fc2ブログ

めげ猫「タマ」の日記

一寸気になったどうでもいい事を記事に

福島県塙町町制70周年、未来は暗い

 福島県塙(はなわ)町は1948年11月3日に 町制施行し(1)、今日(11月3日)で70周年になりました。お祝いしたいのですが、未来はくらそうです。
 福島県塙町は福島県南部にある町です。同町は1948年11月3日に 町制施行し(1)、今日(11月3日)で70周年になりました。
事故から7年8ヶ月を経て、汚染が広がる福島
 ※1(2)の数値データを元に(3)に示す手法で11月1日時点に換算
 ※2 旧避難区域は(4)による
 図-1 福島県塙町

 図に示す様に西部では国が除染が必要だとする0.23マイクロシーベルト(5)を超えた地域が広がっています。塙町も事故で汚染されました。
 塙町の最大の特徴はへんぴな町だと思います。同町は福島県郡山市と茨城県水戸市のほぼ中間に位置し、どちらに行くにも1時間半程度かかります(6)。同町には郡山市と水戸市を結ぶ水郡線の磐城塙駅がありますが(7)、水郡線には郡山と水戸を結ぶ機能はありません。時刻表で見る限り、郡山から水戸に出るには東北新幹線で小山駅(栃木県)に出て、そこから水戸線で水戸に行く方が便利です。同町は白河都市圏に属していますが(8)、東北道白河インターチェンジ(福島県西郷村(9))まで出るのに45分かかるそうです(6)。とにかくへんぴな町です。
 以下に2016年11月から1年間に同町に降り注いだセシウム137の分布を示します。
放射能が舞い散る福島県塙町
 ※(10)に示すデータと手法で作成
 図―2 放射能が舞い散る塙町

 事故7年目も放射能が舞い散っています。
 同町の特産品にリンゴがあります(1)。福島のリンゴは10~12月がシーズンです(11)。以下に各年の東京中央卸売市場でリンゴの価格を示します。
事故後に全国平均との価格差が拡大したままの福島産リンゴ
 ※(12)を集計
 図―3 10~12月のリンゴの取引価格(東京中央卸売市場)

 図に示す通り福島産リンゴは事故前から全国平均に比べ安かったのですが、事故後はさらに価格差が拡大しました。
 以下に塙町の観光客入り込み数をしめします。
減り続ける塙町の観光客入込数
 ※1(13)を集計
 ※2 凡例中「湯遊ランドはなわダリア園」は「ダリア園」と略した
 図―4 塙町の観光客入り込み数

 図に示すとおり、事故後に落ち込み回復の兆しがありません。
 今から5年前の2013年10月に同町には10代後半の女性が281人いました。5年を経て、彼女達は20代前半になりました。2018年10月時点で、同町の20代後半女性は120人です(14)。2013年10月で、10代後半の女性のうち、町に残ったのは43%(120÷281×100)で、5年間で6割近い女性が町を出て行きました。以下に5年後に10代後半の方が町に残っている割合をしめします。
事故後に低下した塙町10代後半女性の5年後の残存率
 ※(14)を集計
 図―5 5年後に10代後半の方が町に残っている割合(塙町)

 図に示す様に2003年は大幅に落ち込みましたが、その後は回復し、事故の影響を受けない2006年3月には
  男性 58%
  女性 63%
にまで回復しました。事故後は女性が大幅に低下しました。近々1年の平均を取ると
  男性 53%
  女性 43%
です。事故後に塙町からの若い女性がますます出て行くよになりました。
 若い女性が出て行けば子どもが生まれなくなります。以下に塙町の各年10月より1年間に赤ちゃん誕生数を示します。
減り続ける塙町の赤ちゃん誕生数
 ※(14)を集計
 図―6 塙町の赤ちゃん誕生数

 数値を記載すると
  事故当時(2010年10月から11年9月) 69人
  近々1年(2017年10月から18年9月) 50人
で、3割近く減っています。
 塙町は今日(11月3日)に町政施行から70年になりました。お祝いしたいのですが
 ・もともとへんぴな町
 ・放射能が舞い散る町
 ・低迷する特産品、リンゴの価格
 ・戻らない観光客
 ・若い女性が出て行く町

<余談>
 図表が小さいとご不満の方はこちら、図表をクリックしてください。
 塙町に残った方が、安心して暮らしているかといえばそうでもないようです。
 塙町産米の全量全袋検査件数が5万件を超えました(15)。同町は人口1万に満たない町なので(16)、町民が食べるには充分な量です。同町当たりのお米は美味しいそうです(17)。福島県は福島産産は「安全」だと主張しています(18)。でも、福島県塙町のスーパーのチラシには福島産米はありません。
他県産はあっても福島産米が無い福島県塙町のスーパーのチラシ
 ※(19)を引用
 図―7 福島産米が無い福島県のスーパーのチラシ

 (=^・^=)も福島県塙町の皆さまを見習い「フクシマ産」は食べません。


―参考にしたサイト様および引用した過去の記事―
(1)塙町 - Wikipedia
(2)航空機モニタリングによる空間線量率の測定結果 | 原子力規制委員会中の「福島県及びその近隣県における航空機モニタリング(平成29年9月9日~11月16日測定) 平成30年02月20日 (KMZ, CSV)」
(3)めげ猫「タマ」の日記 半減期でしか下がらない福島の放射線(2017年)
(4)避難区域見直し等について - 福島県ホームページ
(5)国(環境省)が示す毎時0.23マイクロシーベルトの算出根拠|東京都環境局 その他について
(6)交通のご案内 | 塙町公式ホームページ
(7)水郡線 - Wikipedia
(8)白河都市圏 - Wikipedia
(9)白河インターチェンジ - Wikipedia
(10)めげ猫「タマ」の日記 放射能が舞い散る福島(2017)
(11)福島県の旬(出回り時期) 果物編
(12)東京都中央卸売市場-統計情報検索を、大分類:果実⇒中分類:りんご類で検索
(13)統計資料一覧 - 福島県ホームページ
(14)福島県の推計人口(平成30年10月1日現在)を掲載しました。 - 福島県ホームページ
(15)ふくしまの恵み安全対策協議会 放射性物質検査情報
(16)トップページ | 塙町公式ホームページ
(17)みりょく満点ブランド|JA東西しらかわ
(18)全量全袋検査に関するよくある質問 - 福島県ホームページ
(19)エコス
スポンサーサイト



  1. 2018/11/03(土) 19:49:36|
  2. -
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:0
<<東北中央道開通1年、福島を吸い上げる | ホーム | デタラメ、放射線副読本(平成30年10月改訂)―その11「遺伝性影響を示す根拠は無い。実は調べてない」>>

コメント

コメントの投稿


管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

トラックバック URL
http://mekenekotama.blog38.fc2.com/tb.php/2701-ae884e22
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)