FC2ブログ

めげ猫「タマ」の日記

一寸気になったどうでもいい事を記事に

デタラメ、放射線副読本(平成30年10月改訂)―その16「事故で精神疾患、死者も出た」

 今年10月に改定された「放射線副読本」に、福島事故について
 「放射線などの健康影響に不安を感じた人がたくさんいます。なかには、心の病気にかかった人もいます。」
と(1)、あたかも放射線を心配するあまり精神疾患になったかがたが出たと記述しています。でも、避難の為に途中で亡くなった方(2)、避難先での関連死(3)、事故に伴う自殺(4)(5)(6)は記載していません。
 2011年3月11日に福島第一原発を襲った津波で、同原発の津波対策の脆弱性が具現化し(7)(8)、電源を喪失し原子炉の冷却ができなり、不安定な状態になりました。そして、3月12日15時36分に1号機が水素爆発を起こしました(9)。無論、残る2~4号機も不安定のままです(9)(10)。
水素爆発する福島第一1号機
 ※(11)をキャプチャー
 図―1 水素爆発する福島第一1号機

 そして政府は原発から半径20キロ圏からの住民の避難、20~30キロ圏の人々には屋内退避を指示しました。さらに、米政府は日本にいる米国民に対し、50マイル(約80キロ)離れるように勧告しました(12)。以下に20km、30km、80km圏を示します。
中通りと浜通りはほぼ80km圏内に入る福島
 ※1(12)のデータを(13)に示す手法で11月1日に換算
 ※2 旧避難地域は(14)による。
 ※3 20km、30km、80kmは福島第一原発からの距離で(12)による。
 ※4 福島の地域分けは(15)による。 
 図―2 福島第一原発20、30、80km圏

 結果としては、米政府の80km圏外にでるようにとの勧告が正しかった気がします。図に示しように現在でも国が除染が必要だとする毎時0.23マイクロシーベルトを超える(16)エリアが福島第一80kmまで離れた場所に達しています。
 妊娠期間は概ね280日だそうです(17)。3月11日の280日後は12月16日なので、事故後に懐妊した赤ちゃんは概ね2012年以降に生まれることになります。
以下に福島の合計特殊出生率を示します。
2011,12年と下がった福島の合計特殊出生率
 ※(18)を引用
 図―3 福島の合計特殊出生率

 図に示す通り、事故後に懐妊した赤ちゃんが生まれるであろう2012年に大幅に低下しました。合計特殊出生率は一人の女性が一生に産む子供の数の平均の数です(19)。2012年の福島は特異的に子どもが生まれ難くなりした。このようなことは同じ被災地でも岩手や宮城では起こっていません(20)。
 以下に福島県の自然死産率の推移を示します。
全国の1.5倍の福島県死産率(グラフ)
 ※(21)を転載
 図―4 福島県の自然死産率の推移

事故後に懐妊した赤ちゃんが生まれるであろう2012,13年は全国平均の1.5倍に増えました。福島では妊娠途中で自然死産をしてしまい元気な赤ちゃんを産めなかったお母さんが増えました。
 福島第一原発事故では2種類の避難エリアが設定されました。ひとつは半径20km圏内の警戒区域で、2011年3月12日に設定されました(14)。警戒区域内では家畜は家畜は殺処分となりました(22)。計画的避難区域はその後に放射線量が高いことが判明して設定された避難区域で、設定は事故から1ヵ月以上先の2011年4月22日です(14)。さらに、一定の条件下で家畜の持ち出しが認められました(23)。計画的避難区域は逃げ遅れた、さらには家畜の持ち出し等の為になかなか逃げなった避難区域です。飯舘村の全域と葛尾村の大部分が計画的避難区域になりました。また、逆に全域ないしは大部分が計画的避難区域に指定されたのは飯舘村と葛尾村だけす(14)。
 飯舘村の2012年1月以降に生まれた赤ちゃんを集計すと
  男の子 151人
  女の子 194人
で(24)、女の子が多くなっています。このような事が偶然に起こる確率を計算したら、統計的な差があるとさえる5%(25)を下回まわる2.3%でした(26)。
 葛尾村の2012年以降に生まれた赤ちゃんを集計すると
  男の子 30人
  女の子 49人
で女の子が多く生まれています(28)。このような事が偶然に起こる確率を計算したら統計的に差がるとされる5%を下回る(26)3.3%でした(28)。
 2村を合計すると
  男の子 181人
  女の子 243人 
です。このような事が偶然に起こる確率を計算したら0.3%でした。以下に計算結果を示します。

