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めげ猫「タマ」の日記

一寸気になったどうでもいい事を記事に

「福島空港沖縄線復活へ」と福島民友、でも無理

 福島県の地方紙の福島民友が2008年度で廃止になった福島・沖縄線(1)について
 ・年間7万人近くの利用があり、平均搭乗率も路線維持の採算ラインといわれる60%を超えていた。
との理由で復活を論じていた(2)。でも、仙台空港鉄道(3)や茨城空港の開港(4)で福島空港の優位性が失われており廃止前の乗客数は見込めません。復活は無理な話です。
 福島空港は「フクシマ」にある空港です。1993年3月に開港し(1)、今年で25周年になりました。
事故から7年以上を経て汚染されたままの福島
 ※1(5)の数値データを元に(6)に示す手法で5月1日時点に換算
 ※2 避難区域は(7)による
 図―1 福島空港

 名前は福島空港ですが、福島市から福島空港までは1時間半、仙台空港までは50分で、福島市に行くなら仙台空港が便利です(8)。
 福島は事故によって汚染されました。図―1に示す様に福島では国が除染が必要とする毎時0.23マイクロシーベルトを超えた地域が広がっています(9)。福島空港は事故から7年以上が過ぎて汚染されたままの「フクシマ」にある空港です。
 以下に福島空港の年間利用者数を示します。
事故前の水準に回復しない福島空港利用者数
 ※(10)にて作成
 図―2 福島空港の年間利用者数

 図に示す通り、今世紀に入り利用者が大幅に落ち込んでいます。2007年は仙台空港鉄道が開業し(3)、福島県内からも仙台空港に鉄道で行けるようになりました。2010年には茨城空港が開港しました(4)。そして2011年3月には福島事故がおこり、福島は汚染されました。汚染された地へわざわざ行きたい方は少数だと思います。事故後に利用者は落ち込み7年経った今も事故前に戻っていません。数値を記載するなら
 2010年度 約29万人
 2017年度 約26万人
で、約3万人(10%程度)の利用者が減っています。
 利用者を増やすには新たな路線を開設するのが手っ取り早いと思います。そこで2008年度に廃止された福島空港・沖縄線の復活の試みがなされています。2013年11月には 福島県議会の方が沖縄県副知事を訪ね、沖縄と福島を結ぶ定期航空便の運航再開を要請しました。「沖縄に避難している被災者が福島に戻りやすい環境をつくりたい」と話したそうです(11)。以下に福島から沖縄に避難された方の人数を示します。
 200人程度になった福島から沖縄への避難者数
※(12)にて作成
 図―3 福島から沖縄への避難者数

 図に示す通り最近では200人程度に推移しており、およそ利用者増は寄与しません。
 それでも福島県は福島空港と沖縄・那覇空港を結ぶ定期路線復活を目指し、観光や旅行団体と官民連携組織「うつくしま・ちゅらしま交流・福島空港利用促進連絡会」を5月28日に発足させます(13)。これを受けてでしょうか、福島県の地方紙の福島民友は5月16日の社説で
「多様な利活用の可能性を秘める福島空港沖縄線の復活に向け、官民が力を合わせ機運を高めたい。」
と論じ、さらには
「沖縄線は、年間7万人近くの利用があり、平均搭乗率も路線維持の採算ラインといわれる60%を超えていた。」
と記載し(2)、あたかも採算ラインに乗るかのような書き方です。
 以下に福島空港-札幌(新千歳)線の利用者数を示します。
減り続ける福島-札幌便の利用者数
 ※(10)にて作成
 図―4 福島空港-札幌(新千歳)線の利用者数

