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めげ猫「タマ」の日記

一寸気になったどうでもいい事を記事に

デタラメ、放射線副読本(平成30年10月改訂)―その14「福島の放射線量は海外の主要都市とほぼ同し。装置に人為的操作を加え低く」

 今年10月に改定された「放射線副読本」に、福島県内の放射線量について
 「国内や海外の主要都市とほぼ同水準になっています。」
と記載してました(1)。ただし、放射線量が低くでるように人為的操作が加えられた測定装置(モニタリングポスト)の値を引用しています。
 福島は事故によって汚染されました。
事故から7年以上経て汚染されている福島
 ※1(2)の数値データを元に(3)に示す手法で7月1日時点に換算
 ※2 旧避難区域は(4)による
 ※3 放射線量主要測定点は(5)による
 図-1 福島県の放射線量測定点

 図に示す様に全域が国が除染が必要だとする毎時0.23マイクロシーベルト(6)を超えた地域が広がっています。事故から7年以上になりましたが福島は汚染されたままです。
 ところが10月に改定された放射線副読本の13ページには
「福島第一原子力発電所の直近以外は国内や海外の主要都市とほぼ同水準になっています。」
と記述していました(1)。そして以下の図がついていましした。
国内や海外の主要都市とほぼ同水準と主張する放射線福読本
 ※(1)を引用
 図―2 福島市の放射線線量が下がったと主張する放射線副読本

福島市の放射線線量が下がったと主張する放射線副読本
 ※(1)を引用
 図―3 国内や海外の主要都市とほぼ同水準と主張する放射線福読本

 図―1と3を比較するとどう見ても図―3が低く出ています。そこで(=^・^=)なりに調べてみることにしました。
 図―2の引用元(5)を見ると、2018年7月1日と日付まで記載されています。また、図―3と同様な図を見るとこれも7月1日になっています。7月1日時点の放射線量です。福島県は主要7地点の放射線量を公表しています(7)。これの2018年7月1日の測定結果を見ると1時間当たりで
 福島   0.15マイクロシーベルト
 郡山   0.09マイクロシーベルト
 白河   0.07マイクロシーベルト
 会津若松 0.05マイクロシーベルト
 南会津  0.04マイクロシーベルト
 南相馬  0.07マイクロシーベルト
 いわき  0.06マイクロシーベルト
で(8)で一致しています。この地点の放射線量測定結果を示しています。以下に2013年3~4月の放射線量の測定結果を示します。
 brg130402a.gif
 ※1(11)(12)で作成
 ※2 日付け中2013年は省略
 図―4 突然下がる福島県各地の放射線量

2013年3月31日から4月1日にかけて突然に下がっています。例えば郡山市の例を見ると、1時間当たりで
 3月31日23時 0.51マイクロシーベルト(11)
 4月 1日 0時 0.29マイクロシーベルト(12)
です。1時間でこれで下がるのは人為的操作しかありません。福島の発表には
「※ 平成25年4月1日から、従来の可搬型モニタリングポストによる測定から固定型モニタリングポストによる測定に移行しました。移行の前後で、敷地内での設置場所の変更等に伴い、測定値が変動します(いわき合同 庁舎を除く)。
※ モニタリングポストを設置している合同庁舎等の敷地について、除染が行われることにより、作業中及び作業後において、空間線量率に変動が生じることが想定されます。」
との注記がされており、原因は放射線の高い場所から低い場所への想定装置(モニタリングポスト)の移動です。以下に福島市や郡山市では別の人為的操作を実施しました。
brg130602a.gif  brg130602b.gif
 (a)福島市                (b)郡山市
  ※1(9)(10)にて作成
  ※2 年は2012年から13年
  図―5 人為的操作で下がった福島県の放射線量測定値

