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めげ猫「タマ」の日記

一寸気になったどうでもいい事を記事に

相馬福島道路開通、除染廃棄物の輸送路

 東北道福島北JCTと常磐道相馬ICを結ぶ相馬福島道路(1)のうち、相馬市の相馬玉野インターチェンジ(IC)と伊達市の霊山IC間の17.0キロが3月10日、開通しました(2)(3)。これで除染廃棄物の中間貯蔵施設への輸送が用意になり、福島の復興を後押しすると期待されます。
 7年前の福島事故では5重の壁(4)が破れ、福島各地に放射能が「うつり」、福島を汚染しました。
事故から7年経て汚染されている福島
 ※1(5)のデータを(6)に示す方法で3月11日に換算
 ※2 避難区域は(7)による。
 ※3 除染廃棄物の輸送路は(8)による。
 図―1 除染廃棄物輸送路

 図に示す様に国が除染が必要だとする毎時0.23マイクロシーベルトを超える(9)エリアが今も広がっています。事故から7年になりましたが、福島は汚染されています。
 福島では除染が行われました。除染といっても放射性物質を含む土壌などをかき集める作業であり、大量の除染廃棄物がでます。その量は福島県内だけで1,520万立方メートル(国直轄除染約840万、福島県内市町村除染680万立方メートル)になります(10)。
 立ち入り制限されている帰還困難区域を除く地域の除染が今月末までに完了する見込みだそうですが(11)、放射性物質がきれいに掃除されたわけではありません。図―1に示す様に福島は汚染されたままです。以下に福島市に隣接する福島県桑折町(12)に放置されているセシウムの量を示します。
残ったままの桑折町の放射性セシウム
 ※ 見積もりおよび元データは(13)を参照
 図―2 福島県桑折町のセシウム量

 図に示す様に殆ど減っていません。除染は終りましたがセシウムは残ったままです。それでも大量の除染廃棄物が出ました。大部分が仮置きや現地保管となっていますが、将来は福島第一原発の集計に設けられた「中間貯蔵施設」に集められることになっています。
 図―1に除染廃棄物の輸送路をしめします。環境省の発表を見ると(8)、福島県北部(福島市、桑折町、国見町等)の除染廃棄物は福島県沿岸部最南端のいわき市経由しそこから北上し中間貯蔵施設に運びこまれるこおになっています。これでは効率が悪いし、輸送中のリスクも増すので福島県北部と沿岸部を直接結ぶ高規格道路があれば輸送は効率化でき、リスクも低減できます。
 相馬福島道路は図―1に示す様に福島県北部・桑折町の福島北JCT(東北道との分岐点)と相馬市の相馬IC(常磐道)を結ぶ相馬福島道路の工事が進められています。この道路は高規格道路(自動車専用道)です(1)。完成すれば福島県・県北地域の除染廃棄物を運ぶショートカットルートになります。
 3月10日に相馬福島道路のうち相馬市の相馬玉野インターチェンジ(IC)と伊達市の霊山IC間の17.0キロは10日、開通しました。全線45.7キロのうち約6割の27.5キロが通行できるようになりました。残りの部分も2020年度の開通を目指しています(1)(2)。
 相馬福島道路開通等を報じる福島県の地方紙・福島民報
※(14)を3月11日に閲覧
 図―3 相馬福島道路の部分開通を報じる福島県の地方紙・福島民報

これついて福島の地方紙・福島民報は
「相馬、福島両市間の所要時間は約20分間短縮され、浜通りと中通りの距離が一層縮まる。産業振興や観光交流の拡大、救急搬送や物流の円滑化などにつながり、本県の復興を後押しすると期待される。」
と報じていました。
 福島は3つの地域分かれいて、東から沿岸部に浜通り、阿武隈高地と奥羽山脈に挟まれた中通り、奥羽山脈と越後山脈に挟まれた会津からなります。ただしは浜通り(沿岸部)と中通りの交流はありません(15)。相馬福島道路が結ぶ福島都市圏も相馬も仙台市の衛星都市です(16)。今後も活発な交流はあり得ません。除染廃棄物を運び終えたら役目を終えるとは思いますが、福島復興には必要な道路です。
 
