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めげ猫「タマ」の日記

一寸気になったどうでもいい事を記事に

福島の津波は「従来の想定より極端に大きく」と東電社員、想定外の主張を変えない東京電力

 昨日(1月26日)に開かれた福島事故の刑事裁判で、東電社員様が証人として出廷し、最大15.7メートルの津波が敷地を襲うとの試算結果の報告を受けたが「従来の想定より極端に大きく、違和感が残った」と証言しました(1)。福島事故の引き金となった津波は「想定外」と主張しています。これでは柏崎刈羽でも「想定外」が起こり同じような大事故が起こる可能性が残ります。
 2011年3月11日に福島第一原発を津波をきっかけに大事故が起こりました。事故の影響は今も残っています。
事故8年目も汚染が残る福島
 ※ (2)のデータを(3)に示す手法で1月1日に換算
 図-1 事故から7年を経て福島を中心に広がる汚染

 事故8年目ですが、図に示す様に福島では国が除染が必要とする毎時0.23マイクロシーベルトを超える(4)地域が広がっています。事故8年目になっても福島の汚染は解消しません。
 多くの方が福島を避けています。福島を代表する農産物にモモがあります(5)。7・8月がピークです(6)。モモの生産量は山梨が1位で福島は2位です(7)。そこで山梨産と福島産のモモ価格を比べてみました。
事後に低迷が続く福島産モモ価格
 ※(8)を集計
 図―2 山梨・福島のモモ価格

 図に示す様に事故後に福島産モモは山梨産に比べ大幅に安くなりました。価格差を見ると  
  2015年 △159円安
  2016年 △211円安
  2017年 △242円安
で2年連続で価格差が広がっています。福島は汚染されており当然の事です。
 放射性物質の量が半分になる時間で規定される半減期はセシウム137で約30年です(9)。30年で半分、60年で4分の1にかなりません。福島の汚染はあと数十年は続きそうです。福島の事故は原子力事故の影響は広範囲にかつ長期間に渡ることを示してます。原子力施設を運営する企業には「安全」を確保する高い能力が求められます。
 東京電力は2012年4月に福島第一を襲い事故の引き金となった津波について
「東北地方太平洋沖地震は、これまでの知見では想定できないような規模のものであり、この地震によって生じた津波の高さ(規模)を想定できるものではなかったと考えています。」
と主張し(10)、福島第一事故は「想定外」の津波だとしています。 図―1に示す様に福島第一原発から100km程北に女川原発があります。こちらの原発も津波に襲われたのですが、大規模な放射能漏れはおこらず(11)、図―1に示す様の汚染はありません。これについて女川原子力発電所を運営する東北電力は
「1号機の設計時(昭和40年代)、文献調査や地元の方々への聞き取り調査から津波の高さを3m程度と想定していました。しかし、専門家を含む社内委員会での『貞観津波(869年)や慶長津波(1611年)などを考えれば津波はもっと大きくなることもあるだろう』等の議論を経て、当社は敷地の高さを14.8mと決定しました。」
と説明しています(12)。東京電力では「想定外」だった津波は東北電力では「想定内」だったようです。東京電力は他社(東北電力)が想定していた津波を「想定外」にしています。
「津波」は想定していたとする東北電力
 ※(12)を引用
 図―3 「津波」は想定していたとする東北電力

 柏崎刈羽原子力発電所が昨年末に適合性審査(安全審査ではない)に合格しました(13)。東京電力は再稼働に向けて広報活動を行っています(14)。2007年の中越沖地震では、柏崎刈羽原子力発電所は火災(15)や放射能漏れ事故(16)をお越し、新潟県の海水浴客が半減する等(17)の大変な被害を出しました。
2007年の柏崎刈羽原発火災映像を放送したBSN
 ※(18)を転載
 図-4 煙もくもく柏崎刈羽原子力発電所

 東京電力はエネルギーの安定供給の為に再稼働が必要と主張しています(19)。
エネルギー安定供給の為に再稼働が必要とする東京電力
 ※(19)を引用
 図―5 「エネルギーの安定供給の為に再稼働が必要」と主張する東京電力

 でも東京電力は新潟には電気を供給しておらず(20)、柏崎刈羽が再稼働しても新潟の電気料金や安定供給には寄与しません。そして「想定外」の主張は今も変わっていません。
昨日(1月26日)に開かれた福島事故の刑事裁判で、東京電力の事故報告書のとりまとめを行った東電社員様が証人として出廷し証言をしました。
 ①事故を未然に防ぐ対策として「重要設備の水密化や防潮堤建設など複数の津波対策を講じるべきだった」と述べたそうですが(1)、「ただし、今の知見を踏まえたものです」との証言を加えたそうです(21)。
東電社員様の「ただし、今の知見を踏まえたものです」との証言を報じる福島のローカルTV局(FTV)
 ※(21)をキャプチャー
 図―6 東電社員様の「ただし、今の知見を踏まえたものです」との証言を報じる福島のローカルTV局(FTV)

 ②2008(平成20)年6月10日の会議で最大15.7メートルの津波が敷地を襲うとの試算結果の報告を受けたが「従来の想定より極端に大きく、違和感が残った」と信頼性に疑問があったとの認識を示しました(1)
東電社員様の「これまでよりも極端に高い資産に違和感を覚えた」との証言を報じる福島のローカルTV局(FTV)
 ※(21)をキャプチャー
 図―7 東電社員様の「これまでよりも極端に高い資産に違和感を覚えた」との証言を報じる福島のローカルTV局(FTV)

 ほぼ「想定外」との証言です。
 東京電力は「柏崎刈羽の安全対策」を紹介した漫画を掲載しています(1)。以下にその一コマを示します。
今も「想定外」を主張する東京電力
 ※(21)を引用
 図―8 東京電力の「柏崎刈羽の安全対策」を紹介した漫画

