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めげ猫「タマ」の日記

一寸気になったどうでもいい事を記事に

浪江町の「まちのこし」は厳しい

 昨年3月末に避難指示が主要部で解除された福島県浪江町(1)に新町長が誕生しました。公約は「町のこし」だそうです(2)。でも、帰還や新規移住がすすまず、町営住宅が埋まりません(3)。浪江町の「まちのこし」は厳しい状況です。
  福島県浪江町は福島県沿岸部北部になります(1)。南隣の双葉町には福島第一原発があります(4)。先の事故では全域が放射能に汚染され避難地域となりました(1)。
事故8年目も汚染が続く福島
 ※1(5)のデータを(6)に示す手法で8月1日に換算
 ※2 避難地域は(7)による。
 ※3 DASH村は(8)による。
 図―1 福島県浪江町

 図に示す様に事故8年目になりましたが、今も国が除染が必要だとする毎時0.23マイクロシーベルトを超える(9)地域が広がっています。そでれも安倍出戻り内閣は「安全」だとして同町中心部(東部)の避難指示を昨年3月31日に解除しました(1)(7)。避難指示が解除された部分には地図で見ると役場や同町唯一の駅である浪江駅(1)、浪江高校(10)、唯一の旧1級国道の国道6号(11)、漁港など町の主要部分が含まれます。
 避難指示解除に合わせ、町の整備も進められてきした。
  2017年4月
   ・役場の町内への移転
   ・JR浪江駅再開(浪江-小高間運転再開)
  2016年6月
   ・町内の復興公営住宅完成
  2018年1月
   ・町内で成人式(以上(12))
  2018年4月
   ・こども園、小中学校再開
  2018年7月
   ・野馬追再開(以上(13))
 このうち野馬追は浪江町だけでなく福島県沿岸部北部で行われる神事で、鎌倉時代から続く伝統行事です(14)。
 そんな中で、事故後に町民の避難や賠償請求支援などの対応にあたるとともに、東京電力の責任を追及された馬場 有(ばば たもつ)前町長が亡くなられました(15)。後任に「町のこし」を公約に掲げた吉田数博さんが当選されました(2)。
「町のこし」を主張する浪江町新町長
 ※(16)を引用
 図―2 「町のこし」の公約を報じる福島のローカルTV局(FTV)

 「町のこし」ができるのでしょうか?
 小中学校が再開しましたが、児童生徒は10人です(17)。この4月に福島では川俣町・山木屋、富岡町、葛尾村で学校がされました(18)。児童・生徒数は最大がこども園も含め104人の飯舘村(19)、次が葛尾村の17人(20)、そして児童(小学生)だけの人数ですが富岡町が13人(21)です。どん尻は川俣町山木屋の10人(19)と浪江町の10人(17)です。川俣町山木屋の帰還者と避難者の合計は1,070人に対し(22)、浪江町は20,574人です。ことし4月に学校が再開した5町村のなかで、もっとも子供が戻らない町です。
 以下に浪江町民の居住状況を示します。
住民が戻らない福島県浪江町
 ※1 帰還者は(24)による。
 ※2 新規移住者は浪江町在住者(25)(26)―帰還者(24)で計算
 図―3 浪江町在住者

避難指示は解除されましたが、帰還は進んでいません。7月末時点で
 対象20,574人中帰還567人
で(23)、帰還者は全体の約2.8%です。帰還が進みません。復興公営住宅は2017年6月に完成して(12)、1年以上が経過しましたが、今も募集をしています(3)。入居者が集まらなかったようです。
 帰還していない2万人近くの方は町外で暮らしています。ただし、福島県が福島県内の避難者として認定しているのは2,311人です(27)。同じく避難地域であったが避難指示が解除された飯舘村や葛尾村では居住形態も発表していますが、過半数が持家や村外の災害公営住宅などの安定した住居で暮らしています(28)(29)。浪江町の発表には居住形態はありませんが概ね同じと思います。すると、今後に帰還するとしても最大で2,311人で、既に帰還している方と合わせ浪江町は最大でも2,878人です。これは対象者の14%です。
 避難指示の解除によって、事故前から浪江町に住んでおられる方だけなく、同町内に住む場所が確保できればだれもが浪江町に住むことができるようになりました。以下に浪江町への転入者数を示します。 
2017年4月以降に増えた浪江町の転入者数
 ※(30)を集計
 図―4 福島県浪江町の転入者数

 図に示す通り避難指示解除が直後の昨年4月や今年3月に急増いています。浪江町の復興計画をみると(31)、 10年後に目指す未来・将来ビジョンの3項に
「様々な人が町外から訪れるまち」
との記載があります。町の活気を戻す為には帰還者だけでは不足で外からの来訪者や移住者にも期待を寄せています。そのために移住者が入居できる町営住宅も整備しました(2)。東京電力は今後3年間で福島第一原発の廃炉に合計で7,033億円(1年当たり2,344億円)を使うと発表しました(32)。全てが福島で使われる訳ではないと思いますが、大部分は福島で使われると思います。福島第一には大量の仕事があります。直ぐ南に福島第一がある以上は多くの人が移住しても仕事は十分にあります。あるいは仕事によって人が呼び込めることを期待しているのかもしれません。でも、これも上手くいっていないようです。新規の移住者数を見たら
 2018年3月末 273人(ピーク)
 2018年7月末 238人
で減っています。せっかくやって来た新規の移住者は逃げ出しているようです。
 浪江町は新規移住者向けに「福島再生賃貸住宅」を用意しています(3)。少なくとも今年5月には募集をしています(17)。そして今も募集しています(3)。こちらも入居者が集まりません。
 浪江町の新町長は「町のこし」を公約としています。でも
 ①もっとも子供が戻らない町である。
 ②帰還が進まず、せっかく町内に用意した災害公営住宅が空いたままである。
 ③町再生のもう一つの柱である、新規移住が進まない。新規移住者ように用意した「福島再生賃貸住宅」も空いたままである。
との状況にあり「町のこし」は困難です。
 