 表―1 偶然に起こる確率の計算結果(2村合計)
 ※計算方法な(=^・^=)の過去の記事による(29)
有意差検定表

通常は男の子が多く生まれるので(30)異常な事態です。放射性影響研究所は広島や長崎の原爆投下で遺伝的な影響が生じていない根拠に「自然死産の増加が無かったこと」や「赤ちゃんの男女比に異常が起きていない。」事をあげています(131)。でも、福島では図-4に示すように自然死産が増加し、逃げ遅れた飯舘村や葛尾村では女の子が多く生まれるようになりました。
 だた、アメリカの勧告と同様に80km圏内に避難指示を出すのは無理でした。図に示しように、浜通り全域と西郷村と矢祭町を除く中通りの大部分が該当します。福島県の発表(32)から、当時の人口を推計すると約167万人になります。復興庁の2012年5月の発表によると、避難地域内(含む計画的避難区域)から外へ11.1万人が避難しています(33)。あとで記載しますが、これでも大混乱です。しかも、80km圏内かたを避難させるとなると、避難先は福島県外か会津地方しかありません。事実上できません。避難できなかった福島の皆様が放射能を恐れて生活するのは当然です。
 これについて、これについて、今年10月に改定された「放射線副読本」は13ページで
「住民の中には、仕事や学校の都合で家族が離れ離れに生活しなければならない人や、家族や地域の結びつきがゆらいでしまった人、仕事を失った人、放射線などの健康影響に不安を感じた人がたくさんいます。なかには、心の病気にかかった人もいます。」
 と記載しています(1)。主語が「住民の中に」となったっているので「避難者」でなく、避難地域外の汚染された福島の住民との意味でしょうか?福島からは母子で福島県外に避難された方がいます(34)。お父さんと別れての避難です。「仕事や学校の都合で家族が離れ離れに生活しなければならない人」に該当します。お父さんが残ったので「自主避難者」です。「家族や地域の結びつきがゆらいでしまった人」とありますが、地域を離れお父さんと別に暮らせば「家族や地域の結びつきがゆらい」ます。「仕事を失った人」とありますが、自主避難で失職しても東京電力は賠償しません(35)。これを(=^・^=)なりによめば、
「事故による放射能汚染を恐れ自主避難した人や家族は、仕事や学校の都合で家族が離れ離れになり、家族や地域の結びつきがゆらいでしまった。さらには失職します」
 さらには
「放射線などの健康影響に不安を感じた人がたくさんいます。なかには、心の病気にかかった人もいます。」
と記載に、放射能を恐れるあまり「精神疾患」になったと人がいる旨を記載しています。福島原発事故は、事故による放射能汚染を恐れ自主避難した方や、恐れるために精神疾患になられた方いることだけでが記載されています。もっといえは福島原発事故の被害が発生した原因は「放射能汚染を恐れる」ことだと主張しています。本当にそうでしょうか?
 双葉病院は福島第一原発の直ぐ側にあった病院です。以下に位置を示します。
福島第一の側にあった双葉病院
 ※1 Google Mapで作成
 ※2 住所は(2)による。
 図―5 双葉病院と福島第一原発

 福島事故によって患者の避難が求められました。そして無理な避難で近隣の傍系の介護老人保健施設のドーヴィル双葉の入所者を含め50人が死亡しました(2)。
 福島事故で避難し福島県内の市町村が関連死と認定した死者数は11月5日時点で2、259人になりました(36)。関連死は避難先での生活環境の変化によるストレスが大きな要因と指摘されてます(37)。ただし、既に避難しているので放射能汚染はそれ程には恐れていないと思います。恐れているなら、もっと遠くに避難すればよいだけですから。
 2011年3月24日に福島県須賀川市で野菜農家の男性(64歳)が自宅の敷地内で首をつり、自ら命を絶っちました。福島第一原発の事故の影響で、政府が一部の福島県産野菜について「摂取制限」の指示を出した翌日です。自殺した男性は震災の被害に落胆しながらも、育てたキャベツの出荷に意欲をみせていたそうです。遺族は「原発に殺された」と悔しさを募らせたそうです(38)。
 避難指示がでた福島県川俣町山木屋(14)から避難していた女性が11年7月、避難先から自宅に一時帰宅した際に焼身自殺しました(38)(39)。裁判所は、女性が自殺したのは「避難生活で精神的に追い詰められ、うつ状態になったため」と事故と自殺の因果関係を認めました(39)。
 東京電力福島第1原発事故で避難区域となった福島県飯舘村の102歳(当時)の男性は、原発事故後、避難を知らせるニュースを見て「ちいと長生きしすぎたな」と漏らし、翌朝、自室で亡くなっているのがみつかりました。遺族が損害賠償を求めた訴訟で、「避難によるストレスが一因」と事故との因果関係を裁判所が認めました(40)。
 東日本大震災では多くの方が亡くなりました(36)。でも、津波が襲った沿岸部では事故の為に救助が拒まれました(41)。事故が無ければ救助できたのに、亡くなった方がいそうです。
 以上のように、福島原発事故によって多くの方が亡くなりました。でも、今年10月に改定された「放射線副読本」は原発事故の被害が発生した原因は「放射能汚染を恐れる」ことだと主張しています。「放射能汚染を恐れる」ことで亡くなった方がいるのでしょうか?