 福島市を見ると2012年12月26日に突然に放射線量が下がっています。数値を記載すると1時間当たりで
 12月26日14時 0.78マイクロシーベルト
 12月26日15時 0.58マイクロシーベルト
で(13)、突然に0.2下がっています。人為的操作です。今は消えてしまいましたが、当時の福島県は計算式の補正を含む調整と発表していました。ただし、どのような調整したのか、根拠は明示していませんでした(15)。また、福島の発表(12)は
「※ モニタリングポストを設置している合同庁舎等の敷地について、除染が行われることにより、作業中及び作業後において、空間線量率に変動が生じることが想定されます。
  1 県中(郡山合同庁舎)
   (1) 除染作業期間 平成25年4月13日~5月31日(予定)
   (2) 作業内容 表土除去・客土、樹木の枝払い、庁舎屋上・駐車場洗浄など
  2 県北(県北保健福祉事務所)
   (1) 除染作業期間 平成25年4月20日~5月6日(予定)
   (2) 作業内容 表土除去・客土、庁舎屋上・駐車場洗浄など」
との脚注もついており、その後は測定装置周りの「除染」が行われ低くでるような操作がなされました。   
 福島県は2012年末から放射線量が低く出る人為的操作を実施しました。その影響はいまも引きづっています。
 ①2012年末に、根拠を明示せず「調整」を行い低くでるようにた。
 福島県は2013年に
 ②放射性の高い場所のモニタリングポスト(放射線測定点)を低い場所に移動した。
 ③それでも線量が高い場所は除染する。
との人為的操作を放射線を測定するモニタリングポストに実施してます。
 副読本は
 福島県内の放射線量について
 「国内や海外の主要都市とほぼ同水準になっています。」
と記載してました(1)。でも、実態は測定器に人為的操作を加え、低くでるようにしただけです。
 
<余談>
 図表が小さいとご不満の方はこちら、図表をクリックしてください。改定された副読本(1)はデマでいっぱいです。デタラメ、放射線副読本(平成30年10月改訂)にまとめています(15)。よかったら見て下さい。福島県は2012年12月末位から、放射線量が低く出るような人為的操作を行っています。丁度、安倍が出戻ったころです(16)。忖度でもあったのでしょうか?福島県は自らが操作を加え低く出るようにした測定器のデータを使い福島は「安全」と喧伝しています。これではは福島の皆様は不安だと思います。
 福島県会津地方の特産品に柿(17)とリンゴ(18)があります。柿の出荷が始まりました(19)。リンゴは食べごろです(20)。福島・会津の柿は とても食味がよく、毎年皇室へも献上されています(17)。リンゴの味は格別の味わいです(18)。福島県は福島産柿もリンゴも「安全」だと主張しています(21)。でも、福島県会津若松市のスーパーのチラシに福島産柿もリンゴもありません。
他県産はあっても福島産柿とリンゴが無い福島県会津若津市のスーパーのチラシ
 ※(22)を引用
 図―6 福島産柿もリンゴも無い福島県会津若松市のスーパーのチラシ

 (=^・^=)も福島県会津若松市の皆様を見習い「フクシマ産」は食べません。

―参考にしたサイト様および引用した過去の記事―
(1)放射線副読本(平成30年10月改訂):文部科学省
(2)航空機モニタリングによる空間線量率の測定結果 | 原子力規制委員会中の「福島県及びその近隣県における航空機モニタリング(平成29年9月9日~11月16日測定) 平成30年02月20日 (KMZ, CSV)」
(3)めげ猫「タマ」の日記 半減期でしか下がらない福島の放射線(2017年)
(4)避難区域見直し等について - 福島県ホームページ
(5)「ふくしま復興のあゆみ」を更新しました。 - 福島県ホームページ中の・第23版 平成30年8月6日発行 [PDFファイル/6.3MB]
(6)国(環境省)が示す毎時0.23マイクロシーベルトの算出根拠|東京都環境局 その他について
(7)過去の放射線モニタリング結果 - 福島県ホームページ中の「県内7方部 環境放射能測定結果」
(8)平成30年度 県内7方部環境放射能測定結果 - 福島県ホームページ⇒平成30年8月、平成30年9月4日更新⇒(PDF:109KB)
(9)平成22・23・24年度 県内7方部環境放射能測定結果 - 福島県ホームページ
(10)平成25年度 県内7方部環境放射能測定結果 - 福島県ホームページ
(11)(9)中の平成25年3月、平成25年4月2日更新⇒(PDF:716KB)
(12)(10)中の平成25年4月、平成25年5月1日更新⇒(PDF:709KB)
(13)(9)中の平成24年12月、平成25年1月1日更新⇒(PDF:717KB)
(14)めげ猫「タマ」の日記 調整って、データの引き算?、福島県福島市のモニタリングポスト
(15)めげ猫「タマ」の日記 デタラメ、放射線副読本(平成30年10月改訂)
(16)内閣総理大臣 - Wikipedia
(17)みしらず柿 | JA会津よつば
(18)りんご | JA会津よつば
(19)会津直送のみしらず柿 入荷しました! | やさい王国
(20)旬のくだもの情報 – くだもの消費拡大委員会
(21)安全が確認された農林水産物(公開用簡易資料) - 福島県ホームページ中のくだもの編 [PDFファイル/196KB]
(22)アピタ会津若松店│「イイこと、プラス。」 アピタ・ピアゴ
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  1. 2018/11/13(火) 19:47:45|
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