<余談>
 図表が小さいとご不満の方はこちら、図表をクリックしてください。
 浪江町の町長選の投票率は43.08%で、前回を12.97ポイント下回ったそうです。求心力は確実に低下しています(33)。しかたがないことです。図―1に示しように浪江町も汚染されたままです。不安があります。でも、不安なのは浪江町から避難されているかただけではないようです。
 福島を代表する野菜にトマトがあります(34)。今がシーズンです(35)。TOKIOの皆様はこのあたりを幾度も訪れています(8)。TOKIO出演の福島のトマトが美味しいとのCMが流れています。福島県は福島産トマトは「安全」だと主張しています(36)。でも、浪江町の北隣・福島県南相馬市のスーパーのチラシには福島産トマトはありません。
他県産はあっても福島産トマトが無い福島県南相馬市のスーパーのチラシ
 ※(37)を引用
 図―5 福島産トマトが無い福島県南相馬市のスーパーのチラシ

 (=^・^=)も福島県南相馬市の皆さまを見習い「フクシマ産」は食べません。


―参考にしたサイト様および引用した過去の記事―
(1)浪江町 - Wikipedia
(2)<福島・浪江町長選>初当選の吉田氏「町のこし」へ正念場のスタート 居住者数、原発事故前とは遠く | 河北新報オンラインニュース
(3)浪江町営住宅入居者募集 | 浪江町ホームページ
(4)福島第一原子力発電所 - Wikipedia
(5)航空機モニタリングによる空間線量率の測定結果 | 原子力規制委員会中の「福島県及びその近隣県における航空機モニタリング(平成29年9月9日~11月16日測定) 平成30年02月20日 (KMZ, CSV)」
(6)めげ猫「タマ」の日記 半減期でしか下がらない福島の放射線(2017年)
(7)避難区域見直し等について - 福島県ホームページ
(8)DASH村 - Wikipedia
(9)国(環境省)が示す毎時0.23マイクロシーベルトの算出根拠|東京都環境局 その他について
(10)福島県立浪江高等学校 - Wikipedia
(11)一級国道 - Wikipedia
(12)浪江町の歴史4(復興創生期) | 浪江町ホームページ
(13)平成30年度上半期の話題 | 浪江町ホームページ
(14)相馬野馬追 - Wikipedia
(15)馬場有 - Wikipedia
(16)ローカルTime FNN被災地発...
(17)広報なみえ No.628(平成30年5月号) - 浪江町ホームページ
(18)めげ猫「タマ」の日記 福島・川俣町山木屋、学校再開、子供の帰還は「0」
(19)めげ猫「タマ」の日記 福島・飯舘村・学校再開、子ども達は大丈夫?
(20)めげ猫「タマ」の日記 福島・川俣町山木屋、学校再開、子供の帰還は「0」
(21)東日本大震災:福島第1原発事故 富岡小に夏が来た 夏休み中、プールや教室開放 町は閑散、全児童13人の「居場所」に - 毎日新聞
(22)山木屋地区の居住の状況 - 川俣町公式ホームページ中の避難者数一覧(平成30年8月1日現在) [PDFファイル/40KB]
(23)町民の避難状況(平成30年7月31日現在) - 浪江町ホームページ
(24)町民の避難状況 - 震災・原発事故からの復興 - 浪江町ホームページ
(25)広報なみえ - 浪江町ホームページ
(26)浪江町ホームページ トップページ
(27)平成23年東北地方太平洋沖地震による被害状況即報(月1回更新) - 福島県ホームページ
(28)めげ猫「タマ」の日記 増田明美さん来村も効果無し、帰還が進まない福島県飯舘村
(29)めげ猫「タマ」の日記 胡蝶蘭出荷も効果無し、帰還が進まない福島県葛尾村
(30)福島県の推計人口(平成30年7月1日現在)を掲載しました。 - 福島県ホームページ
(31)浪江町復興計画【第二次】の策定について - 浪江町ホームページ
(32)廃炉等積立金制度に基づく取戻し計画の承認について|プレスリリース|東京電力ホールディングス株式会社
(33)<福島・浪江町長選>吉田氏初当選「馬場氏の遺志継ぎ町再生」 | 河北新報オンラインニュース
(34)ふくしまイレブンエッセイ - 福島県ホームページ
(35)ふくしまプライド。
(36)安全が確認された農林水産物(公開用簡易資料) - 福島県ホームページ
(37)Webチラシ情報 | フレスコキクチ中の「鹿島店」
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  1. 2018/08/12(日) 20:04:53|
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