<余談>
 図表が小さいとご不満の方はこちら、図表をクリックしてください。改定された副読本(1)は他にもデマでいっぱいです。めげ猫「タマ」の日記 デタラメ、放射線副読本(平成30年10月改訂)にまとめました(42)。よかったら見て下さい。
 この副読本は放射能を恐れる弊害だけを主張しています。2013年6月17日に自民党の高市早苗政調会長(当時)が講演で「(東京電力)福島第1原発で事故が起きたが、それによって死亡者が出ている状況ではない。」と発言しまし、批判をあびたそうです。同氏は翌日に国会内で「被曝(ひばく)で直接亡くなった方は確認されていない」と釈明したそうですが(43)、福島第一の廃炉作業では被ばくを巡る労災認定が4例目(白血病が3例、甲状腺がんが1例)が昨年末までされています(44)(45)。被ばくで亡くなった方は確認されていませんが、いないとは限りません。人間は別にしてお猿さんでは異常が見つかっているようです(46)。福島の皆様は不安だと思います。
 この週末、東京都内で福島産米のキャンペークルーのうつくしまライシーホワイトのお姉さん(47)も出席して、福島産米のキャンペーンが行われました(48)(49)。
福島産米をPRする福島の綺麗な女性(うつくしまライシーホワイト)
 ※(50)をキャプチャー
 図-6 福島産米をPRするうつくしまライシーホワイトのお姉さん

 福島は新米の季節です。福島県須賀川市産米の全量全袋検査数は65万件を超えました(51)。同市は人口約8万人のし(52)なので、市民が食べるには充分な量です。同町辺りのお米おいしく・安全・安心です(53)。福島県は福島産米は「安全」だと主張しています(54)。でも、福島県須賀川市のスーパーのチラシには福島産米はありません。
他県産はあっても福島産米が無い福島県須賀川市のスーパーのチラシ
 ※(55)を引用
 図―7 福島産米が無い福島県須賀川市のスーパーのチラシ