 図に示す通り福島事故について
「想定を上回る津波が過酷な事故への引き金となりました」
記載し、ここでも「想定外」を主張しています。
 東京電力が「想定外」としている以上は、柏崎刈羽原子力発電所を再稼働した時に再度「想定外」の事があり再び大事故になる可能性が残ります。

<余談>
 図表が小さいとご不満の方はこちら、図表をクリックしてください。
事故から約7年を経て想定外を主張する東京電力ではおよそ福島事故の「反省」が感じられません。 安倍出戻り総理は事故前に
「(原発の安全について)御指摘のような事態が生じないように安全の確保に万全を期しているところである。」と言っています(22)。でもその後の事故報告書で万全期していない事が明らかになりました(23)(24)。ところが今年の3.11追悼式では「原発事故」を使いませんでした(25)。反省するどころか、事故をとっと風化させようとしています。これから原発を進めるにしても福島事故を教訓として「安全」の向上に努めるのが筋だと思います。東京電力は今回の事実上の審査合格について
「柏崎刈羽原子力発電所の更なる安全性、信頼性の向上に努めてまいります。」
とコメントしていますが(26)、(=^・^=)は単なるリップサービスだと思います。事故前の東京電力も原子力は「安全」と言っていました(27)。これでは福島の皆様は不安だと思います。
 福島もイチゴ栽培が盛んだそうです(28)。福島県会津若松市では「今」イチゴ狩りが楽しめます(29)。同市はイチゴの季節です。同市辺りのイチゴはゆっくりと肥大し赤く、身の詰まったしっかりした食感で、食べると果汁が溢れるそうです(30)。福島県は福島産イチゴは「安全」だと主張しています(31)。でも、福島県会津若松市のスーパーのチラシには福島産イチゴはありません。
他県産はあっても福島産イチゴが無い福島県会津若松市のスーパーのチラシ
 ※(32)を引用
 図―9 福島産イチゴが無い福島県会津若松市のスーパーのチラシ

 当然の結果です。(=^・^=)も福島県会津若松市の皆様を見習い「フクシマ産」は食べません。

―参考にしたサイト様および引用した過去の記事―

(1)「対策取るべきだった」原発設備管理担当者証人で出廷 原発事故強制起訴第2回公判 | 東日本大震災 | 福島民報
(2)航空機モニタリングによる空間線量率の測定結果 | 原子力規制委員会中の「福島県及びその近隣県における航空機モニタリング(平成27年9月12日~11月4日測定) 平成28年02月02日 (KMZ, CSV)」
(3)めげ猫「タマ」の日記 半減期でしか下がらない福島の放射線
(4)国(環境省)が示す毎時0.23マイクロシーベルトの算出根拠|東京都環境局 その他について
(5)ふくしまイレブンエッセイ - 福島県ホームページ
(6)めげ猫「タマ」の日記 2年連続で拡大する福島のモモの価格差、ミスピーチ同窓会も効果無し
(7)もも(モモ/桃)の収穫量ランキング: 教えて!全国ランキング 2017  ~都道府県ランキング 日本の統計~
(8)東京都中央卸売市場-統計情報検索を「大分類⇒果物、中分類⇒もも類、品目(小分類)⇒もも」で検索
(9)半減期 - Wikipedia
(10)今回の津波は、それまでの知見では想定できない大規模なものでした|東京電力
(11)女川原子力発電所 - Wikipedia
(12)原子力発電所の安全対策 東日本大震災と女川原子力発電所 | 東北電力 ホームページ
(13)柏崎刈羽原子力発電所6,7号機の新規制基準への適合性に係る原子炉設置変更許可について|プレスリリース|東京電力ホールディングス株式会社
(14)CM・新聞・雑誌広告|動画・画像集|東京電力ホールディングス株式会社
(15)柏崎刈羽原子力発電所 - Wikipedia
(16)柏崎刈羽原子力発電所6号機の放射性物質の漏えいについて|TEPCOニュース|東京電力
(17)[PDF]PDF形式 858 キロバイト - 新潟県
(18)めげ猫「タマ」の日記 トラブルいっぱい東電原発(3月1週)―柏崎刈羽・安全審査の申請書を再提出―
(19)広報誌 NEWSアトム|柏崎刈羽原子力発電所|東京電力中のニュースアトム定例号(1月号)
(20)【経済インサイド】電力自由化、仁義なき戦い 東京電力が東北電力エリアの新潟に進出!? 柏崎刈羽原発再稼働の切り札か?(1/4ページ) - 産経ニュース
(21)原子力発電所に質問です 柏崎刈羽原子力発電所の安全対策|東京電力ホールディングス株式会社
(22)衆議院議員吉井英勝君提出巨大地震の発生に伴う安全機能の喪失など原発の危険から国民の安全を守ることに関する質問に対する答弁書
(23)政府事故調査報告書
(24)国会事故調 | 東京電力福島原子力発電所事故調査委員会のホームページ
(25)福島知事:安倍首相式辞に違和感 「原発事故」文言使わず - 毎日新聞
(26)(コメント)柏崎刈羽原子力発電所6,7号機の原子炉設置変更許可申請書に関する審査書案について|お知らせ|東京電力ホールディングス株式会社
(27)原子力安全・品質保証会議|東京電力
(28)甘酸っぱい幸福感!赤くてかわいい、イチゴ! | ふくしま 新発売。
(29)フルーツランド北会津
(30)いちご | JA会津よつば
(31)安全が確認された農林水産物(公開用簡易資料) - 福島県ホームページ
(32)アピタ会津若松店│「イイこと、プラス。」 アピタ・ピアゴ
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