二乗検定なんか使わない。
それに表―1の期待値を見ればその異常さがわかるが、このカイ二乗検定のやり方は完全な誤りだ。統計学を少しやったことのある人ならすぐにわかると思う。
『めげ猫「タマ」の日記』の死者数の検定はすべてこのやり方だ。つまり死者数の検定は全て間違っているということだ。

 一見、最もらしいようですがまったく的外れなコメントです。この記事の命題の一つは2010年10月~9月に比べ2016年10月~9月に葬式が増えたか否かです。実数として2016年10月~9月に葬式が増たので、葬式が減ったとの可能性は低いと思います。すると、偶然(統計的な揺らぎ)に増えたように見えたのか、統計的に見ても増えたといえるのですかです。
 そこで2010年10月~9月と2016年10月~9月の葬式数が同じだと仮定して、福島のリンゴ産地で出た数字がどの程度の確率で出るかを計算します。これを「偶然に起こる確率」と評しています。まずは2010年10月~9月と2016年10月~9月を一つの塊と考えます。仮に「母集団」とします。これをさらに2のグループに分けます。2010年10月~9月に葬式を出した方と2016年10月~9月に葬式を出した方です。二つのグループで差がないなら同じ数になります。そして合計は母集団の数と同じなので、差が無いと仮定すると、期待される葬式数は母集団の葬式数÷2です。これを「期待値」としています。期待値と実際に起こった数を比べ、これが偶然に起こる確率を計算する手法に有意差検定なるものがあります。この手法の詳細はリファレス(13)に紹介した通りです。そして計算の結果、偶然に起こる確率は5億分の1なので偶然と言うのは無理があります。福島のリンゴ産地では2010年10月~9月に比べ2016年10月~9月に葬式が増えています。
 (=^・^=)の記事では「カイ二乗検定」とゆう表記は一切していません。(=^・^=)は専門用語が嫌いです。概念は借用しますが、可能な限りそうした言葉を使わずに記事を構成しようとしています。でも、この記事をみて(=^・^=)が使っている手法が「カイ二乗検定」と認識しています。それなりに知識がある方です。福島では「専門家」が「安全」を主張していますが(http://www.minpo.jp/pub/topics/jishin2011/QandA/)、彼らが真実を主張するとは限りません。
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  1. 2017/10/28(土) 19:43:03|
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