 (=^・^=)も福島県須賀川市の皆さまを見習い「フクシマ産」は食べません。



―参考にしたサイト様および引用した過去の記事―
(1)放射線副読本(平成30年10月改訂):文部科学省
(2)双葉病院 - Wikipedia
(3)【震災から7年】「避難生活」関連死2200人超に 直接死上回る 避難のストレス要因 | 東日本大震災 | 福島民報
(4)asahi.com(朝日新聞社):福島の野菜農家が自殺 摂取制限指示に「もうだめだ」 - 東日本大震災
(5)原発事故後に自殺した女性の遺族が勝訴、東電に4900万円賠償命令 - ロイターニュース - 経済:朝日新聞デジタル
(6)<飯舘村102歳自殺訴訟>「じいちゃんの思い通じた」遺族ら安堵 | 河北新報オンラインニュース
(7)東京電力福島原子力発電所における事故調査・検証委員会
(8)国会事故調 | 東京電力福島原子力発電所事故調査委員会のホームページ
(9)福島第一原子力発電所事故の経緯 - Wikipedia
(10)福島の最悪シナリオ - Asahi-Net.or.jp
(11)福島第一原発1号機,水素爆発!2011年 3月12日 午後3:36 - YouTube
(12)航空機モニタリングによる空間線量率の測定結果 | 原子力規制委員会中の「福島県及びその近隣県における航空機モニタリング(平成29年9月9日~11月16日測定) 平成30年02月20日 (KMZ, CSV)」
(13)めげ猫「タマ」の日記 半減期でしか下がらない福島の放射線(2017年)
(14)避難区域見直し等について - 福島県ホームページ
(15)福島県 - Wikipedia
(16)国(環境省)が示す毎時0.23マイクロシーベルトの算出根拠|東京都環境局 その他について
(17)「十月十日」妊娠週数の数え方・出産予定日の計算 [妊娠の基礎知識] All About
(18)10の指標にみる福島県のいまVer.29を掲載しました。 - 福島県ホームページ中の平成30年2月15日公表分 10の指標にみる福島県のいまVer.29 [PDFファイル/601KB] 
(19)合計特殊出生率 - Wikipedia
(20)被災3県 - Wikipedia
(21)めげ猫「タマ」の日記 福島県の合計特殊出生率がダウン―福島原発事故の影響、福島テレビ!―
(22)めげ猫「タマ」の日記 福島の自然死産率は全国平均の1.5倍
(23)警戒区域内の家畜の安楽死処分の対応に関するQ&A:農林水産省
(24)計画的避難区域及び緊急時避難準備区域における家畜の取扱い等について:農林水産省
(25)めげ猫「タマ」の日記 トラクター購入助成も効果無し、住民が戻らない飯舘村
(26)有意水準とは - 統計学用語 Weblio辞書
(27)めげ猫「タマ」の日記 8年連続で女の子が多く生まれる福島県飯舘村
(28)めげ猫「タマ」の日記 養鶏再開も効果無し、帰還が進まない福島県葛尾村
(29)めげ猫「タマ」の日記 偶然に起こる確率の計算方法について
(30)出生性比
(31)原爆被爆者の子供における放射線の遺伝的影響 ? 公益財団法人 放射線影響研究所 RERF
(32)福島県の推計人口(平成30年10月1日現在)を掲載しました。 - 福島県ホームページ
(33)復興の現状と取組[平成24年5月21日] - 国立国会図書館デジタルコレクション
(34)福島からの母子避難:朝日新聞デジタル - ニュース特集
(35)平成26年3月以降の就労不能損害に係る賠償および避難指示解除後のご帰還にともなう就労不能損害に係る賠償のお取り扱いについて|東京電力
(36)平成23年東北地方太平洋沖地震による被害状況即報(月1回更新) - 福島県ホームページ
(37)【震災から7年】「避難生活」関連死2200人超に 直接死上回る 避難のストレス要因 | 東日本大震災 | 福島民報
(38)和解条件の提示求める 川俣の自殺女性遺族賠償訴訟原告に裁判長 | 東日本大震災 | 福島民報
(39)原発事故後に自殺した女性の遺族が勝訴、東電に4900万円賠償命令 - ロイターニュース - 経済:朝日新聞デジタル
(40)<飯舘村102歳自殺訴訟>「じいちゃんの思い通じた」遺族ら安堵 | 河北新報オンラインニュース
(41)朝日新聞デジタル:消防団の無念アニメに - 福島 - 地域
(42)めげ猫「タマ」の日記 デタラメ、放射線副読本(平成30年10月改訂)
(43)高市氏「福島事故、死者出てない」 与野党が批判  :日本経済新聞
(44)<福島第1原発事故>収束作業員が白血病発症 4例目の労災、厚労省認定  | 河北新報オンラインニュース
(45)めげ猫「タマ」の日記 福島第一で白血病3人目、放射線の影響?
(46)原発事故:福島の野生ニホンザルに放射性物質の影響か - 毎日新聞
(47)2018うつくしまライシーホワイト
(48)県産の魅力味わって 県、イオンリテール都内でフェア | 県内ニュース | 福島民報
(49)県と抽選企画、PR 「ほんのり屋」 | 県内ニュース | 福島民報
(50)ニュース|福島中央テレビ
(51)ふくしまの恵み安全対策協議会 放射性物質検査情報
(52)ホーム/須賀川市公式ウェブサイト
(53)特産品 - すかがわ岩瀬 | JA夢みなみ
(54)全量全袋検査に関するよくある質問 - 福島県ホームページ
(55)チラシ情報 | スーパーマーケットいちい
スポンサーサイト



  1. 2018/11/20(火) 19:52:49|
  2. -
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:0
<<福島で高校生のシクラメン販売、未来は暗い | ホーム | 読売新聞社説「福島原発処理水 IAEA報告は的を射ている」に反論する>>

コメント

コメントの投稿


管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

トラックバック URL
http://mekenekotama.blog38.fc2.com/tb.php/2717-9b78d82b
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)