 こちらもどんどん減っています。福島空港-札幌(新千歳)線の利用者数は
  2008年度(沖縄線が廃止された年)10.8万人
  2017年度(昨年度)        6.6万人
で、4割程度減っています。北海道なので観光目的の利用が多いと思います。沖縄線が復活すれば観光が主だと思います。この割合で御沖縄線の利用者を想定すると、2008年度の利用者が約6.8万人なので約4.2万人(6.8万×6.6万÷10.8万)です。1日当たり115人(42,000人÷365日)で、1日1往復として1便当たり58人です。今は消えたのですが就航の依頼を受けたのは那覇空港を拠点とする航空会社のJTAのようです。同社は2019年以降は165人乗りのボーイング737-800に機種を統一するそうです(14)。すると
 搭乗率 35%(58÷165)
で、およそ採算に乗りません。福島空港-沖縄線は実現不可能です。

<余談>
 図表が小さいとご不満の方はこちら、図表をクリックしてください。当該社説では
「福島、沖縄双方から一定程度以上の利用があることが条件となる。」
とも論じてます(2)。JTAは沖縄-小松線を運行してますが、時刻表を見ると(15)
 沖縄発 11:15⇒小松着 13:30
 小松発 14:15⇒沖縄着 16:40
昼間の運行で朝出て夜に戻るダイヤではありません。どちらを出発地としても使えるダイヤです。沖縄県の人口は144万人ですが(16)、入域観光客は年間で約1000万人です(17)。特性上は双方同数の交流は無理です。福島民友はどう見ても出来ない事をできるように社説で論じています。マスコミがこんなでは福島の皆様は不安だと思います。
 福島県いわき市産米の全量・全袋検査数が49万件を超えました(18)。同市の人口は約34万人なので(19)、市民が食べるのにはほぼ十分な量です。同市のお米は「Iwaki Laiki」というブランド米です(20)。福島県は福島産米は「安全」だと主張しています(21)。でも、福島県いわき市のスーパーのチラシには福島産米はありません。
 他県産はあっても福島産米が無い福島県いわき市のスーパーのチラシ
※(22)を引用
 図―5 福島産米が無い福島県いわき市のスーパーのチラシ

 当然の結果です。(=^・^=)も福島県いわき市の皆さまを見習い「フクシマ産」は食べません。




―参考にしたサイト様および引用した過去の記事―
(1)福島空港 - Wikipedia
(2)【5月16日付社説】福島空港沖縄線/復活へ双方向の需要喚起を:社説:福島民友新聞社 みんゆうNet
(3)仙台空港鉄道仙台空港線 - Wikipedia
(4)百里飛行場 - Wikipedia
(5)航空機モニタリングによる空間線量率の測定結果 | 原子力規制委員会中の「福島県及びその近隣県における航空機モニタリング(平成29年9月9日~11月16日測定) 平成30年02月20日 (KMZ, CSV)」
(6)めげ猫「タマ」の日記 半減期でしか下がらない福島の放射線(2017年)
(7)避難区域見直し等について - 福島県ホームページ
(8)福島市とは - 福島市
(9)国(環境省)が示す毎時0.23マイクロシーベルトの算出根拠|東京都環境局 その他について
(10)福島空港データ - 福島県ホームページ
(11)福島-沖縄線の運航再開を 福島県議ら要請 | 沖縄タイムス+プラス ニュース | 沖縄タイムス+プラス
(12)県外への避難者数の状況 - 福島県ホームページ
(13)交流促進へ連携組織 福島と沖縄、福島空港発着定期便復活目指す | 県内ニュース | 福島民報
(14)日本トランスオーシャン航空 - Wikipedia
(15)小松⇔那覇|フライト情報|飛行機に乗る|小松空港 - Komatsu Airport
(16)沖縄県 - Wikipedia
(17)【年度】平成29年度入域観光客統計概況(平成30年4月25日発表)/沖縄県
(18)ふくしまの恵み安全対策協議会 放射性物質検査情報
(19)地区別世帯数・男女別人口 | いわき市役所
(20)いわき市産ブランド米「Iwaki Laiki」好評販売中 | いわき市 観光情報サイト
(21)ふくしまプライド。
(22)マルト 平尼子店のチラシ・特売情報 | トクバイ
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