めげ猫「タマ」の日記

一寸気になったどうでもいい事を記事に

福島・値下がり、全国・値上がり、1~2月のイチゴ価格

今年と昨年(2017年)1~2月の東京卸売市場のイチゴ価格を見ると、1キログラム当たりで全国平均では
 昨年(2017年) 1,347円
 今年(2018年) 1,432円
で(1)、85円の値上がりしています。一方で、福島産は
 昨年(2017年) 1,298円
 今年(2018年) 1,215円
で(1)、△83円の値下がりです。
福島産イチゴは
 ①産地は汚染されている。
 ②産地では葬式が増えているが、福島産イチゴを拒絶しているであろう相馬・南相馬市では増えていない。
 ③他より低く出る検査で安全され出荷される。
 ④産地では放射能が舞い散っている
等の特徴があります。福島産イチゴの価格低下は消費者が福島産の特徴を正しく理解したためであり当然の事です。
 福島はくだもの王国を自称しています(2)。イチゴが果物かは議論がありますが(3)、イチゴを果物とすると福島産果物は年間を通して楽しめます。すなわち
 1~5月  イチゴ狩り(4)
 6月    サクランボ狩り
 7~9月  モモ狩り
 8~10月 ナシ狩り
 8~12月 リンゴ狩り(5)
です。その中で主力はモモだと思います。福島では2市2町で市の花、町の花をモモにしています(6)。ところが事故後はモモ等の福島産果物を消費者は避けるようになりました。以下に福島産モモの取引価格を示します。
事後に低迷が続く福島産モモ価格
 ※(1)を集計
 図―1 山梨・福島のモモ価格

 福島のモモは7・8月がピークです(7)。モモの生産量は山梨が1位で福島は2位です(8)。図に示す様に事故後に福島のモモは山梨産に比べ大幅に安くなりました。価格差を見ると  
  2015年 △159円安
  2016年 △211円安
  2017年 △242円安
で2年連続で価格差が広がっています。安倍出戻り総理はこれを「風評被害」と呼んでいます(9)。でも福島のイチゴについてみると「風評」と呼ぶのは無理があります。
 以下に福島県のイチゴの生産量を示します。
福島県のイチゴの生産量
 ※(10)を転載(元データは(11))
 図―2 福島県のイチゴの生産量

 伊達市、いわき市、福島市が3大産地です。その中で伊達市が圧倒的です。以下に位置を示します。
事故から7年以上を経て汚染されている福島
 ※1(12)のデータを元に(13)に示す方法で3月11日に換算
 ※2 避難区域は(14)による。
 図―3 福島のイチゴ産地と相馬・南相馬市

 図に示す様に福島のイチゴ産地は国が除染が必要だとする0.23マイクロシーベルトを超えた地域が広がっています(15)。事故から7年以上が経過しましたが福島のイチゴは汚染された産地で作られています。
 これで本当に安全なのか心配です。福島県内に本社があり福島県を中心に店舗展開をするスーパーチェーンがあります(16)。当チェーンは福島最大のイチゴ産地の伊達市にもイチゴ栽培が盛んでない南相馬市にも店舗を展開しています。以下にチラシを示します。
福島産イチゴが掲載される福島県伊達市のスーパーのチラシ  他県産イチゴが掲載される福島県南相馬市のスーパーのチラシ
 (a)伊達市店舗                         (b)南相馬市店舗
 ※(a)は(17)、(b)は(18)を引用
 図―4 福島のスーパーチェーンのイチゴのチラシ

 図に示す様にイチゴ栽培が盛んな伊達市では福島産ですが、そうでは無い南相馬市では他県産です。
 福島県のひらた中央病院が福島産米や野菜を避けるか、避けないかのアンケート結果を発表しています(1)。以下に結果を示します。
表ー1 福島産米や野菜を許容すかのアンケート結果
 ※ (1)を集計
福島産許容する割合が多い郡山市、少ない相馬・南相馬市

