2016年まで避難区域であった福島県葛尾村(1)で先月(11月)にようやく診療所が再開しました(2)。でも葛尾村の発表(3)を集計すると11月中に戻った帰村者は12人で帰村は進みません。
福島県葛尾村は標高500メートル以上の比較的高地にある山村です。先の事故で放射能に汚染され全村が避難地域に指定されました(1)。

※1 (4)のデータを(5)に示す手法で12月1日に換算
※2 避難区域は(6)による
図-1 福島県葛尾村
図に示す通り、福島原発事故で汚染され事故から6年半が経ちましたが国が除染が必要だとする毎時0.23マイクロシーベルト(7)を超えています。福島県葛尾村は事故から6年半を経ても汚染されたままです。
以下に福島県葛尾村の各年3月から1年間の赤ちゃん誕生数を示します。

※1(8)を集計
※2 2017年は7月末まで
図―2 福島県葛尾村の赤ちゃん誕生数(各年3月から1年)
図に示す通り事故前は男の子が多く生まれていたのですが、事故後は7年連続で女の子が多く生まれています。2011年1月から2017年10月末を集計すると
男の子 23人
女の子 47人
です。以下に偶然に起こる確率の計算結果を示します。
表―1 偶然に起こる確率の計算結果
※ 計算方法は(=^・^=)の過去の記事(9)による。

表に示す通り偶然にこのような事が起こる確率は0.4%です。通常は男の子が多く生まれるので(10)異常な事態です。
福島の女性はお隣の宮城や茨城に比べても大変に綺麗です。

※(11)を転載
図―3 葛尾村で苗植えをした福島県の綺麗な女性
でも喜んでばかりはいられないようです。放射性影響研究所は広島や長崎の原爆投下で遺伝的な影響が生じていない根拠の一つに「赤ちゃんの男女比に異常が起きていない。」事をあげています(12)。福島県葛尾村では広島や長崎では起きなかった女の子が多く生まれる現象が生じています。11月には福島で突然変異で羽の色素がつくれなくなった白いスズメも見つかっています(13)。
それでも安倍出戻り内閣は「安全」だとして2016年6月に避難指示を解除しました(1)(6)。以下に葛尾村の避難・帰村の状況を示します。

※1 2017年10月1日分は(2)
※2 2017年9月以前は(14)による。
図―4 葛尾村の避難・帰村の状況
図に示す様に帰村が進んでいません。
11月には避難指示解除から1年5ヶ月でやっと診療所が再開しました(2)。これで帰村者っが増えたかと言えばそうでもなさそうです。以下に月別の帰村者数を示します。

※(2)(14)を集計
図―5 葛尾村の月別帰村者数
図に示す様に11月の帰村者は12人で特段に増えたわけではありません。
一方で12月1日で
対象 1,389人中 帰村 209人(全体の15%)
です。一方で「その他」が増えています。福島県は葛尾村と別に同村の福島県内の避難数を371人と発表しています(3)。残り方は村外に自力で住宅を手配したり、村外の災害公営住宅(15)に入居され葛尾村外に安定した住居を確保された方です。村に戻ることはありません。葛尾村に戻る最大の人数はの帰還209人に(2)、福島県内避難者328人(16)を加えた537人です。事故前(2010年10月国政調査1,531人ですので(1)、帰村されるかたは最大で事故前の4割以下です。葛尾村では65%の方戻らない事が確定しました。
<余談>
図表が小さいとご不満の方はこちら、図表をクリックしてください。
葛尾村は事故前には肉牛3,548頭、豚3,863頭が飼育されていました(17)。事故前の人口は前述の通り約1,500人ですので、事故前は人口の倍以上の肉牛や豚が飼育されていました。非常に畜産が盛んな村でした。葛尾村復興のカギは福島の畜産物が受け入れてもらえるかだと思います。地図で見ると葛尾村のお隣に田村市都路があります。ここも2014年3月までは避難区域でした(18)。こりらでは「都路のたまご」が生産されています。この卵からは美味しいケーキができるそうです(19)。卵自体も美味しいそうです(20)。福島県は福島産卵は「安全」だと主張しています(21)。でも、福島県いわき市のスーパーのチラシには福島産卵はありません。

※(22)を引用
図―6 福島産卵が無い福島県いわき市のスーパーのチラシ
当然の結果です。(=^・^=)も福島県いわき市の皆様を見習い「フクシマ産」は食べません。
―参考にしたサイト様および引用した過去の記事―
(1)
葛尾村 - Wikipedia(2)
葛尾の診療所再開 内科と小児科 帰還促進に期待 | 東日本大震災 | 福島民報(3)
葛尾村からの避難者の状況(12月1日現在) - 葛尾村ホームページ(4)
航空機モニタリングによる空間線量率の測定結果 | 原子力規制委員会中の「福島県及びその近隣県における航空機モニタリング(平成27年9月12日~11月4日測定) 平成28年02月02日 (KMZ, CSV)」
(5)
めげ猫「タマ」の日記 半減期でしか下がらない福島の放射線(6)
避難区域見直し等について - 福島県ホームページ(7)
国(環境省)が示す毎時0.23マイクロシーベルトの算出根拠|東京都環境局 その他について(8)
福島県の推計人口(平成29年11月1日現在)を掲載しました。 - 福島県ホームページ(9)
めげ猫「タマ」の日記 偶然に起こる確率の計算方法について(10)
出生性比(11)
めげ猫「タマ」の日記 食品中の放射性セシウム検査のまとめ(6月3週)―基準超のコシアブラが流通、これで今年度は12件目―(12)
原爆被爆者の子供における放射線の遺伝的影響 - 放射線影響研究所(13)
幸福の野鳥?...全身ほぼ白いスズメ発見! 「いいことあれば」:福島民友ニュース:福島民友新聞社 みんゆうNet(14)
広報かつらお - 葛尾村ホームページ(15)
災害公営住宅25棟完成 葛尾村が三春に整備 | 東日本大震災 | 福島民報(16)
平成23年東北地方太平洋沖地震による被害状況即報(週1回更新) - 福島県ホームページ(17)
わが葛尾村の農業 -022/036page(18)
田村市 - Wikipedia(19)
お菓子 - 福島県田村市ホームページ(20)
玉子へのこだわり|玉子焼専門店 つきぢ松露(しょうろ)(21)
安全が確認された農林水産物(公開用簡易資料) - 福島県ホームページ(22)
平尼子店 - 新鮮安い食品スーパーマルト
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- 2017/12/04(月) 19:46:58|
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