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めげ猫「タマ」の日記

一寸気になったどうでもいい事を記事に

福島民友の10月31日付社説「甲状腺被ばく/精度高め影響の有無解明を:」に反論する。

 福島県の地方紙・福島民友は当初想定に比べ大幅に高い頻度で見つかっている福島の子どもの甲状腺がん(1)について、10月31日付社説甲状腺被ばく/精度高め影響の有無解明を:」で甲状腺がんの多発はたんなる「不安」であり事故の影響ではないと主張していますが、福島の甲状腺がんは
 ①地域差がある(3).
 ②2順目検査で見つかった罹患者の被ばく線量は全体に比べ高い(4)。
 ③事故の影響を受にくいであろう1順目検査(先行検査)で見つかった罹患者に比べ2順目検査で見つかった罹患者の被ばく線量は高い(5)
等の特徴認められ、事故の影響が強く疑われる状況である。このようなかかる社説を掲載する福島民友は福島の子ども達の救済される権利を否定するもので、およそ妥当な主張とは言えません。
 チェルノブイリ原発事故で子供の甲状腺がんの多発が見つかりました(6)。これを受けて福島でも事故当時18歳以下だった子供を対象にした甲状せん検査が実施されています(7)。
 10月23日に28回福島県「県民健康調査」検討委員会が開かれました(8)。そこで福島県甲状腺検査結果が発表になりました(9)(10)。これまでの発表を集計すると累積で
 約30万人の検査で193人
の悪性ないし悪性の疑いの方が見つりました。1万人当たりにして6人です。当初の想定は100万人当たり2,3人ですので(11)、当初の想定に比べ比べ極めて高い割合です。以下に推移を示します。
どんどん増える福島の小児甲状腺患者
 ※(12)を集計
 図―1 どんどん増える福島の甲状腺癌

 これについて福島原発事故の為とも(13)、そうでないとも主張があります(14)。現時点の公式見解は
「事故当時5歳以下からの発見はないこと、地域別の発見率に大きな差がないことから、総合的に判断して、放射線の影響とは考えにくいと評価する。」
です(15)。 
 甲状腺がんはヨウ素131の被ばくによって生じる物とされていますが(16)、ヨウ素131は半減期(量が半分になるまでの時間)が8日と短く(17)、その影響を後から調査するのが困難とされているようです。ただし(=^・^=)なりに分析すると、さして重要な問題ではありません。
 福島事故直後から福島県は6か所(福島市、白河川市、会津若松市、南相馬市、いわき市)の放射線線量を発表しています(18)。以下に事故直後の2011年3月17日と事故1年後の2012年3月11日の放射線量の相関を示します。
事故直後と1年後で高い相関がある放射線量
 ※(18)を集計
 図―2 2011年3月17日と2012年3月11日の放射線量の相関

 図に示す様に綺麗に直線に並んでいます。ヨウ素131の半減期は短いので事故直後影響しますが、事故から1年も経てば影響は無くなります。事故直後と1年後の放射線量に高い相関があるととは、ヨウ素131の影響はセシウム等の影響で評価できることを意味します。絶対的な評価は困難でも放射性セシウムの影響が強い場所や火とではヨウ素131の影響が強かったと言えますし、弱い場所ではヨウ素131の影響が低いと言えます。セシウムの影響の強弱と甲状腺がんの発生状況を比較すれば影響を把握できます。
 放射線の身体的影響には、早期効果と晩発効果の二つに分けられます。早期効果は、一度に大量の放射線を被曝した後数週間以内に現れてくる障害です。晩発効果は、被曝後しばらく症状の現れない潜伏期間があるものをいいます。発癌も晩発効果に含まれます(19)。甲状腺癌も直ぐに現れる訳ではありません。以下にチェルノブイリでの甲状腺がんの発症率の推移をしめします。
1990年位から増えたチェルノブイリの甲状腺癌
 ※1(6)にて作成
 ※2 年齢は発症時の年齢
 ※3 チェルノブイリ原発事故は1986年
 図―3 チェルノブイリ原発事故での甲状腺癌発生率