 表に示す通り、地域によって大きな差があります。相馬市・南相馬市では福島産米と野菜を共に許容する方は7%ですが、イチゴ産地のいわき市では37%の方が共に許容しています。図―4と表―1から伊達市、いわき市や福島市等の福島産イチゴの主要産地では福島産イチゴを許容する方が多いと推定できます。一方で、相馬・南相馬市では許容する方は少ないと推定できます。
 以下に福島のイチゴ産地(伊達市、いわき市、福島市)の各年2月から翌年1月までの1年間の葬式(死者数)を示します。
事故後に葬式が増えた福島のイチゴ産地
 ※1(20)を各年通年で集計
 ※2 震災犠牲者は(21)により、行方不明者を含み関連死を含まず
 図―5 福島のイチゴ産地(伊達市、いわき市、福島市)各年2月から翌年1月まで1年間の葬式(死者)数

イチゴ産地の葬式(死者)数は
  事故前年(2010年2月から11年1月) 7,717人
  事故7年目(2017年2月から18年1月)8,452人
で10%増えています。このような事が偶然に起こる確率を計算したら1億分の1でした。

 表―2 偶然に起こる確率の計算結果
 ※計算方法は(=^・^=)の過去の記事(22)による。
有意差検定表

 以下に相馬・南相馬市の合計の葬式(死者)数を示します。
事故後も葬式が増えていない相馬・南相馬市
 ※1(20)を各年通年で集計
 ※2 震災犠牲者は(21)により、行方不明者を含み関連死を含まず
 図―6 相馬・南相馬市の各年2月から翌年1月まで1年間の葬式(死者)数

相馬・南相馬市の葬式(死者)数は合計で
  事故前年(2010年2月から11年1月) 1,284人
  事故7年目(2017年2月から18年1月)1,306人
で少し増えていますが、統計的な差はありません。
 福島のイチゴ産地では葬式が増えているますが、福島産イチゴを拒絶しているであろう相馬・南相馬市では増えていません。
 お魚は県境を自由に行き来できるので、県境付近のお魚はほぼ同じ物とみなせます。福島県いわき市は図―3に示す様に福島県沿岸部に位置し、南を茨城県に接しています。いわき市と茨城県のお魚のセシウムの比較するなら汚染源に近い分だけ高く出る筈です。少なくとも低くなるだとあり得ません。以下にスズキの検査結果を示します。
茨城・千葉産からは見つかっても福島県いわき市産スズキからは見つからないセシウム
 ※1(23)を集計
 ※2 日付けは捕獲日
 ※3 NDは検出限界未満(みつからな事)を示す
 ※4()内は検査先
 ※5 淡水は除く
 図―7 スズキの検査結果(千葉県、茨城県および福島県いわき市)

 図に示す様にいわき市に隣接する茨城県やその先の千葉県産からはそこそこセシウムが見つかっていますが、福島県いわき市産スズキからは見つかりません。
 福島の隣県ではセシウムが見つかるのに福島県に入るとスズキから突然にセシウムが見つからなくなります。汚染源は福島にあるのにおかしな話です。
 フキやスズキ等の福島産農水産物の出荷前検査は厚生労働省の発表(23)を見ると、全てを福島県農林水産部に属する福島県農業総合センター(24)が実施しています。中立性に疑問があります。福島産は他よりも低く出る検査で「安全」とされ出荷されます。
 以下に福島県最大のイチゴ産地の福島県伊達市の2016年11月から1年間で舞い降りた福島の放射性セシウムの量を示します。
ほぼ全域で放射能が舞い降りた福島県伊達市
 ※(25)に示す元データと手法で計算
 図―8 福島県伊達市の2016年11月から1年間に舞い降りた放射性セシウムの量

 図に示す様に福島県伊達市の大部分でセシウムが降り注いでいます。同市産の汚染が増しても不思議ではない状況にあります。
 以上を纏めると福島産イチゴは
 ①産地は汚染されている。
 ②産地では葬式が増えているが、福島産イチゴを拒絶しているであろう相馬・南相馬市では増えていない。
 ③他より低く出る検査で安全され出荷される。
 ④産地では放射能が舞い散っている
等の特徴があります。
 一方で福島県は今から1年半ほど前の2016年9月に消費者の福島産離れ(福島県の用語では「風評被害」)を2018年3月末でに解消するとしました(26)。
2018年3月末での「風評払拭」を報じる福島県の地方紙・福島民友
 ※(26)を編集
 図―9 2018年3月末までの「風評被害」払拭を報じる福島県の地方紙・福島民友

まもなく期限です。福島県の計画通りならイチゴの価格差は事故前と同様になっているはずです。以下に各年1~2月の東京卸売市場のイチゴ取引価格を示します。
昨年に比べ全国平均との価格差が拡大した福島産イチゴ
 ※(1)を集計
 図―10 各年1~2月の東京卸売市場のイチゴ取引価格