 
<余談>
 図表が小さいとご不満の方はこちら、図表をクリックしてください。
 相馬福島道路の開通式には安倍出戻り総理も出席しました(17)。
相馬福島道路開通式に出席した安倍出戻り総理
 ※(17)を引用
 図―4 開通式に出席する安倍出戻り総理

 さらには福島産ヒラメを食べて見せ、「安全」をアピールしたそうです(17)(18)。
福島産ヒラメを食べる安倍出戻り総理
 ※(17)を引用
 図―5 福島産ヒラメを食べる安倍出戻り総理

 図―3に示す様に学校法人「森友学園」への国有地売却問題を巡り、財務省が決裁文書の書き換えも(19)明らかになりました。安倍出戻り内閣は国民に「嘘」つく内閣です。当然ならが「フクシマ産は安全」と彼らの説明も嘘の可能性があります。福島の皆様の対応が気になります。
 福島でもイチゴが栽培されています(20)。安倍出戻り総理が訪れた福島県相馬市(17)ではイチゴ狩りが楽しめます。福島・相馬はイチゴの季節です。同市のイチゴは美味しいそうです(21)。福島県は福島産イチゴは「安全」だと主張しています(22)。でも、福島県相馬市のスーパーのチラシには福島産イチゴはありません。
他県産はあっても福島産イチゴが無い福島県相馬市のスーパーのチラシ
 ※(23)を引用
 図―6 福島産イチゴが無い福島県相馬市のスーパーのチラシ

 当然の結果です。(=^・^=)も福島県相馬市の皆さまを見習い「フクシマ産」は食べません。


―参考にしたサイト様および引用した過去の記事―
(1)国土交通省 近畿地方整備局 紀南河川国道事務所
(2)古里再生へ前進 相馬玉野-霊山間開通 相馬福島道路 | 県内ニュース | 福島民報
(3)相馬福島道路「相馬玉野-霊山IC間」開通 6割超が通行可能:福島民友ニュース:福島民友新聞社 みんゆうNet
(4)5重の壁 - Wikipedia
(5)航空機モニタリングによる空間線量率の測定結果 | 原子力規制委員会中の「福島県及びその近隣県における航空機モニタリング(平成27年9月12日~11月4日測定) 平成28年02月02日 (KMZ, CSV)」
(6)めげ猫「タマ」の日記 半減期でしか下がらない福島の放射線
(7)避難区域見直し等について - 福島県ホームページ
(8)除染土壌などの輸送について|中間貯蔵施設情報サイト:環境省⇒中間貯蔵施設への除去土壌等の輸送に係る検討⇒平成29年11月13日⇒本文(2.7MB)
(9)国(環境省)が示す毎時0.23マイクロシーベルトの算出根拠|東京都環境局 その他について
(10)除染・中間貯蔵施設・放射性物質汚染廃棄物処理の現状、成果及び見通し
,平成 29 年 3 月 3 日環境省

(11)福島県内の除染、月内に完了へ 帰還困難区域除く地域 | 共同通信 ニュース | 沖縄タイムス+プラス
(12)桑折町 - Wikipedia
(13)めげ猫「タマ」の日記 ばら撒かれた放射性セシウムの6割が残ったままの福島県二本松市
(14)福島民報
(15)福島県 - Wikipedia
(16)仙台経済圏 - Wikipedia
(17)平成30年3月10日 福島県訪問 | 平成30年 | 総理の一日 | 総理大臣 | 首相官邸ホームページ
(18)安倍首相「きめ細かな支援」 福島県の産業・教育環境など視察:福島民友ニュース:福島民友新聞社 みんゆうNet
(19)森友、野党「内閣全体の責任」 | 国内外ニュース | 福島民報
(20)苺(イチゴ) | 一般社団法人福島市公設地方卸売市場協会
(21)和田観光苺組合 – 和田観光苺組合でイチゴ狩り
(22)安全が確認された農林水産物(公開用簡易資料) - 福島県ホームページ
(23)イオン相馬店公式ホームページ
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  1. 2018/03/11(日) 19:42:04|
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