図に示す通りチェルノブイリ原発事故では事故の4年目以降から急な増加が見られます。
 福島県の甲状腺検査は2011~13年度に開始された1順目(先行検査)(21)、2014、15年度開始の2順目(本格調査1回目)(9)、2017。、17年度開始ないし開始予定の3順目(本格調査2回目)(10)まで実施されます。甲状腺検査は1次検査と詳細な2次検査に分かれています。2次検査が完了して検査が終わったことになります。以下に2次検査完了者÷現時点(10月23日)での最新の発表(9)(21)での2次検査対象者で計算した2次検査完了率を示します。
2013年度にほぼ終わった1順目検査、2014年から確定結果が出した2順目検査
 ※1(12)を集計
 ※2 2次検査完了者÷現時点(10月23日)での最新の発表での2次検査対象者
 図―4 2次検査完了率

 図に示すように1順目の検査では図―1との比較においてチェルノブイリでは発祥が増加する以前の事故後4年以内の2014年3月末に概ね終わっています。2順目の検査は同じくチェルノブイリでは増加がみられた4年目以降に確定しています。チェルノブイリの例を習うなら1順目の検査に比べ、2順目以降の検査は事故の影響を強く受けた結果が出ます。
 以上の議論を纏めれば、
 ①ヨウ素131の影響を絶対値として評価できなくとも、その後のセシウム等の影響で相対的な評価が可能である。
 ②チェルノブイリの例の習えば事故3年以内にほぼ終わった1順目の検査に比べ、4年目以降に結果が確定した2順目以降の検査は事故の影響を強く受けた結果でる。
になります。2順目以降の検査でセシウム汚染が酷い場所や人とそうでない場所や人を比較すれば事故の影響が分かりまし。さらには1順目と2順目の差でも事故の影響が分かります。(=^・^=)はこの視点にたって以下のことを纏めています。
 ①地域差がある(3).
 ②2順目検査で見つかった罹患者の被ばく線量は全体に比べ高い(4)。
 ③事故の影響を受にくいであろう1順目検査(先行検査)で見つかった罹患者に比べ2順目検査で見つかった罹患者の被ばく線量は高い(5)
以上により福島の子どもから当初想定より高い頻度で見つかっている甲状腺がんは事故の影響が強く疑われる状況です。
 ただしヨウ素131の影響の調査も行われているようです。10月23日に開催れた第28回福島県「県民健康調査」検討委員会で報告がなされました。「1歳児の甲状腺等価線量の平均値は、全ての地域で40mSv未満」とのことです(22)。これについて、福島県の地方紙の福島民友は10月31日の社説「甲状腺被ばく/精度高め影響の有無解明を」で論じていました。
 当該社説の冒頭は

 「(福島)県民の不安を拭い去るため」
で始まっています。これでは甲状腺がんの多発は事故とは無関係でのような言い方です。さらには
「1歳児の甲状腺被ばく量は、最大でも40ミリシーベルト未満で、『放射線の影響がないとされる水準』」
論じています。原文の「平均値は」が、当該社説では「最大でも」に書き換わっています。最後の方は「対象者を希望者に限るべきだとの声もある。」と論じ、あたかも子どもが強制的に甲状腺検査を受診させれているような言い方ですが、検討委員会の議論(23)を聞いていると現在も「任意」だそうです。
 以下に悪性ないし悪性の疑いとされた方の年齢分布を示します。
5歳未満はいない福島の甲状腺検査で悪性または悪性の疑いの方
 ※(9)(10)(21)
 図―4 悪性ないし悪性の疑いとされた方の年齢分布

 図に示すように事故当時に5歳未満だった方は見つかっていません。当該社説は1歳の乳児の甲状腺被ばくせんりょうが低く、甲状腺がんの多発はたんなる「不安」であり事故の影響ではないと主張しています。でも、1歳の乳児からは見つかっていないのでこのような主張は成立しません。福島民友の当該社説は福島の子ども達の救済される権利を否定するもので、およそ妥当な主張とは言えません。
 