 図に示す通り解消するどころか悪化しています。1キログラム当たりで全国平均では
 昨年(2017年) 1,347円
 今年(2018年) 1,432円
で(1)、85円の値上がりしています。一方で、福島産は
 昨年(2017年) 1,298円
 今年(2018年) 1,215円
で(1)、△83円の値下がりです。
 これは消費者の福島産に対する正しい理解が進んだ結果であり、当然の事です。

<余談>
 図表が小さいとご不満の方はこちら、図表をクリックしてください。
 福島産の安全性については色々と議論があると思います。安倍出戻り総理は「安全」を主張しているのは本文記載の通りです。でも、彼は「嘘」を生業としています(27)。福島の皆様が信じるか疑問です。
 福島県が力を入れている農産物にトマトがあります(28)。今年も出荷が始まりました。今、出荷されてる福島産トマトは味が濃くフルーツのような甘さが人気だそうです(29)。福島県は福島産トマトは「安全」だと主張しています(30)。福島県南会津町は福島を代表するトマトの産地です(28)。でも、福島県南会津町のスーパーのチラシには福島産トマトはありません。
他県産はあっても福島産トマトが無い福島県南会津町のスーパーのチラシ
 ※(31)を引用
 図―11 福島産トマトが無い福島県南会津町のスーパーのチラシ

 当然の結果です。(=^・^=)も福島県南会津町の皆さまを見習い「フクシマ産」は食べません。


―参考にしたサイト様および引用した過去の記事―
(1)東京都中央卸売市場-統計情報検索
(2)福島県くだもの消費拡大委員会ホームページ
(3)いちごやメロンは野菜なの? 果物コラム
(4)いちご狩り2018 – 一般社団法人福島市観光コンベンション協会公式ページ
(5)くだもの狩り情報
(6)福島盆地 - Wikipedia
(7)福島県の旬(出回り時期) 果物編
(8)もも(モモ/桃)の収穫量ランキング: 教えて!全国ランキング 2017  ~都道府県ランキング 日本の統計~
(9)安倍首相:「風評被害払拭を応援」 福島の牧場で激励 - 毎日新聞
(10)めげ猫「タマ」の日記 食品中の放射性セシウム検査のまとめ(4月4週)―フルーティアふくしま出発、主産地の検査はありませんー
(11)作物統計調査 市町村別データ  平成18年産市町村別データ 年次 2006年
(12)航空機モニタリングによる空間線量率の測定結果 | 原子力規制委員会中の「福島県及びその近隣県における航空機モニタリング(平成29年9月9日~11月16日測定) 平成30年02月20日 (KMZ, CSV)」
(13)めげ猫「タマ」の日記 半減期でしか下がらない福島の放射線(2017年)
(14)避難区域見直し等について - 福島県ホームページ
(15)国(環境省)が示す毎時0.23マイクロシーベルトの算出根拠|東京都環境局 その他について
(16)ヨークベニマル - Wikipedia
(17)ヨークベニマル/お店ガイド
(18)ヨークベニマル/お店ガイド
(19)研究報告|ひらた中央病院 | 医療法人 誠励会 | 福島県 医療 介護 リハビリ
(20)福島県の推計人口(平成30年2月1日現在)を掲載しました。 - 福島県ホームページ
(21)平成23年東北地方太平洋沖地震による被害状況即報(週1回更新) - 福島県ホームページ
(22)めげ猫「タマ」の日記 偶然に起こる確率の計算方法について
(23)報道発表資料 |厚生労働省
(24)農林水産部 - 福島県ホームページ
(25)めげ猫「タマ」の日記 放射能が舞い散る福島(2017)
(26)めげ猫「タマ」の日記 福島「風評被害」、解消目標は2018年3月、でも30年は続く
(27)社説[森友文書改ざん]関係者の国会招致急げ | 社説 | 沖縄タイムス+プラス
(28)ふくしまイレブンエッセイ - 福島県ホームページ
(29)トピックス | JA夢みなみ
(30)安全が確認された農林水産物(公開用簡易資料) - 福島県ホームページ
(31)田島店|店舗・チラシ情報|リオン・ドール
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  1. 2018/03/22(木) 19:46:37|
  2. -
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