<余談>
 図表が小さいとご不満の方はこちら、図表をクリックしてください。甲状腺がんも含め福島が「安全」か否かは色々な議論があると思います。論争を見ていると事実を捻じ曲げがまま見受けられます。これでは福島について事実を見極めることが出来ません。大きな不安を持たざるを得ない状況です。(=^・^=)は「買わない」「食べない」「出かけない」の「フクシマ3原則」を決めています。でも、これって(=^・^=)だけではないようです。
 福島を代表する秋野菜に春菊があります(24)。今がシーズンです(25)。この時期、福島の春菊は葉が柔らかく、栄養が豊富でおいしいそうです(26)。福島県は福島産農産物は検査されていて「安全」だと主張してます(27)。でも、福島県会津若松市のスーパーのチラシには福島産春菊はありません。
他県産はあっても福島産春菊が無い福島県会津若松市のスーパーのチラシ
 ※(28)を引用
 図―5 福島産春菊が無い福島県会津若松市のスーパーのチラシ


―参考にしたサイト様および引用した過去の記事―

(1)めげ猫「タマ」の日記 福島小児甲状腺2順目、ヨウ素剤使用の三春町は罹患者無し
(2)【10月31日付社説】甲状腺被ばく/精度高め影響の有無解明を:社説:福島民友新聞社 みんゆうNet
(3)めげ猫「タマ」の日記 福島甲状腺、本格調査の罹患率は避難区域等の市町村0.049%、会津0.016%
(4)めげ猫「タマ」の日記 福島甲状腺、2順目検査 被ばく線量1mSv以上は58%、全体では38%
(5)めげ猫「タマ」の日記 福島甲状腺、2順目検査 被ばく線量1mSv以上は58%、全体では38%
(6)放射線被曝とがんとの関連性3 | トピックス | 日本臨床検査薬協会
(7)県民健康調査について - 福島県ホームページ
(8)第28回福島県「県民健康調査」検討委員会(平成29年10月23日)の開催について - 福島県ホームページ
(9)(8)中の「資料2-1 県民健康調査「甲状腺検査【本格検査(検査2回目)】」結果概要 [PDFファイル/1017KB]
(10)(8)中の「資料2-2 県民健康調査「甲状腺検査【本格検査(検査3回目)】」実施状況 [PDFファイル/991KB]
(11)第3回「県民健康調査」検討委員会(平成23年7月24日開催) - 福島県ホームページ中の当日配布資料
(12)「県民健康調査」検討委員会 - 福島県ホームページ
(13)「福島の子供の甲状腺がん発症率は20~50倍」 津田敏秀氏ら論文で指摘
(14)福島県における小児甲状腺超音波検査について
(15)県民健康調査における中間取りまとめ - 福島県ホームページ
(16)実効線量とは何か(放射線と原子力発電所事故についてのできるだけ短くてわかりやすくて正確な解説)
(17)半減期 - Wikipedia
(18)平成22・23・24年度 県内7方部環境放射能測定結果 - 福島県ホームページ
(19)人体に及ぼす放射線被曝の影響
(20)チェルノブイリ原子力発電所事故 - Wikipedia
(21)第27回「県民健康調査」検討委員会及び第7回「甲状腺検査評価部会」 の資料について(平成29年6月5日開催) - 福島県ホームページ 中の「資料2-1 県民健康調査「甲状腺検査(先行検査)結果概要【平成28年度追補版】  [PDFファイル/1.19MB]
(22)(8)中の「資料6   東京電力福島第一原子力発電事故における住民の線量評価に関する包括研究の経過報告 [PDFファイル/4.53MB]
(23)福島の小児甲状腺がん194人に〜手術は154例 | OurPlanet-TV:特定非営利活動法人 アワープラネット・ティービー
(24)秋 | ふくしまの野菜 | JA全農福島
(25)福島県の旬(出回り時期) 野菜編
(26)栄養と美味しさ満点!ふくしまの冬野菜たち! | ふくしま 新発売。
(27)水・食品等の放射性物質検査 - ふくしま復興ステーション - 福島県ホームページ
(28)アピタ会津若松店│「イイこと、プラス。」 アピタ・ピアゴ
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  1. 2017/10/31(火) 19:42:17|
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